ゴッドファーザー PART II(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
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『ゴッドファーザー PARTⅡ』とは、イタリア系移民のNYマフィアを描いた三部作「ゴッドファーザー・シリーズ」の第2弾。マリオ・プーゾ脚本、フランシス・フォード・コッポラ監督で贈る、アル・パチーノ出演のアカデミー賞6部門獲得の作品だ。コルネオーレファミリーの2代目ボスとなったマイケル・コルネオーレを中心とした、1940年代のマフィアの「愛」「権力」「金」について描いている。
「All our people are businessman.(所詮、みんな損得だ)」は、マイケルが自分の部屋を乱射された際、トムに、裏切り者がファミリー内にいることを仄めかしたシーンでのセリフ。どんな仲間や家族であっても、人は損得動くという真理を表している。
マイケル・コルレオーネ 「Keep your friends close, but your enemies closer.(敵の懐に入れ)」
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「Keep your friends close, but your enemies closer.(敵の懐に入れ)」は、「敵は避けるのではなく、あえて仲良くなり、隙に突き入れ」という、父ヴィトーからマイケルが教わった戦術だ。マイケルがフランクに、ロサス兄弟の件について、折り合いがつくよう話した際のセリフ。戦争やビジネスにも通じる、普遍的なテクニックだ。
マイケル・コルレオーネ「If anything in this life is certain. if history has taught us anything. it’s that you can kill anybody.”(この世でひとつだけ確かなことは、何かあったら殺してしまえばいいということだ)」
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「If anything in this life is certain. if history has taught us anything. it’s that you can kill anybody.”(この世でひとつだけ確かなことは、何かあったら殺してしまえばいいということだ)」は、マイケルが、トムとロスを殺すことを話している際に発したセリフ。どんな手を使ってでも、この世を自分の思い通りにしようとする、マイクの貪欲さが露わになっている。
『ゴッドファーザーⅡ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
コッポラ監督の家族が出演
コッポラ監督の家族たちは実は多く出演していた。例えばコニー役のタリア・シャイアは監督の妹だ。更に監督の母、父、娘、息子もエキストラとして登場している。
2作品連続でヴィトー役の俳優がオスカー賞を受賞
ヴィトー役を、前作ではマーロン・ブランドが、今作品ではロバート・デ・ニーロがヴィトーを演じており、どちらもオスカー賞を受賞した。同じキャラクターを異なる役者が演じ、両方がオスカー賞を受賞したのは初めてだった。
ロス役のリー・ストラスバーグはアル・パチーノの師匠
ロス役だったリーは、実はアル・パチーノに昔演技を教えていた。映画の中では、2人は敵同士として登場する。
『ゴッドファーザー』の主題歌・挿入歌
主題歌:ニーノ・ロータ(Nino Rota)「移民(ゴッドファーザーPART II のテーマ)」
前作に引き続き、ニーノ・ロータが作曲。1975年にアカデミー作曲賞を受賞している。
挿入歌:民謡「Lu Sciccareddu」
シチリアの古い民謡。ヴィトーがシチリアからNYへ逃亡し、収容所に入れられた際に歌っていた曲。
挿入歌:童謡「Pop Goes the Weasel」
フランクが序盤のパーティーの際に、リクエストした曲。イギリスの童謡。日本語では「いいやつ見つけた」というタイトルである。
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『ゴッドファーザー PART III』とは、イタリア系移民のNYマフィアを描いた三部作「ゴッドファーザー・シリーズ」の第3弾。脚本マリオ・プーゾ、監督フランシス・フォード・コッポラ、主演アル・パチーノで贈る、1990年公開の作品だ。2020年には公開30周年を記念し、『ゴッドファーザー〈最終章〉:マイケル・コルレオーネの最期』と改題し、再編集版が公開された。コルネオーレファミリーの2代目ボスとなったマイケル・コルネオーレの最後を描いている。
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
