SPY×FAMILY（スパイファミリー）のミッション・任務まとめ

『SPY×FAMILY』の概要

『SPY×FAMILY』（スパイファミリー）とは、「黄昏（たそがれ）」のコードネームを持つスパイのロイド・フォージャー、「いばら姫」の異名で恐れられる殺し屋ヨル・ブライア、「被検体007」こと他人の思考を読み取ることができる超能力者アーニャの3人を中心人物とした遠藤達哉の漫画作品。それぞれの任務、生活、世間体のために互いの秘密を知らないまま「フォージャー家」という家族を作ったロイドたちが、自分の素性を知られないようそれぞれに苦心しながらも“本物の家族”として成長していく様をコミカルに描いている。
『少年ジャンプ+』で連載されており、それぞれに個性的な主役の3人が織り成すドタバタ劇は読者から好評を博し、同誌の看板作品へと成長。2022年にアニメ化され、さらに注目されることとなった。

基本的にはコメディチックな描写が多いが、その世界設定は「東人民共和国（オスタニア）と西国（ウェスタリス）の2大大国が戦争寸前の緊張状態にある」という危ういもので、時に戦争を望む者たちとの戦いや過激な思想家によるテロ行為などの凄惨なシーンが登場する。

ミッション・任務について

物語の中心人物ロイド・フォージャーとヨル・フォージャー、そして彼らの同僚の大部分は、いわゆる「裏社会」に属する人々である。そのため、ロイドやヨルが本来の仕事を行う際は「ミッション」もしくは「任務」という形で命じられることが基本となっている。
彼らに与えられるミッションは時に国家や世界の命運をも左右するほどに重要なもので、同時に物語を盛り上げるエピソードとしてもたびたびフォーカスされる。キャラクターの華々しい活躍の舞台にして、家族としての成長の場でもあり、物語に必要不可欠な要素となっている。

ロイド・フォージャー（黄昏）のミッション・任務

物語の中心人物の1人。西国諜報機関WISE（ワイズ）に所属するスパイで、同組織の中でも随一の力量の持ち主。
現在は「東人民共和国の要人ドノバン・デズモンドへの持続的かつ継続的な接触による情報収集」を目的としたオペレーション<梟>（オペレーションストリクス）を遂行中。任務によって様々な立場や名前の人間を演じており、「ロイド・フォージャー」というのもオペレーション<梟>用の名前である。

任務のためであればどのようなことでもやってのける一方、本来の彼自身は意外と感情豊かで、ロイド・フォージャーとして得た家族の前では時にそれを曝け出す。幼少期に戦争で家族を失い、青春時代を泥沼の戦場で過ごした過去があり、スパイとなったのも「かつての自分のような、世の無常と理不尽に打ちのめされて泣く子どもがいない世界を作りたい」との思いが根底にある。

ロイド・フォージャー／黄昏（SPY×FAMILY）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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ロイド・フォージャーとは遠藤達哉による漫画『SPY×FAMILY』（スパイファミリー）の主人公で凄腕のスパイ。コードネームは「黄昏」で本名は不明。東国の大物政治家ドノバン・デズモンズとの接触を目的とした任務・オペレーション〈梟〉（ストリクス）を遂行するため、精神科医ロイド・フォージャーを名乗り偽装家族を形成する。スパイとしての能力は超一流で、戦闘能力だけでなく変装技術、人心掌握術と様々な技能に長けている。スパイらしく常に冷静で合理的な性格だが、本質的には平和を愛する心優しい青年である。

外務大臣の醜聞揉み消し

ミッション名不明。外務大臣のヅラ疑惑を揉み消すために、東人民共和国の諜報員エドガーの娘カレンに接近し、その恋人を演じて情報を収集。見事に「外務大臣がヅラである」という証拠の一式を奪取することに成功する。
発端となった外務大臣が東西どちらの国の人間かについては言及が無いが、ロイドがもともと東人民共和国を主な活動の場としていることを考えると、東人民共和国側の人間で間違いない思われる。

外務大臣は東人民共和国では穏健派として知られていたらしく、「東西両国の戦争回避」を目的とするWISEにとっては重要な任務だった。内容を見るとスパイが出張るような話には思えないが、そこから派生する諸問題を考えれば、ロイドがWISEの中でどれだけ貴重な戦力に見られているかがよく分かる。

