パクノダ（HUNTER×HUNTER）の徹底解説・考察まとめ

パクノダの概要

パクノダとは『HUNTER×HUNTER』に登場する、クモと呼ばれ恐れられている危険度Aクラスの盗賊集団「幻影旅団」のNo.9であり初期メンバー。出身地や年齢、経歴は未だに明かされていない。182cmと高身長な上、グラマラスな体型をしている。普段は胸元を大胆に開けたスーツを着こなしている。見ず知らずの人間を殺害する冷酷さを持つ反面、クロロとクモへの忠誠心と仲間意識が強く、メンバーからは「パク」の愛称で親しまれている。旅団内では尋問と調査を担当しており、任務中は積極的に戦闘を行わず、アジトで自分に与えられた仕事を行う事が多い。

パクノダのプロフィール・人物像

CV：井関佳子（1999年フジテレビ版）／朴璐美（2011年日本テレビ版）
生年月日：不明
年齢：不明
身長：182cm
体重：52kg
血液型：O型
念系統：特質系
旅団ナンバー：No.9

旅団内では尋問や調査を担当し、任務中は主にアジトで待機している事が多い。他のメンバーと比べると好戦的ではないが、任務遂行の為なら容赦なく人命を奪う冷酷さを持つ。クロロとクモの掟への忠誠心が高く、クロロがクラピカに誘拐された際には、「団長の命令は絶対」というクモの掟に背き、団長命令であるクラピカ討伐よりクロロの奪還を優先する姿勢を見せた。また旅団メンバーを仲間として信頼しており、条件を破った者に死を与えるクラピカの能力「律する小指の鎖（ジャッジメントチェーン）」で、旅団との接触を禁じられたクロロ。その際、パクノダもクラピカの能力で、真相を語ろうとすると死が訪れる制約を課せられた。パクノダは、クロロの帰りを待っていたメンバーの混乱を防ぐために、自らの命を引き換えにして真相を伝え、クロロ救出を旅団メンバーに託した。182cmと高身長な上、グラマラスな体型をしている。普段は胸元を大胆に開けたスーツを着こなしている。

パクノダの能力

人間の生命エネルギーを自らのオーラとして自在に操る「念能力者」であり、後天的に備わりにくいレアな系統である「特質系」の使い手。パクノダは物質に触れる事で、そこに残された記憶を読むことが出来る。人間から特定の記憶を引き出す際には、対象者に触れながら質問をし、必要な記憶を引き出す事も可能だ。この能力は質問をする事で、対象者が連想したイメージよりさらに深奥にある記憶を読み取る為、パクノダへの記憶の偽証は不可能である。但し対象者がパクノダの知りたい情報を、認識していない場合は記憶として読むことが出来ない。例えばクラピカについての情報をキルアの記憶から引き出そうと質問した際、キルアはクラピカの能力を知らなかった為、パクノダは記憶を読み取る事が出来なかった。念能力に加え、旅団の尋問担当としての腕も相当なもので、クラピカについての尋問中に抵抗したスクワラに対して、右手を折る等の拷問を加えて心理的に追い詰めた。

パクノダの必殺技

記憶弾（メモリーボム）

対象者から読み取った記憶を、オーラで具現化した弾に込めて撃つことで、撃たれた相手にその記憶を植え付ける事ができる。伝達能力として優れた技であり、一度に撃てる弾丸は6発。読み取った記憶だけでなく、自身の記憶を弾丸に込める事も可能だ。パクノダによって記憶を引き出された対象者がこの弾丸で撃たれた場合、その人は記憶を失う。

