キングダム(KINGDOM)の舞台!春秋戦国から始皇帝時代の出来事まとめ

『キングダム』は春秋戦国時代の秦の始皇帝が誕生する少し前の戦国時代を描いた漫画である。作中では史実に沿ったエピソードが描かれることもあり、現実で起こった春秋戦国から始皇帝時代の出来事を知っているとより作品を楽しめることだろう。

紀元前215年

◆秦の将軍 - 蒙恬(もうてん)
匈奴を30万の軍を率いて攻め、オルドス地方を奪って匈奴を北へと追いやり、辺境に陣して長城、直道(直線で結ぶ道)の築造にもあたった。
これらの軍功に始皇帝も大いに喜び、弟の蒙毅も取り立てられ、蒙恬が外政に蒙毅が内政に両者とも忠誠と功績を認められた。

紀元前211年

出典: youngjump.jp

◆秦の臣 - 蒙毅(もうき)
始皇帝は出遊の途中で病気になったため、蒙毅をやって山川の神に祈らせた。

紀元前210年

◆秦の将軍 - 蒙恬(もうてん)
始皇帝が死ぬと胡亥・趙高・李斯の三人は共謀して胡亥を皇帝に立てて自らの権力を護ろうと画策した。趙高らは始皇帝の詔書を偽造し、扶蘇と蒙恬に対して自殺を命じた。蒙恬はこれを怪しみ、真の詔書であるかを確かめるべきだと主張したが、扶蘇は抵抗せずに自殺した。蒙恬はなおも抵抗したものの即位した胡亥(二世皇帝)からの自殺命令が届くとやむを得ず、自殺した。蒙恬の死後、蒙毅も趙高により、言いがかりを付けられて、蒙氏一族は皆殺しにされた。

◆秦の政の子 - 扶蘇(ふそ)
弟・胡亥、丞相・李斯、宦官・趙高の謀略により、後継は胡亥とし、扶蘇には自害を勧める偽の詔が渡された。蒙恬は偽詔であることを看破し、その旨を扶蘇に進言したが、「疑うこと自体義に反する」と述べてそれを受け入れず、偽命に従って自決した。

◆秦の二世皇帝 - 胡亥(こがい)
父帝が行幸中に崩御すると、丞相の李斯と、かつての胡亥の傅役で始皇帝の側近の趙高に擁立されて即位する。しかしこの即位には疑問を有する者が少なからず存在し、二世皇帝は即位前後から趙高の勧めに従って長兄の扶蘇を自殺に追い込み、公子高ら兄弟を含む皇族や重臣を粛清。さらに始皇帝陵や阿房宮、万里の長城の建築を推進し、匈奴の侵攻に備えるべく大規模な徴兵を行なったことで人心の離反を招いた。

◆秦の最後の秦王 - 子嬰(しえい)
二世皇帝が蒙恬を処刑しようとすると、子嬰はかつて李牧が趙王・幽繆王に処刑されて趙が後に滅んだ故事などを例に出して反対したが、聞き入れられなかった。

◆秦の呂不韋四柱 - 李斯(りし)
始皇帝が巡幸途中で死去し、李斯は趙高と共に偽詔を作って、胡亥を即位させ二世皇帝として、元の太子扶蘇を自決させた(一説では李斯は趙高に恫喝されて、止むなく胡亥の帝位をしぶしぶ認めたといわれる)。
偉大な始皇帝が死んだ事で基盤が揺れてしまった秦帝国に対して、翌年についに陳勝・呉広の乱を初めとして反乱が続発し、国内は大混乱になった。この時になっても二世皇帝は遊び呆けて、宮廷の外の状況を知らない有様だった。李斯はこれを何とか諌めようとしたが、これを逆手に取った趙高の策略で二世皇帝の不興を買い、李斯は追い詰められてゆくことになった。

◆秦の宦官 - 趙高(ちょうこう)
始皇帝の五度目の行幸にも参加するが、始皇帝が行幸中に病死すると、丞相の李斯を強引に抱き込み、その遺言を書き換えて、太子の扶蘇を自決に追い詰め、末子の胡亥を即位させる。 この時、遺言には扶蘇が葬儀を取り仕切るよう記されていた。実質上の後継指名である。これもあり、即位することを胡亥は躊躇ったが、その説得に趙高が放った台詞が「断じて行えば鬼神もこれを避く」である。

