刀剣乱舞無双(刀剣無双・とうらぶ無双)のネタバレ解説・考察まとめ

『刀剣乱舞無双』とは、刀剣育成シュミレーションゲームの『刀剣乱舞』を原作に制作されたタクティカルアクションゲームである。ゲーム『無双シリーズ』と『刀剣乱舞』がコラボした作品ともなっている。物語の舞台は、西暦2205年。政府の命で歴史改変を目論む「歴史修正主義者」の企みを強襲調査する事になった、主を喪失した15振りの刀剣の付喪神「刀剣男士」達の戦いを描く。

『刀剣乱舞無双』の概要

『刀剣乱舞無双』とは、合同会社のEXNOAが運営するゲームプラットフォーム・DMM GAMESから発売された、Nintendo Switch・DMM GAME PLAYER用のタクティカルアクションゲームである。発売日は2022年2月17日。発売元であるDMM GAMESにてプレイできるゲーム『刀剣乱舞』を原作とし、ゲームソフトの開発・販売を手掛けるコーエーテクモゲームスの看板シリーズでもある『無双シリーズ』とコラボする形で制作された。なお、コラボとは言っても、あくまでもゲームシステムやキャラクターデザインなどを『無双シリーズ』に寄せただけであり、ストーリーや登場するキャラクターの設定・世界観等は『刀剣乱舞』に焦点を当てている。『無双シリーズ』のキャラクターが登場するといった演出は行われていない。
原作となったゲーム『刀剣乱舞』は、2015年1月14日のリリース以降、DMM GAMESを代表する作品として女性ユーザーを中心に人気を集めている。アニメや漫画、舞台にミュージカル、実写映画とさまざまなメディアミックスへ進出しており、そのなかにおいて本作は、『刀剣乱舞』初となるコンシューマーゲームにあたる。本作発売後の週間売上数は10万本を超え、月間で12万本を超える事となった。
本作の物語の舞台は、西暦2205年。過去に干渉して歴史を変えようとする「歴史修正主義者」(れきししゅうせいしゅぎしゃ)の企みを阻止する為、時の政府は「審神者」(さにわ)なる者に刀剣の付喪神「刀剣男士」(とうけんだんし)を呼び出させる事を考える。こうして歴史修正主義者が過去へ派遣している時間遡行軍との戦いに身を置く事になった、審神者と刀剣男士達。ここまでは原作『刀剣乱舞』と同じであるが、本作では物語のメイン格となる本丸(審神者と刀剣男士達の活動拠点のこと)が、「漂流状態」という、これまでのメディアミックス作品には存在しない特殊な状態に陥っている。さらに刀剣男士達の主となる審神者もおらず、たった15振りの刀剣男士達のみで本丸と共に「漂流」している状況にもあった。物語は、ある日この本丸へ政府の使いだという管狐のこんのすけが現れ、時間遡行軍の存在が感じられる時代へ強襲調査をするよう命じられるところから始まる。政府の命に従い、刀剣男士達は時間遡行軍を倒す為、政府が指定した時代・戦国時代へと向かう事となった。

『刀剣乱舞無双』のあらすじ・ストーリー

序章

刀剣男士達に強襲調査の命を言い渡しに来た政府所属の管狐・こんのすけ。

西暦2205年、この時代では、歴史を変えようと目論む「歴史修正主義者」による過去への侵攻が行われていた。目的達成のため、時間遡行軍を過去へ送る歴史修正主義者達。彼らの企みを阻止すべく、時の政府は対抗手段として「審神者」なる者に刀剣の付喪神「刀剣男士」を率いらせる事にする。審神者は物の心を励起する力を持っており、その力を使って刀剣男士を呼び覚ます事ができた。審神者に呼び覚まされた刀剣男士達は、「本丸」(ほんまる)と呼ばれる場所を拠点に、歴史修正主義者・時間遡行軍との戦いに挑んでいく。
戦いは激しいものであったが、本丸での暮らし自体はとても平和で穏やかなものであった。しかしそんなある日、時間遡行軍が本丸に襲撃してくる事件が発生。激闘の末、彼らはどうにか時間遡行軍を退ける事に成功するが、代償として本丸の損傷、戦力の大幅な損失、そして審神者の失踪という大きな被害を受けてしまう。
どうにか生き延びた15振の刀剣男士達は、これ以上の時間遡行軍による襲撃を防ぐ為に本丸を「漂流状態」にして時間遡行軍の目から隠した。以来、15振の刀剣男士達は本丸を守り続ける日々を過ごす。そんなある日、彼らの前に政府の使いである管狐・こんのすけが現れ、この本丸の男士に政府から歴史の強襲調査を行うよう命がくだった事が告げられた。突然の命に動揺する刀剣男士達だったが、政府の命に従う事を決める。

