盾の勇者の成り上がり(ラノベ・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『盾の勇者の成り上がり』とは、アネコユサギによるライトノベルおよびそれを基にした漫画、アニメ作品。異世界に召喚された大学生・岩谷尚文が「盾の勇者」として数々の試練に立ち向かい、仲間と共に成長する物語だ。原作は「小説家になろう」で連載後、書籍化された。漫画版は『月刊コミックフラッパー』で連載され、ビジュアル面での評価も高い。アニメは2019年に第1期が放送され、迫力ある映像で多くのファンを魅了した。

通称「アルト」と呼ばれる商人であり、絆と一緒に商売をしていた間柄である。儲け話に目聡く、絆曰くお金のためなら何でもする性格で、比較的ドライな関係を築いている。尚文が魂癒水を売っていた際に接触し、波に関する文献を提供した。華奢で中性的な外見を持ち、設定資料集では「美男子」とされているが、実は女性であり、シャチ姉妹に見抜かれている。隠しているため、グラスやエスノバルトもその事実を知らない。

ヨモギ=エーマール

CV:河瀬 茉希

キョウの仲間であり幼馴染の女性だ。正義感が強く、猪突猛進な性格をしている。かつて助けてくれたキョウを信じて慕っていたが、内心では疎ましく思われていた。尚文たちの異世界から帰還したキョウに誘導され、霊亀のエネルギーで作られた自爆機能付きの剣を持って尚文や絆たちを襲撃するも、自爆で殺されそうになったところを助けられる。キョウの悪行を明かされ、真実を知るために絆たちに同行する。キョウの研究所で彼の本性を目の当たりにし、絆たちを信じなかった罪滅ぼしとしてキョウ討伐に力を貸す。キョウが倒された後は絆たちの仲間となり、ツグミと共にロミナの工房の隣に道場を建て、キョウがいた国の親善大使になる。

ツグミ

CV:東城 日沙子

クズ二号の仲間だった女性だ。クズ二号とは幼馴染であり慕っていたが、内心では彼の強引なやり方に疑問を持っていた。槍や棒などの長物の武器を使用する。クズ二号と共にラフタリアを狙うが敗北し、クズ二号が殺される。その後、キョウによって国が占領され絶望していたところ、クズ二号を生き返らせるというキョウの言葉に唆され、まだら模様の白虎の獣人姿に改造される。さらに霊亀のエネルギーで作られた自爆機能付きの槍を持たされ、復讐のためにラルクの城を襲撃する。改造による暴走と槍によって危険な状態になるが、尚文と絆に助けられる。治療を受け、尚文に諭されてクズ二号がしてきたことを考えるようになり、身勝手な行動の罰を受けたと悟り、おとなしくなる。元の異世界に帰る尚文たちを見送る際には、恨み言を言いつつも、助けられたことと死んでなお利用されたクズ二号を解き放ってくれたことに感謝する。その後、絆たちの仲間となり、ヨモギと共にロミナの工房の隣に道場を建てる。絆からは名前が妹の紡に似ており、妹よりかわいいからと懐かれ、遊び相手になる。当人は満更でもない様子だが、グラスに嫉妬され恐々としている。

魔竜

絆たちの世界の竜帝であり、人間を憎んでいた。彼は自らの支配域で魔物を指揮し、奴隷のように酷使していた。世界征服を目論んだが、勇者として召喚された絆とその仲間たちに討伐された。尚文が異世界に渡った際、ロミナに作成された防具に腐竜の核石(親ガエリオンの竜帝の欠片)と魔竜の核が使用され、その核を持ったまま帰還した。その後、子ガエリオンが核石を取り込んで暴走し、魔竜は復活を遂げるも尚文らによって再度討伐される。その後、再び異世界に渡った尚文によって核石が返却され、レベル限界突破の方法を得るために再び復活させられる。復活した魔竜は、紫色のメスのドラゴンであり、絆が親となる。色違いのガエリオンに似た外見をしている。絆たちに敵意を抱きつつも、自らが支配するつもりの世界の滅亡を防ぐために、百年の猶予を設定し協力するようになる。ガエリオンの上書きの影響と、尚文の憤怒の感情が心地よかったため、尚文を好いている。仲間になった後は「(それが)我の良いところ」を口癖とする。また、盾の世界には魔竜の複製人格も存在し、盾の中から尚文の魔法を補助することができる。魔竜は絆たちの世界の魔法を全て熟知している魔の王を自負しており、その異名に違わず、強力な魔法や魔法の指揮、複数の魔法の同時詠唱など、高度な魔法技術を持つ。また、魂を喰らう能力を持ち、倒した波の尖兵の魂の処理も行うことができる。

