魔法科高校の劣等生の十師族まとめ

『魔法科高校の劣等生』は2011年から刊行される佐島勤によるライトノベル。イラストは石田可奈。国立魔法大学付属第一高校を舞台に、劣等生の兄・司波達也と優等生の妹・司波深雪の活躍を描く。
十師族(じゅっしぞく)は日本で最強の魔法師集団である。魔法師の実験開発を目的に設けた研究機関「魔法技能師開発研究所」出身の魔法師で構成されており、計28ある家系から4年ごとに「師族会議」で改選される。達也と深雪は十師族の1つ、四葉家に属する。

茜の下の妹で2095年4月時点で小学3年生。少しキツい性格。

一条レイラ(いちじょうレイラ)

画像左の人物

大亜連合から亡命してきた戦略級魔法師であり、本名は劉麗蕾。一条の分家の養女となり、茜とともに第三高校に進学する。大亜連合では、日本への潜入工作員として育てられたことから、日本語や日本の文化に堪能である。またその過程で戦略級魔法の霹靂塔(へきれきとう)と電磁波遮断の2種類の魔法をCADなしでスムーズに使いこなすよう訓練されたため、それ以外の魔法をうまく使えなくなっている。一条家に身を寄せてからは魔法のトレーニングを重ねており、徐々に他の魔法も使えるようになっている。
将輝に想いを寄せていて、彼が魔法大学に進学したころには金沢から2週間に1度の割合で茜と共に東京の彼の借家を訪れている。

二木(ふたつぎ)家

旧兵庫県・芦屋市に拠点を置く十師族。阪神・中国地方を監視・守護している。表の職業は化学工業会社・食品工業会社の大株主。
「無機物に干渉する魔法の開発・研究」を行っていた魔法技能師開発第二研究所から生まれた家系であり、無機物に干渉する魔法を得意とする。
当主は二木舞衣。

二木舞衣(ふたつぎまい)

二木家の当主。九島家が十師族から退いたことで師族会議における最年長となり、進行役を務める。阪神地域で繰り広げられている反政府活動や侵略行為については快く思っていないようで、「いい加減目障りで掃除してしまいたくなる」と発言している。

二木結衣(ふたつぎゆい)

二木家の長女。七草家の長男、 智一(ともかず)主導のもと行われた二十八家若手会議に参加した。

三矢(みつや)家

旧神奈川県・厚木市に拠点を置く十師族。屋敷の中には魔法科高校にも劣らない最新式の魔法訓練施設がある。
十師族として担当している地域はないが、魔法技能師開発第三研究所の運用を師補十八家の三日月家と協力して行っており、国防軍の魔法師にノウハウを提供している。また三矢家は小型兵器ブローカーを生業としていて、鎖国的な魔法師の中でも海外にも広く伝手を持っている。そのため密かに国外へ出かけることも少なくなく、そこで仕入れた情報は国防軍にとってもためになる。また外国の武装勢力へ密かに兵器を供給し、日本政府にとって望ましい軍事行動を促す工作窓口としても機能している。そのため国防軍とは密接な関係にあるが、軍の方が大きな利益を得ており、三矢家は軍の意向を斟酌しなければならない立場である。
「魔法同時発動の最大化の研究」を行っていた魔法技能師開発第三研究所から生まれた家系であり、複数の魔法の同時発動を得意とする。
当主は三矢元、次期当主は三矢元治。元には7人の子どもがいる。内訳は長女、長男の元治、第三子、三つ子の男女、末娘の詩奈。詩奈は1人だけ年齢が離れていることもあってか、普段から放任気味らしい。
2067年より前から矢車家とは雇用関係にあり、矢車家は家族ぐるみで三矢家に仕えている。

三矢元(みつやげん)

三矢家の当主。表の職業は、国際的な小型兵器ブローカー。最大9つの魔法式を常時待機、同時に行使する「スピードローダー」という技術を得意としている。師補十八家の十山家に対しては、二十八家内の序列では立場が上なものの、十山家が国防軍に強い影響力を持っている関係でむげにはできない。

三矢元治(みつやもとはる)

三矢家の長男であり、次期当主。長女と長男のどちらが先に生まれたのかは不明

三矢詩奈(みつやしいな)

