ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット』とは、エニックスから発売されたNINTENDO64用ゲームソフト。『ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ』の続編である。人工人格を持ったロボットのジョゼットと、ゲーム内でコミュニケーションをとりながら育成していく部分が最大の魅力となっている。
ギジンの少女・ジョゼットは、ある日、生みの親であるジェペット博士に「ブルーランド」という島へ行くように指示される。ジョゼットはブルーランド渡り、様々な経験を積んでいくことになる。

46号の爆風に吹き飛ばされてしまったジョゼットとポッコは、運よく見知らぬ島に打ち上げられていた。ポッコに呼び起こされたジョゼットは目を覚ますが、吹き飛んだ衝撃により今までの出来事はおろか、自分が何者であるかも分からなくなっていた。
しかし、何者かに呼ばれているような気がして島の中心部を目指して進んでいく。するとそこには遺跡がそびえ立っていた。入口がない遺跡だったが、ジョゼットの持っていた青いオカリナが光り輝くと突如入口が出現し、ジョゼットはその中へと導かれていく。遺跡では、謎の声に導かれ、今までジョゼットを見守っていたプレイヤーに対して、ジョゼットと共に過ごしたブルーランドでの日々を思い出す質問が20問出題される。全ての質問にプレイヤーが答えると、ジョゼットの記憶は全て戻り、遺跡から脱出することができた。そしてジョゼットの前に「ファム」と名乗る謎の老人が現れ、人類の歴史について語り出した。

今から300万年前、世界には人間族とマジテカ族の2つの種族が住んでいた。マジテカ族は知恵と心をバランス良く成長させたが、人間族は知恵に偏った進化を辿り、心を疎かにしていった。そこでマジテカ族は、人間族にJという物質を与え、心の成長を促す「J計画」を開始する。J計画は成功し、人間族は知恵と共に心も成長させ、豊かな文明を築いていった。
しかし、人間族は心の成長と共に「欲望」という感情を生み出してしまい、Jを自分達の欲の為に使うようになってしまう。そして人間族は、欲の心で自らを滅ぼしてしまった。
それから数百年が過ぎた頃、人間族の生き残りは再び知恵を出し合って新たな文明を築いて成長していったが、それと同時にJを悪用しようとする者達が現れ始める。ファムはそんな人間族からJを守る為、ある人物にJを託すことにした。その人物こそ、ジェペット博士であった。
ファムとジェペット博士は、Jを組み込んだギジンの少年ピーノを生み出すことに成功する。ピーノと親しくなった者達は皆、心に変化を持ち始め、人間族の心が進化を始めたかに見えた。
しかし、悪の心を持ってしまったギジン・メッサラによってピーノの体は破壊されしまう。ジェペット博士は、残ったJをピーノの体から取り外すと、今度は新しいギジンを造り始めた。
それこそが、ジョゼットだった。ジョゼットが肌身離さず持っていた青いオカリナは、Jのカモフラージュとして造られたもので、ジョゼットの体に組み込むことでJとして機能するように細工されているとファムは語った。

シリコニアン帝国との決着

ジョゼットは身を挺してパールを銃弾から護る

ファムの話を聞いたジョゼットは、自分が人間の心を進化させる為に生まれてきた存在だと知り驚いていた。そんな時、「Jの目」と名乗る者の声がジョゼットの耳に届く。
Jの目によって見知らぬ場所に転送されたジョゼットは、近くで岩に挟まれて助けを求めているアーノルドを発見する。ジョゼットがアーノルドを助けると、そこにフラーケンが現れて2人を拘束してシリコニアン13世の前へと連れていく。そこでジョゼットは、シリコニアン13世がアーノルドの育ての親であり、ブルーランドの新総督に任命した張本人だと知る。しかし、アーノルド本人は、シリコニアン13世を慕っていた訳ではなく、逆にシリコニアン13世に復讐をする為に取り入っていただけだった。
アーノルドは、幼少期にシリコニアン帝国によって故郷の国を滅ぼされ、両親も殺されていたことが判明する。そして、シリコニアン13世は、身寄りのないアーノルドを保護して息子として育てたのである。しかし、アーノルドは、両親を殺したシリコニアン13世に強い恨みを持ち、忠誠を誓うふりをして復讐の機会を窺っていたのだった。