伯仲の章

強襲調査への最初の出陣男士として選ばれた、打刀の刀剣男士・山姥切国広(画像左の青年)と山姥切長義(画像右の青年)。

強襲調査は、全5部隊に分かれる形で進められる事になる。最初に調査を行ったのは、第5部隊。メンバーは、打刀の刀剣男士・山姥切国広(やまんばぎりくにひろ)と山姥切長義(やまんばぎりちょうぎ)の2振だ。彼らはこんのすけに導かれ、彼らの主であった戦国時代の武将・長尾顕長(ながお あきなが)がいる時代へ降り立つ。
だが、共に協力し合い戦わなければならないはずの彼らの仲は、どこか険悪さが拭えない状態にあった。というのも、実は山姥切長義の写し(本科にあたる刀を模して制作された刀のこと)である山姥切国広は、山姥切長義に対して劣等感を覚えていたのである。さらにこの劣等感から、彼は自分に自信を持つ事もできずにいた。そこへ、突如として発生した強襲調査によって、山姥切長義を差し置いて部隊のリーダーの役にあたる事になった為、戸惑いの中での出陣を余儀なくされる。また逆に山姥切長義の方も、山姥切国広に対して複雑な思いを抱えていた。山姥切長義は、かつて政府の任務の報酬として本丸にやってきた男士であり、順番としては山姥切国広の後に実装された刀剣男士にあたる。自分よりも先にいた山姥切国広が、本来の「山姥切」であるはずの自分を差し置いて「山姥切」の名を広めていた為、その事を妬ましく思っていた。だが、長らく本丸で他の刀剣男士達と共に山姥切国広と過ごしてきた影響か、少なからず彼自身の実力を認めている節もあった。
時折、自信を喪失しそうになる山姥切国広の背中を、遠回しに押しつつ支える山姥切長義。しかし山姥切国広の自信の低さがなくなるわけではなく、山姥切長義もはっきりと彼の事を励ませる立場にない為、険悪な雰囲気のまま調査は続いた。そんな彼らの前に、正体不明の人物が現れる。その人物は山姥切国広の姿を取って現れ、山姥切長義に攻撃を仕掛ける。すぐに相手が偽物である事に気づいた山姥切長義は、彼と戦う。しかし捕まえるには至らず、逃亡されてしまう。
一方山姥切国広の方は、山姥切長義と別れて単独で調査を行っていた。そこで彼は、歴史改変を防ぐ為に長尾顕長と戦う羽目になる。というのも、本来なら豊臣秀吉が勝つはずだった戦の勝敗を時間遡行軍が覆そうとしており、本来の歴史を守るには豊臣秀吉とは敵にあたる陣営にいた長尾顕長とは戦わねばならない状態にあったのだ。長尾顕長と刃を交え、彼が歴史に大きな影響を与えないように戦意を削いだ山姥切国広。しかし自分自身にコンプレックスを持っていた彼は、長尾顕長がこのような目にあってしまったのは、自分という刀を持っていた事に理由があると考えてしまう。だが、そんな彼を長尾顕長は「私の刀を侮るな」と叱り飛ばした。己がいかに刀として彼に大事にされていたのかを知った山姥切国広は、少しだけコンプレックスが拭われる。
その後、合流した山姥切国広と山姥切長義は再び2振で強襲調査を行い、今回の歴史改変の中心核にあたる人物が武将・黒田官兵衛(くろだ かんべえ)であると結論づけた。時間遡行軍に操られているらしい官兵衛をどうにかするため、2振は彼のもとへ乗り込む。だが、そこに大型の虫のような姿をした敵・蟲(むし)が現れ、官兵衛を取り込んでしまった。驚きつつも2振は蟲と戦い、激闘の末に蟲を倒して官兵衛を無事に救出する。さらにそこで、官兵衛自身は蟲に操られていたに過ぎなかった事が判明した。蟲を倒した事で官兵衛の歴史改変に対する強い意志は失われた為、歴史改変は行われずに済む。