オペレーション<梟>（オペレーションストリクス）

ロイドが現在メインで遂行しているミッション。「“再び東西両国間に戦争を起こす”ことを目論んでいるとされる東人民共和国の要人ドノバン・デズモンドへの持続的かつ継続的な接触と、それによる情報収集」が最終目的である。
ドノバンは非常に用心深い性格で、公の場に定期的に姿を見せるのは、息子を通わせている東人民共和国屈指の名門イーデン校の懇親会のみとなっている。そのためロイドは、まず懇親会に普通に参加できる立場となるため、以下のような手順で任務に当たっている。

a. イーデン校の懇親会は、同校の優等生とその保護者にのみ参加が許されている。
b. さすがに子どもに変装はできないので、ドノバンへの継続的接触には「イーデン校の優等生の保護者」となる必要がある。
c. まずは“保護者”という立場になるべく、養護施設からアーニャという少女を引き取る。
d. 「妻に先立たれた父親」という設定でアーニャを戸籍上の娘として、彼女をイーデン校に入学させる準備を進める。
e. イーデン校は「両親がそろっている」ことが入学の条件の1つであるため、妻役の女性を探す。
f. 個人的な事情から私生活上のパートナーを探していたヨル・ブライアと、互いの目的のために偽装結婚する。
g. 晴れて「フォージャー家」の体裁を整え、アーニャをイーデン校に送り込み、彼女を優等生にすべく奮闘する。

かなり長期的な任務になる予定で、そのためにもフォージャー家が円満であることは重要なので、夫として父として理想的な存在であろうと努めている。それはロイドが本心から家族に愛情を抱くのとイコールでもあり、同僚のフィオナ・フロストによれば「フォージャー家の人々に向ける笑顔には本物の安堵と喜びが含まれている」とのことである。

窃盗団への攻撃

ミッション名不明。西国から大量の美術品を盗み出し、東人民共和国へと持ち込んだ窃盗団の壊滅と、奪われた品の奪還という内容である。
この時ロイドはオペレーション<梟>を遂行中だったが、WISEは物語開始の少し前に行われたスパイ狩りで大きなダメージを受けて人員不足の状態で、二重に任務が言い渡されることは「しょっちゅうあること」らしい。

東人民共和国の情報屋でWISEの協力者でもあるフランキー・フランクリンにも協力させてアジトを直接襲撃し、窃盗団に大きなダメージを与えると共に美術品の奪還にも成功。妻役になってもらう交渉をする予定だったヨルへのプレゼントとして、ちゃっかり一番値の張りそうな指輪を回収した盗品の中から失敬している。

新型化学兵器製造方法の受け渡し阻止

ミッション名不明。東人民共和国の水族館で行われる予定の、新型化学兵器製造方法のテロリストへの受け渡しを阻止するという内容。
ちょうどフォージャー家の全員で受け渡し場所の水族館に遊びに行こうとしていたため、「オペレーション<梟>の遂行のためにも今日は家族サービスしたい」とロイドは一度断ろうとしたが、数万人もの命に関わると言われて引き受けざるを得なくなった。

「製造法を記したフィルムを水族館のペンギンに飲ませた」ということだけ分かっていたため、ロイドは新人飼育員に変装しながら200羽のペンギンをチェックしていく羽目に陥った。首尾よくフィルムの回収に成功し、家族サービスもやや慌ただしい形ながらきっちりこなすロイドだったが、彼が1日その立場を借りた新人飼育員は“ロイドの完璧すぎる仕事ぶり”が絶賛されたことからいきなりペンギン係のチーフに据えられるという珍事に見舞われることとなった。

ブランツ大臣暗殺計画の阻止

ミッション名不明。西国外務大臣ブランツの暗殺という東人民共和国の学生テロリストたちの目論見を阻止するという内容。ブランツ大臣はこの時外交のために東人民共和国を来訪中で、学生テロリストたちはここを狙って爆弾をくくりつけた軍用犬を放とうと計画していた。
学生テロリストたちの真の狙いは、ブランツ大臣の殺害によって東西両国の憎悪を煽り、再び戦端を開かせることにあった。戦場がいかに凄惨で救いのないものか知るロイドは、なんとしてもこれを止めるべくWISEの仲間たちと共に奮闘することとなる。

