SIREN2(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ
『SIREN2』は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(通称SCEI)より発売された、プレイステーション2用の3Dアクションホラーゲーム。
舞台はかつて原因不明の海底ケーブル切断による大停電と、全島民消失事件があった日本近海の孤島・夜見島。島にまつわる数々の事件を調査に訪れた雑誌編集者、輸送ヘリのトラブルにより島に不時着した自衛隊員たち、過去への思いから島に足を踏み入れた作家など、様々な事情を抱えた10名の登場人物たちが、午前0時に響き渡ったサイレンとともに始まる惨劇に巻き込まれていく。
田河 柳子(たがわ りゅうこ)
演:高橋 真唯
阿部倉司の恋人で、喜代田章子の友人。本名は木船柳子。18歳。
ブライトウィン号消失事件の唯一の生き残りである女子中学生、木船倫子が当時身籠っていた双子の片割れで、木船郁子とは生き別れた双子の姉妹にあたる。
元々は双子の姉妹である木船によく似た顔をしていたが、持って産まれた「鳩」としての因子が覚醒し、母胎と同じ顔になってしまったことで家族の元を離れる。
以降はアルバイト先の店長の苗字であった「田河」という偽名を名乗って生きてきた。
太陽の光で消滅しかかっていたところを阿部に救われ、その後は鳩としての意識に懸命に抗いつつも、仲睦まじく彼と共に暮らしていた。
しかし事件の数日前から突然情緒が不安定になり、人が変わったように暴れることがあった様子で、これが後に恋人の阿部と口論になっていたと証言される要因になってしまった。
最終的には鳩としての使命を捨てて人間として恋人と暮らしていることを勘付かれてしまったことで、母胎から遣わされた岸田百合に撲殺され、阿部は指名手配されてしまう。
阿部が最後に飛ばされた世界では存在せず、彼が飛ばされると同時に二人で撮った写真からも忽然と姿を消してしまっていた。
なお、101番目のアーカイブとして、柳子が阿部に宛て、彼を想って書いた血まみれの遺書が公式解析本である『SIREN2 MANIACS』の付録になっている。
沖田 宏(おきた ひろし)
演:笠 兼三
自衛官で、永井の上官。階級は二等陸曹。31歳。
輸送訓練中のヘリが夜見島付近でトラブルを起こし、不時着する際に永井を庇ったことで死亡。
死後すぐに屍人に転化し、永井と三沢に対して攻撃を始めるが、返り討ちに遭って武器を奪われてしまった。
金鉱社宅前で三沢に再会するも再び敗北を喫し、その後は潮降浜で軽トラックを乗り回して市子を轢き殺そうとした。
しかし、彼女の機転でトラックのタイヤをパンクさせられ、降車したところを闇霊に襲われてしまう。
最終的には闇人に転化したが、奮起した永井によってTNT爆弾を口に押し込まれ、木っ端微塵の状態で爆殺される。
身体がバラバラになると闇霊は取り憑くことができないため、二度と復活ができない状態でそのまま滅されることとなった。
屍人や闇人に転化してからは奇行が目立っているものの、本来は優しく面倒見のいい人柄の持ち主。
爆殺直前にも感謝の言葉をかけるなど、永井にとっては最後まで尊敬し、慕っている上官のままであった。
永井が作中初めて登場するシナリオ「不時着」でチュートリアル用の敵として彼もまた初登場し、指示に従って武器を奪う練習をする相手である。
敵として頻繁に登場し、シナリオクリアの障害になることも非常に多い。
三上 隆平(みかみ りゅうへい)
演:内野智
三上脩の父で、職業は考古学者。40歳。
身重の妻と共に夜見島に移住するも、妻が海の事故で死去したことを機に島に永住することを決める。
男手一つで一人息子の脩を育てながら、島の因習についての研究をしており、住民からは島を荒らす厄介者として見られていた。
亡き妻によく似た少女を海で保護し、記憶を失っていた彼女に加奈江と名付け、脩と共に3人で暮らしていたが、島民消失事件の直前「鳩」の因子が覚醒した加奈江に惨殺されてしまう。