パクノダの来歴・活躍

クモの捜索

クロロの命令で、ヨークシンで開催されるマフィア主催の地下競売を襲撃した幻影旅団。各マフィアの長で構成された組織・十老頭は、報復の為に最強の能力者集団・陰獣を差し向けた。幻影旅団のNo.11・ウボォーギンは襲い来るマフィアと陰獣を殺害するが、その場に居合わせたクラピカに捕らえられ、ノストラード組のダルツォルネやクラピカから痛めつけられる。その後、幻影旅団はマフィアンコミュニティに扮して、ビルの地下で拘束されるウボォーギンを救出した。拘束具を外されたウボォーギンはクラピカへの怒りを顕わにし大声を発するが、それに反応したクラピカは逃亡した。幻影旅団のNo.6・シャルナークの協力でウボォーギンはクラピカの現在地を割り出し、決闘を申し入れた。しかしウボォーギンはクラピカとの戦いに臨んだきり、帰ってこなかった。クロロは旅団メンバーに「2人組で鎖野郎を探し出して連れてこい」という命令を出した。クラピカの痕跡を探るべくヨークシン街で自分たちを狙う獲物を待ち伏せしていた幻影旅団のNo.3・マチとNo.1・ノブナガ。その道中にゴンとキルアの尾行に気づいた二人は廃墟の前に佇み、様子を伺うことにした。すると突然、ノブナガの電話が鳴った。ゴンとキルアの位置を知らされたマチとノブナガは、逃亡を図ったゴンとキルアを捕まえる為、二手に分かれる。しかしゴンの前には既にマチとパクノダが立ち塞がっていた。二人はゴンにクラピカについての尋問を始める。ゴンはパクノダの電話が鳴った一瞬の隙を突いて逃げようとしたが、それは失敗に終わり、キルアと共に幻影旅団のアジトへと連行された。パクノダはその道中、キルアにクラピカについて「鎖を使う念能力者 心当たりない？」と質問し、記憶を読み取ろうと試みたが、キルアはクラピカの能力を知らなかったため、パクノダは情報を得られなかった。アジトで旅団メンバーはパクノダから、ゴンとキルアにクラピカの記憶が無かった旨を伝えられ、二人を解放しようとした。しかしゴンとキルアを気に入ったノブナガはクロロがアジトへ戻るまで、二人を監視する事にし、それ以外の旅団メンバーは再度クラピカの捜索に乗り出す方針となった。

クラピカの捜索の最中、旅団メンバーに対してクロロからの「セメタリービルで暴れるから来い」という伝言が一斉送信される。一行はノストラード組長の娘・ネオンの予言能力を盗むためにクロロが潜入中のセメタリービル周辺に集結した。旅団メンバーはクロロの「派手に殺れ！！」という条件の元、ウボォーギンの弔い合戦として警備に当たっていたマフィア達に抗争を仕掛ける。同時刻、クロロは十老頭が雇った暗殺一家・ゾルディック家のゼノ、シルバと戦闘していた。しかしクロロはゾルディック家の長兄・イルミに十老頭の暗殺を依頼しており、依頼が遂行された為、ゼノとシルバはクロロから手を引いた。その後、幻影旅団のNo.12・コルトピのコピー能力で旅団の死体は偽造された。クロロはマフィアから一切の痕跡を辿らせず、セメタリービルで行われるオークションの競売品を盗むことを予め旅団全体に周知していた。クロロの指示の元、オークションはマフィアに扮した旅団メンバー達によって行われ、パクノダは偽の競売品を壇上に運ぶ役目を果たした。

クモの追跡

セメタリービルのオークション品を強奪したクロロは団長命令として、ヨークシンを離れる方針を示した。しかしノブナガはクラピカへの仇討ちを望んでおり、それに反対する。クロロはネオンから奪った予言能力で、ノブナガを占った。ノブナガは自身の未来が記された予言詩を読み、「来週おそらく5人死ぬな」と推察するが、それ以上の意味は理解出来なかった。幻影旅団のNo.8シズクはクロロに未来を占ってもらい、予言詩に記された暦の月が旅団員のナンバーを表している事に気づき、パクノダと幻影旅団のNo.6・シャルナークも死亡すると推察した。クロロは今後の動向を決めるべく、他のメンバーも占った。パクノダは、戦闘好きの奇術師ヒソカの予言詩を読み、その内容に驚いた。そこには、ヒソカがクラピカに旅団メンバーの秘密を流した事が記されていたのだ。それを見たノブナガはヒソカと対立するが、クロロが予言詩の内容からヒソカが裏切り者ではないという独自の解釈を旅団メンバーに伝えたことで、その場は収束する。実はパクノダがヒソカの予言詩を手に取った際、既にヒソカによって「現在地を離れてアジトに向かえば、旅団の半分が死ぬ」という嘘の記述が付け加えられていたのである。クロロはヒソカの策略通り、現在地のヨークシンに留まることを旅団の方針とした。

