フリーレン(葬送のフリーレン主人公)の徹底解説・考察まとめ

フリーレンとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。物語の主人公であり、かつて勇者ヒンメルや仲間たちと共に魔王を倒して世界に平和をもたらした魔法使い。見た目は幼いが、エルフと呼ばれる長命種の存在で、年齢は1000歳を超えている。
冷静沈着で感情の起伏に乏しい。魔法使いとしては最上位クラスの実力者で、多くの魔族を葬ったことから「葬送のフリーレン」の異名を持つ。勇者ヒンメルの葬儀の際、自分が彼のことを何も知らないことに愕然とし、人間を知るための旅に出る。

紙飛行機を遠くに飛ばす魔法

民間魔法の一種。紙飛行機を遠くに飛ばすことができる。

体がポカポカする魔法

民間魔法の1種。体がポカポカになり、寒さに強くなる。
効果はそこまで強力なものではなく、北部高原のような寒さが厳しい場所だと、この魔法を使っても外套無しでは寒いようである。

フリーレン(葬送のフリーレン主人公)の来歴・活躍

大魔法使いフランメとの出会い

エルフの子として1000年以上前に生まれる。幼い頃、故郷の村が魔族に襲われて滅ぼされ、家族を失った上で1人生き残る。生きる気力を失い、自害するか何もせず獣に食われるのを待つか、森の中でぼんやり考えていたところで人間の魔法使いフランメと出会う。
フランメに生きるのを諦めるなと諭され、彼女に師事して数々の強力な魔法と、「普段は魔力を隠して“弱い”ように見せかけて、油断して近づいてきた魔族を返り討ちにする」という戦法を教わる。

フランメは当時エルフ独自のものだった魔法を始めて本格的に学んだ人間の魔法使いで、優れた資質を持ってはいたが、戦闘で役立つ魔法より普段の生活を彩ったり日常生活を便利にする魔法を好む変わり者だった。この点はフリーレンも影響され、フランメの好きな「綺麗な花畑を出す魔法」を自身も愛好するようになっていった。
フランメの師であるエルフの大魔法使いゼーリエにも紹介されるが、魔法の戦闘的な運用法を重視する彼女は、師弟そろって平和的運用法を好むフリーレンたちを「つまらない魔法使い」と切り捨てる。同時にフランメが人間たちの間に魔法を広めていることを問題視し、「人間の発展はエルフの叡智を上回る。いつかお前が敗れるとしたら、相手は人間の魔法使いだろう」との予言をフリーレンに授けた。

勇者ヒンメルとの旅路

フランメの死後、数百年を旅に費やし、様々な魔法を修得。同時に魔族によって滅ぼされる町屋村をいくつも目撃し、改めて彼らの危険性を認識。フランメに教わった魔法と戦法で次々とこれを討ち取っていった。しかし常に勝ち続けたわけではなく、黄金郷のマハトには敗北し、命からがら逃げ伸びている。
物語開始の100年ほど前、極めて強力な魔族の個体が「魔王」を称するようになる。魔王の下に集まった魔族たちは徒党を組んで人類を襲うようになり、人間対魔族の大規模な戦争が繰り広げられる。フリーレンは当初はこれに興味を示さず、ただそれまでと同じように自分の手の届く範囲で魔族を駆り続けた。そんな折、森で迷子になって弱っている人間の子供と出会い、励ましてやろうと「綺麗な花畑を出す魔法」を披露した上で村に戻る道を教える。この子供こそ、後の勇者ヒンメルだった。

やがてフリーレンの下に、人類最強と評された南の勇者が来訪。「間もなく現れる青年が魔王を倒す、君はその仲間の1人になる」との予言を授ける。果たして彼の言葉の通り、それから程無くして立派な勇者へと成長したヒンメルが現れる。この時ヒンメルは「彼女は自分が子供の頃に助けてくれたエルフの女性だ」とすぐに気づくも、フリーレンの方はそのことをすっかり忘れていた。
僧侶ハイター、戦士アイゼンと共にヒンメルの仲間となり、腐敗の賢老クヴァールや七崩賢たちとの死闘を繰り広げ、ついに魔王を討伐。王都に戻ってこれを報告した夜は、ちょうど半世紀流星(エーラりゅうせい)と呼ばれる流星が夜空を彩っていた。ヒンメルたちと「50年後にもう1度これを見よう」と約束して別れ、かつての生活に戻っていく。

