ゲンスルー（HUNTER×HUNTER）とは【徹底解説・考察まとめ】

ゴンとの決闘

ゲームクリア目前だったツェズゲラ組は、入手困難なSSランクのカード「一坪の海岸線」を持っているとゲンスルーに思われていた。しかし実際に手にしていたのはゴン組だ。ツェズゲラはゲンスルーの次の標的は自分になると察し、ゲンスルー組の討伐をゴン組に任せることにした。ゲンスルーは、ゴン組が作戦を練る間の時間稼ぎとしてツェズゲラから3週間の持久戦を強いられる。ゲーム外の古城でゲンスルーを迎え討つ算段のツェズゲラだったが、雇い主のバッテラが待機中の武装兵の契約を解除していた為、やむなく逃亡を決意する。ゲームクリアに必要となる「指定ポケット」のカードが消滅する10日が過ぎ、ツェズゲラのリタイアを確認したゲンスルーは、次なる標的をゴン組に切り替えた。サブはキルア、バラはビスケ 、ゲンスルーはゴンに襲いかかる。人目のない密林の中でゴンは、先に参ったと言った方がカードを渡すと提案。ゲンスルーはその交渉に乗る気は無かったが、約束無しでは殺されてもカードを収納している「バインダー」を出さないと発言された為、応じることにした。両者は互いの所有するカードを宣言し、決闘を始める。ゲンスルーはどれだけ攻撃をヒットさせても戦意を消失しないゴンに苛立ちながらも、さらなるダメージを負わせる。当初ゲンスルーは、実践経験が殆ど無いゴンを軽んじ、オーラによる必殺技は使わないと鷹を括っていた。しかし単なる通常攻撃ではバインダーを発現させる呪文「ブック」をゴンは唱えないと判断し、「一握りの火薬（リトルフラワー）」による攻撃を試みる。

ゴンの左腕を掴んだゲンスルーは、「一握りの火薬（リトルフラワー）」で爆破するも「凝」によって防がれた。ゲンスルーはゴンの判断力の早さから、自身と戦うことを予めシミュレートしていたのだと考えた。ゴンの自信溢れる笑みに苛立ったゲンスルーは、次にゴンの腕を掴んだ際、その技を使うと見せかけて腹部にパンチを喰らわせた。悶絶するゴンに対してゲンスルーは罵倒する。しかしまだ笑みを浮かべるゴンにさらなるフェイント攻撃を仕掛ける。しかしゴンは腕を掴まれた瞬間、すぐさま反撃した。その理由はゲンスルーが「一握りの火薬（リトルフラワー）」を使う際、必ず「凝」を使ってオーラを身体に纏わせているとゴンは知っていたからだ。防御法を知ったゴンの戦意を喪失させる為、ゲンスルーは両手にオーラを集中させながら戦う事にした。これにより、フェイントによる攻撃で致命傷を負わせ、さらに「一握りの火薬（リトルフラワー）」の殺傷力も上がる。本格的な拷問を仕掛けようと、ゴンの両手を爆破しようと試み、「一握りの火薬（リトルフラワー）」を発動した瞬間にゲンスルーはふらついた。「一握りの火薬（リトルフラワー）」発動時、手以外のオーラの量が低くなることに気づいたゴンは、両手を爆破される瞬間に自身の足にオーラを集中させて反撃したのだ。顎にゴンのキックをまともに食らったゲンスルーは、意識が朦朧とした瞬間に転倒し、ゴンの次なる攻撃を寸前の所で回避する事ができた。ゴンは足にオーラを集中させた代わりに手の「凝」を疎かにした為、右手は重傷、左手は無くなっていた。ゲンスルーはゴンのとった行動に驚きたじろいだ。その時、ゴンはバインダーを発現させ、カードを一つ取り出した。その行動を不審に思うゲンスルーだが、ゴンが自らバインダーを出した事を勝機と捉え、降参した振りをしてゴンの喉を潰した。

