シャウアプフ(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ
シャウアプフとは、冨樫義博の作品『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクターである。第一級隔離指定生物・キメラアントの王であるメルエムに仕える、直属護衛軍の一人である。」メルエムに絶対的な忠誠心を持ち、人間を王国建設の為に支配されるべき下等動物であると蔑んでいる。一方で、メルエムの危険因子となる人間に対しては、最大限の注意を払い、主人公・ゴンを背後から殺そうとした。メルエムと親密になる少女棋士コムギを疎ましく思っている。普段はタキシードを模した服を着た、好青年の容姿をしている。
メルエムとのゲーム
かつてコムギと軍儀をしていた迎賓の間を訪れたメルエムだが、既にシャウアプフによって軍儀盤は回収されていたため、彼女に関する記憶が甦る事はなかった。メルエムは予定通り、宮殿周辺に集めた国民の選別を行う意向を示し、シャウアプフはこれから参列する人間に対して鱗粉をかけると宣言する。メルエムはシャウアプフが鱗粉をかける間、ネフェルピトーを探しながらの残党狩りを開始した。メルエムは閃光の様な速さの「円」を宮殿周囲にまで広げ、キメラアント討伐部隊の位置を割り出し、直近にいたナックルとメレオロンを捕獲した。メルエムは宮殿内に能力者は後二人潜んでいるとシャウアプフに告げる。その二人のどちらかがコムギを背負っていると推察したシャウアプフは、再度捕獲に乗り出すメルエムに対し、勝負を提案した。「ネフェルピトー探し」と「残り二人の能力者探し」をそれぞれどちらが早く達成するかというゲームである。シャウアプフはモントゥトゥユピーと「ネフェルピトー探し」を担当。シャウアプフはこのゲームの間、メルエムより先に能力者を発見し、コムギを始末したいという目的があった。その為、シャウアプフが鱗粉を国民にかけ終わる間待機することと、「円」の使用は後一回だけという二つのルールをメルエムに課した。メルエムはこれを了承し、「其の方らが勝てば それぞれの望み 一つ叶えよう」と提案を出した。さらにメルエムが勝った場合、シャウアプフとモントゥトゥユピーの秘め事を明らかにするという、ゲーム新たなルールが付け加えられた。シャウアプフとモントゥトゥユピーが始動した頃、コムギを背負ったパームはキメラアント討伐部隊のイカルゴと合流し、宮殿の地下格納庫にコムギをメルエムから隠すことにした。
イカルゴはコムギを、ナックルとメレオロンの人質交換に利用することにした。イカルゴは、トラックで運んできたキメラアントの師団長・ウェルフィンにその旨を伝え、メルエム側に伝えるメッセンジャーの役割を託した。国民に鱗粉を巻き終わったシャウアプフは、モントゥトゥユピーの死体を発見する。危険な状況だと判断したプフは、ゲームの中断をメルエムに申し出るが却下され、そのままネフェルピトー探しをすることになった。メルエムは再び「円」を発動し、それに反応したウェルフィンの元へ立ち塞がった。メルエムはシャウアプフから受け継いだ「鱗粉乃愛泉(スピリチュアルメッセージ)」により、ウェルフィンが自分に敵意を向けていることを察し、その敵意の理由について質問した。しかしシャウアプフはウェルフィンの口からコムギの名前が出る事を恐れ、メルエムに「その者は私の秘密に深く関わる者」と発言し、質問を後回しにする様に申し出た。メルエムはウェルフィンの敵意とシャウアプフが抱える秘密との関連性について、殺意を孕んだオーラを発しながらシャウアプフに質問する。シャウアプフは威圧感に苛まれながらも、自分の忠義に従い、何も話さなかった。その姿を見たメルエムは、シャウアプフへの処罰を止め、代わりに「腹が減ったな」とウェルフィンの方へ振り返った。殺されると瞬時に理解したウェルフィンは、シャウアプフが抱える秘密について思考を巡らせた末、「コムギ」という一言を発した。その瞬間、メルエムの脳裏には、コムギと過ごした記憶が呼び起こされた。コムギを思い出したメルエムの精神状態を共有したシャウアプフは「これほどまでに 彼女を……」とその場に泣き崩れた。
メルエムがネテロから受けた「貧者の薔薇(ミニチュアローズ)」には、被爆者を感染源として伝染する毒が備わっていた。被爆したメルエムの側にいたシャウアプフは毒に感染。コムギの元へ向かうメルエムを見送ったシャウアプフは程無くして、催眠状態の群衆の前に倒れ息を引き取った。
シャウアプフの関連人物・キャラクター
メルエム
CV:内山昴輝
生年月日:不明
年齢:不明
身長:不明
体重:不明
血液型:不明
念系統:不明
第一級隔離指定生物・キメラアントの王。性格は極めて残虐で、自分以外の生物を餌であると認識している。生れながらにして蟻の王としてのプライドを持ち、自らに対して虚偽や無礼を働いた者には死をもって償わせる。人間を食糧以外の価値の無い下等動物であると蔑んでおり、中でも念能力者を「レアモノ」と称して好んで食す。食べた生物のオーラを自分の物として取り入れる事が出来る。念系統は不明だが、メルエムのオーラには圧意が備わっており、そのオーラに接したキメラアント討伐部隊のハンター達に絶望を植え付ける程である。念能力の応用技「円」についても、並のハンターとは比べ物にならない。メルエムは宮殿襲撃時に閃光の様な速度の「円」を宮殿の周囲にまで広げ、潜伏していたハンター達の位置を把握した。念能力に加え、素の身体能力も高く、尻尾を活かした首の切断や跳躍を得意とする。頑丈な皮膚を持ち、ネテロの渾身の一撃である「百式観音・零の掌」を食らってもなおメルエムは肉体の形状を保っていた。メルエムはシャウアプフに選別時の過程を担当させるなど、直属護衛軍の一人として信頼している。