アーノルドの事情を知ったジョゼットは、2人で逃亡することを選び実行するが、逃げる途中でアーノルドは倒れてしまう。アーノルドはジョゼットの身を案じて1人で上の階へ逃げるように説得して逃がす。ジョゼットは追ってくる兵士達をかわしながら上階へと逃げるが、逃げた先は城から突き出た屋外であった。ジョゼットの背後には追ってきたフラーケンと兵士が立ち塞がり、絶体絶命のピンチに陥る。フラーケンはJを渡すように要求するが、ジョゼットはJを守る為に自ら城から飛び降りるのだった。

飛び降りたジョゼットは気を失って海に落ちてしまうが、その近くをたまたま漂流していたブルーランドの人工島が通りかかりジョゼットは救出される。ガンテがジョゼットの体を直すと、ジョゼットや島民達はお互いに無事であったことを喜び合った。そして、人工島はファムが待つマジテカ島に漂着する。ファムはブルーランドの島民をもてなし、事態が落ち着くまで休んでいくように勧めた。
しかし、間もなくマジテカ島にフラーケンがジョゼットを探してやって来る。島民はジョゼットを匿おうとするが、ジョゼットは自らフラーケンの前に姿を見せて、自分を連れて行く代わりに島民に手を出さないことを要求する。ギジンでありながら人々の為に自らを犠牲にするジョゼットの行動に関心するフラーケンだったが、ジョゼットの要求を無視し、島民全員を人工島共々シリコニアン帝国へ連行してしまう。
人工島では、パールが「ジョゼットのせいでこんな目に遭っている」と文句をもらし、島民達と口論になっていた。
その騒ぎを聞きつけたフラーケンは、パールの反抗的な態度に腹を立てて処刑しようと兵士を呼ぶ。兵士が銃でパールを撃った瞬間、ジョゼットは身を挺してパールを庇う。衝撃でジョゼットの左腕は吹き飛んでしまうが、パールの命を救うことには成功した。ジョゼットの行動を見てフラーケンは、ギジンとしての完成度の高さに感動するのだった。

その後、人工島がシリコニアン帝国の領海に到着すると、シリコニアン13世が島民達の前に姿を現す。シリコニアン13世の正体は、「メデューサ・シリコニアン」という名の女性であった。シリコニアン13世は島民全員を人質にして、自分に服従するようにジョゼットへ要求を出す。しかし、ジョゼットを慕う島民達はジョゼットが投降することを反対し、このまま島ごと滅ぶ覚悟を見せるのだった。
ジョゼットは、シリコニアン13世にJを使って何をしたいのか問う。するとシリコニアン13世は、Jを使って世界中の人々の心を1つにし、平和な統一国家を作るのだと理想を語った。シリコニアン13世の答えを聞いたジョゼットは、それはただの世界征服だと感じ、Jを渡すことを拒んだ。しびれを切らしたシリコニアン13世は、Jを手に入れることを諦め、人工島や島民達を全て巻き込んでJを破壊することを決める。人工島の中心に向けてシリコニアン軍の兵器シリコニアン砲を撃ち込むと、仲間を助けたいというジョゼットの強い願いにJが反応し、Jの起動と共に青い光がシリコニアン砲を押し戻し始めた。そこにジョゼットを見守っていたJの目が奇跡を叶えるマジテカの力を加え、シリコニアン帝国を一瞬にして消滅させてしまうのだった。

