キング/ハーレクイン(七つの大罪)の徹底解説・考察まとめ

キング/ハーレクインとは漫画『七つの大罪』に登場する人物で妖精たちの王。人間を虐殺した親友ヘルブラムを王としての責務から討ち、“危険な妖精を放置した”咎で怠惰の罪を背負う。その後主人公のメリオダスの誘いにより、聖騎士団「七つの大罪」に加入。以後は仲間達と共に魔神化したヘンドリクセン、十戒、魔神王、混沌から生まれたキャス等、多くの強敵達と死闘を繰り広げた。神器「霊槍シャスティフォル」を得物とし、戦いの中で史上最強の妖精王として覚醒した。後に七つの大罪の仲間である巨人の少女ディアンヌと結婚した。

七つの大罪に属する巨人族の女性。マトローナという叔母に当たる武名を轟かせた女巨人を嫉妬から殺した罪により、嫉妬の大罪(サーペント・シン)を背負っている。この罪は、功名心に駆られた人間の手によって仕立て上げられた冤罪であり、彼女自身は争い事が嫌いな優しい性格をしている。強力な魔力と戦闘能力を有しているが、極力相手を傷つけないようにしていた。

巨人族の里で生活し、マトローナから戦闘訓練を受けていた。巨人族は戦闘を好んでおり、人間の戦争に傭兵として雇われる事で生計を立てていた。だが、争いが嫌いな彼女は嫌気が指して集落から逃げ出してしまう。そこで老騎士からの襲撃により、記憶を失ったキングと出会った。彼を介抱した事がきっかけで、キングとディアンヌは500年間共同生活を送る。この時にディアンヌとキングは相思相愛となった。仲睦まじく暮らしていたものの、キングは人間を虐殺し続けるヘルブラムと再会した事で記憶を取り戻す。キングは人間への憎悪を抑えられないヘルブラムを殺す事で、彼の虐殺を止めた。そしてキングは妖精王としての役割を果たせなかった事や親友の苦しみに気付けなかった事を後悔し、ヘルブラムの犯した罪を償う事を決意する。これによりキングはディアンヌと別れなければならなくなり、彼女を1人にして悲しませぬ様、500年間の記憶を消してしまう。キングに記憶を消されたディアンヌは、巨人族の里へと戻っていった。その後、マトローナと共に人間達の戦争に身を投じていく。だが人間の謀略によりマトローナは毒殺され、ディアンヌはその濡れ衣を着せられてしまう。マトローナの死に打ちひしがれ、元来争いを好まない性格の彼女は抗弁をせず、嫉妬の大罪を背負った。その後メリオダスからの勧誘により、七つの大罪に入団した。メリオダスとは以前から知り合いになっており、暴漢の人間から守って貰った上に女性として扱われた事でディアンヌは彼に想いを寄せていた。

七つの大罪に所属後、キングと再会するが記憶を消されていた為、メリオダスへ片想いをし続けた。キングの方はディアンヌを密かに想い続けていたが、彼女はその事に気付いていなかった。聖騎士長ザラトラス殺害の冤罪で七つの大罪が解散した後は「白夢の森」に潜伏している。10年後にメリオダスと合流し、再び七つの大罪のメンバーとして活動した。「死者の都」のある村にてキングと再会する。死者の都でキングとディアンヌは共闘して聖騎士ギーラと戦った。

キングが七つの大罪に再加入してからは、何かと彼からアプローチを受けていたが、彼女がそれに気付く事は無かった。以降もキング達七つの大罪と旅を共に行い、リオネス王国首都にて、魔神化したヘンドリクセンを打倒した。戦いの中でキングが消した500年前の記憶が戻り、彼への想いを思い出した。だがその直後、感情を理解しようと暴走したゴウセルによって記憶の消去魔法を掛けられてしまう。これによりディアンヌの記憶は徐々に消えて行き、七つの大罪を離れて巨人族の里へと向かい始めた。その後、十戒のグロキシニアとドロールの試練をキングと共に受け、3000年前の聖戦の記憶を経験する。そこでゴウセルの本体と出会い、彼によって失われた記憶を戻されて現代へと戻った。試練を乗り越えた事で、キングと共にパワーアップを果たす。また記憶が戻った事でキングへの想いを思い出し、ようやく2人は結ばれた。