当時の夜見島にタイムスリップしてきた脩がその現場に辿り着き、太田常雄に出くわした際、屍霊が取り憑き屍人に転化。太田を追って外に飛び出していく。
その後は闇人甲式に変容し、加奈江と同調を始めていた喜代田章子の前に現れるが、霊体と化した幼い脩に父を助けるよう懇願されていた彼女に滅爻樹で浄化され、消滅した。
前作『SIREN』の登場人物である竹内多聞の父、竹内臣人とは学者仲間で親しい友人であり、彼から隆平宛てに届いた手紙がアーカイブとして入手できる。
番外編のみ登場のキャラクター
須田 恭也(すだ きょうや)
演:篠田 光亮
前作『SIREN』の主人公で、16歳。「形見」以外の全てのシナリオをクリアすることで解放される隠しシナリオ「殲滅」で操作することができる。
2年前、好奇心から足を踏み入れた羽生蛇村での一連の事件に巻き込まれ、現実世界に帰還することができなくなったため異界に留まっている少年。
『SIREN2 MANIACS』によれば「全てを無に帰す戦いのために召喚された存在」であり、前作の舞台である羽生蛇村の屍人を全滅させた後、今作では闇人を滅ぼすために夜見島に召喚されてきた。
現実世界では行方不明者の扱いになっており、アーカイブで彼を捜索するチラシを見ることができる。
前作のヒロインである神代美耶子と交わした「全て終わらせ、彼女を羽生蛇村から連れ出す」という約束を果たすため、現在の彼は「異界ジェノサイダー」としてあらゆる異形を殲滅する役目を負い、異界を彷徨っている。
堕辰子(だたつし、前作のラストボスである神)の血を取り込んで不死身になっている上、屍人化を防ぐことのできる神代家の血の呪いを受け継いでいるため、どれだけ闇人に攻撃されても死なない体を持っている。
焔薙という名の日本刀と宇理炎という羽生蛇村に伝わっている神器を所持している。
この宇理炎は異形を完全に滅ぼせるが、本来は使用する者の生命と引き換えに一度きりの使用ができるという代物である。
しかし、須田は前述の通り不死身のため無制限に使用が可能であり、今作で操作できるキャラクターの中では最強の存在。
一藤 二孝(いちふじ にたか)
演:藤沢 孝史
陸上自衛官。29歳。階級は一等陸佐で、永井たちの上官にあたる。
難易度HARDで全てのシナリオをクリアすると解放される隠しシナリオ「形見」で操作することができる。
永井たちと同じヘリに乗っており、不時着の際に死亡して屍人となった。
同じく死後に屍人となった部下と行動を共にしており、そこで出会った屍人の鍋島揉子と恋に落ちるが、冥府の門が開き闇人が復活し、揉子を攫われてしまう。
愛する揉子を救出するべく奮闘の末、無事に再会し部下と共に金鉱社宅からの脱出を図るが、最後は部下や揉子共々滅ぼされてしまい、闇人に転化した。
人間と比較すると動きが非常に遅く、ライトの電池も切れかかっているが、同行する部下である屍人に簡単な指示を出すことができる。
鍋島 揉子(なべじま もみこ)
32歳。怪異に巻き込まれて命を落とし、屍人となった女性。非操作キャラクター。
同じく屍人に転化している一藤と運命の出会いを果たして恋に落ちるが、冥府の門が開いて目覚めた闇人達に誘拐されてしまう。
救出に来た一藤に救われるが、大切な形見のアイロンを奪われてしまったため、彼と共に奪還へ向かうことに。
最後は一藤や彼の部下共々闇人に転化してしまう。
矢倉市子が潮降浜を徘徊していた際、沖田の運転する軽トラックに撥ね飛ばされてしまう、アイロンを持った女性の屍人が彼女である。
『SIREN2』のアイテム
滅爻樹(めっこうじゅ)
穢れや不浄を養分として育つとして、夜見島に代々伝わってきた神木。
現世においては木そのものは枯れてしまい、枝しか現存していないが、夜見島で子供が生まれると太田家の当主が山へ枝を拾いに行き、それに銘を付ける。
銘を付けた枝は独自の方法で奉納され、銘の人物の葬儀の際にこの滅爻樹の枝を供えて死体に憑依する穢れを浄化し、死者を弔う風習がある。
(効果自体は他者の銘のものでも問題なく発揮される)
