ファーゴ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ファーゴ』とは、ジョエル・コーエンによるアメリカ合衆国・イギリスのクライムサスペンス映画。
雪が降り積もる街、ミネソタ州ミネアポリス。多額の借金を抱えた自動車販売員のジェローム・“ジェリー”・ランディガードは、妻を偽装誘拐して裕福な義父から身代金をせしめる計画を企てる。ジェリーは妻の誘拐をチンピラの男2人に依頼するのだが、そこで予想外の事態が頻発。ジェリーの誘拐計画が次々と犠牲者を生み、最悪の展開へと転がっていく様子を描いている。個性豊かな登場人物が見所の作品。

ルー(演:ブルース・ボーン)

マージ・ガンダーソンの相棒の警察官。

『ファーゴ』の用語

ノースダコタ州ファーゴ

アメリカ合衆国ノースダコタ州の南東部に位置する都市。タイトルにもなっているが、ファーゴが舞台となるのは冒頭の酒場のシーンのみ。劇中で描かれているのはほとんどミネソタ州のミネアポリスとブレーナードである。

偽装誘拐

自動車販売をしているジェローム・“ジェリー”・ランディガードが企てた計画。借金を工面するために妻のジーン・ランディガードをチンピラに誘拐させ、裕福な義父のウェイド・グスタフソンから身代金をせしめようとした。ジェリーの計画は失敗に終わり、警察官によってモーテルで逮捕される。

ウッドチッパー

木や枝などを粉砕して木材チップを作り出す機械。チンピラのゲア・グリムスラッドがカール・ショウォルターの死体をウッドチッパーに押し込んでいた。しかしカールの足が詰まってしまい、署長のマージ・ガンダーソンに見つかる。

『ファーゴ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

苛立ちを露わにするジェローム・“ジェリー”・ランディガード

義父のウェイド・グスタフソンに持ちかけていた投資話が上手くいかず、車に戻ったジェローム・“ジェリー”・ランディガードはフロントガラスの雪を削りながら怒りを爆発させ、雪かきブラシを投げ捨てる。その様子から、行き当たりばったりで計画性が無いジェリーの性格が際立って見える。

ウッドチッパーで死体を粉砕するゲア・グリムスラッド

カール・ショウォルターの足をウッドチッパーに押し込むゲア・グリムスラッド

カール・ショウォルターの死体をウッドチッパーで粉砕するゲア・グリムスラッド。途中でマージ・ガンダーソンに見つかって逃げるものの、足に弾丸を撃ち込まれて逮捕される。ウッドチッパーからカールの足首が飛び出ている場面が衝撃的である。

マージ・ガンダーソン「そんな金よりも人生には価値のあるものがあるわ。見てごらんなさい、美しい日よ」

ゲア・グリムスラッドを乗せて運転するマージ・ガンダーソン

ゲア・グリムスラッドを警察車両で連行している道中、マージ・ガンダーソンは金のために殺人を犯したゲアに「そんな金よりも人生には価値のあるものがあるわ。見てごらんなさい、美しい日よ」と言う。マージは欲にとらわれず、他人に惑わされることもない本質的な生き方というものを分かっているのだ。

『ファーゴ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

本作はフィクション

映画冒頭で、本作は実際の事件を元にした作品であるという旨のテロップが表示されるが、これは演出である。エンドロールの最後に、実話ではなく完全なフィクションだということが明かされる。

本作に影響されて死亡した日本人女性の都市伝説が存在

2001年にアメリカ合衆国のミネソタ州で、日本人女性が映画『ファーゴ』に影響されて死亡したという都市伝説が広まった。彼女が映画を真に受けて、劇中に登場するカール・ショウォルターの埋めた現金を探している途中で凍死したというのだ。だが実際は、現場にあった遺書から仕事や恋愛の生き詰まりによる自殺が死因だと判明している。この都市伝説は一部メディアによる勘違いの報道から広まったという。

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