ユーリ・ブライア(SPY×FAMILY)の徹底解説・考察まとめ

ユーリ・ブライアとは、『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の登場人物で、作中の中心人物の1人であるヨル・フォージャーの実弟。
幼い頃から親代わりに育ててくれた姉のヨルを慕い、熱烈なシスコンへと成長する。それだけにそのヨルの夫であるロイドには非常に辛辣で、2人の結婚を祝福するどころかまったく認めていない。一方、普段は東人民共和国の国家保安局の一員として働いており、思想犯や西国への協力者を厳しく取り締まるという、フォージャー家の人々の前では見せない非情な一面を持つ。

ロイド・フォージャー

ヨルの夫。職業は精神科医。前の妻と死別し、娘のアーニャを名門イーデン校に入学させるために再婚しようと考えていた折にヨルと出会う。意気投合し、アーニャとの相性も確かめた上で1年前に結婚。現在はバーリントで家族3人で暮らしている。
その正体は、黄昏のコードネームを持つ西国屈指の敏腕スパイ。上記の設定は新たな任務のために用意した仮初のもので、ヨルを妻にしたのもその一環。ヨルの側も「殺し屋稼業のことを秘密にするため、私生活上のパートナーが欲しい」と考えていたため、互いの利害が一致した結果となっている。ヨルが殺し屋であることには気づいていない。

「敬愛する姉を奪った男」としてユーリからは恨まれているが、そのユーリとヨルとの間の強い絆をロイドは羨ましいと感じている。一方でユーリが国家保安局の人間であることを目敏く見抜き、「危険だが近い距離にいれば大きなメリットがある」と判断。ユーリと仲良くしようと努めている。

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アーニャ・フォージャー

ロイドと、彼の前の妻との間に生まれた娘。年齢は6歳で、現在はイーデン校の1年生。新たな母となったヨルに懐いており、「勉強して立派になって母に楽をさせたい」という言葉で当初“ロイドの娘”と色眼鏡で見ていたユーリの評価を引っ繰り返した。しかし地頭はいいものの学校の勉強は壊滅的で、臨時の家庭教師となったユーリを呆れさせている。
実はロイドが任務のために孤児院からもらってきた子で、彼と血の繋がりはない。“他人の思考を読み取る”力を持つ超能力者で、ロイドやヨルを始めとして自分の周囲の人々の秘密に気付いている。

実際の年齢は4~5歳程度で、学校の勉強についていけないのもクラスメイトと比べて1年以上成長が遅れているのが大きな原因。地頭はむしろ良い方で、自分の超能力が周囲に知られることの危険性を理解し、それぞれに秘密を抱える家族の間で器用に立ち回ってその絆を維持しようと努めている。

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ユーリ・ブライアの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「2人のキスを止めようとしたボクをここまで拒絶するなんて よっぽどそいつとイチャイチャしたかったんだね…!!」

誰よりも敬愛する姉が、自分の知らない間に結婚していたと知ったユーリは、“義兄への挨拶”と称してヨルの夫となったロイドという男を見定めようとする。しかしロイドは完全無欠の“良い夫”で、「難癖付けて離婚させてやる」と息巻いていたユーリに付け入る隙も与えない。業を煮やしたユーリは、ロイドとヨルが本当に夫婦として生活しているのかどうか試すため、「自分の前でキスしてみせろ」と要求する。
これを承諾したロイドだったが、ヨルは恥ずかしがって困惑し、勢いづけるためと言って酒を煽る。その上でいざ口付けをかわそうとする2人を見て、ユーリは「姉が誰かとキスをするところなんて見たくない」と咄嗟にそれを止めようとする。刹那、あまりの恥ずかしさにヨルが暴れ出し、酒に酔っていたために目測を誤り駆け寄ってきたユーリを殴り飛ばしてしまう。その直後、ユーリが涙ながらにヨルに告げたのが見出しのセリフである。さらに「試されていたのは自分の気持ちの方だった」と続け、ひとまずはロイドにヨルを預ける旨を伝えて去っていく。

ユーリは極端なシスコンで、姉のことを第一に考えてはいるが、それはヨルの意思を無視したものではないことがよく分かるセリフである。『SPY×FAMILY』に登場するキャラクターは、それぞれに秘密を抱えているが誰もが基本的には善人であり、それが作品に明るい雰囲気をもたらしている。

「…ボクは 姉さんを悲しませるようなことはしない 絶対に」

東人民共和国の内情を悪し様に紹介した記事を西国に売りつけていた記者フランクリン・バーキン。その動機は、東人民共和国を憂う思いに加えて、「老いた親のために金が欲しい」というものだった。
そのバーキンを逮捕した際、ユーリは「政府と戦い捕まった自分と政府の犬のお前たちのどちらが惨めなのか」と彼から問いかけられる。それに対して答えたのが見出しのセリフである。

ユーリはバーキンが「家族のために金が欲しい」という動機でも活動していたことを知っており、“大切な人を守りたい”という一点で彼に共感すらしていた。だからこそバーキンを逮捕する時も、家族の前で乱暴に取り押さえるようなことは避け、自分から出頭するよう促すような方法を取っている。
バーキンに返したこのセリフは、ユーリが心のどこかで彼と自分を重ねていたこと、一番大切な家族を蔑ろにするようなことはしてはならないと考えていることを表している。このエピソードはユーリの有能さ、非情さ、弱さ、そして姉への想いの強さを全て含めた、味わい深いものとなっている。

ユーリ・ブライアの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ヨルとユーリは下戸

国家保安局の有能な新人として活躍するユーリだが、猛烈なシスコンである他にも下戸という弱点を持っている。姉のヨルはさらに酒に弱く、一口飲んだだけで足元が覚束なくなるほど酩酊している。
下戸というのは遺伝する性質なので、彼ら姉弟の両親の片方あるいは両方が下戸だったのだと思われる。さらにいえば、下戸というのはアジア発祥の遺伝的性質であるため、ユーリとヨルは東洋系の血が混じっている可能性が高い。

白人も黒ないし黒に近い髪色の人物が多数派ではあるが、アジア人のように完全に真っ黒というのは逆に珍しい。ユーリとヨルの綺麗な黒髪も、彼らが東洋系の血を引いていることの証拠なのかもしれない。

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