若いだけあって学生テロリストたちの作戦は穴が多く、一方でだからこそ通常のテロリストならやらないような常識外れの策も少なからず含まれていた。そのためロイドですらも彼らの仕掛けた爆弾で命を落とすはずだったが、この未来を予知した超能力犬ボンドとそれを読み取ったアーニャの活躍によってこれを回避。本人も知らぬまま死の未来を乗り越え、学生テロリストを壊滅に追いやった。

ザカリス文書の奪取

ミッション名不明。かつて東西両国が泥沼の戦争を繰り広げていた時代、その終結のために尽力した東軍情報将校エリック・ザカリス。彼が「新たな戦争の火種になりかねない」として封印した機密文書、通称ザカリス文書の奪取を目的とした任務。
ザカリス文書は東人民共和国の実業家キャビー・キャンベルが所有する絵画の中に隠されているとされており、これを手に入れるためにフィオナと共にキャンベル主催の地下テニス大会に参加することとなる。優勝者に与えられる「キャンベル所有の美術品をどれでも1つ譲ってもらえる」権利を利用し、ザカリス文書の存在をキャンヘボルには悟られぬまま問題の絵画を入手するという作戦だった。

首尾よく地下テニス大会に優勝し、問題の絵画を手に入れ、ザカリス文書の回収に成功するも、そこに記されていたのは「趣味のことで妻の機嫌を損ねた、新たな夫婦間の戦争の火種になりかねない」という日記のような内容だった。大山鳴動してのこの結果にロイドは愕然とするも、彼の直接の上司でもある管理官（ハンドラー）シルヴィア・シャーウッドは「戦争の火種は無かった、それでいいじゃないか」と満足気な様子だった。

ヨル・フォージャー（いばら姫）のミッション・任務

東人民共和国の裏社会で半ば伝説化している暗殺者組織ガーデン所属の殺し屋。27歳。普段は東人民共和国の首都バーリントの市役所で公務員として働いているが、「いい歳して恋人の1人もいないのは怪しまれる」という同僚の話を真に受け、“私生活上のパートナー”を探していた。この時オペレーション<梟>遂行のための妻役となってくれる女性を探していたロイドと出会い、利害が一致したことで互いの“私生活上のパートナー”となることを約束する。
当初は恋人役を演じてもらうつもりだったが、ロイドが間違えて同僚に「自分はヨルの夫だ」と説明したこと、弟を女手1つで育て上げたことを心から称賛してくれたことから「いずれ誰かに夫役をやってもらうのならこの人がいい」と考え、意を決して結婚を申し出る。ロイドの側もこれを受け入れ、あくまで互いの利益のために偽装夫婦となることを選ぶ。ロイドが西国のスパイであること、義理の娘となったアーニャが超能力者であること、そもそもこの2人に血縁はないことはまったく気付いていない。

ガーデンは「依頼を受けて殺人を行う」のではなく「国賊や売国奴など法で裁けない悪人を始末する」ことを目的とした組織であり、もともと殺人への忌避感が薄いこともあって殺し屋として仕事をする際は冷徹に立ち回る。普段はむしろ善良かつ優しい女性で、夫となったロイドを尊敬しつつ、娘となったアーニャにもたっぷり愛情を注いでいる。

ヨル・フォージャー／いばら姫（SPY×FAMILY）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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ヨル・フォージャー（旧姓：ブライア）とは『SPY×FAMILY』（スパイファミリー）の登場人物で、バーリント市役所に努める女性事務員。裏の顔は〈いばら姫〉というコードネームの暗殺者で、「店長」という人物から指令を受けて東国に害成す売国奴を暗殺する。非常に高い戦闘能力を持つが浮世離れした性格で、嘘をついたり人と話を合わせたりするのが苦手。利害の一致からロイド・フォージャーと偽装結婚することになり、アーニャの義母となった。自分の正体を隠しながら、慣れない子育てに奮闘していく。