ドラゴンクエストI（DQ1・ドラクエ1）のネタバレ解説・考察まとめ

『ドラゴンクエストI』の概要

『ドラゴンクエストI』とは、国民的RPG「ドラゴンクエスト」の記念すべき第一作目である。
発売日は1986年（昭和61年）5月27日でエニックスよりファミリーコンピュータ（ファミコン、FC）用ソフトとして発売された。
それまでRPG（ロールプレイングゲーム）はパソコンゲームのジャンルであったが、本作の登場により、ファミコンソフトでもRPGのジャンルが確立された。
同年内にMSX、MSX2にも移植されたうえ、リメイク版としてスーパーファミコン（SFC）用ソフト『ドラゴンクエストI・II』、ゲームボーイ（GB）用ソフト『ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』にも収録されている。
さらに2000年代以降はフィーチャーフォン用アプリ（iアプリ、EZアプリ、Vアプリ）、スマートフォンアプリ（Android、iOS）としても配信されている。

一人の勇者（主人公）が闇の覇者・竜王を倒すべく各地を冒険するストーリーで、竜王の討伐に成功するとクリアとなる。
これより後に発売されたドラクエシリーズでは仲間が登場し、パーティで冒険をするのが普通になるが、本作では仲間は登場せず終始一人で冒険を進めることとなる。

世界を支配していた魔王ゾーマが倒され、数百年後。アレフガルドは竜王によって再び支配され、ローラ姫がさらわれてしまう。王の命令で伝説の勇者ロトの子孫である主人公は、新たな勇者としてローラ姫を救出するために冒険へと出発する。

『ドラゴンクエストI』のあらすじ・ストーリー

アレフガルドはかつて、大魔王の手によって、闇に閉ざされていた。
しかし、伝説の勇者ロトが魔王を倒し、魔物たちも神より授かりし光の玉によって封印され、長い平和が訪れた。

数百年後、ラダトームの王、ラルス16世が収める時代。アレフガルドはどこからともなく現れた闇の覇者・竜王によって闇に閉ざされようとしていた。
アレフガルドの住人たちが諦めかけていたその矢先、一人の若者が「ラダトーム城」の王のもとに現れた。
この若者こそ、かつて世界を救ったとされる勇者「ロト」の血を引く人間であった。
若者はラダトームの王より命を受け、竜王討伐の旅へと赴くこととなった。

主人公は旅の途中、とある洞窟にて敵に捕らわれていたラダトーム王の娘「ローラ姫」を発見する。
洞窟の番人である「ドラゴン」を倒した主人公はローラ姫を助け出した。
主人公は姫を抱きかかえ、一旦ラダトームへと戻った。

竜王がいる城にたどり着くには「ロトのしるし」と「虹のしずく」を手に入れなければならなかった。
主人公は各地で聞き込みを続け、毒の沼地の中にロトのしるしが、祠に住む老人のもとに虹のしずくがあることを突き止めた。
主人公は二つの場所へ向かい、ロトのしるし、虹のしずくを手に入れた。

二つのアイテムを手に入れた主人公は竜王の城がある大陸の近くへと向かう。
竜王の大陸へは橋がかかっておらず、ここまで誰一人として竜王の大陸へ渡れたものはいなかった。
主人公が虹のしずくを天にかざすと虹の橋が竜王の大陸へと架かった。
主人公は橋を渡り、竜王の城へと入った。

主人公は竜王の城へと突入し、死線を潜り抜け竜王のいる最深部へとたどり着いた。
主人公と対峙した竜王は主人公の様な若者が来ることを待っていたといい、世界の半分を授けることを条件に自分の仲間にならないかと主人公を勧誘してくる。
主人公が勧誘を退けると竜王は襲い掛かってきた。

主人公と竜王の戦いは、熾烈を極めた。
長い戦いになったが、主人公の一撃によって竜王は倒れた。
ついにやったかと喜んだのもつかの間、竜王の姿が巨大な竜へ変わっていく。
竜王はまだ死んでおらず、正体を現して再び主人公へ襲い掛かってきたのだ。

主人公は最後の力を振り絞って竜王と戦い、ついに討伐に成功した。
竜王を倒した後、外で主人公が持っていたひかりのたまをかざすと世界に光が差し込んだ。
世界に平和が戻ったのだ。
ラダトームに戻った主人公を住民たちは手厚い歓迎で出迎えた。
人々は新たな勇者の登場に喜び、主人公をたたえた。
ラダトーム王はそんな主人公を見て、自分の後を継がないかと持ちかける。
しかし主人公は「自分で治める国があるのならそれは自分で探したい」と王に告げ、あてのない旅に出ることにしたのだ。
その旅路にはローラ姫も同行し、勇者の若者はアレフガルドを後にしたのだった。

『ドラゴンクエストI』の登場人物・キャラクター

主人公

本作の主人公。主人公の名前は自分で決める。
ロトの血を引いており、ラルス16世に呼ばれ、アレフガルドにやってきた。ローラ姫を救い、再び平和を取り戻す為、旅に出る。

ドラゴンクエストの主人公は基本、「はい」「いいえ」などを選択するだけで、会話はしない。しかし主人公の中では珍しく、「わたしが治める国があるのなら、わたし自身で探したい」という風に一言だけセリフを言うシーンがある。
様々な武器防具を扱えるほか、攻撃・回復・補助の呪文をバランスよく覚える。

ローラ姫

アレフガルド王家の王女でラダトーム王の娘。
ゲーム開始時点の半年前に竜王の軍勢によってさらわれ、ドラゴンが守る洞窟に監禁されていた。
主人公に助け出された後はラダトーム城に戻って生活している。
竜王討伐後は、主人公についていき共に新天地を求めて旅をすることになる。

ラダトーム王 ラルス16世

アレフガルドを治めているラダトームの王様。本名はラルス16世という。
主人公に竜王討伐を依頼する。
ファミコン版では復活の呪文を教えてくれ、スーパーファミコン版では冒険の書に記録をしてくれる。

ガライ

かつて存在したといわれる伝説の吟遊詩人。
洞窟の地下にお墓があり、今でも当時のまま残っている。
彼が残した竪琴は魔物をも魅了する不思議な音色を奏でる。

よしりーん

マイラの村からリムルダールに移り住んできた老人。
ゲームを進める上で必要になるキーアイテム「妖精の笛」のありかを知っている。
ファミコン版にのみ登場し、リメイク版には登場しない。

ゆきのふ

竜王の軍勢の襲撃によって滅ぼされた町「ドムドーラ」で武器屋を営んでいた老人。
すでに故人であり、本作では名前しか登場しない。

竜王