バインダーを消せなくなったゴンだが、カードから具現化させたガソリンをゲンスルーに浴びせた。「一握りの火薬（リトルフラワー）」が使えない状態となったゲンスルーは、次なる攻撃手段として「命の音（カウントダウン）」の発動条件を満たし、ゴンに詰め寄る。ゴンは、拳にオーラを集中させると勢いよく地面を叩いた。その瞬間、地面にゴン組が予め作っていた大きな落とし穴が出現。底が深く、自力での脱出が不可能の穴に落ちたゲンスルーは置かれた状況に困惑する。落とし穴の壁に用意していた洞窟からゴンはカードを投げた。そのカードは落とし穴の範囲とほぼ同じ大きさの岩に変化し、ゲンスルーは已む無くゴンが待ち伏せる洞窟へ避難する。しかしそこには拳にオーラを集中させたゴンが待ち伏せており、逃げ場の無いゲンスルーはその攻撃をまともに食らった。ゲーム内のアイテムを変化させたカードは1分経つと元に戻るという性質を活かし、ゴンはゲンスルーを倒す作戦を立てていたのだ。意識を失ったゲンスルーは、キルアとビスケに致命傷を負わされたサブ、バラと共に拘束され、晴天の下に晒された。ゴンとキルア、ビスケは三人に強奪してきたカードを全て返す様に要求する。それに対しゲンスルーは、治癒能力を持つカード「大天使の息吹」でバラを治してほしいと条件を出した。ゴン組は予めゲンスルー組を含めた六人分の「大天使の息吹」を「複製（クローン）」カードで増やし、用意していた。「大天使の息吹」によってゴンの左手は復活し、重傷を負ったゲンスルーとバラも回復した。それに伴い、ゲンスルー組のゲームクリアの野望は潰えた。

ゲンスルーの関連人物・キャラクター

サブ

CV：吉野裕行（1999年フジテレビ版）／横尾博之（2011年日本テレビ版）
生年月日：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：不明

人間の生命エネルギーをオーラとして自在に操る念能力者が作ったゲーム空間「G・I（グリードアイランド）」の攻略を目論む「爆弾魔（ボマー）」の一人。仲間のゲンスルーを筆頭にゲーム内のプレイヤーを殺害していた。仲間のバラと共に「爆弾魔（ボマー）」として活動するゲンスルーの能力の手助けをしている。対象者に時限爆弾を取り付ける「命の音（カウントダウン）」はゲンスルーの必殺技だが、強制的に起爆する際には、ゲンスルーとサブ、バラの三人が親指を合わせて「解除（リリース）」と唱える必要がある。サブはゲーム内で使用出来るアイテム「呪文（スペル）カード」を賭けて、伝説の暗殺一族「ゾルディック家」の三男・キルア＝ゾルディックと決闘をした。その際、キルアはサブの実力について、オーラの量が高いと評していた。サブは念能力者だが、必殺技や念系統は不明だ。戦闘力は高く、軽い身のこなしで戦う。頑丈な身体を持ち、キルアの重さ約50Kgのヨーヨーを後頭部に食らっても尚、サブは意識を保っていた。ゲーム攻略の為なら一切の殺人に躊躇を持たない冷酷な人物だが、仲間に対しての情は厚い。くじら島出身のハンターであるゴン＝フリークス と「呪文（スペル）カード」を賭けた決闘を行い、敗北し重傷を負ったゲンスルーを心配する様子も見られた。つぶらな瞳をしており、額には普段から着ている服と同じトレードマークの異様な印がある。

バラ

CV：遊佐浩二（1999年フジテレビ版）／浜田賢二（2011年日本テレビ版）
生年月日：不明
年齢：不明
身長：176cm
体重：不明
血液型：不明
念系統：不明

人間の生命エネルギーをオーラとして自在に操る念能力者が作ったゲーム空間「G・I（グリードアイランド）」の攻略を目論む「爆弾魔（ボマー）」の一人。仲間のゲンスルーを筆頭にゲーム内のプレイヤーを殺害していた。仲間のサブと共に「爆弾魔（ボマー）」として活動するゲンスルーの能力の手助けをしている。対象者に時限爆弾を取り付ける「命の音（カウントダウン）」はゲンスルーの必殺技だが、強制的に起爆する際には、ゲンスルーとバラ、サブの三人が親指を合わせて「解除（リリース）」と唱える必要がある。バラは念能力者だが、必殺技や念系統は不明だ。戦闘力は高く、頑丈な身体を持つ。ゲーム内のアイテム「呪文（スペル）カード」を奪うため、念能力の達人であるビスケット＝クルーガーを襲った際、彼女の渾身の一撃を顔面に受けても意識を保っていた。そのバラの姿を見たビスケも「やっぱり強いよあんた」と評していた。ゲーム攻略の為なら一切の殺人に躊躇を持たない冷酷な人物だが、仲間に対しての情は厚く、常に三人で行動している。黒髪の長髪で屈強な身体をしている。額には普段から着ている服と同じトレードマークの異様な印がある。