孤狼の章

第ニ陣として強襲調査に赴く事になった太刀の刀剣男士・鶴丸国永(画像真ん中の青年)と燭台切光忠(画像左の青年)、そして打刀の刀剣男士・大倶利伽羅(画像右の青年)。

第5部隊の強襲調査が終わり、次に過去へ派遣されたのは第4部隊の面々だった。リーダーは、太刀の刀剣男士・鶴丸国永(つるまるくになが)。メンバーは、彼と同じ太刀の刀剣男士・燭台切光忠(しょくだいきりみつただ)と打刀の刀剣男士・大倶利伽羅(おおくりから)である。彼らは皆、戦国時代の武将・伊達政宗(だてまさむね)の生家・伊達家に伝来した歴史を持つ刀達だった。
こんのすけと共に過去に出陣した彼らは、そこまだ生きている政宗の姿を見る。だが、そこにいたのは彼らがよく知る政宗とは異なる行動を取る政宗であった。史実に反した行動を取る政宗を止めるため、3振りは奔走する。するとその最中、彼らの前に偽物の山姥切国広が姿を現した。3振は、こんのすけからの指示で逃げた偽物を追う。全力で追いかけるも、結局彼を捕まえることできなかった。その代わり、出来事を通して、こんのすけを含む政府側は彼の正体にあたりをつける。だが、それを刀剣男士達に教えるつもりはないようであった。
再び政宗の調査に戻った3振は、調査中に政宗と交戦する羽目になる。すると、そこで彼の影響を大きく受けていた燭台切光忠が、彼の今のあり方について苦言を呈した。彼は政宗が史実に反していく中で、本来ならずっと自分を支えてくれている筈であった家臣達をどんどんと切り捨てていく姿を目にし、孤独になっていくかつての主に耐えられなくなっていたのである。その後、燭台切光忠は隙を見て、仲間達と共に政宗の前から去った。彼の言葉が心に残った政宗は、己の在り方を見直す。その結果、孤独である現状を変えようとしてか、自身の事を助けようとしてくれていた武将・石田三成と交友関係を持つようになったが、やはりそれは史実には沿わない流れだった。
三成と手を組んで天下を取ろうと考える政宗を止めるため、第4部隊の3振は再び政宗と刃を交える。激闘の末、政宗に勝利した3振。前回の自分の言葉が今回の出来事を招く原因となってしまった事を悔いていた燭台切光忠は、政宗に「自分が何者であるか」を思い出すように説く。それにより、自身が奥州という土地を治める家の当主であった事を思い出した政宗は、戦場で生きる道ではなく奥州で生きる道を選び取った。
史実通りの流れになり、安心した3振は本丸に帰還する。だがその後、こんのすけから告げられたのは、政宗が再び歴史にない動きを見せているという事実だった。3振は、政宗とは「別の意志」が歴史改変に介入しており、その「別の意志」が第5部隊が遭遇した蟲にあると考える。政宗を止める為、3振はまた彼のもとへ向かった。再び政宗と戦う事になるも、どうにか勝利を収める。すると、突然偽物の山姥切国広が現れ、3振に「蟲がやってきた」と告げてきた。彼の言葉通りにやってきた蟲は、政宗を取り込み、予想外の事態に驚いていた3振に襲いかかる。3振は蟲と戦い、激闘の末に蟲を倒し、政宗を助け出した。政宗が無事な事に安堵した彼らは、自分達に声をかけてきた偽物の山姥切国広に注意を移す。そこで3振はこんのすけから、彼の正体が、政府の命で自分達よりも先に強襲調査に乗り出していた刀剣男士・面影(おもかげ)であることを明かされた。
その後、第4部隊は面影を連れて本丸へ帰還する。また同時に、政宗の方は日本から出て「大海原の向こうで活躍する」という演算結果が出た事が、こんのすけから刀剣男士達に告げられた。史実とは流れが違うものの、こんのすけいわく「歴史全体に大きな影響は及ぼさないため、これ以上の歴史修正は行わない」とのことだ。政宗が天下を統一するのを食い止める事はできたものの、史実とは異なる終わりを前に、「はたして本当にこの結末でよかったのだろうか」というかすかな疑惑が刀剣男士達の間には残った。

天命の章

新たに仲間になった大太刀の刀剣男士・面影(画像左の青年)と出陣する事になった、第三部隊隊長の打刀の刀剣男士・へし切長谷部(画像右の青年)。得体の知れないところがある面影を仲間にする事に、へし切長谷部は不満を募らせている。

