ベッキー・ブラックベル（SPY×FAMILY）とは【徹底解説・考察まとめ】

ベッキー・ブラックベルのプロフィール・人物像

年齢：6歳
所属：イーデン校
クラス：1年3組
CV：加藤英美里

ベッキー・ブラックベルとは、『SPY×FAMILY』（スパイファミリー）の登場人物で、名門イーデン校に通う6歳の女の子。
父親は東人民共和国有数の大手軍事企業ブラックベルのCEO。休みのたびにベッキーと一緒に出掛けるなど、富裕層の人間としては良好な親子関係を築いている。そのためベッキーも父親には素直に甘えたり、あるいは遠慮なく反発するなど、年齢相応の顔を見せる。

「程度の低い連中と群れてもいいことはない」、「ガキっぽいけど世話役くらいにはしてあげてもいい」などと語る高慢な性格だが、「自分のために男子に立ち向かってくれた」ことをきっかけに、物語の中心人物の1人であるアーニャ・フォージャーと友人関係になる。実はこれは“男子に悪口を連呼されて我慢できなくなったアーニャが反撃した”というのが正しいのだが、その際に彼女が「ベッキーの足が踏まれていたので怒った」と弁解したため、これを素直に受け取ってしまった形となっている。
この誤解が解消されないままとなっているが、そもそもアーニャの側がベッキーと仲良くなった理由がこの一件にあることを理解しておらず、ベッキーの側も良いところも悪いところも含めてアーニャのことを受け入れており、その後の2人が重ねた友情自体は本物である。

そのアーニャの父であるロイドに入れ込み、いずれ自分が彼のお嫁さんになることを夢想している。ロイドの妻であるヨルには当初敵愾心を抱いていたが、彼女の圧倒的な強さと寛容さを見せつけられたことで尊敬するようになり、「ロイドは強い女性が好き」だと教えられたことで弟子入りを志願している。

ベッキー・ブラックベルの来歴・活躍

名門イーデン校に入学する

大手軍事企業を経営するブラックベル家に生まれ、両親からの愛情をしっかりと受け止めながら育つ。このため根は素直で善良だが、一方で恵まれた家に生まれたためにプライドが高く、自分が“評価に値しない”と感じた者を軽んじる傾向があった。
これが原因でなかなか親しい友人ができず、両親や女執事のマーサを心配させる。幼稚園を卒園後は父親の手配で東人民共和国屈指の名門イーデン校に通うこととなるが、この時も「程度の低い連中と群れてもいいことはない」と言い放っていた。

アーニャとの出会い

イーデン校への入学初日、たまたま隣に座っていたアーニャ・フォージャーという女の子と知り合う。彼女は名門校には珍しい庶民の子で、当初は名家の令嬢として「世話役くらいにはしてあげてもいい」と上から目線で接していた。
ところが、アーニャが庶民の子であることを知った同じく新入生のダミアン・デズモンドが彼女を繰り返し嘲笑。いいかげん我慢の限界に来たアーニャが彼を殴ってしまい、これが教師に見咎められて問題となる。

この時アーニャが咄嗟に「ダミアンがベッキーの足を踏んでいたので頭に来て殴った」と弁解したため、「自分を守るために罰を受けることも覚悟で男子に立ち向かってくれた」と誤解。アーニャのことを見直し、信頼し、仲良くなりたいと考えるようになる。
当のアーニャはベッキーがなぜ自分と親しくしてくれるのかいまいち理解していないが、もともと人懐っこい性格だったこともあってその信頼を素直に受け入れ、自身も彼女に友情を示す。

アーニャという友人を得たことで、ベッキーは「学校も悪くない」と考え直すようになっていった。

恋と友情とキューピッド

一緒にデパートに出掛けてシュッピングを楽しみ、おそろいのマスコットキーホルダーをカバンにつけたりと、アーニャと友人として親しく接する内、彼女の父親であるロイドの写真を見てその凛々しさに一目惚れする。ロイドのことを詳しく聞きたがるようになり、まだ男女の感情の機微に疎いアーニャを困惑させる。
一方、そのアーニャが入学初日にトラブルを起こしたダミアンと仲良くなろうとしているのを見て、「アーニャはダミアンのことを狙っている」と察する。友人の恋を応援しようと、キューピッド役に扮して様々なアドバイスを送っている。