ツェズゲラ

CV：水木竜司（1999年フジテレビ版）／梁田清之（2011年日本テレビ版）
生年月日：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：不明

大きな功績を残した者に送られる「一ツ星（シングル）」の称号を持つ「懸賞金（マネー）」ハンター。人間の生命エネルギーをオーラとして自在に操る念能力者が作ったゲーム空間「G・I（グリードアイランド）」の攻略を目論む大資産家・バッテラに雇われ、ゲームクリアに勤しんだ。念能力者であるが、その念系統や必殺技は不明である。ゲームマスターの一人であるレイザーとSSランクのカード「一坪の海岸線」を懸けてドッジボールをした際、ツェズゲラはオーラを纏ったボールを背中に受けるも、瞬時に背中をオーラで防御し致命傷を防いだ。念能力の応用技であるオーラによる攻防力移動を扱えることから、念能力者としての実力の高さが伺える。仕事仲間であるケスー、バリー、ロドリオットの三人とゲームクリアに必要となるアイテム「呪文（スペル）カード」を計画的に収集した。性格は慎重であり、念入りな計画を立てたうえで勝負を行う。ハンターとしての仕事は金の為だけに行うと語る拝金主義の人物。一方でレイザーとの勝負に勝ったハンター・ゴンを労い、ゲームクリアに必須となる「一坪の海岸線」のオリジナルを譲るといった義理堅い面もある。ゲームクリアの為にプレイヤー狩りを行う「爆弾魔（ボマー）」のゲンスルー組と「呪文（スペル）カード」を巡る駆け引きを繰り広げた。ゲーム外に追ってきたゲンスルー組をバッテラの武装兵と共に返り討ちにする算段だったツェズゲラだが、ゲームクリアの意欲を無くしたバッテラは武装兵を引き上げていた。ツェズゲラは已む無くバッテラと仲間を連れて逃亡し、ゲームクリアとゲンスルーの討伐をゲーム内に潜伏させた仲間のゴレイヌを通してゴン組に託した。黒髪のオールバックに顎髭を蓄えている。眉毛のみ白い。戦闘服を常備している。

ゴン＝フリークス

CV：松本梨香（1999年フジテレビ（パイロット）版）／竹内順子（1999年フジテレビ版）／藩めぐみ（2011年日本テレビ版）
生年月日：5月5日
年齢：12歳
身長：154cm
体重：49kg
血液型：B型
念系統：強化系

第287期ハンター試験合格者。偉業を達成したハンターに送られる「二ツ星（ダブル）」の称号を持つジン＝フリークスの息子である。裏表の無い性格で、常識に囚われない純粋さを持つ。その一方で、善悪に頓着がない好奇心を見せる。目利きのゼパイルから、木造蔵の宝を偽物とすり替える「殺し技」という違法行為を教えてもらったゴンは、「すごい世界だね〜」と嫌悪するどころか驚嘆していた。ゴンの正義感の強さは、時に頑固さとして表れる。先に降参した方が負けのハンター最終試験でゴンは、忍の末裔であるハンゾーから腕を折られるといった拷問をされたが、「参った」と言わず、ハンゾーを根負けにした。自然豊かな「くじら島」で育ったゴンは、あらゆる動物と心を通わせることが出来る。野生児ならではの素質を活かし、嗅覚や視力も常人より優れている。人間の生命エネルギーをオーラとして操る念能力者であり、念系統はオーラで物や身体の力を高める強化系。ゴンの必殺技は、ジャンケンをモチーフとした「ジャジャン拳」。「ジャンケン」の掛け声でオーラを拳に集中させ、技を繰り出す。「グー」はオーラを纏った拳による短距離攻撃。「パー」で手からオーラを放つ。「チー」はオーラで象った刃で敵を切る。また攻撃後の「あいこで」という掛け声でオーラを拳に集め、二段階で攻撃する事も可能だ。普段は釣竿とリュックサック、緑とオレンジの服を着用している。念能力者が作ったゲーム空間「G・I（グリードアイランド）」では伝説の暗殺一族「ゾルディック家」の三男・キルア＝ゾルディックとストーンハンターのビスケット＝クルーガーと策を練り、数々ものプレイヤーを殺害した「爆弾魔（ボマー）」であるゲンスルー一味を返り討ちにする。