三矢家の末娘。達也たちの2歳下の後輩にあたる。兄弟姉妹の中で1人だけ年が離れているせいもあってか、人恋しい性質。雇用関係にある矢車家の矢車侍郎とは誕生日が2日違いの幼馴染である。
魔法的な知覚力に起因する鋭敏すぎる聴覚を持っており、常時マイクとスピーカーを内蔵したイヤーマフを付けている。イヤーマフを着けていても魔法の使用に支障はないものの、外部の魔法的な波動に対しては鈍感になる。魔法研究者からは「自分の聴覚を強化する魔法を常時、無意識に使っているのだろう」と推測されている。
軍の魔法師の出入りが多い第三研で子どもの頃から訓練を積んでいたおかげで戦闘能力は高い。

四葉(よつば)家

旧長野県との境に近い旧山梨県の狭隘な盆地にある村を拠点とする十師族。村には名前がなく、地図にも載っていない。村丸ごと1つの実験場となっており、認識阻害の結界貼られていて外部からは認識できないようになっている。
四葉家は東海及び岐阜・長野方面を監視・守護している。またホテル・不動産など四葉家が極秘に出資している企業の経営や、国家に対して背信行為を働いた魔法師の粛清といった国防軍や元老院からの委託業務で収入を得ている。ただしこれは副業であり、本業は研究活動。魔法師の性能向上と、「精神とは何か」を解き明かすことを目的としている。
「精神干渉魔法を利用した精神改造による魔法能力の付与・向上の研究」を行っていた魔法技能師開発第四研究所で開発された中で唯一「四」の数字を与えられた家系だが、実際には創設以前からその前身となる組織で交配が進められていた過去がある。四葉家は一族としての「二つ名」がなく、一人ひとりが特殊な力を持っている。ただし魔法は遺伝するものであるため、大まかに精神干渉系魔法を得意とするタイプと、極めて強力でユニークな希少魔法を得意とするタイプに分かれる。四葉家に臣従する魔法師にとって、魔法発動の兆候を捉える技術は「当たり前」のものであり、魔法発動の兆候を隠す技術すら「できて当然」とされる。また四葉家に伝わる魔法演算領域分析系の魔法は、ほとんどが前当主の四葉英作が作り上げた術式を基にしている。
研究活動を本業としていることもあって、四葉家の技術開発力はとても高く、空を飛ぶ電動バイク「ウイングレス」や飛行魔法を用いた空陸両用車輌「エアカー」などを開発している。

徹底した秘密主義であり、世間的には謎に満ちた一族で構成メンバーも当主の真夜以外は謎に包まれている。またその闇も深く、社会の裏側に住む者とされる。取り憑かれたように自らの性能アップに邁進し、ただその魔法力のみによって十師族のトップに並び立っている、十師族においてすら異端な一族。権力者を恐れさせることにかけては十師族いちである。日本を裏から牛耳る元老院の四大老の1人、東道青波(とうどうあおば)は四葉家の最有力スポンサー。四葉家とはお互いに持ちつ持たれつの関係となっている。四葉家に「血」を提供したのは東道家である。

当代における世界最強の魔法師の1人と称される四葉真夜を当主に戴くことによって、七草家と並ぶ十師族の双璧と見なされているが、他の家からは「魔法の実力は抜きん出ており、別格に恐ろしい」「十師族の中でも突出した・別格視される存在」などと評されることもある。その一方で、かつて起きた大漢復讐戦で人員を多く失ったため、数の上では一条家や七草家などに劣っている。
四葉家は本家と7つの分家から成っている。分家は私設軍隊の性格が強い新発田家、諜報工作活動を担う黒羽家、精神干渉系魔法による監視と追跡を得意とする真柴家、椎葉家、系統外魔法を得意とする魔法師が多い津久葉家、武倉家、静家。その他に四葉深夜のために創設された司波家、東雲家、東山家などがかかわり深い。各分家が外部から取り込んだ者や子飼いの者は「四葉の魔法師」に含まれておらず、旧第四研にルーツを持つことにこだわらなければ戦力は決して少なくない。
当主は四葉真夜、次期当主は司波深雪。

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