ラピス／人造人間17号（ドラゴンボール）の徹底解説・考察まとめ

ラピス／人造人間17号の概要

ラピス／人造人間17号とは『ドラゴンボールZ』セル編から登場する人間の男性ベースで造られたサイボーグ（人造人間）。世界支配を目論む悪の武装組織レッドリボン軍。レッドリボン軍の兵器を製造していたのがドクター・ゲロである。だが『ドラゴンボール』の主人公である孫悟空によって軍は壊滅し、恨みを晴らすため人造人間を造り出した。
改造後、勝手に改造したドクター・ゲロを恨み、命令を聞かず手がつけられない状態だった。そのため停止させられ修正を施された。だが修正後も命令を聞くことがなくドクター・ゲロを殺害する。一緒に改造された双子の姉であるラズリ／人造人間18号と同じくドクター・ゲロによって造られた全身機械のアンドロイド（人造人間）である人造人間16号と共に同一目的である「孫悟空の殺害」のため旅に出る。
高い戦闘力を持ち何事もゲームとして楽しむ好戦的な性格であるが、弱い者は相手にせず無駄な戦いはしない。また誰かに命令されることを嫌い、自分の思うままに行動する。
自然や動物好きな一面もあり、セルとの戦い以降は動物を守る保護官として働いている。

ラピス／人造人間17号のプロフィール・人物像

CV：中原茂

端正な顔立ちの黒髪の青年で、Tシャツにデニムのカジュアルスタイル。首にオレンジのバンダナを巻いている。腰にはほとんど使わないが、拳銃を携えている。高い戦闘力に加えて、永久エネルギー炉を体に内蔵しスタミナが減ることはない。パワーを重視して改造され、16号・ 18号より戦闘力は上で設定されていたが、実際は16号のほうが圧倒的に上であった。
命令されることを嫌い、自分の赴くままに行動する。好戦的で特に一対一の戦いを好む。クールな口調だが、冗談を言うなどコミカルな一面もある。何事も楽しむタイプなので「孫悟空の殺害」という目的達成をゲームとしてとらえている。悟空のもとへ行くため車に乗りドライブを楽しむシーンがある。弱者をむやみに傷つけず無駄な戦いも好まない。だが別の次元の未来ではかなり残虐な性格で、人を殺すことを楽しんでいた。自信過剰な性格が欠点である。
悟空のもとへ向かう途中で、ドクター・ゲロがバイオテクノロジーで造り出した人造人間セルに出会う。セルは完全体になるべく17号・18号を吸収するために、2人を圧倒的に上回るパワーを手に入れて17号に戦いを挑む。最後はスキができた17号を吸収し、18号も吸収に成功したことで完全体になる。その後セルは「セルゲーム」という天下一武道会をモチーフにした武道大会にて、​​​​​​悟空の息子である孫悟飯に敗れ18号を吐き出した後、セルは爆死し17号も共に死亡。
7個集めると願いを叶える道具であるドラゴンボールによって蘇った17号は、魔人ブウ編で悟空の技である人や自然から少しずつエネルギーをもらいエネルギー玉を放つ元気玉に手を上げて協力するシーンが描かれている。
『ドラゴンボールGT』では​​、17号の欠点を補う形で開発された新17号に操られて凶暴化したことで、18号の夫であるクリリンを手にかけ18号にも危害を加えた。その後17号は新17号と合体し超17号に変化したが、18号の体から発する気の力を利用して攻撃する気功波攻撃と孫悟空の拳が黄金の龍と化し相手を貫く技である龍拳、さらに体内のエネルギーを凝縮させて一気に放出させる技であるかめはめ波の連続攻撃によって敗れる。
『ドラゴンボール超』の宇宙サバイバル編では、全宇宙の生き残りをかけたチーム対抗の武道大会「力の大会」にて、孫悟空率いる第7宇宙代表の選抜戦士10名の中の1人になる。戦いの決着は、17号が最後まで生き残ったことにより第7宇宙が勝利した。それぞれの戦いで主要な役回りを担うキャラクターである。

ラピス／人造人間17号の必殺技

バリヤー

自身の周りに球体のバリヤーをつくり、敵の攻撃を防ぐことができる。
悟空の仲間であるピッコロの連続閃光弾を防いだときや、宇宙サバイバル編の武道大会「力の大会」でも使用している。

アクセルダンス

人造人間18号との連携攻撃。2人で一緒に敵に向けてエネルギー弾を連射する技。
アニメでは未来世界の孫悟飯をこの技で殺害している。

電撃地獄玉

両手でエネルギーを集め、スパークを纏った黒い球体のエネルギー弾を相手に当てる技。
『ドラゴンボールGT』にて超17号に変身したときに使っていた技であり、自身を造り出した生みの親であるドクターミューをこの技で殺害している。

