園村麻希（女神異聞録ペルソナ・P1）の徹底解説・考察まとめ

神取を追いかける為、元の御影町へ戻る方法を模索する麻希達。そこで麻希達は、昔から神隠しの噂がある「幽霊屋敷」に何かヒントがあるのではないか、という結論に至り、幽霊屋敷へ向かう事になる。
向かった幽霊屋敷にて麻希達は、そこでP1主人公達が住む世界の園村麻希の母親と遭遇する。異世界の事など何も知らない麻希の母親は、自分の娘が無事であった事に安堵し、麻希に駆け寄る。麻希とP1主人公達は、麻希の母親に自分達が置かれている現状を説明し、この麻希が彼女の娘の「麻希」ではないことを伝える。

現状を知った麻希の母親は、自分ならなんとか異世界に行く為の機械を扱えるかもしれない、という事を麻希達に告げる。実は麻希の母親は、セベク社の社員だったのだ。神取が危険な研究をしている事に気づいた彼女は、それを阻止しようとしていたのだが、神取に気づかれ邪魔される。その結果、この世界に飛ばされてきてしまったようだった。

麻希の母の助け借りて、元の御影町へ帰る事になる麻希達。しかし機械をいじる人間が必要である事から、麻希の母親は1人この異世界に残る事を選ぶ。麻希は、「園村麻希」の母親を元気づけようと「おばさんの麻希は、絶対に私達が助けるからね」と、彼女の「園村麻希」を助ける事を誓う。実はこの世界の麻希には母親はおらず、その為麻希にとって目の前の人は全く見知らぬ第三者でしかなかった。けれども「園村麻希」の母親にとって、目の前の麻希は自分の娘にしか見えず、自分の娘の麻希と重ねて見てしまい涙をこぼしそうになる。
そんな「園村麻希」の母親を見た麻希は、絶対に「園村麻希」を取り戻そうと改めて強く決意し、P1主人公達の御影町へと向かう。

神取との最後の戦い

P1主人公達が住む御影町に戻った麻希達は、神取がいるダンジョン「御影遺跡」をどうにか攻略し、最奥で自分達が来るのを待っていた神取と対峙する。

しかし向き合った神取の様子は、異世界「御影町」にいた頃とは異なっていた。どこか意気消沈した様を見せる神取に戸惑う麻希達。すると神取は麻希達に「どうして生きるのか」という問いかけをしてくる。実は「神になる」という野望を叶え、誰もが自分に従う力を手に入れる事ができた神取だったが、自分の野望が全て叶ってしまった事で逆に自分の「したい事」を失い、生きる気力を失ってしまっていたのである。

だが、そんな神取からの問いかけに、P1主人公が「そんなことはわからない」ときっぱりと言い返した事をきっかけに、麻希達もそれに乗るようにして自分達なりの「生きる理由」を神取に答えていく。そうして、生きる意味を失い、生きる事に悲観している神取の現状を否定していく。
麻希達の言葉に逆上した神取は、彼女達に攻撃を仕掛ける。そんな神取に応戦する形で、麻希達は神取との戦闘を開始。神取との最後の戦いの火蓋が切って落とされる事となった。

明かされた衝撃の事実

激闘の末、なんとか神取を倒す事に成功する麻希達。だが戦闘が終わったその時、神取の口から驚きの真実が明かされる。それは、異世界「御影町」が、全てP1主人公達の住む世界の麻希によって作られた、彼女の幻想郷のような場所であったという事実だった。

神取曰く、デヴァ・システムが完成したのは、今から1ヶ月前のこと。しかしそれよりも以前から麻希とシステムの波長が、霊的にシンクロしていたのだという。
病弱な身体のせいで普通の高校生として日常生活を送る事ができなかった、P1主人公達の世界の麻希。彼女は口にこそ出さなかったが、本当は皆と同じ普通の高校生としての生活を送りたい、という願いがあった。だがその願いは長い入院生活を前に摩耗した精神により歪んだものへと変貌してしまい、いつからか自分にはできない高校生活を送る友人達が羨ましい、憎い、という考えになってしまう。その結果、いつからか彼女は、自分の心の中に、自分が理想とする世界や自分の姿を思い描くようになっていく。そんな彼女の強い理想から生まれた世界が、デヴァ・システムの波長とシンクロし、生まれてしまった世界が、異世界の「御影町」。この世界の創造主だという2人の少女、まいとあきも、麻希の心から生まれた存在だったのである。

まいが麻希と同じコンパクトを持っていたのは彼女が麻希の分身だから、異世界の「御影町」の麻希の母親に居なかったのは現実の麻希が母親を嫌っていたから、陽介と千里だけが異世界の「御影町」に居たのは麻希にとって大事な人達である彼らだけは本物が欲しかったから。次々と明らかになる異世界の「御影町」の真実に、混乱した麻希は取り乱し、P1主人公達の前から逃げ出してしまう。

しかし逃げ出したその先で、麻希は本物の「園村麻希」が眠っている部屋にたどり着く。デヴァ・システムに繋がれている形で眠っている自分の姿に衝撃を受ける麻希。さらには、そこへやってきたあきから「自分（あき）が心の拠り所にしていたパパ（神取）を殺してしまってどうするんだ」と怒鳴られ、彼女の混乱は限界に達する。慌てて追いかけてきたP1主人公達が麻希のもとへ駆けつけるが、彼らに「園村麻希」の醜い羨望から生まれた自分を見られたくなかった麻希は、異世界の「御影町」へ逃げる。そうしてP1主人公達が追いつけないように、異世界の「御影町」へ通じる通路を塞いでしまう。