闇那其(あんなき)
世界が創造される前に存在していたという唯一無二の存在。
詳細は明かされていないものの、『SIREN』のシリーズにおいての世界はこの闇那其が世界を作ったという伝承がある。
容姿や性質は不明。しかしこの闇那其が死んだ際、その身や骨の破片が全国各地に散らばり、別の生命体となったと言われている。
その一部が闇霊・屍霊の元になった生物へと変わり、のちに光の洪水を機に闇霊・屍霊と種を分けた。
闇那其の骸は現在は異界にそびえる大樹・滅爻樹の根に突き刺さる形で融合している。
残った爪や牙、骨などの破片は後に「闇那其・痕(あんなき・こん)」と呼ばれ、母胎討伐の際の武器として大きく貢献することになる。
名前の由来はシュメール神話の「アヌンナキ」からではないかと推測されている。
アヌンナキはシュメール語でおそらくは「アヌの子孫」という意味ではないかと言われており、初期のシュメールの文書では広く「神々」を意味する言葉として使われていた。
『SIREN2』の用語
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目次 - Contents
- 『SIREN2』の概要
- 『SIREN2』のあらすじ・ストーリー
- 29年前の夜見島
- 現代の夜見島
- 怪異発生の瞬間
- 「幻視」の発現
- ブライトウィン号
- 冥府の門への到達
- 「母胎」の復活
- 矢倉市子の「覚醒」
- 鉄塔へ
- 鉄塔の崩壊
- 「堕慧児」との対峙
- 「特異点」への到達
- エンディング
- 三上脩と加奈江
- 永井頼人
- 阿部倉司とツカサ
- 一樹守と木船郁子
- 『SIREN2』のゲームシステム
- 基本情報
- 難易度選択
- 幻視(視界ジャック)
- 終了条件とシナリオ開始条件
- アーカイブ
- 『SIREN2』の登場人物・キャラクター
- 操作キャラクター
- 一樹 守(いつき まもる)
- 木船 郁子(きふね いくこ)
- 永井 頼人(ながい よりと)
- 喜代田 章子(きよた あきこ)
- 阿部 倉司(あべ そうじ)
- 三沢 岳明(みさわ たけあき)
- 藤田 茂(ふじた しげる)
- 矢倉 市子(やぐら いちこ)
- 三上 脩(みかみ しゅう)
- 加奈江(かなえ)
- 操作不可能なキャラクター
- 岸田 百合(きしだ ゆり)
- ツカサ・オブ・ジルドール
- 太田 常雄(おおた つねお)
- 太田 ともえ(おおた ともえ)
- 田河 柳子(たがわ りゅうこ)
- 沖田 宏(おきた ひろし)
- 三上 隆平(みかみ りゅうへい)
- 番外編のみ登場のキャラクター
- 須田 恭也(すだ きょうや)
- 一藤 二孝(いちふじ にたか)
- 鍋島 揉子(なべじま もみこ)
- 『SIREN2』のアイテム
- 滅爻樹(めっこうじゅ)
- 闇那其(あんなき)
- 『SIREN2』の用語
- 夜見島(やみじま)
- ブライトウィン号消失事件
- 巫秘抄歌(こうなぎひしょうか)
- 屍霊(しりょう)
- 屍人(しびと)
- 闇霊(やみれい)
- 闇人(やみびと)
- 闇人零式(やみびとぜろしき)
- 闇人甲式(やみびとこうしき)
- 闇人乙式(やみびとおつしき)
- 母胎(ぼたい)
- 分裂体(ぶんれつたい)/鳩(はと)
- 堕慧児(おとしご)
- 模倣体(もほうたい)
- 『SIREN2』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 特定の条件で隠しシナリオが解放
- 阿部 倉司 22:00「不測」
- 阿部 倉司 24:00「失われた世界」
- 須田 恭也 33:33「殲滅」
- 三沢 岳明 07:00「形見」
- 隠し武器の出現条件
- トロフィー
- 釘バット
- 巫秘抄歌(こうなぎひしょうか)の歌詞を逆から読むと本作のあらすじが完成
- 実際にあった未解決消失事件が元になっている地名
- 一樹を突き飛ばし続ける百合
- 頼もしい上官・三沢
- UMAの視界もジャック可能