1992年制作。アメリカ映画。監督はマーティン・ブレスト。主演のアル・パチーノは本作でアカデミー主演男優賞を受賞。名門高校に通う苦学生のチャーリーは休暇中のアルバイトで全盲の退役軍人フランクの世話をすることになる。気難しく毒舌なフランクとニューヨークを旅することになったチャーリーは、フランクに振り回されながらも、彼と年齢を超えた友情を育んでいく。
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『バックドラフト』とは、消防士の兄弟の火災現場での活躍と葛藤、謎の放火犯を追う物語。監督は『ビューティフル・マインド』『ダ・ヴィンチ・コード』で知られるロン・ハワードが務めており、出演者はカート・ラッセル、ロバート・デ・ニーロなど豪華な顔ぶれが揃っている。火災現場の視覚効果をアメリカの特殊効果及びVFXの制作会社インダストリアル・ライト&マジックが務めている。エグゼクティブ・プロデューサーはブライアン・グレイザーと『砂の惑星』のラファエラ・デ・ラウレンティスが務めている。
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マイ・インターン(The Intern)のネタバレ解説・考察まとめ
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アンタッチャブル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
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チア・アップ!(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『チア・アップ!』とは、2020年7月に公開されたハートフル・コメディである。余命が短いことを知った70代前半のマーサは長年住み慣れたニューヨークを去る。静かな余生を楽しむつもりで南部のバージニア州にあるシニアタウンに引っ越した。予想外の友情に恵まれたマーサは、高校時代に挫折したチアリーダーへの夢を叶えることを決意する。病魔と闘いながらかけがえのない絆で結ばれた仲間と全米チア・ダンスコンテストに挑戦する。その姿は老いに屈しない強い精神力への賛歌であり、長寿社会を生き抜くアイコンとなった。
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8 1/2(Otto e mezzo)のネタバレ解説・考察まとめ
『8 1/2』(イタリア語タイトル『Otto e mezzo』)は1963年に公開された、イタリア人映画監督フェデリコ・フェリーニによる自伝的コメディドラマ映画である。 単独監督作品を1作、共同監督作、短編作を0.5作とカウントし、本作がフェリーニの8.5作目に当たることからタイトルがつけられている。1963年の第36回アカデミー賞で最優秀外国語映画賞、監督賞、脚本賞、美術賞の4つの賞を獲得した。 映画監督のグイドの苦悩、そして彼が理想の世界へと現実逃避するさまを描いている。
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ロンドン、人生はじめます(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ロンドン、人生はじめます』とは、2017年に公開されたイギリスのコメディ・ドラマ映画である。監督はジョエル・ホプキンス、主演をダイアン・キートンとブレンダン・グリーソンが務めた。 ロンドン郊外の高級マンションに住む未亡人のエミリーは、お金の問題や上辺の近所付き合いに頭を悩ませていた。ひょんなことでで、自由に生きているホームレスのドナルドと出会った事で、エミリーは自分の人生を見つめなおすというストーリー。見どころは、正反対の二人の恋の行方である。
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ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』とは、2014年に製作されたアメリカのコメディドラマ映画である。 監督はリチャード・ロンクレイン。 カ―ヴァ―夫妻は、ニューヨークブルックリンの眺めのいいアパートメントの五階で、40年暮らしていた。 妻ルースの悩みは、アパートメントにはエレベーターがないことであった。夫婦共に歳を取り、階段の上り下りも楽ではなかった。ルースは思い切って長年住んだ部屋を売りに出すことにした。戸惑う夫アレックスを余所に売却の話はどんどん進むのであった。
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タクシードライバー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『タクシードライバー』とは、1976年に公開されたアメリカ合衆国のクライムサスペンス映画。 タクシー運転手として働く帰還兵のトラヴィス・ビックルは、孤独な日々を送っていた。選挙事務所で働く女性ベッツィーに恋をするも上手くいかない。やがて闇ルートから拳銃を仕入れ、自らの筋肉を鍛え始めたトラヴィスはある計画を思いつく。1970年代のニューヨークを舞台に、社会への嫌悪を募らせるトラヴィスの狂気を描いた作品。徐々に明らかになるトラヴィスの鬱屈した感情とラストの銃撃シーンが見所。