エンディング

Jの持つ奇跡の力で人間の体を手に入れたジョゼット

シリコニアン帝国を消滅させたジョゼット達は、その後、人工島で海を彷徨い続けていた。ガンテがジョゼットの左腕を直し、ジョゼットにJをこれ以上使うことを禁じた。シリコニアン帝国で離ればなれになっていたアーノルドも、マジテカの力で人工島に流れ着き無事であったことが判明する。そして、人工島はある島に漂着する。そこはジョゼットとポッコの故郷、コルロ島であった。
しかし、かつて自然豊かで平和な島であったコルロ島は、シリコニアン帝国の襲撃を受けて、荒れ地の無人島になっていた。誰一人生き残っていないコルロ島の現状に、ポッコは大泣きする。ジョゼットも帰る故郷がなくなったことに寂しさを感じていた。
みんなの前では気丈に振る舞っていたジョゼットだったが、プレイヤーにだけは「本当はコルロの森に帰りたかった」と本心を明かす。そして、ガンテに使うことを禁じられたにも関わらず、Jに最後の望みとしてコルロ島の復活を願った。Jはジョゼットの願いを聞き入れ、コルロ島を元の自然豊かな島へと一瞬で復活させる。しかし、それと引き換えにジョゼットは力のほとんどを使い果たして倒れてしまった。ポッコやアーノルドがジョゼットの下に駆け寄るも、ジョゼットの体はそのまま機能を停止してしまう。ジョゼットの死を悲しんだ島民達は、全員がジョゼットの復活を望んで心を1つにする。島民達の心が1つになった時、Jの目はマジテカの力を使って奇跡を起こし、ジョゼットを復活させた。
ジョゼットの復活に島民達は皆喜んだ。そして、マジテカ島では、Jの目に仕えていたファムが人間族の新たな時代の幕開けを認識して、マジテカ島と共に消滅するのだった。

その後、ブルーランドの島民達はコルロ島への永住を決意し、島を立て直し始めた。そして半年後、元々コルロ島の王子であったポッコが、国王に即位する。
ジョゼットは最後に、今まで見守ってくれていたプレイヤーに感謝の手紙を送り、島民達と共に1人の人間としてこの先生きていくことをプレイヤーに約束する。こうして、ジョゼットとプレイヤーの心の旅は幕を閉じるのだった。

『ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット』のゲームシステム

基本操作

ジョゼットが正しいことを言っていると感じたら、「はい」の反応を示して物事を覚えさせていく

ジョゼットは、生まれてまだ日も浅いギジンであり、文字の読み書きや道具の使い方はおろか、挨拶もろくにできない状態である。プレイヤーはインターフェイスロボットのバードを操作して、道具の使用を促したり進行方向を教えたりしながらジョゼットを育成していくことになる。
ジョゼットの言動に対して「良い」か「悪い」か「どちらでもない」の3択で反応を示して、物事を教えていく。
ジョゼットには体力と気力の2種類のゲージが存在し、体を動かしたり本読んだりすることで減少する。回復にはソファーにあるポットコンピューターで充電するか回復アイテムを使う必要がある。どちらかの値が0になるとジョゼットは故障状態になってしまう。

充電

ジョゼットの体力と気力を回復させることを指す。
ソファーにあるポットコンピューターを選択すると1日かけて充電し、体力と気力を100まで回復できる。電気代として100コルロかかる。

セーブ

ゲームのセーブはの自宅にあるポットコンピューターにて行う。
充電とは違い、こちらはお金がかからない為、こまめにセーブできる。

故障

ジョゼットの体力か気力が0になってしまうと故障状態になる。
故障になると、強制的に修理に出されて300コルロかかってしまう。さらに、メンテナンスに3日も要する。
所持金が300コルロ未満だとゲームオーバーとなる。

ジョゼットのステータス

ジョゼットはアイテムを使うことで様々な能力値が上昇または下降する。
これらの変化はストーリーの進行においてかなり重要となり、イベントごとに必要なパラメーターを上下させていかなければならない。
前作では、数値としてステータスが確認できたが、本作ではステータス画面が存在しない。ジョゼットのセリフや行動で大まかに知る程度となっている。

体力・気力

画面上にあるHPが体力ゲージ、MPが気力ゲージである

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