禪院扇（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ

初登場から大きな活躍もなく、ただ読者からのヘイトを集めて「クズ」認定をされている禪院扇だが、実は既に死亡しており何者かに操られていたのではないか、という説がある。

扇の目は本来黒目である部分が白く、白目である部分が黒くなっており、『呪術廻戦』の他のキャラクターと比べると少し異質感がある。これがただのキャラクターデザインという可能性はもちろんあるが、『呪術廻戦』ではこれと同じ目をしたキャラクターが渋谷事変の時に既に登場している。オガミ婆（おがみばば）が孫の肉体に降霊させた伏黒甚爾／禪院甚爾だ。操られているというような状態の甚爾の目も、扇と同じく白目と黒目の比率が逆転している。このことから一部の読者の間で、「禪院扇は既に死亡しており、真希と真依を殺そうとした扇は何者かが降霊させ操っていたのではないか」という考察がされるようになった。

『呪術廻戦』ではまだまだ謎に包まれた組織が多く存在する。また登場はしていないが他にも世界を混沌に陥れようとしている組織が存在するのかもしれない。この「禪院扇は既に死亡していた説」はそういった組織の存在も示唆しており、そうなってくると扇に対する読者の見方も大きく変わる。

扇が真希を切り捨てた時、その時描かれている扇の横顔は泣いているように見えるが、この涙にも新たな見方が生まれる。

そもそもここで扇が泣いている理由については、まず扇が本当は真希と真依のことを娘として愛していて、それを斬ってしまったことに対して泣いている、という考え方ができる。だがこれは扇が真希と真依に抱く憎悪を考えると可能性は低い。
二つ目は、自分が長年疎ましく思っていた娘達をようやく始末することができたという喜びにむせび泣いている。これが正しいとすれば扇は「クズ」であることは疑いようもない事実になる。

最後は先に紹介した考察と結びつけての見方になる。本物の扇は娘の真希と真依を愛していたが、何者かに操られその娘達を斬ってしまい、その悲しみから本物の扇の涙が表にあふれてきた、というものだ。この考察が当たっている場合、かなり切なく苦しいものになるが、『呪術廻戦』は読者の胸に重症を負わせるような苦しいストーリーが多いので、「ありえそうで怖い」と感じる読者もいるようだ。この考察が現実となると読者の扇への評価も大きく変わっていくだろうと考えられる。