ボンド・フォージャー（SPY×FAMILY）の徹底解説・考察まとめ

ボンド・フォージャーの概要

CV：松田健一郎

ボンド・フォージャーとは遠藤達哉の漫画『SPY×FAMILY』（スパイファミリー）に登場する大型犬。白い毛並みの中で足先だけ黒いのが特徴。かつての東国旧政権下で行われた動物実験プロジェクト〈アップル〉によって未来予知能力を得た。
政権崩壊によって実験が頓挫した後、実験動物たちは排外主義の学生グループの手に渡り爆弾を巻き付けられて外相暗殺計画に利用されそうになっていた。そんな時、他人の心を読める超能力者であるアーニャ・フォージャーと出会う。
この犬に未来を予知する能力があると気づいたアーニャは、世界の危機と父親であるロイド・フォージャーの死の運命を救うため、犬と共に事件解決に動き出す。アーニャと犬の尽力の甲斐もあり、見事外相暗殺計画は未然に防がれロイドも死の運命を回避した。
事件後、アーニャたっての願いでフォージャー家のペットとなった犬は、アーニャの好きなアニメ「SPYWARS」の主人公ボンドマンにちなんで「ボンド」という名前を与えられる。
犬種は不明だが、作者はグレート・ピレニーズをイメージして描いているとのこと。
性格は大人しく賢いが、時にはアーニャのぬいぐるみに嫉妬してボロボロにしてしまうことも。東国旧政権下時代から生きているため犬としてはそれなりの老齢と考えられる。

ボンド・フォージャーの来歴・活躍

プロジェクト〈アップル〉の実験体

東国旧政権下、軍事目的でIQの高い動物を生み出そうとする実験が行われていた。その名はプロジェクト〈アップル〉。
当時「8号」と呼ばれていたボンドはプロジェクト〈アップル〉の実験体として非道な動物実験を施され、その結果未来予知能力を開花させる。
しかし、東国旧政権が崩壊したことによりプロジェクトは中断。誰もボンドの能力に気づかないまま、他の実験体の犬達と共にボンドも闇ルートに流されることとなった。

フォージャー家に引き取られる

その後、ボンドを含めた犬達は排外主義の学生テログループの手に渡る。彼らは犬達の体に爆弾をくくりつけ、西国のブランツ外相を暗殺しようとしていた。
テログループによる下見の最中、ボンドはペットの譲渡会に来ていたアーニャとすれ違う。
アーニャを見たボンドは、フォージャー家の人々が笑顔で自分を迎える様子を予知した。その予知した光景をテレパシー能力で読み取ったアーニャは、知らない犬が自分たち家族を知っていることを不思議に思い、一人でボンドについて行くことにした。
アーニャがボンドを追いかけて入り込んだのは、学生テログループのアジト。そこで彼らの悪だくみを聞いてしまったアーニャはテロリストたちに殺されそうになる。
その時アーニャをかばって前に飛び出してきたのはボンドだった。ボンドはテロリストへ電話がかかってきた隙に、アーニャを背中に乗せてアジトを脱出する。電話がかかってくることを事前に知っていたかのようなボンドの行動を見て、アーニャはボンドが未来予知犬であることに気づく。
調子に乗ったアーニャはボンドと共に事件解決しようと意気込むが、ボンドが方向音痴だったため追いかけてきたテロリスト達にすぐに見つかってしまう。
絶体絶命のピンチに、迷子になったアーニャを探していた義母で殺し屋のヨル・フォージャーが駆けつけ、テロリストの一人を凄まじい蹴り技で叩きのめした。
ヨルのおかげで一命をとりとめたアーニャだが、その直後ボンドの未来予知を通じて、父であり凄腕スパイであるロイド・フォージャーが爆発によって命を落とす様子を見てしまう。このままではロイドの死ぬ未来が現実になってしまうと危惧したアーニャは、心配するヨルを振り切って再びボンドと共に走り出した。

