宇宙戦艦ヤマトの旧作とリメイクの違い・相違点まとめ【2199 / 2202】

『宇宙戦艦ヤマト』とは、1974年に読売テレビに制作され、日本テレビ系列で放送されたSFアニメである。謎の宇宙人による侵略により人類滅亡まであと1年という危機に瀕した地球。限られた猶予の中で、人類最後の希望を託された宇宙戦艦ヤマトは往復29万6千光年の旅に発つ。『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品として制作された『宇宙戦艦ヤマト2199』では旧作の矛盾点を解消しており、そのために両者にはさまざまな相違点が存在している。

異次元断層

次元断層のヤマト

●旧作:マゼラニックストリームの中にある異次元断層にはまり込む。波動エンジンの停止。補助エンジンでの航行は可能。だが逃走中にエネルギーを吸い取られついに航行不能に。※ゲールは次元断層を四次元空洞とも言う。
●リメイク:ワープ中に次元断層(3次元空間と異次元との結節点に存在する次元空洞)にはまり込む。レーダー・スキャナの類は全く反応しなくなり、超空間通信も空洞内で反響してしまうため、空洞外とは交信できない。さらに、3次元空間とは時空の性質が反転しているため、本来真空から無限にエネルギーを汲みあげる特性を持つ波動エンジンが、逆にエネルギーを外部に放出してしまう。

異次元断層での敵との遭遇

出典: yamato2199.net

メルトリア級航宙準用戦艦
砲身付き主砲や艦橋などの特徴は、旧作の駆逐型デストロイヤー艦の準備稿のデザインと酷似。

●旧作:ヤマトは四次元空間での戦闘訓練中のドメル艦隊の先発の駆逐艦に発見される。ガミラス駆逐艦の挑発に対しヤマトは逃亡を図る。逃げるヤマトにドメル艦隊3000隻が追跡。(旧15話)
●リメイク:メルトリア級航宙準用戦艦(地球側の呼称:Lクラス巡洋艦)が同異次元断層に漂流中。ヴァルス・ラングが艦長を務めるメルトリア級航宙準用戦艦の艦名は「EX178」である。

ガミラス人捕虜

出典: blogs.yahoo.co.jp

ヤマト格納庫内で姿を見せる第707航空団所属メルダ・ディッツ少尉

●旧作:ヤマト艦載機による航路偵察中にガミラス戦闘艇と戦闘、被弾したガミラス戦闘艇を拿捕。拿捕した戦闘艇のガミラス人パイロットを捕虜にする。(旧13話)
●リメイク:異次元断層を協力して脱出するためガミラス艦からの使者として銀河方面第707航空団所属メルダ・ディッツ少尉がヤマトに乗艦。(旧作と違い捕虜ではない)

EX-178艦長バルス・ラングによればディッツ少尉はあくまでも連絡要員である。また「誠意の証」とも。つまり人質。
メルダ・ディッツ少尉がヒューマノイドタイプでかつ女性であることに、ヤマト乗組員は驚いていた。EX178に同乗するガミラス親衛隊の言葉によると艦隊総司令の娘であるとのこと。

翻訳機によって話しかけるメルダ。
「これはテロンの船か?」

ガミラス人捕虜の検査

●旧作:佐渡先生がヤマト搭乗員の見守る中検査した。肌の色以外は地球人類と変わらないことが判明。(旧13話)
●リメイク:無し。※今話10話ではなくリメイク版11話「いつか見た世界」においてメルダ・ディッツ少尉の検査描写あり。

旧作第一シリーズではガミラス人は地球型の大気の中ではガミラス人は生きてはいけないという設定であったが旧作13話で捕虜となったガミラス人がヤマト艦内の地球型の空気のなかで特に支障なく生存していた。

ガミラス人を目の前にした古代進の錯乱

●旧作:古代はガミラスへの憎しみから錯乱しメス(形状はメスと言うよりナイフ)でガミラス人を殺そうとする。(旧13話)
●リメイク:無し。代わる描写としてはガミラスのけん引ビーム切断の報を聞いた山本玲とガミラスパイロットのメルダ・ディッツとの間で格闘がある。リメイク版11話「いつか見た世界」で山本機とメルダ機の戦闘がある。

古代進の中学時代の回想

●旧作:西暦2192年の回想。遊星爆弾によって両親を殺され古代はガミラスへ憎しみを抱く。22世紀末期であるにもかかわらずまるで1970年代の日本のような風景であった。(旧13話)
●リメイク:無し。リメイク版14話「魔女はささやく」でまるで1970年代のような古代の家庭の描写あり。

ガミラス人捕虜の自殺未遂

●旧作:古代の落としたメスで自殺を図るガミラス兵。古代はガミラス兵を殴り「命の大事さを知れ!」と叫ぶ。(旧13話)
●リメイク:無し。

捕虜からのガミラスに関する情報

古代と話すメルダ少尉
「私は銀河方面第707航空団所属、メルダ・ディッツ階級は少尉」
「この艦の戦術長を務める古代進だ」
「我が帝国の領内にも、お前たちのような青き肌を持たぬ者たちがいる」
「そうなのか?」
「併合した、星間国家や、植民地星の劣等人種である。2等ガミラス人たちだ」
「君はいったい、交渉する気があるのか?」
「交渉の使者に、銃を持って対する者を信用しろと?」
「まあ、テロン人は宣戦布告も無しに攻撃をしかけてくる、好戦的な種族だからな」

●旧作:末端の兵士はガミラスの実体を知らず重要な情報は得られなかった。(旧13話)
●リメイク:地球とガミラスの開戦のきっかけとなったファーストコンタクトの真相のみ語られる。情報が得られない点では旧作同じだが10話ではなくリメイク版11話「いつか見た世界」に尋問描写あり。重要な情報が無かったのではなく官姓名しか語らなかった。

末端の兵士とはいえ地球側はガミラスの情報を一切知らない状況ではどんな情報でも重要であるはずだが。

異次元断層からの脱出

●旧作:計器類が作動せず脱出口を見つけられないヤマトに対してイスカンダルのスターシャの何らかの力によって次元羅針盤が作動を始め更に航行不能であったヤマトも航行が可能となり次元羅針盤の示す方向に従って異次元断層を抜けた。(旧15話)
●リメイク:強力な次元波動を3次元空間との位相境界面にぶつけられると、発生した干渉波で3次元空間への開口部が形成されることがガミラス艦からの情報で判明。(つまり波動砲で異次元断層に穴が開き脱出できる。)波動砲で開口部を形成した後、エネルギーを使い果たし航行不能となったヤマトをガミラス巡洋艦が開口部まで曳航し脱出するという作戦がガミラス艦から提案された。

共闘したガミラス艦の撃沈

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