強い女性を目指して

ロイドに恋い焦がれた末に、アーニャと遊ぶことを口実にフォージャー家に押しかける。ロイドの写真通りの凛々しい姿と娘の友人に対する紳士的な言動に、「自分とロイドが結婚してアーニャの母となって暮らす」姿まで夢想するが、そこにロイドの妻のヨルが帰ってくる。
彼女を「ロイドと結婚するためのラスボス」と捉え、ドラマや映画で見た知識をもとに精一杯自分の魅力をロイドにアピールするがまったく相手にされず、そればかりか「もしかして具合が悪いのでは」と慌てたヨルに抱えられて病院に行くこととなる。

自分を本気で心配してくれるヨルへの罪悪感に耐えられなくなり、ロイドと仲良くなりたかった旨を打ち明ける。ヨルはこれを中途半端に理解し、「夫が好かれているのなら自分も嬉しい」と答え、「夫を口説こうとした女を許すなんて、なんという心の広い人なのか」とベッキーを感嘆させる。
その後ロイドの好みのタイプが「強い女性」だと教えられ、実際にヨルの人間離れした力を見せつけられて、とても敵う相手ではない、今の自分ではロイドを振り向かせられないと悟る。それでもヨルのような「強い女性」を目指し、彼女に弟子入りを志願する。

イーデン校バスジャック事件

イーデン校の1年生が、博物館に社会科見学に出掛けることになる。恐竜の骨がみられると男子生徒たちが盛り上がる中、ベッキーは仲良しのアーニャの隣に座り、楽しく会話に興じていた。
しかし彼らの乗るバスは、極左組織「赤いサーカス」の幹部ビリー・スクワイアに目をつけられており、運転手もベッキーたちが乗り込んだ時点で彼の手下と入れ替わっていた。首尾よくバスジャックを果たしたビリーは、人質となった生徒たちに銃を突き付けて自分に従うよう脅す。
誰もが恐怖に震える中、アーニャが「読唇術で読み取った」と言い張りつつ（実際は超能力を使っている）ビリーたちがバスをバーベル宮殿公園へと向かわせていることを知る。アーニャやダミアンと協力してバスジャックの事実とこの情報を記したメモを窓の外に投げ捨てるも、これに目敏く気付いたビリーの怒りを買ってしまう。ビリーはアーニャに爆弾つきの首輪をつけて、次に誰かが不審な行動を取れば容赦なく彼女の首を飛ばすと言い出し、ベッキーを含む生徒たちは自分の間近にまで“死”が迫っていることを思い知らされる。

しかしこの爆弾は偽物で、単に生徒たちをおとなしくさせるために持ち出したものだった。超能力でビリーの思考を読んだアーニャは安堵するも、ベッキーは気が気でなく、「本当に殺されてしまうかもしれない」とアーニャを案じる。そんな中、彼女が投じたメモの情報を得た警察が到着。ジャックされたバスを包囲する。
ビリーたち犯人グループはなお抵抗し、生徒たちを人質にバスに立て籠る。「子供たちと犯人に水と食料を届ける」役を買って出たヘンリーが、怪我人を解放するようビリーたちに要求し、代わりに自分が人質としてバスに残る。見知った大人が来てくれたことに一同が安堵する中、アーニャが泰然自若としていることもあってベッキーは比較的リラックスしており、彼女やダミアンと小声で励まし合う。