ネフェルピトー
CV:藤村歩
生年月日:不明
年齢:不明
身長:不明
体重:不明
血液型:不明
念系統:特質系
第一級隔離指定生物・キメラアントの王であるメルエムに使える直属護衛軍の一人。「ニャ」が口癖の気まぐれな性格をしているが、メルエムに強い忠誠心を持ち、彼の命令を最優先に行動する。念能力者を発見すると、高揚するといった戦闘狂の一面もある。自分が殺害したカイトを食用として利用せず、保存した遺体に「夢のような時間だった」と戦闘時の感想を語りかける程である。念系統は特質系で、禍々しいオーラを発する。念能力は「玩具修理者(ドクターブライス)」と「黒子舞装(テレプシコーラ)」がある。前者は対象物を治療・修復する能力、後者はネフェルピトーが本気で戦う際に使用する、自身を操る技である。どちらもオーラで具現化した人形を用いた技となっている。また能力名は不明だが、オーラで自由に操れる人形を扱うことが出来る。「円」の範囲は護衛軍の中で最も広く、アメーバ状にオーラの形を変形させることも可能だ。猫耳や尻尾が生えており、猫の遺伝子を受け継いでいる事が伺える。それに伴い、ネフェルピトーは高い聴覚と鋭い爪による攻撃を持ち合わせている。シャウアプフに対しては作戦遂行時の良き相談役として認識しており、共に人間を兵士に改造する等の実験を行っている。メルエムや直属護衛軍からは「ピトー」の愛称で親しまれている。
モントゥトゥユピー
CV:立木文彦
生年月日:不明
年齢:不明
身長:不明
体重:不明
血液型:不明
念系統:不明
第一級隔離指定生物・キメラアントの王であるメルエムに使える直属護衛軍の一人。護衛軍の中で唯一、「人語を理解する獣」として知られる魔獣の遺伝子を受け継いでいる。短気な性格であるが、戦闘時においては弱肉強食の自然界に生きる魔獣の合理性を発揮する。メルエムの宮殿にキメラアント討伐部隊が奇襲を仕掛けた際には、動揺する事なく反撃を開始した。念系統は不明だが、臨戦態勢のモントゥトゥユピーと相対したナックルは、「オーラの……底が見えねェ!!!」とその力量に絶句していた。魔獣の特性を活かし、身体の形状を変化させる事ができる。UMAハンター・シュートとの戦闘時には、身体の眼球を増やし、触手状に変形させた腕を用いた凄まじいスピードの攻撃を繰り出した。能力名は不明だが、溜めこんだ怒りを身体に貯蔵し、そのエネルギーを攻撃時のパワーに変換させることが出来る。その際の攻撃力は、貯めた怒りに応じて跳ね上がる。また遠距離の移動時には背中から翼を生やし、飛翔することも可能だ。モントゥトゥユピーはシャウアプフを、自分と同じ直属護衛軍として信頼しており、メルエムの状態について逐一知らせている。メルエムや直属護衛軍からは「ユピー」の愛称で親しまれている。
シャウアプフの名言・名セリフ/名シーン・名場面
頭脳明晰なシャウアプフ
頭脳明晰なシャウアプフは、作戦遂行時に他の直属護衛軍から頼りにされている。メルエムは、キメラアントの兵士として利用できる人間を、国民の中から振り分ける「選別」を行うことにした。「選別」の為、メルエムの宮殿に向かう国民の行進が東ゴルトー共和国の各地区で始まった。直属護衛軍の三人は選別中の防衛体制について作戦会議を行う。モントゥトゥユピーとネフェルピトーは、国民に紛れて敵が侵入することを危険視した。シャウアプフもこれに同意すると共に、瞬間移動能力を持つ敵の奇襲が最も怖いと発言した。仮にメルエムが宮殿から強制移動させられた場合、護衛軍の三人はメルエムの所在を知る手立てが無いからであると説明する。さらに選別中は三人の内の一人がメルエムの側に付くことが必須であると考察した。それに対しモントゥトゥユピーは、メルエムが側近を煙たがっている事をシャウアプフに伝える。それを踏まえ、シャウアプフはメルエムの安全に気を配りながらも選別遂行に適しているのは、三人の中で自分であると判断した。その後もシャウアプフは、国民の移動に際してネフェルピトーから「もう人形こっちに戻そうか?」と質問される。シャウアプフはネフェルピトーに、国民に敵を潜入させない為の抑止力として、ネフェルピトーがオーラで操る人形は残しておく様に指示を出した。そしてシャウアプフは宮殿前に集まってくる国民に催眠作用のある鱗粉を浴びせ、選別中に逃亡出来ない様にした。頭の回転が速いシャウアプフは作戦遂行の為に、あらゆる視点を想定し、念密な計画を立てており、キメラアントの影の立役者の役割を担っていることが伺える。
「私を召し上がっていただく それだけの事…!!」