自在珠玉流の師範代

グラスの流派である自在珠玉流の師範代を務める老人であり、尚文からは「ジジイ」と呼ばれている。彼は、強化を解除する魔法の対抗手段とグラスの出自を知るために訪れた尚文とグラスたちに、自在珠玉流の裏の秘術と調停者に関する情報を教えた。弟子たちが引き起こした問題のために意気消沈し、あまり道場から出なくなっていたが、変幻無双流のエルラスラと拳で語り合ったことで立ち直り、エルラスラとはライバル関係を築くこととなった。その後、奉具殿で見つけた失伝された技術をエルラスラと共に解析し、伝授した後に尚文たちに技術を教えるようになる。その後は、弟子の修行のためにラルクの城の場内の訓練場に訪れるようになった。彼は扇を武器にしており、変幻無双流のエルラスラと同格の戦闘能力と技術を持っている。さらに、扇のスキルに似た技を使い、エルラスラとの決闘で変幻無双流の技術を盗み出し、それを自身の流派に応用した技を生み出している。

敵対国

キョウ=エスニナ

CV:木村 良平

異世界の眷属器である本の勇者。顔立ちは良いが、根暗で陰湿な雰囲気を持つ少年である。幼馴染のヨモギからは、一見ひねくれた発想をするものの、多くの人々を救った良い人と思われていたが、実際には卑劣で短気かつ自己中心的な性格を持つ。彼は裏で非人道的な研究を行っており、この暗黒面をヨモギを含む一部の仲間の女性には隠していた。ヨモギに対しては疎ましく思っており、霊亀のエネルギーで作った自爆機能付きの剣を持たせ、尚文たちもろとも殺そうと企んでいた。特に、幾度も立ちはだかり追い詰めるきっかけを作ったリーシアには、尚文以上に強い恨みを抱いている。キョウは霊亀のエネルギーを使って、聖武器である剣、槍、弓の外見とスキルを模した武器型の魔物の製造、守護獣である白虎、朱雀、玄武の歪な獣人姿への改造、そしてホムンクルスを用いた蘇生といった錬金術師としての技術を持っているが、その技術は守やホルンより劣っている。彼は尚文らの世界で霊亀を操り、多くの人々を殺してエネルギーを集めていたが、尚文たちとの交戦の末に自身の世界へ逃走した。その後、追ってきた尚文たちに幾多の罠を仕掛けるも、最終的には倒され、魂も魂食いに食われた。キョウの正体は波の尖兵であり、魂と外見が一致しない転生者である。彼の魂はガリガリの三十代のような姿をしており、実際には検索系の能力を持っていて、その力を駆使して頭脳派の技術者や軍師のように見せかけていた。