ラピス／人造人間17号の来歴・活躍

ドクター・ゲロによって改造されたサイボーグ

17号は元レッドリボン軍の科学者であったドクター・ゲロによって造り出されたサイボーグ（人造人間）。​​​​​​人造人間による世界支配を企む天才科学者ドクター・ゲロは、孫悟空に阻止され夢を絶たれる。​​孫悟空とは、惑星ベジータで生まれ地球で育った戦闘民族サイヤ人。強い相手と戦うことが好きで、地球の平和を脅かす悪と戦うこの漫画の主人公である。ドクター・ゲロは悟空に復讐するため人造人間を造り出した。
元人間であった17号は無理やり改造されたため、ドクター・ゲロを恨み、命令をまったく聞かなかった。手の付けられない状態の17号に修正を施すため停止していたが、ベジータたちの襲撃により再起動を試みる。ベジータとは、サイヤ人の王子であり天才戦士と呼ばれるエリートである。悟空との戦いに負けて以来、仲間でありライバルとして行動を共にしている。起動したが修正は成功せず、再び停止させないように17号はドクター・ゲロを殺害する。
一緒に改造された双子の姉であるラズリ／人造人間18号と2人の興味本位で起動した全身機械でできたアンドロイドの人造人間16号の3人で行動を共にする。作中で「ドクター・ゲロは関係ない。こいつは、ただのゲームなんだ」と発言するシーンがあるように、17号は3人の共通の目的である「孫悟空の殺害」をゲームとして考えている。また車に乗ってゆっくり探すなど人間だった頃の性格が残っているようだ。その後すぐにあとを追いかけてきたベジータたちと戦闘を開始する。高い戦闘力と永久エネルギー炉を体に内蔵しスタミナが減ることはなく、未来世界から来たベジータの息子であるトランクスや悟空の仲間である天津飯とピッコロの3人を同時に圧倒的な力で打ち負かす程である。だがむやみに命を奪うようなことはせず、戦わない者に危害を加えることはしなかった。戦い収束後は車に乗り、のんびりと悟空を探す旅に出る。

自信過剰な性格が弱点

旅の途中、神と融合し驚異的なパワーアップを遂げたピッコロと出会う。ピッコロとは、ナメック星から地球に流れ着いたナメック星人。地球の神になる修業をする中で自身の心の中にある悪を分離した結果、悪の心を持つピッコロ大魔王が誕生した。孫悟空との戦いに敗北してからは仲間となり、行動を共にしている。人造人間という強大な敵が現れ、大幅なパワーアップをするため神と融合し再び一つとなる。好戦的な性格の17号はピッコロとの戦いを開始する。
戦いの最中に人造人間セルが現れ、ピッコロを瞬時に倒す。ドクター・ゲロがバイオテクノロジーによって造り出したセルは、17号と18号を自身の中に取り込むことによって完全体となる。2人を上回る力を手に入れたセルはまず17号を吸収しようとする。自信過剰な性格が仇となり、16号の忠告を無視して無謀にもセルと戦い取り込まれそうになるが、セルと互角の力を持つ16号が阻止する。結果的にスキができた17号は背後を取られ、セルの尻尾から体を丸ごと飲み込まれてしまう。セルは第2形態へと進化し、後に18号も吸収したことで完全体になる。
以降セル編では17号が登場するシーンは描かれていない。セルは悟空の息子の孫悟飯が、サイヤ人が戦闘能力を上昇させるために変身する超サイヤ人をさらに超えた変身形態である超サイヤ人2に覚醒したことで打ち負かされる。セルは悟飯から受けた攻撃の反動で18号を吐き出したが、その後セルは自爆するという選択をとり17号は死亡する。『ドラゴンボール超』の漫画版では、ドラゴンボールを7つ集めると願いを叶えてくれる神龍（シェンロン）に「セルに殺された者を蘇らせてほしい」という願いで17号が蘇るシーンが描かれている。その直後に18号と再会し、クリリンが神龍に頼んだ願いによって爆弾が取り除かれたことを知り感謝している。クリリンとは悟空の仲間であり親友ともいえる存在。後に18号と結婚し子供を授かる。
魔人ブウ編では悟空の元気玉に協力している。コートと手袋に猟銃を所持し、アニメでは2人の猟師を銃で脅して元気玉に協力させている。

別次元の未来世界でみせる残虐な一面

未来から来たトランクスのいる世界の17号は、こちらの世界の17号とは全く異なり破壊と殺戮を繰り返す残虐な性格である。トランクスとは、ベジータとカプセルコーポレーションという企業の令嬢ブルマの間にできた息子で、未来世界ではすでに病気で亡くなっている悟空に17号と18号を倒してもらうべく、タイムマシーンに乗ってやってきた。
トランクスのいる未来では17号・18号によって主要キャラクターたちが殺されて、誰も止められない状態となっている。17号は人を殺すことをゲームのように楽しみ、一思いに破壊しようとはしない。弱者でも関係なく殺し、老人を銃殺するシーンもある。だが、セルとの戦いを経て大きく成長したトランクスが2人を一瞬で倒し、その後世界は再建を遂げ平和を取り戻している。

地獄の力を注がれ極悪非道な敵に変貌