メルエムはネテロが発動させた爆弾「貧者の薔薇(ミニチュアローズ」を受けた。メルエムの安否を確認する為、シャウアプフとモントゥトゥユピーは捲き上る黒煙の中を掻き分ける。数秒後、瀕死の重傷を負ったメルエムを発見したシャウアプフとモントゥトゥユピーは号泣した。モントゥトゥユピーはメルエムを抱え込み、その絶望感で涙を流すが、まだメルエムに息があることに気づく。しかしネフェルピトーの元に運び、治療を行う迄の猶予は残されていないと判断したモントゥトゥユピーに対し、シャウアプフは「私を召し上がっていただく それだけの事…!!」と言い放った。シャウアプフは自分の分身をメルエムの体内に注ぎ込み、回復を促した。シャウアプフのメルエムに対する忠誠心の高さが、強く表された台詞である。
シャウアプフの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
名前の由来
シャウアプフの名前はエジプト神話に登場する「運命を司る神シャウ」と、小学館の絵本童話「カロリーヌ」シリーズのキャラクター「しろねこプフ」が由来だとされている。
エジプト神話には、シャウアプフだけでなく直属護衛軍の他の二人をイメージさせるキャラクターが登場する。それは「太陽神ネフェルティム」や、「戦いの神モントゥー」である。直属護衛軍のネフェルピトーとモントゥトゥユピー似た名前の神々が登場していることから、シャウアプフとエジプト神話の関連性がより深まるのである。また「カロリーヌ」シリーズには、レギュラーキャラクターとして「こげちゃのユピー」や「ひょうのピトー」が仲間として登場している。
正体不明の能力
シャウアプフはキメラアントの師団長に能力を授ける役割を担っている。しかし作中でその力の全容は描写されておらず、シャウアプフがどの様にして師団長に能力を与えているのかは不明である。チーター型のキメラアント・ヂートゥはモラウとの戦闘後、「またシャウ様に新しい能力をもらうさ!!」と発言した。それを聞いたモラウは、師団長であるシャウアプフには「他人の能力開花を助ける力」があると推察していた。念能力それ自体ではなく、各キメラアントが持つ念系統に合わせた必殺技を習得させていた可能性が高い。
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ゼノ=ゾルディックとは『HUNTER×HUNTER』の登場人物で、主人公ゴン=フリークスの親友であるキルア=ゾルディックの祖父。暗殺一家ゾルディック家の一員。キルアに対して甘い一面があり、家族の意に反しハンターの道を進むキルアを見守っている。オーラと呼ばれる生命エネルギーを龍に変化させ自在に操る変化系の能力者。ハンター協会会長を務めていたアイザック=ネテロと古くから付き合いがあり、表社会と裏社会を統べる者同士で持ちつ持たれつの関係を築いている。登場人物の中でも、トップクラスの実力の持ち主である。
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ノブナガ=ハザマ(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ
ノブナガ=ハザマとは、冨樫義博の作品である『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクターである。クモと呼ばれる盗賊集団・幻影旅団の初期メンバーで、旅団内では特攻の役割を担っている。戦闘に長けており殺人に一切の躊躇がない冷酷さを持つ。その反面、自らが気に入った人物に対しては情に厚く、尋問中の主人公・ゴンがノブナガを腕相撲で打ち負かした際には、旅団への入団を誘った。また常に刀を持ち歩き、素早い抜刀で標的を殺害できる。一族を滅ぼされたクラピカと旅団で激しい争いを繰り返している。
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シルバ=ゾルディック(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ
シルバ=ゾルディックとは漫画『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクターであり、暗殺一家ゾルディック家の当主。ゴンの友達キルアの父親。長身、長髪で筋肉質な見た目は周りのものを委縮させるほどの威圧感がある。過去には幻影旅団の団員と戦って暗殺したことがあり、暗殺者としては一流の腕を持つ。キメラアント編ではヂートゥを一撃で叩き潰している。
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ウボォーギン(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ
ウボォーギンとは、冨樫義博の漫画作品『HUNTER×HUNTER』に登場する盗賊集団「幻影旅団」の一員である。ライオンの鬣を思わせる髪型と、筋骨隆々の大柄な体格が特徴。頑丈な肉体と、拷問を受けても動じない精神力を持つ。念系統は「強化系」で、自身の肉体を武器とする。念を使わずとも十分強く、たった1人で武器を持つ複数の敵を屠った。幻影旅団に恨みを抱くクラピカに拉致され倒されるが、自身の死に際しても決して仲間を売ることはなかった。
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