自ら郎中令(九卿の一。宮門をつかさどる)に就任し、胡亥を丸め込み、宮中に籠らせて贅沢三昧の生活をさせ、自らが代わって政務を取り仕切って実権を握った。胡亥の傀儡ぶりは著しく、丞相李斯ですら趙高の仲介なくしては胡亥に奏上も適わなかった程であった。

政策は基本的には始皇帝の方針を引き継いだが、皇帝の権威、即ち自らの権威を高めることに腐心し、阿呆の語源とも言われる阿房宮の大規模な増築を進め、人民に過重な労役を課す。恐怖政治を敷いたことと合わせ、大いに人民から恨みを買うことになった。 また蒙恬、公子将閭など有力者や不平派を悉く冤罪で殺害した。これにより悪臣などが増え、政治に対する不平不満は増大、始皇帝在位時は豊富であった人材も枯渇することになる。

紀元前209年

◆秦の臣 - 蒙毅(もうき)
趙高は有力者や不平派を悉く冤罪で殺害し、蒙毅もこれによって誅殺された。

◆秦の二世皇帝 - 胡亥(こがい)
陳勝・呉広の乱が発生。これは半年余りで鎮圧したものの二世皇帝は更なる土木事業や奢侈な宮廷生活を追求したことから人心はさらに乖離、二世皇帝に諫言した李斯を趙高の讒言により処刑した。この頃から楚の項梁を中心とした反秦勢力が強大化、秦軍では反乱鎮圧に対応不可能な状態となっていたが、自らは後宮にこもり、政務を趙高に委任していた二世皇帝には秦朝の現状が報告されることなく、趙高が反乱に関する情報を操作していた。この時期に、趙高が故意に鹿を馬であると二世皇帝に献上した、いわゆる「馬鹿」の故事となる出来事があった。

紀元前208年

◆秦の呂不韋四柱 - 李斯(りし)
李斯は右丞相霍去疾と将軍馮劫と共に阿房宮の造営などの圧迫政策を止めるように二世皇帝に告げたが断られ、霍去疾と馮劫は自害した。それからも再三二世皇帝に申し入れをしたが、かえって二世皇帝の怒りを買い趙高に讒言され捕らえれ、趙高に執拗な拷問を受けた。拷問に耐えられず趙高が捏(で)っち上げた罪(楚の項梁の軍勢に討ち取られた李斯の長男で三川郡の太守の李由が生前楚軍と内通していたという罪)を認めてしまい、市で腰斬に処された。その時に李斯は共に曳き立てられた次男(名は不詳)に対して「わしは以前にお前と故郷の上蔡で黄色い猟犬を連れて来て、兎狩りをよくやっておったが、またやりたい夢はもう適わんのう…」と無念そうに述べたという。やがて李斯の一族は全て殺された。なお李斯の息子は始皇帝の皇女を娶り、彼の娘は始皇帝の公子に嫁いでいたと伝わる。

◆秦の将軍 - 王離(おうり)
章邯の命で渉間・蘇角と共に趙を攻め、趙王歇と張耳が籠る鉅鹿を包囲した。章邯自身は、王離たちのために補給線を確保した。その攻撃は凄まじく、鉅鹿は陥落寸前に追い詰められた。張耳の盟友である陳余や各国は趙を救援したが、秦軍の勢いを目の当たりにし、陣を築いて見守るばかりであった。

紀元前207年

◆秦の二世皇帝 - 胡亥(こがい)
秦軍は各地で反乱軍に敗退、中でも劉邦の軍は都城である咸陽の近郊まで進軍してきた。ようやく状況の悪化を知った二世皇帝は趙高の責任を追及し、粛清を恐れた趙高は一族を率いてクーデターを起こした。その結果二世皇帝は捕らえられ24歳で自殺させられた。

◆秦の王 - 子嬰(しえい)
二世皇帝が自殺させられると、趙高により人望が厚い子嬰が擁立されることになったが、既に秦には天下の主としての実質が無いので皇帝ではなく秦王とすることにした。

趙高が咸陽の近郊まで侵攻していた劉邦に内応し、子嬰の首を持参して関中の王になろうとしているとの噂が広まり、危険を感じた子嬰は趙高とその一族の粛清を決定、即位式当日に急病と称して欠席し、度重なる使者の説得を拒否。これに業を煮やした趙高が自ら寝所まで説得に出向いて来た際、側に伏していた息子や腹心の部下によりこれを討った。続いてその一族も粛清した。