ヒンメルの死

魔王討伐から50年後。流星を見に行く約束を果たすために、王都で暮らすヒンメルに会いに行く。50年の間にすっかり老いたヒンメルの姿に驚くも、少し遅れてやってきたハイターやアイゼンと共に流星が綺麗に見える丘へと出掛け、彼らとの最後の冒険を楽しむ。
旅から戻って間もなく、ヒンメルは老衰で息を引き取る。その葬儀に参加する中、「ヒンメルとは“たった10年”一緒に旅をしただけで、自分は彼のことを何も知らない」ことに気付く。これにショックを受け、自分と人間との寿命の差を改めて意識し、もっとよく彼のことを知るべきだったと涙する。

以降、「人間を学ぶ」ことを自身の旅の新たな目的とする。そんな中でハイターに仕事を依頼され、彼が育てているフェルンという少女と出会う。フェルンは戦争で家族を失い、ハイターに引き取られた過去を持ち、彼のことを命の恩人だと考えていた。
「ハイターが死ぬ前に、自分が1人で生きていく力を手に入れたことを証明したい」と願うフェルンに魔法を手解きし、彼女の修行を手伝う。実はハイターの狙いは、意外と面倒見のいいフリーレンに自分の死後のフェルンを委ねることにあり、これにまんまと引っ掛かる。やがてハイターが息を引き取ると、事実上の弟子となったフェルンと共に、改めて旅を進めていく。

断頭台のアウラとの戦い

旅を続ける中、大陸の北の果てにある「魂の眠る地」(オレオール)の存在と、そこで“死者と対話することができる”との伝説を知り、ここでもう1度ヒンメルと話をしようと考える。「魂の眠る地」はかつての魔王城と同じ場所にあり、強力な魔族がひしめく北の大地を踏破する必要があったが、フリーレンの意志は固かった。
そんな折、アイゼンの弟子で修行の途中で逃げ出したシュタルクという少年と出会う。シュタルクが逃げたのは「修行が嫌だった」というよりは「アイゼンに嫌われた、合わせる顔が無い」という思い込みによるところが大きく、彼から「弟子を見付けたら面倒を見てやってくれ」と頼まれていたこともあって彼を旅の仲間に加える。

グラナト伯爵領の街を巡る魔族との攻防では、七崩賢の1人だった断頭台のアウラと交戦。彼女の部下の相手をフェルンとシュタルクに任せ、自身はアウラと直接対決する。
アウラは「服従させる魔法」(アゼリューゼ)という魔力量の多い方に絶対服従する魔法を得意としていたが、フリーレンの「魔力の量を偽装する」という作戦に引っ掛かり、自分が服従することとなる。フリーレンは即座に「自害しろ」と彼女に命じ、これによってアウラは自ら首を落として死亡。グラナト伯爵領は魔族の脅威から解放される。

一級魔法使い試験

魔王討伐後、フリーレンが気ままに旅をしている間に法律が変わり、北の大地に進むには一級魔法使いの資格が必要になっていた。これを知ったフリーレンは、一級魔法使いの資格を得るための試験にフェルンと共に挑戦する。
試験には大国の宮廷魔術師のデンケンなど何人もの優れた魔法使いが参加していたが、いずれもフリーレンにとっては格下でしかなく、一次と二次の試験を悠々と突破する。

大陸魔法協会の長となっていたゼーリエは、フリーレンが参加していることに気付いて「アイツだけレベルが違い過ぎて適切な試験とは言いがたいものになる」と三次試験を自分との面接に変更。フリーレンが相変わらず実践的な魔法より日常的な魔法を好んでいることを確かめ、彼女を失格にしてしまう。
しかし次いで面接に現れたフェルンの類稀な資質を見て気に入り、彼女には合格の判定を与える。かくして一級魔法使いとなったフェルンと共に、シュタルク共々「彼女の旅の仲間」という形で北の大地へと進む。