その間にも事態は進行し、一行と同じタイミングでジャックされたバスが違う場所で解放されていた。これを知った警官隊が強行突入の準備をする一方、別働隊が制圧されたことを知った犯人一味は「いざとなれば自分たちごと爆弾で吹き飛ばしてやる」と息巻く。己の知らないところで一気に状況が動く中、超能力でこれらの情報をつかんだアーニャが「このままだとみんな死ぬ、自分がなんとかするしかない」とビリーに向かって進み出るのを唖然としながら見守る。
アーニャなりに必死に知恵を絞った交渉はとんちんかんなものだったが、相手の思考を読んで咄嗟に紡いだその言葉は、期せずしてビリーが過去に失った娘の言葉と似通ったものになっていた。東国の政治を正すために戦い命を落とした娘が、自分のことを誇りに思いながら死んでいったことを思い出したビリーは、「娘と同じ志を持つ者を殺すことはできない」と闘志を失い、警察に投降。なお足掻く赤いサーカスのメンバーも制圧され、事件は無事に解決する。

その後人質にされた子供たちの親が次々に現場へと駆け付け、我が子の無事を涙ながらに喜ぶ。ベッキーもまた互いに号泣しながら父と再会し、絶体絶命の状況から生き延びられたことに歓喜する。
事件の際に見せた勇気と冷静さを評価されたアーニャ、ダミアン、ベッキー、ビルの4人は、学園から星を授与され、それぞれにこれを誇る。特にアーニャは同級生たちから尊敬の眼差しを向けられるが、これに浮かれて「強くなるために家で特訓している」とホラを吹き始め、ベッキーから「また始まった」と呆れられる。

友達の恋路と野次馬根性

バスジャック事件の際にアーニャから気遣われたことを「大きな借り」と認識したダミアンは、これを返そうとメリンダからの贈り物の高級お菓子を彼女にプレゼントしようと考える。しかし「誰かに渡すところを見られたら恥ずかしい、誤解されるかもしれない」とも考えたダミアンは、アーニャと2人きりになれる状況を作ろうとして空回りを繰り返す。
超能力でダミアンの意図を見抜いて早くお菓子が欲しいアーニャは、ベッキーに「ダミアンと2人きりになりたい」と相談。これを「恋の相談」だと早合点したベッキーはあれこれと手回ししつつ、同時にこっそりアーニャたちを付け回す。結局お菓子は騒ぎに気付いたヘンリーによって没収されるも、それがダミアンからアーニャへの贈り物であることに気付いた彼によって茶会の形で2人に振る舞われるのだった。

イーデン校の期末テスト

イーデン校の期末テストの日が迫ってくる。これは後期のクラス分けの指標にもなるため、「ダミアンと仲良くなる」というプランBのためにもアーニャは気合を入れる。アーニャの成績では良い結果を得ることは難しいと周囲の人々は考えていたが、ベッキーは「アーニャは好きなダミアンと別れたくないのだろう」と勝手に推し量って彼女を応援する。
しかし、アーニャは少し前に隣の部屋に引っ越してきた元大学教授のジークムント・オーセンに勉強を教わり、全体的な成績を大きく上昇させる。古語では学年2位という高い結果を出し、数学では赤点を取るというチグハグな結果ではあったが、ベッキーは素直にアーニャの努力の結実を称賛する。

この時、「お前にいい成績が取れるはずがない」とアーニャをからかっていたクラスの男子たちが「何かの間違いでは」と騒ぐが、ベッキーは「アーニャはもともと古語の小テストでは良い点を取っていた」と言って彼女を庇っている。

イーデン校のダンスパーティー

イーデン校でダンスパーティーが開催される。学年が上がるごとにクラスや寮を交えた交流が増えていくため、それに慣れさせることを目的に1年生から参加するのが義務であるらしく、アーニャは「これをきっかけにダミアンと仲良くして、父のプランBの力になろう」と意気込む。アーニャがダミアンとの距離を近づけようとしていることを察したベッキーは、自分なりにこれを応援しようと、彼女と一緒にドレスを買いに行く。
パーティーが始まると、ベッキー自身は「なんとかロイドと踊れないか」と期待するも、保護者は参加しないと聞いて肩を落とす。一方、アーニャに「一緒に踊ろう」と誘われたダミアンは恥ずかしさからこれを断り、なお食い下がるアーニャや「代わりに自分が」と訴える少女たちを相手にエミールやユーインが勝手に選考会を開き始める。