その後はキング達七つの大罪のメンバーと共に魔神化したメリオダスやゼルドリス、混沌の力を求めるキャスと戦った。戦いが終わった後ディアンヌとキングは結婚し、妖精の森で共同生活を送る。キングの口振りから、子供が居る事が示唆されている。

続編漫画の『黙示録の四騎士』では、キングと共に闇堕ちしたアーサーに敵意の念を送っていた。

バン

「己の”強欲”がために、王国と友好関係にあった妖精王の森を破壊し”生命の泉”を我が物とし、聖女を殺害した」事により、強欲の大罪(フォックス・シン)を背負う人間の男性。23歳の時に不老不死になった為、若い姿をしているが実年齢は43歳である。性格は我儘であり、一度欲しがったものは必ず手に入れる事を信条にしている。「バンデッド・バン」の異名を持っており、不老不死になってからは「アンデッド・バン」を自称していた。メリオダスとは親友で、再会する度に周囲の建物や地形が変わる程、激しく殴り合う。

20年前に不老不死を求めて妖精王の森へと侵入し、エレインと出会う。彼女はキングの妹であり、生命の泉を守る聖女であった。生命の泉を飲むと妖精王の森が失われてしまう事を知ったバンは、この泉を潔く諦める。その後エレインと恋に落ち、幸せな一時を送った。だが、赤色の魔神に森を襲撃されてエレインと共に致命傷を負う。彼女は自分の命を顧みず、生命の泉をバンに飲ませた。これにより彼は不老不死となり、赤色の魔神を打倒した。だが妖精王の森は消失し、エレインは死亡してしまう。それでもバンはエレインを復活させる事を誓った。

バンは妖精王の森を焼き、聖女を殺した冤罪を掛けられて「強欲の大罪」を背負う事になる。その後リオネス王国の地下牢に収監されていた彼は、メリオダスに勧誘されて七つの大罪に加入した。キングともそこで出会っており、彼はバンの破天荒な行動の尻拭いをしている。キングはバンとの衝突が絶えなかったが、結局はキングが彼の面倒を見る形となっていた。メリオダスからはキングとバンは「良コンビ」と称されている。

聖騎士長ザラトラス殺害の冤罪で七つの大罪が解散して5年後、バンは「生の実感が欲しかった」という理由でワザと聖騎士に捕まり、バステ牢獄で拷問を受けていた。この時のバンはメリオダスの生死が解らなくなっていた事もあり、自暴自棄気味であった。5年後にメリオダスがバステ牢獄を訪れた事で、バンはメリオダスの生存を知り、自力でバステ牢獄を抜け出す。以降は七つの大罪に再加入し、メリオダス達と共に行動した。一方キングは10年前の七つの大罪解散後に妖精王の森に戻った事で、妖精王の森の消失とエレインの死を知る。バンが森を焼き払い、妹を殺したと誤解した彼は、バンへ殺意を抱く様になった。これによりキングは七つの大罪の中で唯一、聖騎士達と手を結び、バンを殺す機会を窺っている。

バン達七つの大罪は、聖騎士ギルサンダーの情報を元に、死者の都へと赴く。それはキングがバンを誘き寄せる為に仕掛けた罠であった。死者の都にて、キングはバンを襲撃する。キングの事情を知ったバンは弁解する事無く、キングのシャスティフォル第二形態によって石化された。その直後霊魂の状態のエレインの手により、バンは石化を解除される。その後、キングはエレインにバンの事を託され、彼女の為に仕方なくバンと共闘した。以降は同じ七つの大罪のメンバーとしてバンとキングは行動を共にする。だがキングの誤解が解けた訳では無く、彼はあくまでもエレインからの頼みで仕方なくバンと共に行動していた。リオネス王国奪還の際、ヘンドリクセンが赤色の魔神の死体をキング達に見せた事でキングの誤解は解ける事になる。