第4部隊の帰還後、こんのすけを介して、改めて面影の紹介が本丸の刀剣男士達に行われた。面影いわく、自分は複数の逸話から出来ている刀剣男士だという。こんのすけは面影の働きを見る為にと、次に出陣予定の第3部隊に彼をいれると発表した。第3部隊は、打刀の刀剣男士・へし切長谷部(へしきりはせべ)が率いる部隊である。メンバーには、薙刀の刀剣男士・巴形薙刀(ともえがたなぎなた)と短刀の刀剣男士・薬研藤四郎(やげんとうしろう)の2振がいた。
こんのすけの指示に従い、彼らは戦国時代を代表する武将・織田信長(おだのぶなが)が生きる時代へ送られる。織田信長は、へし切長谷部と薬研藤四郎と関わりのある武将だった。なかでもへし切長谷部は、かつて彼の刀であったが家臣に下げ渡されたという史実が存在する。へし切の名も、織田信長がへし切長谷部を使って棚ごと茶坊主を切ったという逸話から来ていた。しかし彼自身は自分の名があまり好きではない。家臣に下げ渡されたという史実にも腹を立てており、信長の事を快く思っていなかった。そこに今回、面影という未知の存在を率いる必要まで出てきた事や自他共に厳しい性格であった事が重なり、へし切長谷部は普段以上に神経を尖らせて出陣する羽目になる。
一方で巴形薙刀は、面影に興味を示していた。彼は、「巴形」(ともえがた)と呼ばれる形状をした薙刀の集まりから生まれた刀剣男士で、逸話も史実らしい史実も持っていない。それ故に、「複数の逸話から出来ている」という、自分と似て非なる存在の面影に興味が生まれたようであった。
少々怪しい雰囲気を見せながらも、出陣した面影と第3部隊。出陣先、そこに居たのは先の政宗のように、史実と異なる言動を見せる信長だった。歴史と反する動きをする織田信長を止める為、4振は奔走する。すると最中、まるで面影が時間遡行軍側の動きがわかっているような発言をしてきた。それにより、へし切長谷部の中にあった彼への敵意が増してしまう。だが、面影自身に悪気はなかった。長い間単独行動をしていた彼は、そのせいで仲間と協力するという行動についていけず、どうすれば上手く連携が取れるか困惑しているだけだったのである。
不穏な空気が深まるなか、時間遡行軍が信長の命を狙う事件が発生。第3部隊は、時間遡行軍と手を組み、信長の命を狙う人物を探し始めた。最中、巴形薙刀と薬研藤四郎は、さり気なくへし切長谷部と面影の仲をよくしようと試みる。その甲斐もあってか、2振の仲は多少改善され始める。だが反面、調査の方は進みが悪く、どう動くべきか判断が詰まる状態になってしまう。
手詰まりになった第3部隊と面影は、1度本丸へ帰還した。すると彼らの下に、先に調査に行っていた第4部隊が現れ、蟲を倒した後に簪(かんざし)が残っていた事を教える。蟲と簪の関連性に疑問を抱きつつ、こんのすけに指示された時代へ再び向かった第3部隊と面影。織田信長が死ぬはずのない戦で死ぬ可能性が出ていたため、信長を守り、正しい歴史の範疇に戻そうと奮闘する。だが、歴史の修正が叶う直前、空から赤い雨が降ってくるという史実にない事態が起こった。史実と違う流れになる可能性が出てきた事に、第3部隊は混乱する。その時、面影が今までの単独での強襲調査から得た経験を活かした策を思いついた。それにより、彼らはなんとか信長の命を守る事に成功する。
その後第3部隊の面々は、面影から「歴史改変には核になる人間がおり、その者達の想いに呼応して蟲が呼び寄せられている」事を明かされた。また、こんのすけを通して政府より、蟲の正体が「時間遡行軍が想いが強くこもった人間の遺品を基に生み出しているもの」であった事が告げられ、さらに信長が命を落とす原因である事件「本能寺の変」で歴史改変が起こる可能性が出ている事を教えられる。4振は急ぎ本能寺の変が起きた時代へ向かったが、歴史改変は止められても、蟲を呼び出す核となる人物は見つける事はできなかった。
その後、1度本丸に帰還した第3部隊と面影は、改めて歴史改変の可能性がある時代へと向かう。そこで発覚したのは、核と思われる人物が信長の息子・信忠(のぶただ)であるという事実だった。だが、これまでに調査してきた時代の信忠はまだ幼い子どもであり、このような歴史改変を思いつけるような年ではない。一体どのようにして、彼が歴史改変を思いつくに至ったのか。その答えはわからないままに、信忠のもとに乗り込む第3部隊と面影。そんな彼らの前に、歴史を改変しようとする信忠の想いに呼応して蟲が現れた。蟲は、信忠を取り込み、第3部隊と面影に襲いかかる。激闘の末、蟲は彼らに倒された。だが、そこに至るまでの歴史の流れがあまりにも正しい歴史の範疇から外れていた為、偽物の歴史「偽史」(ぎし)として政府に消滅させられてしまう。信忠も蟲と共に消滅。第3部隊と面影は、偽史の消滅に巻き込まれぬよう急いで本丸へ帰還した。

惜別の章

第三陣として強襲調査に赴く事になった打刀の刀剣男士・歌仙兼定(画像右の青年)、脇差の刀剣男士・鯰尾藤四郎(画像真ん中の黒髪の少年)、短刀の刀剣男士・日向正宗(画像真ん中の銀髪の少年)、太刀の刀剣男士・一期一振(画像左の青年)。