P1主人公達のおかげで己の汚い一面と向き合う事を決めた麻希

異世界の「御影町」へ逃げた麻希は、現実から目をそらし逃げる為、「パンドラ」と呼ばれる自分の中で最も「悪い麻希」のもとへ向かってしまう。
なんとかして異世界の「御影町」まで麻希を追いかけてやってきたP1主人公達は、その事をまいから教えられる。麻希を助ける為に彼女のもとへ向かうが、麻希からは拒絶されてしまう。麻希はパンドラの力を使い、彼らに攻撃を始める。

P1主人公達はペルソナの力を使って、麻希との戦闘を開始。なんとか彼女を落ち着けさせる事ができた彼らは、麻希を励まし、自分達のもとへ帰ってくるように訴える。そんなP1主人公達の真っ直ぐな言葉を聞いた麻希は、自分の汚い一面と向き合う事を決意。P1主人公達のもとへと戻る事を選ぶのだった。

後日談：卒業式

無事に麻希を救出する事に成功したP1主人公達は、元の世界へ帰る事にする。しかしそこで麻希が「私は（本物の）園村麻希の影だから、みんなとは一緒に行けない」と告げてくる。衝撃の事実に驚愕するP1主人公達。麻希はこの世界の本当の創造主としての力を使い、P1主人公以外のメンバーを先に帰還させる。

そうして最後に1人残ったP1主人公に、麻希はキスをする。実は共に神取を追っていく中で、麻希はP1主人公に惹かれ始めていたのだ。だが本物の園村麻希ではない以上、彼らと共に元の世界に帰る事はできない。突然のキスに驚くP1主人公に、麻希は「ありがとう」「時々でいいから私を思い出して」「大好き」と別れの言葉を述べてP1主人公を元の御影町へ帰還させる。

こうしてP1主人公達の帰還をきっかけに、御影町で起きていた異変は全て収束する事になる。一連の悪魔騒動の犯人である神取とセベク社の名前は、大々的にニュース等で取り上げられる事となったが、事態を収束させたP1主人公達の存在は世間に知られるないまま、事件は終わりを迎える。
それから2年後。聖エルミン学園を卒業する事になったP1主人公達は、卒業式当日、打ち上げを行う為に集まる事になる。そこには元気になった麻希の姿もあった。こうして平和な世界を取り戻した彼らは、これからの自分達（未来）に思いを馳せながら、日々を過ごしていくのであった。

マキ／園村麻希の関連人物・キャラクター

P1主人公／ピアスの少年

本作『女神異聞録ペルソナ』（P1）の主人公。『女神異聞録ペルソナ』内でのデフォルトネームは存在していないが、後に発売された次作『ペルソナ2 罰』にて「ピアスの少年」という通称が与えられた。以降は「ピアスの少年」としてファンからは呼ばれるようになる。
ごく普通のなんの特徴もない男子高校生。麻希とはクラスメイトの関係にあたる。口数が少なく目立った個性もない為、他のキャラクター達と比べると地味な少年となっているが、時折表示される選択肢は「強い意思を持った少年」という印象を見る者に与えるものが多く、どんな状況においても揺らがない精神を持つ「主人公」らしいキャラクターとなっている。そのようなキャラクター性もあってか、作中での出来事を通して麻希は次第に彼に心惹かれていく事となる。

ピアスの少年／P1主人公（女神異聞録ペルソナ・P1）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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ピアスの少年／P1主人公とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の1作目の主人公である。ゲーム内においての彼の名前はプレイヤーが決める為、ゲーム内での決まった名前は存在しない。本作の舞台である「御影町」にある「聖エルミン学園」に通う男子高校生。ある日、友人達と聖エルミン学園で流行っていた儀式「ペルソナ様」を試した結果、ペルソナ能力を手にする。その後、御影町で起き始めた様々な異変を解決する為、ペルソナの力を使って異変の原因を探っていく事になる。

マーク／稲葉正男（いなば まさお）

本作『女神異聞録ペルソナ』（P1）に登場するペルソナ使いの1人。物語展開が2パターンある『女神異聞録ペルソナ』において、麻希と同じ「セベク編」と呼ばれる物語のメインメンバーである。聖エルミン学園に通う高校1年生であり、麻希とはクラスメイトの関係にあたる。見た目のチャラさに反し、正義感が強く頼りがいのある性格をした少年。しかし短気で直情的な性分をしている為、1人突っ走って問題を起こす事も多くある。
実は麻希に淡い恋心を抱いている。

稲葉正男（女神異聞録ペルソナ・P1）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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マーク／稲葉正男（いなば まさお）とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の1作目に登場するキャラクターである。P1主人公／ピアスの少年のクラスメイト。正義感が強く頼りがいのある少年だが、直情的かつ感情的な性格の為、時折問題も起こす。同じペルソナ使いで徹底した合理主義者である南条圭とは犬猿の仲。物語展開が2パターン存在する『女神異聞録ペルソナ』において、「セベク編」と呼ばれる物語のメインキャラクターとなっている。P1主人公達と共に御影町で起きる異変について探っている。

なんじょうくん／南条圭（なんじょう けい）