エレインは十戒のメラスキュラの手により、一時的に復活を果たす。最終的にバンは自分の不老不死の能力をエレインに与える事で彼女を完全に蘇生させた。その後はエレインと結婚し、キングの義弟となる。

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ゴウセル

「”色欲”から王女を誘惑・姦淫したあげく、残虐な手口で殺害した」罪により、色欲の大罪(ゴート・シン)を背負う。元々は十戒の”無欲”のゴウセルの手によって作られた人形である。本体のゴウセルは魔神王にも影響を与える無欲の戒言を与えられており、この事から魔神王に地獄の牢獄へ幽閉されていた。彼は牢獄の中に在りながら外界との接触を試みる為、自分の恋人を模した人形のゴウセルを作り出した。本体のゴウセル自身が情欲を抱かぬ様に、人形のゴウセルは男性として作られたのである。これにより、人形のゴウセルは中性的な見た目をしていた。最終的に本体のゴウセルは魔神王を裏切り、自分の命と引き換えに聖戦を終結させる。その後、人形のゴウセルはリオネス王城の地下室にて眠りに就いた。そして本編の数十年前、当時はまだ王子であったバルトラ(現リオネス国王)とデンゼルの実姉であるナージャによって発見される。眠りから覚めたゴウセルはナージャと恋仲となっていった。だがナージャは心臓病で死亡してしまう。ゴウセルは悲しみの余り、彼女を蘇生させようと胸を切開した。そして自分の胸に収納されているハート形の機械を彼女に移植しようとした所を衛兵に発見され、捕えらえてしまう。この事が原因でゴウセルは”色欲の罪”を背負う事となった。ナージャを失った悲しみと辛さに耐え切れず、ゴウセルは記憶と感情を自らの手で消した。以降は壊れた人形の様に突飛な言動をするようになった。

10年前の事件後オーダン村にて、アーマンドという冴えない青年に扮して潜伏していた。キング達七つの大罪と合流後、リオネス王国奪還の為に共に戦う。精神攻撃や精神操作系の魔法が得意であり、数々の強敵の精神を操って自滅に追い込んだ。ヘンドリクセン討伐後、“感情”への偏執的な好奇心から暴走し、ディアンヌに記憶消去魔法を掛ける。この魔法は徐々に記憶が消えていくというもので、ディアンヌの「大切な人への想いは消えない」という発言の真偽を確かめるべく、彼はこの様な暴挙に及んだ。七つの大罪の記憶を失ったディアンヌは、故郷である巨人の里へと帰って行く。この事を知ったキングは怒り、ディアンヌの記憶を弄んだゴウセルをシャスティフォルで殴り付けていた。以降、キングはゴウセルを嫌う様になる。

グロキシニアの試練により、3000年前の聖戦を追体験したキングとディアンヌは、そこで十戒として活動するゴウセルと出会う。そこでキング達は聖戦終結の真相を知り、ゴウセルの正体を知った。本体のゴウセルによりディアンヌは記憶を戻され、更にキング達は3000年後の人形のゴウセルの事を託される。現代に帰還したキング達は、自分の内側から溢れ出そうとする感情を拒もうと暴れ回るゴウセルを抑えて、彼が感情を取り戻す手助けをした。これによりゴウセルは己の記憶と感情を取り戻し、キングと和解する。その後は七つの大罪のメンバーとしてキング達と共に戦った。

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マーリン

七つの大罪の1人で「裏切りの大罪(ボア・シン)」を背負う女性。魔法で美しい女性の姿をしているが、その本性は己の時を止める事で不老不死となった幼い少女である。リオネス王国奪還の際、アーサーと共にキャメロットから駆け付けた。以降は七つの大罪に復帰し、キング達と共に戦った。「無限(インフィニティ)」という無尽蔵の魔力を持っており、反則的に強力な魔術を操る。

