真・三國無双2（2猛将伝）のネタバレ解説・考察まとめ

『真・三國無双2』の概要

「真・三國無双2」とは？

2000年にPS2用ゲームとして発売された「真・三國無双」の続編として2001年9月20日に発売された。
前作は発売当初はそれほど高い人気を得ていなかったが、徐々に口コミで人気が広まっていき、「良作」と評価されるようになった。
それを受けて発売された本作は、前作のシステムを踏襲した上で、あらゆる面を大幅に改善。その結果、前作以上の口コミ効果により国内だけで販売本数100万本を達成する大ヒット作となった。

武将、ステージ共に大幅に追加されており、攻撃モーションなどのアクションやゲームシステムなども改良されている。さらにグラフィックの質の向上により、美麗な武将のデザインや派手な攻撃演出などもより楽しめるようになった。
また、プレイ中に出てくるイベントムービーの一部はプレイヤー武将が代わりに起こすことができるなど、各武将の個性を表す演出面も強化された。例えば「長坂の戦い」の見せ場の1つである、張飛が殿（しんがり）を引き受け、長坂橋にて曹操軍を前に仁王立ちをするイベントも、張飛に代わってプレイヤー武将が行えるようになっている。これにより、台詞の違いの比較や、本来その場にいないはずの武将にやらせてみるなどのお遊びも可能になった。

真・三國無双シリーズ化を決定づけたとも言える作品である。現在でも本作をシリーズ最高傑作と評価するファンも少なくない。

「真・三國無双2 猛将伝」とは？

「真・三國無双2 猛将伝」は「真・三國無双2」の好評を受けて、2002年8月29日にコーエーから発売された追加ディスク。他勢力の武将達の無双モードや新しい武器やアイテムなどの新要素を盛り込まれている。
「真・三國無双2」のディスクを読み込ませることで、猛将伝のデータを使って「真・三國無双2」の無双モードやチャレンジモードをプレイすることも可能。簡単に言うと、同メーカーが発売している歴史SLG「三國志」や「信長の野望」などのPK（パワーアップキット）版のようなものである。

『真・三國無双2』のあらすじ・ストーリー

「真・三國無双2」でのあらすじ・ストーリー

プレイヤーは前作と同じく、メインモードとなる無双モードにて、魏・蜀・呉のいずれかに所属する武将を選び、その武将の所属する国の三国統一を目指すのが目標である。武将は前作から大幅に追加されており、今作では41人の武将を操作できる。

ストーリーも「三国志」及び「三国志演義（中国の明代に書かれた三国時代を舞台とした小説）」の物語を追う形となっている点は前作と同じである。だが前作は勢力別のルートで5つのステージだったのに対し、本作は武将ごとにルートがあり、各武将に7つのステージが設定されている。武将と同じく、ステージも「南蛮夷平定戦」や「合肥新城包囲戦」など新ステージが追加され、同じ勢力の武将であってもステージが全く同じということはない。

「真・三國無双2 猛将伝」でのあらすじ・ストーリー

他勢力の武将達のほとんどは、物語の序盤で退場している。新たに追加された孟獲と祝融にしても物語にはあまり関わってこない。そのため今までの「無双」シリーズでは、彼らに無双モードはなかった。そんな彼らの無双モードが初めて作られたのが、この「真・三國無双2 猛将伝（以下 猛将伝）」である。
一度は反乱に失敗するものの民のために再び立ち上げる張角や、曹操との戦いに主眼を置く袁紹など、オリジナル性が極めて強く、個性的なシナリオが多いのが大きな特徴。シナリオは全て独立したものとなっており、「虎牢関の戦い（董卓軍）」や「官渡の戦い（袁紹軍）」など、「真・三國無双2」のフリーモードにも同名のシナリオがあるが、全くの別物となっている。

『真・三國無双2』のゲームシステム

フルボイス化

前作ではキャラクター選択時や技を繰り出す際のかけ声など、一部の場面でしか声がつかなかったが、本作ではフルボイス仕様となっている。

アクションの強化

前作は連続攻撃が可能回数は4回までと少なめであった上に、武器や攻撃モーションが被っている武将が多かった。本作では攻撃可能回数を4回から6回に増やし、各武将に固有武器を持たせたことで、武器やモーションが被る問題も解消された。
必殺技である無双乱舞も、各武将で異なる技に変化し、より武将の個性を際立たせたものになっている。また、体力がひん死の状態になった時に発動できる真・無双乱舞や、2人プレイ時に発動できる激・無双乱舞が新たに追加された。

成長システム

前作と同じ要素と、今回新たに追加された新要素とがある。前者はステージ上に配置されている壺や木箱を壊すか、敵武将や敵拠点兵長を倒して得られる成長アイテムを得ることで体力ゲージや基本能力を成長させるシステム。そして後者が階級である。

階級はステージクリア後に得られる武勲で上げられる。武勲は撃破した敵兵及び敵武将の数・クリアタイムの早さ・封鎖した敵拠点の数や生存した護衛兵の数の評価で決定される。つまり武勲を多く獲得するためには、なるべく多くの敵兵と敵武将を倒して敵拠点も封鎖、護衛兵を生き残らせ、かつ早くステージをクリアすることが必要となる。
階級が低いと能力の高い馬に乗ることができない。無理に乗っても振り落とされてしまう。ただし、特定の装備アイテムがある場合は、階級が低くても最強の馬に騎乗できる。

護衛兵システムの改善

武将と共に成長し、共に戦う護衛兵。前作にも登場していたが、すぐに敵に突撃して犬死にしたり、敵武将へのとどめを奪ったりするなど、不便な点が多かった。
本作では護衛兵システムも改善・強化し、攻撃や防御など状況に応じた指示が出せるようになり、前作の不満点がかなり改善された。
さらに出撃させる人数も任意で調整可能に。これにより、成長した護衛兵の最大出撃人数は8人だが、全員出す必要がない場合は人数を減らしたりすることも可能である。
「猛将伝」ではさらに改良が進められ、それぞれの護衛兵に名前がつけられるようになった。また、見た目も南蛮兵や女性兵士などが選択できるようになっている。