ヴェーゼ（HUNTER×HUNTER）の徹底解説・考察まとめ

ヴェーゼの概要

ヴェーゼとは、冨樫義博の名作『HUNTER×HUNTER』におけるヨークシン編のキーパーソンの1人。彼女はライト＝ノストラードが率いるマフィア組織「ノストラードファミリー」のメンバーとして活動している。アマチュアハンターであり、念能力を用いた任務遂行能力は高く評価されている。
非常に美しい女性。操作系の念能力者であり、「180分の恋奴隷（インスタントラヴァー）」という独特な能力を持つ。これはキスを交わした相手を180分間操ることができるという能力で、能力の発動には直接的な肉体的接触が必要。
ヴェーゼは、ノストラードファミリーの一人娘・ネオン＝ノストラードの護衛を務める。ヨークシン編のオークション会場での護衛任務中、盗賊集団「幻影旅団」の襲撃に巻き込まれ、旅団のメンバーであるシズクの手にかかって命を落とした。

ヴェーゼのプロフィール・人物像

性別: 女性
所属: ノストラードファミリー
念能力系統: 操作系
念能力名: 180分の恋奴隷（インスタントラヴァー）
声優: 1作目（1999年～）大田詩織、2作目（2013年～）長沢美樹
初登場: コミック8巻
名前の由来: フランス語「baiser」（キスを意味する）

『HUNTER×HUNTER』のヨークシン編に登場するキャラクターであり、ノストラードファミリーの一員として活躍している。
ヴェーゼの性格はドSであり、彼女の念能力からもその傾向がうかがえる。ファミリーの1人、スクワラに対して念能力を使い、彼を踏みつけて罵るなどのサディスティックな一面を見せていた。また、ノストラードファミリーの護衛の中でも彼女の美貌は際立っており、その魅力を念能力の発動に活かしていた。
彼女の役割は、ノストラード家の娘であるネオン・ノストラードの護衛。クルタ族の生き残りであるクラピカ、ミュージックハンターのセンリツ、プロハンターのバショウらと共にネオンの護衛団に選ばれた。地下競売場でのオークションに参加していたが、幻影旅団の襲撃に遭遇。旅団メンバーのフランクリンの念能力による攻撃を避けつつ逃走を試みたが、シズクの手にかかって命を落とした。

作品の中で比較的短い登場期間にもかかわらず、印象的なキャラクターの1人である。特にその美貌と独特の念能力は、ファンの間でも話題となっており、多くのファンアートやディスカッションの対象になっている。また、彼女の強気で自信に満ちた態度はその外見と相まって、彼女をより魅力的なキャラクターにしているのだ。
ヴェーゼの名前の由来はフランス語でキスを意味する「baiser」からきており、彼女の念能力とも関連がある。

ヴェーゼの死は、『HUNTER×HUNTER』のヨークシン編における幻影旅団の脅威とその無慈悲さを浮き彫りにすると同時に、物語の緊迫感を高める重要な役割を果たした。彼女の運命は、作品の中で描かれる無情な世界観の一部を示しており、登場人物たちが直面する運命の厳しさを象徴している。彼女の死によって、主要キャラクターたちの危険な立場と彼らが直面している脅威が、よりリアルに感じられるようになった。

ヴェーゼの能力

念能力は操作系

ヴェーゼの念能力は操作系に属する。操作系の念能力とは、他者や物体に対して直接的な影響を及ぼす能力のことである。具体的には、操作系の能力者は他人の行動や思考、物体の動きを自分の意志で操ることが可能である。

しかし、操作系の能力には通常、厳格な条件やルールが存在する。ヴェーゼの場合、キスという特定的な条件を満たす必要があり、この条件が能力の発動と効果の範囲を左右する。また、操作系の能力者はその能力の使用に際して、相手の意志や抵抗に対処する必要があるため、能力の扱いには熟練と慎重さが求められる。

ヴェーゼの必殺技

180分の恋奴隷（インスタントラヴァー）

ヴェーゼの念能力は、「180分の恋奴隷（インスタントラヴァー）」という独特なものである。この能力は、操作系の念能力の一種で、彼女がキスを交わした相手を180分間、自らの意のままに操ることができる。この能力の特徴は、その直接的かつ強力な操る力にある。
能力の発動条件としては、まずヴェーゼが対象者と直接的な肉体的接触、すなわちキスを交わす必要がある。この接触が成立した瞬間から、対象者はヴェーゼの意志に従う奴隷のようになり、彼女の命令に絶対的に従う状態に陥る。この状態は180分、つまり3時間続く。
ただし、この能力にはいくつかの制限が存在する。まず、能力の効果は180分という時間制限があり、時間が経過すると自動的に効果は解除される。また、ヴェーゼが対象者とキスをするという非常に特定的な条件を満たす必要があるため、発動の機会は限られている。さらに、対象者がヴェーゼの意図を知っている場合、抵抗することも可能であるため、能力の発動は必ずしも容易ではない。この「180分の恋奴隷」は、ヴェーゼがノストラードファミリーの一員として活動する中で、多くの場面で彼女の強力な武器となっている。特に、護衛任務や情報収集の際にこの能力を駆使し、多くの困難な状況を切り抜けている。しかし、この能力の使用はヴェーゼにとってもリスクを伴うものであり、彼女の運命に大きく影響を与える要素となっている。

ヴェーゼの来歴・活躍

ノストラードファミリーの護衛

ノストラードファミリーの1人・ヴェーゼの役割は、ヨークシンシティで開催される地下競売場の競りを担当することにあった。
彼女はクルタ族の生き残りであるクラピカ、ミュージックハンターのセンリツ、プロハンターのバショウと共に厳しい面接を経て、その地位を獲得した。その際、自身の念能力「180分の恋奴隷（インスタントラヴァー）」を使い、ノストラードファミリーの古参スクワラをあっさりと篭絡してみせた。彼女の念能力が、敵対勢力の情報収集などに非常に有効であることを知らしめたのだ。
ファミリーの護衛団の一員としてボスの一人娘であるネオン＝ノストラードを守りつつ、クルタ族の「緋の眼」を取り戻すためにオークションに参加するクラピカとその仲間たちを支援していく。

オークション会場での戦闘

地下競売場で競りを担当していた時、オークション会場に盗賊集団「幻影旅団」が現れた。幻影旅団のメンバー、フランクリンの弾幕を間一髪で躱してボスに危機を知らせようと逃走を図ったヴェーゼ。しかし旅団メンバーのシズクが能力で具現化させた掃除機「デメちゃん」を使ってヴェーゼを殴り倒した。あっさりと命を落としたヴェーゼだったが、死体もデメちゃんに吸収されてしまうのだった。

ヴェーゼの関連人物・キャラクター

ライト＝ノストラード

ノストラードファミリーは、「HUNTER×HUNTER」に登場する新興のマフィア組織である。組長であるライト=ノストラードは、娘ネオン=ノストラードの100%当たる未来予知の占いを利用して、一代でこの組織を築き上げた。娘のネオンは非常に有名な占い師であり、十老頭の中にもファンがいるほどの人物である。ライトはネオンの能力を非常に重視し、彼女の安全を最優先に考えている。

ノストラードファミリーは、ヨークシンシティで開催される地下競売に参加するために、クラピカを含むハンターたちをネオンの護衛として雇った。しかし、幻影旅団の介入により、ネオンの念能力が奪われ、組織は壊滅的な打撃を受ける。この出来事は、ライトに深刻な精神的影響を与え、彼はノイローゼのような状態に陥った。

ネオン＝ノストラード