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バットマンのかっこいい悪役・ヴィランまとめ!ジョーカーやキャットウーマンなど【DCコミックス】
アメコミの代表作として名高い『バットマン』シリーズには、個性的で格好いい悪役が多く登場する。ここではそんな悪役たちを紹介する。ホアキン・フェニックスの演技が大ヒットにつながった『ジョーカー』の主人公ジョーカーや、元地方検事のトゥーフェイス、美しい女強盗キャットウーマンなどを掲載している。
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目次 - Contents
- 『ゴッドファーザーⅡ』の概要
- 『ゴッドファーザーⅡ』のあらすじ・ストーリー
- ヴィトーのシチリア時代
- マイケルのネバダ州での勢力拡大
- ヴィトーとクレメンザの出会い
- マイケルとロスの陰謀
- ハバナでのマイケルの交渉とフレドの裏切り
- ヴィトーの台頭
- 公聴会での勝訴と家族の崩壊
- ヴィトーのシチリアでの復讐
- マイケルの絶対的権力と孤独
- 『ゴッドファーザーⅡ』の登場人物・キャラクター
- コルレオーネファミリーの主要メンバー
- ヴィトー・コルレオーネ(演:ロバート・デニーロ)
- マイケル・コルレオーネ(演:アル・パチーノ)
- フレド・コルレオーネ(演:ジョン・カザール)
- トム・ヘイゲン(演:ロバート・デュヴァル)
- ソニー・コルレオーネ(演 :ジェームズ・カーン)
- カルロ・リッツィ(演:ジャンニ・ルッソ)
- フランク・ペンタンジェリ(演:マイケル・V・ガッツォ)
- ピーター・クレメンザ(演 :ブルーノ・カービー)
- サルバトーレ・テッシオ(演:エイブ・ヴィゴダ、ジョン・アプレア)
- ウィリー・チッチ(演:ジョー・スピネル)
- ロッコ・ランポーネ(演:トム・ロスキー)
- アル・ネリ(演:リチャード・ブライト)
- ミオ(演:アメリゴ・トッド)
- その他のコルレオーネファミリー
- ケイ・アダムス・コルレオーネ(演:ダイアン・キートン)
- アンソニー・コルレオーネ(演:ジェームス・ゴナリス)
- メアリー・コルレオーネ(演:ソフィア・コッポラ)
- コニー・コルレオーネ(演:タリア・シャイア)
- ディアナ・コルレオーネ(演:マリアンナ・ヒル)
- カルメラ・コルレオーネ(演:モーガナ・キング 、フランチェスカ・デ・サピオ)
- 主なコルレオーネファミリーの敵
- ハイマン・ロス(演:リー・ストラスバーグ、ジョン・メグナ)
- ジョニー・オーラ(演:ドミニク・キアネーゼ)
- トニー・ロサト(演:ダニー・アイエロ)
- カーマン・ロサト(演:カーマイン・カリディ)
- パット・ギアリー(演:G・D・スプラドリン)
- ドン・ファヌッチ(演:ガストーネ・モスキン)
- ドン・チッチオ(演:ジュゼッペ・シラート)
- その他
- ジェンコ・アッバンダンド(演:フランク・シベロ)
- ドン・トマシーノ(演:マリオ・コトーネ)
- ロベルト・パリーニ(演:レオポルド・トリエステ)
- コロンボ夫人(演:サベリア・マゾーラ)
- マール・ジョンソン(演:トロイ・ドナヒュー)
- 『ゴッドファーザーⅡ』の用語
- 初聖体拝領(Primera comunión)
- サン・ジェナーロ祭(Feast of San Gennaro)
- 『ゴッドファーザーⅡ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- マイケル・コルネオーレ「All our people are businessman.(所詮、みんな損得だ)」
- マイケル・コルレオーネ 「Keep your friends close, but your enemies closer.(敵の懐に入れ)」
- マイケル・コルレオーネ「If anything in this life is certain. if history has taught us anything. it’s that you can kill anybody.”(この世でひとつだけ確かなことは、何かあったら殺してしまえばいいということだ)」
- 『ゴッドファーザーⅡ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- コッポラ監督の家族が出演
- 2作品連続でヴィトー役の俳優がオスカー賞を受賞
- ロス役のリー・ストラスバーグはアル・パチーノの師匠
- 『ゴッドファーザー』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:ニーノ・ロータ(Nino Rota)「移民(ゴッドファーザーPART II のテーマ)」
- 挿入歌:民謡「Lu Sciccareddu」
- 挿入歌:童謡「Pop Goes the Weasel」
- ED(エンディング):ニーノ・ロータ(Nino Rota)「End Title」