京谷賢太郎（ハイキュー!!）とは【徹底解説・考察まとめ】

卒業後の進路

京谷は青葉城西高校卒業後、仙台フロッグス（Vリーグ Division2）に入団し、オポジット（OP）として研鑽している姿が描かれている。またこの際、チームメイトのミドルブロッカーとして元烏野高校MBの月島蛍（つきしまけい）が登場した。非常に粗暴だった京谷の言動は鳴りを潜めており、月島とも比較的友好な付き合いがある様子や、及川がアルゼンチン代表チームで活躍していることを素直に賞賛している様子が描かれた。

京谷賢太郎の関連人物・キャラクター

及川徹（おいかわとおる）

CV：浪川大輔
青葉城西高校の主将で正セッターをつとめる。背番号は1。作中で殺人級と評される強力なサーブを放つ、超攻撃型セッター。
プレーレベルの高さもさることながら、高いコミュニケーション能力も併せ持ち、味方選手それぞれの性格やクセを掴んで試合に活かす司令塔である。また、対戦相手チーム・選手への観察眼も鋭い。作中では県内トッププレーヤーとされ、中学の大会でベストセッター賞を取るほどの実力者であり、青葉城西高校の中心と言っていい人物。
容姿もよく、作中では彼女がいたり、女性ファンが多い様子も描かれている。それにより本人もなかなかのナルシスト。
周囲の人物にあだ名を付けて呼ぶことを好み、京谷のことを「狂犬ちゃん」と呼ぶ。バレー部に復帰してきた京谷に対して「及川さんとプレーできて良かったと思わせてあげる」と豪語した。
この時京谷は、岩泉以外の選手には返事を返さない傲慢な態度であったが、及川相手には一歩退くなど、野生の勘で及川を強者と見定めていたようである。
作中ではスロースターターの京谷を恐れず使い、不調に気づきながらも容赦なくトスをあげる「ドS」ぶりを発揮した。

岩泉一（いわいずみはじめ）

CV：吉野裕行
青葉城西高校の副主将。背番号は4。ポジションはウィングスパイカー（WS）で、エースをつとめる。及川とは小学校からの縁であり、それゆえ「阿吽の呼吸」とも評されるほど、安定感のあるコンビプレーを披露する。
また、パワーとテクニックを持ち合わせ、勝負所で決めるメンタルの強さも持っている。
作中では唯一京谷を頭ごなしに叱れる人物であり、京谷の危険プレーに拳骨を落としている。これは、球技大会や腕相撲大会などで度々挑んできた京谷を尽く打ち負かしたことを理由としており、及川の指示に返事しない京谷も、岩泉の指示には言葉少ないながらも返答する。

矢巾秀（やはばすぐる）

CV：河西健吾
基本的に親しみ易い人柄で、学年問わず様々な人と仲が良い。先輩を誰よりも強く尊敬しており、先輩に対して礼儀のなってない者には、相手が凶暴な見た目でも厳しく注意する真面目な一面も持っている。上述のとおり女性への関心が高く本人も「チャラい」と認めているが、実は仲間想いの熱い奴。
京谷が復帰早々にレギュラー入りしたことについては、口には出さないまでも不満を覚えていた。それは京谷だけではなく、3年の先輩達に対しても同様に不満を抱いていたが、「勝利のために必要」と理解を示し、口を噤んでいた。しかし春高予選で烏野高校に当たった際、ワンマンプレーを繰り返し失点していく京谷に憤り、「先輩の晴れ舞台に泥を塗ったら許さない」と厳しく叱責した。さらにチームワークの大切さを説き、力を貸してくれと懇願した。これには、京谷も普段軽薄に振舞っている矢巾の意外な一面に驚いている。
その後、矢巾がリリーフサーバーとして投入された際には、京谷とともに華麗なコンビネーションプレーを披露し得点している。
本作のスピンオフ小説作品『ショーセツバン!!VI』ではこの2人を主役にした話が書かれている。その中では、京谷が復帰して早々に揉め事を起こしかけ体育館を飛び出しており、京谷を連れ戻しに矢巾が追いかけるというもの。飛び出した先で捨て犬に懐かれて困惑していた京谷とそれに出くわした矢巾は、犬の引き取り手を探し奔走した。そのため、2人の関係はこの時から築かれつつあった可能性がある。