黄金郷の解放

「人間のことが知りたい、人間の持つ罪悪感という感情を学びたい」と考えるマハトは、魔王が討伐された後に城塞都市ヴァイゼを訪れ、この中で暮らして人々と交流するようになっていた。ヴァイゼの人々を「自分の友人」だと認識したマハトは、「友人を殺せば罪悪感を知ることができるかもしれない」との思いから、彼らを街ごと黄金に変えてしまう。
デンケンはヴァイセの出身で、マハトから故郷を取り戻すことを人生の悲願としていた。彼からの要請でフリーレンはこれに協力することとなり、マハトと彼に協力する魔族ソリテールとの決戦に臨む。

フェルンやシュタルクも黄金に変えられていく中、フリーレンはマハトの「万物を黄金に変える魔法」の解除法を確立。これにより形勢を逆転し、マハトをデンケンが、ソリテールを黄金化から解放されたフェルンが倒すことで、ヴァイゼはかつての姿を取り戻す。

過去への旅路

北部高原を進む中、フリーレンは以前ヒンメルたちと旅をした際に調べた女神の石碑が近くにあることを思い出す。その時は「調べようとしたら1週間ほど記憶が抜け落ちた」という結果に終わったもので、いい機会だからとフリーレンは再びこの石碑の調査に乗り出す。
しかし石碑に触れた刹那、フリーレンの精神は過去の「ヒンメルと旅をしていた頃に女神の石碑に触れた瞬間の自分」に送り込まれる。これこそが女神の石碑の効果であり、当時のフリーレンが1週間分の記憶を失った理由でもあった。

「フリーレンの様子がおかしい」と察したヒンメルたちに問い詰められ、フリーレンは今の自分の精神が80年後の未来から来たことを明かす。フリーレンの精神を再び未来の彼女の中に戻すため、ヒンメルたちはあちこちを調べて回り、最終的に「魔王を退治した後、自分たちが“人の精神を過去の自分に送る魔法”の使い方を突き止め、それを石碑に掘り込んでフリーレンに伝える」ことを決める。未来で石碑に触れた時に、そこにヒンメルが掘り込んだ魔法を発動する呪文を唱えてしまったことが、フリーレンの精神が時間を遡った原因なのだった。
同じ魔法を発動させるべく女神の石碑に急ぐ中、フリーレンたちは七崩賢の1人であるグラオザームやマハトと共に未来のフリーレンを苦しめたソリテールといった高位魔族たちによる襲撃を受ける。ヒンメルたちは協力してこれを退け、フリーレンは無事に未来の自分に精神を送り返すのだった。

ゼーリエ暗殺計画

北部高原を踏破したフリーレンたちは、大陸北部にある大国・帝国に足を踏み入れる。その首都であるアイスベルクでは建国祭が行われており、大陸魔法協会の長であるゼーリエもここに招待されていた。
しかし、大陸魔法協会の存在を疎ましく感じていた帝国は、これを機にゼーリエを暗殺しようと画策しており、スパイからの報告でこれを知った大陸魔法協会側も対策を講じる。一級魔法使いのフェルンと、その師であるフリーレンもこれに巻き込まれ、帝国の魔法使いと暗殺者を相手に回した謀略合戦が始まる。

フリーレン(葬送のフリーレン主人公)の関連人物・キャラクター

現在

フェルン

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ヒンメル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

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ヒンメルとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。僧侶ハイター、戦士アイゼン、そしてエルフの魔法使いフリーレンと共に魔王を討伐した勇者。この冒険は物語の本筋からすると過去の出来事で、ヒンメル自身は第1話で老衰により死亡する。 ポーズにこだわった銅像を各地に残すなどナルシスト的なところもあるが、困っている人を見掛ければ旅の途中だろうと助けて回る善良にして高潔な人物。フリーレンには好意と憧れの混じった感情を抱いていたが、それを明かさぬまま息を引き取った。

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エーレ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