クロロはノストラード組の構成員リストを手に、旅団メンバーとクラピカについての情報共有を始める。クロロがネオンについて話した際、シズクはネオンがヨークシンを訪れた理由について考える。パクノダは「そりゃあオークションなんじゃない？」とシズクに返答する。その二人の会話を聞いたクロロは、盗んだ競売品の一つである「緋の眼」とクラピカとの関連性を見出す。コルトピのコピー能力「神の左手悪魔の右手（ギャラリーフェイク）」は原本を触れると、そのコピーの所在が分かる。クロロはコルトピに「緋の眼」のコピーの位置を調べさせ、クラピカの現在地がヨークシン内のベーチタクルホテルであると割り出した。パクノダはクロロの指揮の元、旅団メンバーと共にベーチタクルホテルへと向かう。「緋の眼」のコピーを追って街を疾走する旅団だが、その道中で尾行されている事に気付いたクロロの指示で、メンバーは二手に分かれる。パクノダ、コルトピ、ノブナガはそのまま「緋の眼」のコピーを持ったスクワラを取り囲んだ。パクノダはスクワラの背後に周り、右手を折るといった拷問を加え、クラピカについての尋問を始める。一向に口を割らないスクワラに対しパクノダは、彼の恋人であるエリザを話題に挙げた。それを聞いたスクワラは激昂するが、ノブナガの居合斬りによって殺害された。パクノダは読み取ったクラピカの記憶を弾丸に込め、「記憶弾（メモリーボム）」でノブナガとコルトピに伝達した。クラピカの情報を掴んだ三人は、ゴンとキルアを捕獲したクロロ達と合流する為にベーチタクルホテルへ向かう。

ホテルのロビーで合流したパクノダは、クロロの命令によりゴンとキルアから記憶を引き出そうとするが、その瞬間、ホテルは暗転した。その隙にパクノダはキルアによって左腕を攻撃される。マチもゴンを捕まえるが、キルアに胸を手刀で突かれる。マチは胸筋でその手を固定し、キルアを両腕で捕まえる。その後、周囲の物体をオーラで感知する技の「円」を発動したノブナガはゴンを捕獲し、入り口付近から投げられたナイフも避けた。ゴンとキルアの逃亡を阻止した旅団だったが、明転後にクロロが何者かによって誘拐されている事に気づく。パクノダはマチに「パク平気？」と声をかけられる。左手と奥歯を折られたパクノダだったが「あとは大丈夫」と平然を装った。

クロロの奪還

ベーチタクルホテルでクラピカにクロロを誘拐された幻影旅団。パクノダは旅団メンバー達にゴンとキルアから読み取ったクラピカの記憶を話そうとするが、現場に残されたナイフに付いていた手紙を読んだノブナガに「待て！！」とそれを制止される。手紙には「二人の記憶話せば殺す」というパクノダ宛のクラピカからの伝言が印されていたのだ。ゴンとキルアをクロロを取り戻す為の人質にするとノブナガが発言した時、パクノダは「クラピカを逃してクロロを救う」か「団の掟に従い、クラピカ討伐を優先し、クロロを失うか」という二つの選択を迫られていた。葛藤するパクノダに対しマチは「あんたはただ黙ってりゃいいの」と声をかけ、それを聞いたパクノダはクロロの奪還に向けての意思を固めた。そんな中、ホテルにシャルナーク、幻影旅団のNo.5・フィンクス、No.2・フェイタンが到着した。ノブナガは三人に事の成り行きを説明。クラピカに電話で一人で来る様にとの条件をつけられたパクノダは、クロロの人質交換を行う為に、リンゴーン空港へと向かった。クラピカ討伐の為、「追跡するな」という指示に背き、パクノダの後を追おうとするフェイタンとフィンクス、シャルナークだったが、クラピカから「こちらにはお前らのウソを見破る能力者がいる」と念を押され、パクノダ以外の旅団メンバーはアジトへと戻ることになった。