渡親治（わたりしんじ）

CV：ランズベリー・アーサー
青葉城西高校バレー部に所属する2年生のリベロ。背番号は7。及川からは「渡っち（わたっち）」と呼ばれている。
セッター経験のあるリベロで、アタックライン手前からのジャンプしてトスを上げるという高度な技術を披露した。作中で烏野高校のコーチ烏養にセッター経験があると推察されているが、どの時点でのリベロに転向したかは作中で言及されていない。2年にわたり矢巾とともに部に貢献し切磋琢磨してきた。
春高予選の対烏野戦では、徐々に失点を増やし不調となっていった京谷に「ドンマイ！」と声をかけ励まそうとしたが、冷たく突き放されている。
京谷の言動に対して渡がどのように考えていたかは不明であるが、矢巾と良好な関係を築いていることから、矢巾寄りの考えを持っていても不思議ではない。それであっても、少なくとも同じコートに立った試合中は歩み寄ろうとする姿勢が見える。最終的に、春高予選で敗退したあとも京谷がチームに残っていることから、ちょうど良い距離感でチームメイトとして共に研鑽したよう。

金田一勇太郎（きんだいちゆうたろう）

CV：古川慎
青葉城西高校バレー部に所属する1年生選手。ポジションはミドルブロッカー。背番号は12。身長189.2cmと作中でも恵まれた長身だが、周囲には「大きいというより長い」と評価されることもあるようで、横幅のほうはそれほど大きく育っていない。高い打点からスパイクする長身プレーヤー。強豪青葉城西で1年からレギュラー入りを果たしていることからも、実力の高さを伺えるが、宮城県1年選抜強化合宿メンバーにも選出された。
北川第一中学出身であり、影山の中学時代のチームメイト。後述の国見と同様に中総体県予選決勝戦で影山の横暴なプレーに反旗を翻し、影山が「チームに見放される」というトラウマの原因を作った。
金田一本人も高校で日向と出会い成長していく影山に、中学時代の仕打ちを気にしている素振りを見せていたが、日向に「譲れないことで喧嘩するのは普通」と説かれる。
作中では、京谷がむりやりスパイクを奪う接触スレスレの独善プレーに圧倒されており、その後の同時攻撃でも接触を恐れて消極的になる様子が描かれた。
あの強面な見た目や、3年生相手に繰り返される粗暴な言動の上、危険なプレーに巻き込まれたとあっては無理からぬ事である。
このことと、前述の影山への仕打ちを気にしていたことから、大きな体格に反して繊細で心優しい人柄であると推察されている。

国見英（くにみあきら）

CV：田丸篤志
青葉城西高校1年生のウィングスパイカー。背番号は13。
「効率よく・燃費よく・常に冷静」が武器のクレバーなプレーヤー。積極性に欠けるプレーが多く練習中もコーチから度々注意されているが、結果的には最後まで動けるプレースタイルであり、単なる体力温存の緩慢プレーではない模様。
1年生でありながら強豪校である青城でレギュラーをとり、インターハイ県予選までレギュラーをつとめたことから、高いセンスを持っていることが窺える。金田一同様、宮城県1年選抜強化合宿メンバーに選出されている。
春高予選では、京谷投入の際に入れ替わりでベンチに控えた。ポジションは同じでどちらも終盤に本調子を上げていく性質をもっているが、上述のとおり賢さという点で決定的に違うため、プレースタイルはまったく異なる。影山は国見と入れ替わったことで京谷を「頭が切れるやつかもしれない」と推察したが、実際にはその逆をいっていた。単純に京谷の投入だけでなく国見をコートから出すことで変化するプレースタイルをも狙ったと推察されるが、作中では明言されていない。

日向翔陽（ひなたしょうよう）

物語の主人公であり、烏野高校の1年生。背番号は10。ポジションはミドルブロッカー。162.8cmというバレーボール選手にしては非常に小柄な体格をしている。
猪突猛進を地でいく性格で、小学生の時に視聴した烏野高校全国大会の中継に影響されバレーボールを始めた。中学ではバレーボール部がなく、ひとりきりで練習する不遇の日々を過ごす。
そのため高校入学時点でのレベルは初心者同然であり、特にサーブやレシーブはほとんど期待できないほどだった。しかし、自転車で山を越えて高校に通うほどの強靭な足腰を持ち、これが幸いして神業のように速いスパイクや、高身長選手と遜色ないブロックを得意とする。
進学した烏野高校で、天才セッター影山と出会い、この速攻とジャンプ力を活かしてチームに貢献した。
性質は違うが、バレーボールに対して一途で貪欲なところが京谷と共通している。ただし、ミドルブロッカーというポジションで「最強の囮」として多彩な攻撃を武器にする日向は、京谷の「強打一本」という考え方に対して、フェイントも快感でありそれを知らないのはもったいないと憤慨している。
京谷の「狂犬」というあだ名も「二つ名のようでカッコイイ」と羨んでいる。