未来予知で見た時計台に辿り着いたアーニャとボンド。未来予知の映像では、時計台の鐘が鳴った瞬間に爆発が起こり、任務でテロリストを追いかけていたロイドがそれに巻き込まれてしまう。しかしアーニャは時計が読めなかったため、あとどのくらいで鐘が鳴るのかわからなかった。また、扉に爆弾が設置されているのが分かっても、爆弾を解除する方法を知らなかった。
やむなくアーニャは爆弾の仕掛けられている扉にケチャップで警告を書き残すことにした。
数分後、テロリストを探しに時計台を訪れたロイドは、警告のおかげで爆発に巻き込まれずに済んだ。時計の鐘が鳴っても爆発が起こらず、ボンドの未来予知も平和なフォージャー家の映像に戻る。
ロイドとヨルの活躍によってテロリストも無事逮捕され、世界の平和は守られたのだった。

事件解決後、ボンドはロイドの所属する西国諜報組織WISEに預けられることに。しかしアーニャがどうしてもボンドを飼うと譲らなかったため、ボンドはフォージャー家に引き取られることになった。

「ボンド」と命名される

当初アーニャは未来予知犬のことを「いぬさん」と呼んでいたが、クラスメイトのダミアン・デズモンドに「キサマに犬を飼う資格はない」と言われ、きちんとした名前を付けようと決意する。
そんな中、アーニャと犬がドッグパークで遊んでいると、アーニャの手袋を他の犬に盗られてしまう。犬の迫力におののくアーニャの代わりに、未来予知犬は手袋を取り返してきた。
その姿がアーニャの大好きなアニメ「SPYWARS」の主人公ボンドマンに重なったことと、手足の先だけ黒い毛が生えていてボンドマンの手袋のようだったことから、未来予知犬は「ボンド」という名前が付けられる。
ボンドとアーニャは一緒にアニメを見たりスパイごっこで遊んだりして大の仲良しになるのだった。

ボンド危機一髪

ある日ボンドは、未来予知で何も映らない真っ黒な映像を見る。それが自分の死を表していると悟ったボンドはアーニャに最後のお別れをしようとするが、宿題中で相手にしてもらえなかった。
そんな中、帰りの遅いロイドの代わりに、ヨルがボンドの夕食を作ろうとする。ヨルは超が付くほどの料理下手で、作る料理はほとんどが劇物レベルだった。
ヨルの料理が自分の死因だと理解したボンド。だが、無下にご飯を断れば殺し屋のヨルに殺害される危険性がある。そこでボンドは、ロイドが早く帰ってくればヨルの料理を食べずに済むと思いつく。
このアイディアを実行するため、ボンドはロイドの仕事先に向かった。道中様々な困難に見舞われつつも、ロイドが任務を行っている製薬会社ボルン社に辿り着く。
ロイドの任務はボルン社が開発中の新型自白剤のサンプルを奪取すること。ボンドはその任務遂行のために、嗅覚を活かしてロイドを人のいないルートに案内する。
そして辿り着いた研究室では、数分後研究員が帰ってくることをロイドに教え、作戦をサポートする。戦闘においても華麗な活躍を見せ、ロイドの早期任務完了に貢献したのだった。
おかげで今夜の夕食はヨルではなくロイドが作ることになり、ボンドは死の運命を回避した。

名犬勝負

ロイドやアーニャと一緒に散歩に出掛けた折、ボンドはいかにも俊敏そうな大型犬を連れた女性と出会う。実はこの大型犬はボンドと同じくプロジェクトアップルの産物で、女性の正体はロイドのスパイとしての上司であるシルヴィアだった。彼らは情報交換のために接触し、そのカモフラージュにアーニャと飼い犬を利用したのである。
そのアーニャが「どっちが優れた犬か勝負したい」と言い出したことで、ボンドはかつての仲間でもある大型犬とドッグランで三本勝負を繰り広げる。結果は引き分けながら、アーニャもシルヴィアも愛犬の健闘に満足した。

ボンド・フォージャーの能力

未来予知能力

プロジェクト〈アップル〉での実験によって身に着けた能力。少し先の未来の映像を見ることができる。未来は不変のものではなく、行動によって変えることが可能。
ただし犬であるため、未来予知の内容を伝えられるのは心を読む超能力者であるアーニャに限られる。

ボンド・フォージャーの関連人物・キャラクター