第4部隊の調査を通して、偽史の消滅という事態が起きる可能性があると知った刀剣男士達は動揺した。だが、いつまでも動揺してはいられない。第3部隊の強襲調査終了後、すぐに第2部隊の出陣が決まった。部隊のリーダーは、打刀の歌仙兼定。メンバーは、太刀の刀剣男士・一期一振(いちごひとふり)と、脇差の刀剣男士・鯰尾藤四郎(なまずおとうしろう)、そして短刀の刀剣男士・日向正宗(ひゅうがまさむね)の3振である。そこに面影も加わり、全5振で次の調査対象となる時代へ出陣した。
出陣先は、天下の分け目といわれた戦・関ヶ原の戦いから1年後の時代であり、すでに時間遡行軍が歴史を変えようと動きを見せている。第2部隊と面影はどうにか時間遡行軍を討伐したが、正しい歴史の範疇には収める事ができなかった。このままでは起こる筈のない戦が起こってしまう可能性がある為、彼らは歴史改変の核となる人物を早急に探し出す事を決める。調査の結果、判明したのは本来ならこの時代にいない筈の人物・石田三成が生きているという事実だった。第2部隊と面影は彼こそが今回の歴史改変の核なのではないかと考えるが、三成が生きている時点ですでにこの時代は歪んだ歴史だといえる。最後は政府によって消滅させられる可能性が高かったが、それでも第2部隊と面影は歴史改変を止める為、三成と彼に呼応してやってきた蟲と戦った。激闘の末に勝利を掴むも、予想していた通り、世界は偽史として消滅させられてしまう。
第2部隊と面影は、消滅していく世界から逃げるように本丸へ帰還した。だが本丸へ帰還後、彼らはこんのすけから「強襲調査の続行」を言い渡される。こんのすけいわく、今回の出来事を通して「歴史改変の核となる人物と蟲が完全に1つになった状態」でなければ、蟲の完全な討伐は不可能である事が判明したとの事だった。
政府側が三成について調べた結果、彼が歴史改変の核となった原因は、かつての主君であった武将・羽柴秀吉(はしば ひでよし)にあった事がわかる。彼が、武将・徳川家康(とくがわ いえやす)のせいで天下が取れなくなった事を今際の際まで憎んでいたと知った三成は、その想いを引き継ぐ形で家康を恨んでいた。結果、それを「隙」として時間遡行軍に狙われ、彼らに操られる形で歴史改変の核になってしまったようである。
歴史改変を止める為、第2部隊と面影は再び調査に乗り出した。だが、その最中にかつて三成の守り刀であった日向正宗が、自身の主君と己自身の義の為に歴史を変えようとする三成に共感するようになる。気がついた時には、その迷いにつけいった時間遡行軍が彼を操って徳川家康を殺害させ、歴史を改変を起こしてしまった。日向正宗は仲間達の下を去り、時間遡行軍と共に三成の下へと向かった。予想外の出来事に動揺する第2部隊と面影だったが、歴史改変を食い止め、仲間を時間遡行軍から取り戻すためにも強襲調査の続行を決める。
次々と起こる歴史改変をギリギリのところで食い止めつつ、第2部隊と面影は日向正宗の後を追い続けた。そして、彼が関ヶ原の戦いにいる事を突き止め、連れ戻す為にその戦いの場へ向かう。自分達と敵対する日向正宗をどうにか大人しくさせるが、彼は「三成が死ぬ事が正しい歴史なんておかしい」と仲間の声に聞く耳を持たなかった。面影は、彼を正気に戻らせる事は無理だと諦めた。しかし歌仙兼定の説得により、日向正宗は無事、正気を取り戻す。
体制を立て直す為、第2部隊と面影は1度本丸に帰還した。面影は、なぜ日向正宗が元に戻れたのか疑問を持つ。そんな彼の心中を察した太刀の刀剣男士・三日月宗近(みかづきむねちか)は、日向正宗がもとに戻ったのは仲間のおかげである事を諭した。三日月宗近は、面影にも「本丸の仲間として自分を頼ってよい」と声をかけるが、仲間という存在に何か思うところがあった面影は、彼の申し出を断りその場を去る。
三成と決着を着ける為、面影は第2部隊と共に再び出陣した。幾度もの時間遡行軍からの妨害や、三成の足掻きから生まれた歴史改変を食い止めつつも彼を追い詰める。
そうして、ついに訪れた三成と蟲との戦い。だが、蟲が三成を取り込もうとした瞬間、彼の家臣であった武将・島左近(しま さこん)が主君を守る為に飛び出し、蟲に取り込まれてしまう。別の人物が取り込まれた事に動揺しつつも、蟲と戦った第2部隊と面影。無事に蟲を倒すも、今度は亡くなった左近の想いを継いだ三成が、時間遡行軍を使って再び歴史改変を行おうと意気込んでしまう。
場を立て直す為、その場から逃亡した三成を第2部隊と面影は追う。時間遡行軍による妨害を受けるが、どうにか三成の後に追いつき、最終的には彼の企みを阻止する事に成功した。
その後、三成を追ってきた武将・黒田長政(くろだ ながまさ)と細川忠興(ほそかわ ただおき)に、彼を引き渡す。元の主との別れを前にした日向正宗は、「死へ向かう三成の心を洗い流したい」「その為のお湯を1杯渡してほしい」と2人に頼んだ。2人は日向正宗との約束通り、捕らえられた三成に白湯を渡す。遠くから仲間達と共にその光景を目にした日向正宗は、三成の死を惜しみつつも、彼と共に在れた事や今回の彼の件を通して気づけた仲間との絆の事などへの感謝を口にするのだった。