劉邦の率いる反乱軍は咸陽の目前に迫り秦朝滅亡が逃れられないと悟った子嬰は、白い馬、白い馬車、白装束という葬式される死人の装飾を身にまとい、更に首に縄を掛けた上で玉璽を持参して劉邦に降伏。その一族ともども身の安全を保証された。

劉邦に続いて項羽が咸陽に入ると、かつて始皇帝が諸国を滅ぼした罪等を持ち出され、一族ともども処刑された。

◆秦の宦官 - 趙高(ちょうこう)
胡亥の後継として、人望の厚い子嬰を擁立し、全てを胡亥のせいにすることで自身への非難をかわそうとするが、趙高を憎悪する子嬰と韓談らによって、屋敷に呼び出されて殺害され、一族も皆殺しにされた。

紀元前206年 秦の滅亡

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輪虎(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

輪虎(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

輪虎(りんこ)とは『キングダム』に登場する武将で、趙国三大天の一人である廉頗(れんぱ)の側近の一人である。廉頗の側近は輪虎の他に介子坊(かいしぼう)・姜燕(きょうえん)・玄峰(げんぽう)といった名だたる将軍の顔ぶれとなっており、それらは「廉頗四天王」と呼ばれている。趙国の大将軍であった廉頗は、輪虎をはじめとする「廉頗四天王」と共に魏国へと亡命し、魏国へと進行してきた主人公の信(しん)達の居る秦国軍と激戦を繰り広げた。輪虎はその戦の中での山陽の戦いで、信との一騎打ちに敗れている。

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楚水(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

楚水(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

楚水(そすい)とは『キングダム』に登場する、主人公の信が隊長を務める飛信隊の副長。飛信隊入隊前は、郭備隊で副長を務めていた為、複数居る飛信隊の副長達の中でも隊としての豊富な経験を持つ。農民出身者が中心の飛信隊において、元郭備隊の騎馬隊をまとめ上げる等、隊でも重要な役割を果たしている。郭備千人将の戦死がきっかけで飛信隊に加入したが、道半ばで倒れた郭備の事を心の片隅に置いて戦う等、義に厚い人柄。飛信隊に於いても作戦立案から、補給の手配、先陣を切っての突撃等、マルチにこなす事の出来る頼れる存在である。

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カイネ(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

カイネ(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

カイネは『キングダム』に登場する、趙国軍総司令・李牧(りぼく)の側近の女剣士である。騎馬術や剣術を得意とし、李牧の護衛も務めている。李牧には全幅の信頼を寄せ尊敬している。秦国との戦の時に、飛信隊軍師・河了貂(かりょうてん)が戦場を見学している際に、カイネと偶然出会い親しくなった。その後、河了貂とは敵同士として闘う事もあったが、以後も気にかけており、たびたび仲間に引き入れようと誘う。カイネと同じく李牧の配下である傳抵(ふてい)に将来の嫁と呼ばれている。

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王賁(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

王賁(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

王賁(おうほん)は、『キングダム』に登場する秦国の武将で、幼少期から軍事教育を受けたエリートのみで構成される、玉鳳隊の隊長である。また、王賁は長年槍使いとして鍛錬を重ねてきた、槍使いの達人でもある。秦国大将軍・蒙驁(もうごう)の右腕的な副将である王翦(おうせん)将軍を父に持つ。秦国六大将軍・王騎(おうき)も属する王一族の本家筋の出である。自身の出自に誇りが強く、下人の出である主人公の信(しん)の事を見下している事が多いが、信と楽華隊隊長・蒙恬の同世代の武人と互いに競い合って成長している。

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キングダム 運命の炎(キングダム3)のネタバレ解説・考察まとめ

キングダム 運命の炎(キングダム3)のネタバレ解説・考察まとめ

『キングダム 運命の炎』とは、原泰久の漫画『キングダム』を原作とする2023年公開の実写映画作品。同シリーズでは3作目にあたるため『キングダム3』とも呼ばれる。キャッチコピーは「大いなる夢を、新しい時代を、その手で掴め―」。監督は佐藤信介が務め、主役の山﨑賢人や吉沢亮など主要人物の役者は全員が前々作から続投している。 趙の大軍に攻められた秦は、六大将軍の王騎を総大将にしてこれを迎撃する。将軍を志す剣士にして秦の若き王嬴政の友でもある信も従軍し、師である王騎から重要な作戦を託される。

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