エスカノール

七つの大罪の1人で「傲慢の大罪(ライオン・シン)」を背負う男性。普段は気弱で貧弱であるが、太陽が昇る程傲慢になり肉体が筋骨隆々になっていく。それに伴って魔力が増大し、正午に最強の力を発揮する。

エスカノールの力は本来四大天使の1人のマエルのものであり、創造神からマエルに与えられた「恩寵」の力である。3000年前ゴウセルの本体が彼を魔神族に寝返らせた際、ゴウセルは彼の力を引き剥がした。その結果マエルの恩寵はエスカノールを器に選び、彼は比類なき力を得る事となった。

十戒の復活後、七つの大罪に復帰してキング達と共に戦った。最終的にゼルドリスの肉体を乗っ取った魔神王と交戦し、死亡した。

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妖精族

エレイン

キングの妹であり、生命の泉を守る聖女である。

本編の700年前、ヘルブラムを救出すべく妖精王の森を出て行ったキングの代わりに、妖精王の森を治めた。

本編の20年前、生命の泉を盗みに来たバンと出会い、恋に落ちる。その後、赤色の魔神族の襲撃により致命傷を負い、バンに生命の泉を飲ませて絶命した。

十戒の1人メラスキュラの魔法によって蘇生し、未練を増幅されてバンと戦うも、彼の愛により呪縛を解く。以降はキング達七つの大罪と共に十戒と戦った。最終的に、バンが自身の不老不死をエレインに与えた事で不老不死となる。戦いが終わった後、バンと結ばれて彼の子(キングの甥か姪に当たる)を妊娠していた。

ヘルブラム

キングの親友の妖精。元は妖精王の森に住み、キングの忠告を聞かず人間に愛情に近い興味を抱いていた。ある日ヘルブラムは仲間の妖精達と共に闇商人達とその用心棒のアルドリッチに騙され、誘拐されてしまう。そして彼の目の前で、仲間の妖精達は生きたまま羽根を毟り取られて殺されてしまった。憎悪と怒りに駆られたヘルブラムは発狂して闇商人達を殺す。またヘルブラムを助けようとしてアルドリッチに襲撃されたキングを「アルドリッチにキングが殺された」と錯覚し、隙をついてアルドリッチを刺し殺した。以降500年に渡り人間を無差別に虐殺する様になった。また彼は人間への憎悪を忘れない為、アルドリッチの姿に化ける様になる。

500年後、キングはアルドリッチの姿で人間を虐殺するヘルブラムと再会する。彼は人間への憎悪が止められず、暴走していた。キングは500年間記憶を失い、親友を止められず彼を苦しめた自分の怠惰を後悔しながら、彼を殺した。だが、ヘルブラムの死体は人間の闇商人に回収され、巡りに巡ってヘンドリクセンに買われてしまう。彼はドルイドの秘術「死者使役の術」を掛けてヘルブラムを蘇生させた。ヘンドリクセンは彼の人間への憎悪を増幅させており、ヘルブラムはより凶悪な状態で復活する。以降はヘルブラム卿を名乗り、魔神族を用いた新世代聖騎士誕生の為の人体実験を繰り返す様になった。ヘルブラムの魔力は「同調」の性質を持ち、他人の魔力を借り受けて行使する事が出来る。彼は聖騎士達から魔力を借り受けている為、かなりの力を持っている。

ヘルブラムは人間である聖騎士達と手を組んだものの、彼等に対する仲間意識は無く、あくまでも魔力を提供させる為に利用しているに過ぎなかった。

ヘルブラムは七つの大罪を誘き寄せる為、ディアンヌの神器を餌に彼等をバイゼルの喧嘩祭りに誘き寄せた。その後、喧嘩祭りの司会ラブヘルムに扮して大会を執り仕切る。祭りの終了後、正体を表してキングと交戦した。聖騎士達の力を借り受けたヘルブラムは強力で、キングは彼に圧倒されている。

聖騎士

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