残影の章

最後の強襲調査に向かう事になった太刀の刀剣男士・三日月宗近(画像左の青年)と面影、そして槍の刀剣男士・蜻蛉切(画像真ん中、赤髪の青年)と打刀の刀剣男士・千子村正(画像右手前の青年)。

第2部隊の強襲調査終了後、次は第1部隊が出陣する事になる。リーダーは、三日月宗近。メンバーは槍の刀剣男士・蜻蛉切(とんぼぎり)と打刀の刀剣男士・千子村正(せんごむらまさ)の2振だ。そこに面影も加わり、彼らはこんのすけに指定された時代へと向かった。
こんのすけいわく、今回で「最後」だという強襲調査に向かった第1部隊と面影は、そこで時代の流れを変える為に武将・徳川家康を、彼が江戸幕府を作るよりももっと前のタイミングで殺そうと目論む時間遡行軍達を見つける。第1部隊と面影は、時間遡行軍の思惑を食い止める為、家康やその周囲の者達を守ろうと奔走し始めた。だが、そんな彼らの前に正体不明の「赤の忍」が現れ、家康の命を狙う。第1部隊と面影の奮闘もあり、赤い忍は1度家康の前から姿を消すが、その際、刀工・村正(むらまさ)が作り出した刀が置いていかれる。村正の刀には、徳川家の者を次々不幸にたらしめたという「妖刀」の伝説があった。
赤の忍の異様な佇まいから、第1部隊と面影は彼が歴史改変の核を握っていると判断する。彼の正体を探りつつも、未だ時間遡行軍に狙われている状態の家康を守りながら歴史改変を阻止していく事にするが、その一方で、徳川軍の中では時間遡行軍の存在が「妖刀・村正の呪い」だと騒ぎになっていた。これにより、妖刀村正の伝説が、本来の内容とは違う形で広まり始めてしまう。これ以上伝説が歪な形にならぬようにと、村正の刀であった千子村正は、自ら時間遡行軍から徳川軍を助ける事で伝説の修正を試みた。無事に家康が史実と異なる死を迎えるのを防いだ千子村正により、伝説の修正は成功する。だが、赤の忍者の正体は以前掴めぬままだった。
その後も第1部隊と面影は強襲調査を続行する。すると、赤い忍の正体が、徳川と敵対関係にあった武家・真田家の忍の佐助(さすけ)だった事が発覚した。第1部隊と面影は、忍だけではなく真田家の1人・真田幸村(さなだ ゆきむら)も時間遡行軍側についている可能性があると判断し、彼らの動向を追う。
一方その頃、本丸に残っている刀剣男士太刀の間では、偽史の消滅という見た事もない政府の対応に不信感を抱く者が現れ始めていた。しかし、それに答えを出せる者はおらず、不信感ばかりが募っていってしまう。
その頃、強襲調査を続行していた第1部隊と面影の方は、再び赤の忍と相見えていた。結局赤の忍は逃げてしまうが、今回の邂逅で彼が幸村の分身である事に気づいた三日月宗近は、確証を得る為に仲間達と幸村の偵察を行う事にした。すると、予想通り、赤の忍が幸村の分身であった事が判明する。さらに、この出来事を通して、刀剣男士達がこれまで出陣してきたこの世界が本当の歴史ではなく、「望めば、叶わないものも叶う『夢』のような世界」である事や今回の歴史改変の核は幸村の本体と分身の2人である事も判明した。この事実を確認する為、こんのすけは1度彼らを連れて本丸に帰還し、政府と連絡を取る。こんのすけから連絡を受けた政府は強襲調査先の世界を調査し、結果、そこが確かに「夢」である事を突き止めた。政府はこんのすけを通して、「間違っても偽物の歴史を紡ぐ夢が本当の歴史と時空を繋げてしまわぬよう、その前に歴史の修正を行わなければならない」と刀剣男士達に告ぐまた、その傍らで三日月宗近は面影が誰かを待っている事に気づき、その事について直接彼に尋ねた。面影ははっきりと答えることこそしなかったものの、図星であったらしく動揺した様を見せる。
その後、「夢」こと偽史の流れを食い止める為、再び第1部隊と面影は先と同じ夢の世界へ出陣した。だが、彼らの奮闘もむなしく、歴史の流れは少しずつ変化していく。すると、このままでは天下の分け目の戦・関ヶ原の戦いにて勝利するはずだった徳川側の東軍が敗北する可能性が出てくる事を、こんのすけが刀剣男士に告げてきた。それを止める為、第1部隊と面影は関ヶ原の戦いに乗り込む。
時間遡行軍からの妨害も対処しつつ、第1部隊と面影はどうにか東軍の勝利に収める事に成功した。しかし、これからまた先に起こる戦「大坂の陣」にて、歴史改変が起こる可能性が出てきてしまう。第1部隊と面影は、歴史改変を食い止める為、次は大坂の陣が起きた時代へと向かった。だが、強襲調査が進む度に、なぜか面影の様子がどこか沈んだものになっていく。すると、そんな彼の様子に本丸の刀剣男士達が気づいた。面影が自分の行動に迷いを持っている事に気づいた彼らは、面影を励す為に声をかける。そのおかげで迷いが晴れた面影は、ここの本丸の仲間達のように自分のやるべき事をまっすぐに貫く事を決めた。
一方、偽史について考え込んでいた三日月宗近は、これまでの偽史の全てに「豊臣」が関わっている事と全ての偽史を裏で工作している者がいる事に気づく。第1部隊・面影と話し合った結果、彼らはその工作者が羽柴秀頼(はしば ひでより)である可能性を導き出した。さらに面影は、秀頼の下に自分が待っている人物がいる可能性を見出す。その人物の下へ向かいたかった面影は、秀頼を偵察したいと第1部隊に頼む事にした。突然の頼みに第1部隊は驚くが、秀頼にも歴史改変の核を握っている可能性がある事から彼の偵察を許可し、面影と共に大阪城へ向かう。しかし、もう少しで秀頼のもとにたどり着くといったところで、面影が「ここから先は1人で行く」と宣言した。第1部隊は彼の意思を受け取り、彼を1人で秀頼の下へ行かせる。
面影と別れた第1部隊は、真田と決着を着ける為に大坂の陣へ向かった。どうにか真田を倒すも、そこへ蟲が現れて幸村を取り込んでしまう。第1部隊は、幸村と一体になった蟲と戦い、激闘の末に勝利を掴んだ。しかしその時、彼らがいる世界が偽史として消滅し始める。第1部隊は、強制的に本丸へ帰還する事になってしまった。またその頃、面影の前には黒い衣服を身にまとったもう1振りの面影こと「黒の面影」が現れていた。そして彼の力により、面影は無理矢理別の時空へ追い出されてしまう。