カズキ

CV:立花 慎之介

刀の眷属器の国レイブルで「天才術師」と呼ばれていた男。身勝手な性格で、尚文からはオルトクレイに似ているという理由で「クズ二号」と呼ばれている。天才術師としての名に相応しく、絆たちの異世界の転移スキルを再現する能力を持ち、戦いでは無詠唱で様々な属性の魔法を連発することができるが、尚文には全く効果がなく、大きな脅威とは見なされていなかった。カズキは、鏡の眷属器の国で転移スキルの再現をしていた際に、尚文と絆たちに遭遇し、捕らえようとするも逃げられてしまう。その後、刀の眷属器の選定に挑戦するが、今度は眷属器に逃げられてしまい、観衆にいたラフタリアが選ばれる。これに怒り、眷属器を奪うためにラフタリアを追いかけ、殺そうとするも逆に彼女に斬られて敗北する。傷口が開いて死亡する際、彼は予備の体として研究していたホムンクルスに魂を移そうとしたが、キョウによって魂食いの餌にされてしまう。死体とホムンクルスはキョウに利用され操られた挙げ句、最終的にはグラスとテリスによって燃やされた。カズキが尚文から眷属器を奪おうとしたことは疑問視されるが、後に彼の正体は武器を奪うことができる転生者であることが推測された。

宮地 秀正(みやじ ひでまさ)

異世界の眷属器、楽器の勇者。日本人で、四聖勇者召喚に巻き込まれて異世界に召喚されたとされる。眷属器を持っていない状態で異世界語を話せていたが、姿を消した後に楽器の眷属器を引き抜いた。四聖を強くて調子に乗っていたからという理由で殺すなど、身勝手な性格をしている。宮地の正体は、不正の力で楽器の眷属器を強引に従わせている転移者の波の尖兵である。修行をまともに行っておらず、力を出し切れていないことに不満を持っていた。尚文たちとの戦いでは、マルドやセインの姉らと共に他世界の聖武器を抑え込む技術を駆使し優位に立つが、本と鏡の眷属器の助太刀と樹の演奏妨害により追い込まれる。エスノバルトによって眷属器を操るアクセサリーが破壊されたことで楽器を解放され、その後マルドから斧を奪おうとするも殺され、魂も消滅した。

セーヤ

セーヤ飯店という会員制の店を経営している料理人。とてつもなく美味い料理人という噂があるが、実際には手頃なインスタント料理やアクセサリーによる調合ばかりで、命の危険がある中毒性のある料理を提供していた。この料理で町を支配していた。近隣の町の料理店で店の看板や権利、財産をかけた料理勝負をし、審査員の買収などの不正によって勝ち続け、店を大きくしていた。いずれは国の重鎮を魅了させて自分の国を作ろうとしていた。正体は転生者であり、怪しい料理の他、武器を奪う能力も持っていた。尚文たちが噂を聞きつけてやってきた際、料理に不満を述べたことで尚文と料理勝負をするも敗北。その後、見逃されることを条件に、筆談で背後関係を教えようとするが、タクトと同じく頭が破裂して死亡した。

セインの宿敵の勢力の異世界

セインの姉

異世界の眷属器、鎖の勇者。現時点で本名は不明。「まあまあまあ」が口癖であり、彼女とセインの先祖と思われるレインが天神種であるため、彼女も天神種の末裔と思われる。自分が元居た世界を裏切り、宿敵勢力に加担したため、妹のセインからは恨まれている。絆たちの世界の聖武器を捕らえ、抑え込み、他世界の聖武器を抑え込む技術を宮地に提供した。戦いではほとんど本気を出していないが、尚文たちを一瞬で吹き飛ばすほどの力を持ち、分析力も優れている。絆たちの世界の波の尖兵たちに取り入って協力関係となっているが、彼らや仲間となったマインたちの自分勝手な言動に振り回され、気苦労している。セインを甚振り煽ったり、自分の世界が消滅する様を嬉々として語るなどの悪女の振る舞いをするが、サディナからは本心を隠していると指摘されている。実際、尚文たちに自分たちの内情を話したり、忠告をするなど不可解な行動を取る。尚文が村ごと過去に飛ばされた際には逃げるよう警告の「声」を届けている。伝説の武器を操るアクセサリーを鎖に付けていたことから、不正に所持していると思われたが、実際には正式に選ばれた勇者であり、アクセサリー破壊後も所持していた。

「波」の勢力

メディア・ピデス・マーキナー

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