パクノダがリンゴーン空港の飛行船に乗り込むと、そこには鎖でクラピカに鎖で捕獲されたクロロと、センリツがいた。クラピカはパクノダに、クロロを解放する為の条件を提示する。パクノダの了承により、クロロは条件を破った者に死を与える能力「律する小指の鎖（ジャッジメントチェーン）」をクラピカに刺され、「念能力の使用」と「旅団員との接触」が出来なくなった。またパクノダも鎖を心臓に刺された事で「ゴンとキルアを無事に渡すこと」、「クラピカに関する情報を漏らさない」という二つの条件を与えられた。パクノダはアジトへ帰り、旅団メンバー達にその旨を伝えるが、クロロの命令であるクラピカ討伐を優先すべきだと考えるフィンクスは人質交換に反対する。クロロを取り返したいマチとコルトピはパクノダ側に加勢し、旅団員は対立。一触即発の状態となるが、幻影旅団のNo.7・フランクリンの説得により、パクノダはゴンとキルアを連れて再度、人質交換の場に向かうことになった。パクノダとクラピカはそれぞれの人質を交換する為、互いに飛行船を用いて断崖に降り立つ事になった。その時、パクノダの前にヒソカが現れる。困惑するパクノダを他所に、ヒソカはクロロと闘う為に、クラピカの了承を得て飛行船に乗り込んだ。断崖の絶壁に二機の飛行船が到着し、クロロとゴン、キルアの人質交換が行われた。その後パクノダは、一人でアジトへ戻った。クロロと一緒ではないパクノダに対し、フィンクスは「きっちり説明しろ！」と怒気を強めるが、クラピカに条件を与えられたパクノダは、人質交換の成り行きを話せない。パクノダは事の顛末を「記憶弾（メモリーボム）」で伝えることにし、旅団メンバーに銃を向けた。額に「記憶弾（メモリーボム）」を受け、パクノダの記憶を与えられた旅団メンバーは事の成り行きを瞬時に理解するが、条件を破ったパクノダは「律する小指の鎖（ジャッジメントチェーン）」の能力よって既に息絶えていた。

パクノダの関連人物・キャラクター

クロロ＝ルシルフル

CV：永野善一（1999年フジテレビ版）／宮野真守（2011年日本テレビ版）
生年月日：不明
年齢：26歳
身長：177cm
体重：68kg
血液型：AB型
念系統：特質系
旅団ナンバー：No.0

悪名高い危険度A級クラスの盗賊集団・幻影旅団（通称クモ）のNo.0・リーダーである。目的の為なら、自らと関わりの無い人間を殺害する冷酷な人物。旅団内では、その高い戦闘力とリーダーシップ、洞察力で団員から絶大な信頼を得ている。念系統は後天的に備わりにくいレアな特質系の念能力者。念能力による必殺技は、「盗賊の極意（スキルハンター）」。これは他者の能力を奪い、オーラで具現化した本に封じることで、自由に扱える技である。但し能力の使用時には、そのページを開いた状態にしておく必要があり、片手での戦闘を余儀なくされる。ヒソカとの戦闘時には、予め旅団メンバーの能力を「盗賊の極意（スキルハンター）」で封じ、さらに指定したページに「栞のテーマ（ダブルフェイス）」を挟むことで能力の使用と併用を可能にした。また本に封じた元の能力者であった人間が死亡すると、同時に「盗賊の極意（スキルハンター）」のページから記載も消える。クラピカに殺害されたウボォーギンに涙を流し、「鎮魂歌」として旅団メンバーとマフィアに抗争を仕掛けるといった仲間想いな一面もある。普段は髪をオールバックにしているが、戦闘時には前髪を下ろし、額の逆十字架マークを包帯で隠した容姿になる。冷静沈着なクロロだが、強者との戦闘時には笑みを浮かべ、好戦的な姿勢を見せるといった戦闘狂でもある。クロロは、パクノダの記憶を読む能力を重宝しており、パクノダを含む旅団の情報処理部隊を「オレ達全体の行動を補佐する生命線だ」と語っており、旅団メンバーとして信頼していることが伺える。