最終章

刀剣男士を倒す為、彼等の拠点である「本丸」を襲撃する敵の蟲。

帰還した第1部隊を待っていたのは、敵によって夢の世界と繋げられてしまった本丸だった。第1部隊を含む刀剣男士達は、本丸へ奇襲をしかけてきた時間遡行軍と蟲達との戦闘を行う。激闘の末、なんとか敵を追い返す事に成功した刀剣男士達だったが、こんのすけから告げられたのは「敵を完全に殲滅しない限り、また同じような事が起こる」という残酷な現実だった。
刀剣男士達は、本丸を守る為に一連の出来事の大本となっている原因を探る。話し合いの結果、彼らは、夢にて一連の歴史改変に大きく関わっていると推測される人物・秀頼がその原因であると考えた。また、彼らは姿を消したままの面影もそこにいる可能性が高いと推測する。
1人で敵と戦っているかもしれない仲間を助ける為、そして本丸を守る為、再び刀剣男士達は夢に出陣した。しかし、刀剣男士達により正しい歴史に修復された夢は、新たな形に再構築されており、秀頼の下へ向かうには他の時代を攻略してからでなければ行けない。苦肉の策としてひとまず別の時代へ降り立つが、そこで彼等を待っていたのは時間遡行軍と共にいる黒の面影だった。だが、時間遡行軍との戦闘中に、黒の面影は刀剣男士達の前から姿を消してしまう。
三日月宗近は、彼が面影が探していた相手であると推測する。その推測いわく、彼は面影の中にあった「逸話」の1つから生まれた存在・人格なのではないか、とのことだ。また、複数の逸話を核にしている事など、他の刀剣男士にはなかった特徴を持つ事から、彼が「試験的」に政府により顕現させられた男士である事も見抜く。その推測に刀剣男士達は驚きつつも納得した。さらに彼らは、黒の面影が時間遡行軍の手に堕ちている事にも気づく。しかし、黒の面影が敵方に堕ちているとはいえ本体の面影は大事な仲間であるため、刀剣男士達は強襲調査を続けながら面影を必ず救出する事を改めて誓った。
そんな彼らの前に、今度は武将の黒田官兵衛が現れる。彼はなぜか信長を殺しており、本人にもその理由はわかっていない状態だった。しかしここが誰かの夢であることには気づいているようで、やってきた蟲に抵抗する事なく取り込まれる。刀剣男士達は蟲と戦い、どうにか戦闘に勝利した後、1度本丸へ帰還した。だがそこで、日向政宗と巴形薙刀が夢の影響を受けて自分達の「内部」を蝕まれ倒れてしまう。こんのすけいわく、刀剣男士達にはそれを防ぐ為の防御機能をつけている筈だが、それを凌駕する攻撃を黒の面影が放っている可能性があるとのことだった。その情報から刀剣男士達は、彼こそが夢の主であると推測する。さらにこんのすけは、面影の本体の居場所が検知できたと告げてきた。刀剣男士達は面影を迎えに行く為、検知された先へ向かう。無事に刀剣男士達と合流した面影は、彼らが自分と夢に関する全てを知ったらしいと悟り、罰を与えられる事を覚悟する。だが、刀剣男士達は面影を仲間として迎え入れるつもりでいた。その優しさに胸を打たれた面影は、彼らと共に強襲調査を行う事を誓う。
その後、面影の提案により、黒の面影に関わりがあるであろう武将・羽柴秀次(はしば ひでつぐ)の動向を追う事になる。面影が言うには、彼はかつての主の1人であり、この夢の起点となった人物とのことだ。秀次は秀吉の養子であった人物だが、彼の実子が生まれた事で秀吉からの寵愛を受けれなくなる。その結果、高野山へ追放され、最期は自刃の命をくだされ亡くなった。面影いわく、夢はそんな彼の無念を起点に生まれた世界である為、本来は死ぬはずだった彼を生かす形で歴史改変を続ければ、彼ともどもこの世界が消滅するのではないかという。刀剣男士達は、面影の推測を試す事にした。しかし、どう秀次を助けても、結局は最後は彼自身の意思で自害してしまう。どう足掻いても彼を救えないように出来ている世界らしいと悟り、刀剣男士達と面影が失望したその時、再び彼らの前に大量の蟲が現れた。