ゲンスルーの名言・名セリフ／名シーン・名場面

「ヤバイ橋を渡る時は3人いっしょだ」

ゲンスルーは「ハメ組」から脱退するにあたり、「呪文（スペル）カード」の81種を強奪し、メンバーの殺害を行った。ツェズゲラ組は、ゲームクリアに近いチームとなったゲンスルー組に対し、他プレイヤーと連絡できるカード「交信（コンタクト）」を使いカード交換を持ち掛ける。「大天使の息吹」を要求されたゲンスルーは、それがツェズゲラの探している最後のカードの可能性を考慮し、交渉を断った。それに対しツェズゲラは「大天使の息吹」ではなく、Aランクのカード「闇のヒスイ」を要求し、ゲンスルー組に有利な交渉となった。罠ではないかと疑心暗鬼になるゲンスルー組だが、自分たちが「大天使の息吹」を独占している現状を鑑みた結果、ツェズゲラは本当にAランクのカードを欲していると推察。

ゲンスルーは必要なカードを得る為、運を操るサイコロのカード「リスキーダイス」を具現化し、捕獲したプレイヤーのモタリケに振らせた。しかし目論みのカードは出なかった。そしてバラは、Aランクのカード「税務長の籠手」とリスキーダイスを使ったある作戦を提案する。しかし何度も振ったリスキーダイスは「大凶」が出る確率が上がっており、使用のリスクも高い。しかしゲンスルーはモタリケからリスキーダイスを奪い取ると、「ヤバイ橋を渡る時は3人いっしょだ」と呟き、迷いなく転がした。結果は「大吉」だった。作戦の成功を確信したゲンスルー組はツェズゲラ組に「交信（コンタクト）」を取り、交渉に応じた。「大凶」が出れば、それまでリスキーダイスで運気を上げたプレイヤーの分の不幸が全て圧し掛かり、最悪の場合死に至る。それにも関わらずゲンスルーは躊躇なく振った。ゲンスルーのゲームクリアに対する気概、加えてゲンスルーとサブ、バラの三人が持つ仲間意識の高さが伺えるセリフだ。

殺人鬼としての顔

「G・I（グリードアイランド）」内のSSランクカード「一坪の海岸線」は、港湾都市・ソウフラビに滞在するレイザーと戦う事で入手できる。レイザーとドッジボールで闘い、「一坪の海岸線」を手に入れたツェズゲラ組とゴン組にゲンスルーは「交信（コンタクト）」で連絡をとった。そして彼らの仲間であった15人を殺害したとゲンスルーは脅迫し、「生命の安全」を保証する代わりに「一坪の海岸線」を渡すよう持ち掛けた。続けてゲンスルーは、取引の場にはツェズゲラ一人で来るようにとの条件を加え、破れば力づくでツェズゲラ組とゴン組からカードを奪うと脅す。ツェズゲラ組は、「一坪の海岸線」を持っているとゲンスルーに思われていると判断し、ゲンスルー組の討伐を「一坪の海岸線」を持つゴン組に任せることにした。それを知らないゲンスルーは、ゴン組が作戦を練る間の時間稼ぎとしてツェズゲラから3週間の持久戦を強いられる。

ゲンスルー組は、交渉の場である魔法都市・マサドラで待機していた。しかしツェズゲラは一人ではなく仲間を率いて参上し、その場でカードを奪うカード「徴収（レヴィ）」と指定の場に瞬間移動できるカード「同行（アカンパニー）」を発動。急な宣戦布告に驚いたゲンスルーだが、ツェズゲラの様子から只ならぬ覚悟を感じ、カードの強奪を先送りにした。その日の夜、ゲンスルー組は場所を移したにも関わらず、何者かに寝込みを襲われた。どこかにいるツェズゲラの見張りを捕らえる為、ゲンスルーはカードを買える店から出たプレイヤーを片っ端から襲うことにする。そしてプレイヤーのバインダーからツェズゲラに会った事がある人物か否かを確かめ、繋がりがあれば殺害した。繋がりの無いプレイヤーに対しては、拷問と脅迫をし、カードを買いに行かせる等の暴挙を働いた。このシーンでは、ゲームクリアの為のリスクを減らすためであれば、人命を奪うことに一切の躊躇が無いゲンスルーの様子が描かれている。その際、ゲンスルーは笑みを浮かべており、殺人鬼としての姿が色濃く出たシーンである。

ゲンスルーの裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話