エーレ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

エーレとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。一級魔法使いの祖父を持つ、魔法学校を首席で卒業した才媛である。 幼い頃にヴィアベル率いる北部魔法隊に自身の街を救われ、この時の経験と祖父の影響で自身も魔法使いを志す。後に一級魔法使い試験の会場で偶然ヴィアベルと再会したエーレは、彼と共にこれに参加。奮戦するも、結局は三次試験で失格する。しかしヴィアベルの人柄を改めて知って気に入ったのか、以降エーレは彼と行動を共にして相棒のごとく振る舞うようになる。

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ゼーリエ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

ゼーリエ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

ゼーリエとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。1000年以上前から生きているフリーレンをも子供扱いする、神話にも等しい時代に生まれたエルフの大魔法使い。 全知全能の女神にもっとも近いとされる力の持ち主で、大陸魔法協会の創始者。苛烈にして尊大な性格だが高慢ではなく、格下のものであっても聞くべきと判断した意見は素直に聞き入れる。フリーレンとは大師匠と孫弟子の関係にあるが、魔法使いとして目指す方向性が違うため仲はあまり良くない。

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ゼンゼ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

ゼンゼ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

ゼンゼとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。大陸全土でも45人しかいない一級魔法使いの1人で、髪の毛を自在に操る特殊な魔法を操る。 主人公のフリーレンが参加した一級魔法使い試験で試験官を務め、「零落の王墓」と呼ばれる未踏の迷宮の攻略を参加者に課す。この結果を見届けるためゼンゼ自身も迷宮に踏み入り、彼らの奮戦を見届けた。平和主義者を自称しているが、一級魔法使いを目指す中で命を落とす者の犠牲については許容するなど、責務に忠実かつ厳しい性格である。

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水鏡の悪魔/シュピーゲル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

水鏡の悪魔/シュピーゲル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

水鏡の悪魔(シュピーゲル)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場する魔物の一種。一級魔法使い試験の二次試験では、この魔物を攻略するために本来競争相手である参加者たちが手を組むこととなった。 自分に近づいた人間の複製体を作り出し、これを操る力を持つ。この複製体は元となった人物とまったく同じ力を持つ上に、水鏡の悪魔の魔力が続く限りいくらでも作ることが可能。作中では零落の王墓と呼ばれる迷宮の最深部に巣食い、魔王討伐の英雄フリーレンの複製体を作って猛威を振るった。

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血塗られし軍神リヴァーレ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

血塗られし軍神リヴァーレ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

血塗られし軍神リヴァーレ(ちぬられしぐんしんリヴァーレ)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場するキャラクター。人類側にもその名を広く知られた大魔族で、「魔族最強の戦士」を自負する猛者。 数百年を生きる大物魔族たちを前に自身を「老いぼれ」と称するなど、魔族としても非常に長命の人物。戦闘狂的な気質を持ち、強い戦士との戦いには嬉々として臨む。主要人物の1人であるシュタルクの故郷の村を襲撃し、彼以外の一族を皆殺しにした。

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ヴィアベル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

ヴィアベル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

ヴィアベルとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。魔王軍残党と長年戦い続けてきた北部魔法隊の隊長であり、その経歴に見合う高い戦闘能力を持つ。 強面で言動も荒々しく、必要だと判断した殺しは躊躇なく実行する。しかし不要な戦いは避けるなど軍人としては良識的で、戦いを離れれば面倒見の良さや気配りの上手さを発揮する二面性のある人物。一級魔法使い試験に参加した中でも屈指の猛者として注目される一方、主人公フリーレン一行の戦士シュタルクを熱心に自軍にスカウトする。

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フェルン(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

フェルン(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ

フェルンとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。勇者と共に魔王討伐を果たした僧侶ハイターに引き取られた戦災孤児で、彼の死後は同じく勇者一行の一員であるエルフの魔法使いフリーレンの弟子となった。 フリーレンも認める素質の持ち主で、十代前半にして「1人前の魔法使い」へと成長。普段はだらしないフリーレンの私生活を支え、約束を破ると叱るなど一行の母親役を務める。旅仲間のシュタルクに対しては信頼と好意を寄せているが、後者については自覚していない。

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