激闘の末、刀剣男士達はどうにか蟲を倒す。その後、彼らは面影から黒の面影が生まれた経緯を聞く事になった。面影がまだ単独調査をしていた時、秀次の無念に面影の中にいる逸話の1つが共鳴した結果、それが彼の心の隙となり時間遡行軍に狙われる。その後、時間遡行軍が生み出した蟲に取り込まれ、気づいた時には黒の面影が彼の中から欠けていたのだった。またその時の面影は、秀次が自害した際に一緒に汚名を着せられ殺された者達が葬られた場所「畜生塚」にいた為、刀剣男士達は蟲は畜生塚の埋葬品を時間遡行軍が励起させて産んだ存在なのではないか、と推測する。なお、最初に面影が秀次ではなく秀頼を追っていたのは、夢の世界における彼の存在が黒の面影が擬態したものだと気づいていたからとのこと。秀次の叶わなかった思いを叶える為、黒の面影は行動しているのだという。
その後も、夢を消滅させる為、出陣先で歴史が変わるように動いていった刀剣男士達。すると歴史の流れが自分達の思う以上の速さで変わっていく事態が起こる。これを食い止める為、彼らは秀頼(黒の面影)と接触が図れないかか試みる。結果、どうにか黒の面影と対峙する事には成功するが、再び彼を取り逃してしまった。
その後、歴史改変の影響で「江戸の陣」という偽史が誕生。あまりにも歴史にそぐわない上に辻褄もあわせにくい流れに、夢の世界が崩壊し始めるのも時間の問題のようだった。刀剣男士達と面影が夢に降り立つと、これまでの夢で歴史の核となった人物達が蟲となって、刀剣男士達に襲いかかってくる。彼らと再び戦い、蟲を消滅させていくと黒の面影が刀剣男士達と面影の前に姿を現した。黒の面影いわく、この世界はこれまでの夢の世界をつなぎ合わせて生まれた世界だという。それ故に、このまま刀剣男士達と面影が夢を消失させると、帰り道を失う事になるとの話だった。「もうこれ以上は関わるな」という忠告を残して、その場から去る黒の面影。彼の言わんとする事に気づいたこんのすけは、この夢の目的が歴史への介入ではなく、調査に来た刀剣男士達を夢に捕らえ、全滅させる事にあるのではないかと推測した。だが刀剣男士達は、「最後まで足掻く」と決めて黒の面影の後を追う。
やってきた刀剣男士と面影を迎えた黒の面影は、「夢と本当の歴史が繋がる手立てなどどこにもない」と明かす。そこで刀剣男士達は、黒の面影がこの夢が決して現実にならないとわかっていながらも、秀次の願いを叶えようとしていた事を知る。だが、それでも面影と刀剣男士は希望を失う事はなく、黒の面影の思いすら受け入れた。それに心揺さぶられた黒の面影が、元の面影と再び1つに戻ろうと決心したその時、現れた蟲が黒の面影を取り込んでしまう。刀剣男士達と面影は、彼を飲み込んだ蟲を倒す為に夢の世界での最後の戦闘を開始した。激闘の末、彼らは蟲を倒して黒の面影を救出する。助けられた黒の面影は、今度こそ面影とひとつになった。
無事に夢に終止符を打つ事ができたが、黒の面影が言っていた通り、帰り道が消滅し、刀剣男士達は本丸に帰れなくなってしまう。だがその時、黒の面影と1つになった面影が、彼が持っていた「夢を斬り、繋ぐ」という力を使って夢と本丸を繋げる。それにより、刀剣男士達は無事に本丸へ帰還した。だが代償として、面影は1振夢の世界へ残る事になってしまう。

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