脹相(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ

脹相(ちょうそう)とは、『呪術廻戦』の登場キャラクターで、人と呪霊のミックス・呪胎九相図の長兄である。
“史上最悪の術師”加茂憲倫によって生み出され、呪物の状態で保管されていた。しかし二人の弟・壊相と血塗ともども人類廃絶を目論む特級呪霊たちによって開放され、彼らに協力するようになる。弟たちを倒した虎杖悠仁を仇と見定め、これを追い詰めるも、「自分たち呪胎九相図と虎杖は家族同然の間柄である」ことを直感的に悟り、混乱して撤退。改めて自分と虎杖の関係を見極めるべく、独自の行動を取り始める。

虎杖たちが死滅回游の終着のためそれぞれに動き、脹相と九十九が天元の護衛方法について相談する一方、羂索はそれを上回る勢いで様々な謀略を進めていく。各国の軍部が呪術師狩りを目的に日本に乗り込んできたタイミングで、羂索は天元が籠る薨星宮へと乱入。真っ先に迎撃に出向いた脹相に向かって「死滅回遊はその役割を終えた」と語り掛ける。
呪術の極北を見るがために、全日本人の呪霊化すらも計画の一端に入れているという羂索に、脹相は「何がお前をそこまで駆り立てるのか」と問う。「おもしろいと思ったから」だとあっけらかんと答える羂索に向かって敵意を剥き出しにすると、脹相はこれ以上の問答は無用とばかり襲い掛かる。

脹相が斥候となって最初に羂索を迎え撃つことは、彼自身が「それがベストの布陣」だと提案したものだったが、九十九からは「死ぬことになる」と止められていた。案の定羂索は圧倒的な手数で翻弄し、脹相を追い詰めるも、彼は「弟たちのためにもただでやられるわけにはいかない」となお奮起する。新技・運河を用いて仕掛けた乾坤一擲の奇襲すら防がれるも、その際に羂索は咄嗟に未知の術式を発動していた。その術こそ羂索が隠し玉にしておきたかった切り札の1つだと判断し、九十九が脹相を賞賛しながら出陣する。
九十九は「天元と協力してこれを解体し、羂索が力を使い果たしたところで畳みかける」という策を立てていたが、術のあまりの完成度に予定よりも時間がかかり大きなダメージを受けてしまう。勝負あったとほくそ笑む羂索に、しかし九十九は猛然と襲い掛かり、さらにその背後から脹相が不意打ちを仕掛ける。大きなダメージを与えるも、羂索は体術だけで九十九と脹相の猛攻を凌ぎ、術式が回復するまでの時間を耐える。反撃に出た羂索によって脹相が動きを封じられ、なお孤軍奮闘する九十九も致命傷を負わされる。

悠仁のためにもここで敗れるわけにはいかないと、脹相は命を捨てでも羂索を止めようとする。しかし天元の護衛役として共に過ごす中で脹相がかつて安易に呪霊たちに与する判断をしたことを、渋谷で多くの人々を殺したことを、結果弟たちを死なせたことを痛々しいまでに後悔していることを知っていた九十九は、「呪いではなく人として生きろ」と彼に伝えてむりやり撤退させる。直後に切り札を発動するも凌ぎ切られ、羂索によってトドメを刺された。
その後羂索は天元を手中に収め、彼の護衛に失敗した脹相は五条が封じられた獄門疆「裏」をなんとか確保してその場を離脱。事の次第を真紀に報告する。

決戦前夜

天元を守れなかったという事実に打ちひしがれつつ、なお立ち上がって虎杖たちと合流。宿儺や羂索との最後の決戦に向けて準備を整える。この際、九十九が分析した羂索の能力に関する資料を虎杖に渡し、さらなる力を得るために残った呪胎九相図を取り込んだことを悔いる彼を「兄弟の中で生きられるならみんな喜ぶ」と慰めた。

宿儺との決戦

その後虎杖たちは目的の1つだった「師にして最強の呪術師である五条悟(ごじょう さとる)の解放」を達成し、虎杖の体内から別人へと器を移した宿儺との決戦の時を迎える。脹相は「虎杖の兄」としてこれに協力し、反転術式など新たな術を身に着けつつ、先鋒にして味方側で唯一宿儺とまともに戦える人物と目される五条を虎杖たちと共に戦場へと送り出す。
五条と宿儺の決戦は史上空前の激しいものとなった。五条は勝利目前まで相手を追い詰めるも、あと一歩のところで宿儺に上を行かれて敗死。二番手として飛び出していった術師も敗れた後、虎杖が日車寛見(ひぐるま ひろみ)という術師と共に三番手として宿儺の前に立ちはだかる。

これは「相手の術式を封じる」力を持つ日車の術を確実に宿儺に決めるための策であり、「お前たちにどれほどのことができるのか見せてみろ」と宿儺が尊大に応じたことでこれに成功。勝つには今しかないと、脹相は虎杖の仲間の術師と共に宿儺に挑戦する。虎杖たちと連携して立ち向かう脹相だったが、宿儺の圧倒的な力の前には歯が立たず、幾度となく倒れる。それでもなお反転術式で傷を癒して戦闘を続行し、宿儺と戦う虎杖たちを援護した。
必死に食い下がる中、虎杖たちを一掃するべく宿儺は切り札の術式「開」(フーガ)を発動。逃げられないと悟った脹相は、自らの血と呪力の全てを使って虎杖を守り、そのまま力尽きる。"今度こそ弟を守ることができた"と安堵しながら崩れていくその体に、虎杖は感謝と悲しみを込めて「兄貴」と呼びかけた。

脹相の関連人物・キャラクター

虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)

特級呪霊・両面宿儺をその身に宿す、明朗快活で人間離れした身体能力を持つ少年。宿儺を御する術を学ぶため呪術師を志し、任務の中で特級呪霊の一味とたびたび激突する。
特級呪霊一味に与していた頃、虎杖たちに壊相と血塗を殺されて深い憎悪を抱き、自らの手で始末をつけることを。渋谷事変の中で直接対決の機会を得て、熾烈な戦いの末に後はトドメを刺すだけというところまで彼を追い詰めるも、ここで“虎杖と自分たちには家族にも等しい絆がある”という謎の感覚に襲われる。混乱しながら退き、しばらく逡巡した後に自分の感覚を信じて虎杖を新たな“弟”と認め、これを守らんと行動し始める。
虎杖からは当初は「自分を仇と付け狙う強敵」と認識され、一度は命を奪われかけたことで警戒される。しかし立場も状況も越えて自分を守ろうとするようになってからは戸惑いを経て次第に信頼されるようになり、脹相と初対面の仲間に「俺の兄貴ということで」と彼のことを紹介している。よほど嬉しかったのか、これを聞いた脹相は興奮しながら虎杖の名を叫んでいた。
虎杖は、女性の体を乗っ取った羂索が、宿儺を封じる器として意図的に生み出した人間であることが明らかとなっており、“羂索の創造物”という意味では間違いなく脹相の弟である。

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壊相(えそう)

呪胎九相図の次男。呪霊でも人間でもない存在。脹相からすると上の弟である。
「この世に自分たち以外に同種の存在がいない」ことから、非常に強い兄弟愛で結ばれている。壊相は長兄として脹相のことを信頼し、彼の判断に異論を挟むことはあっても逆らうことはない。
脹相自身、能力は高いが生まれたばかりであり、経験の少なさから選択を誤ることも多いが、それでもなお「自分が失敗したなら、後から来る者はその道を避けて先に進める」と自ら弟たちの指針となる覚悟を持っている。

renote.net

血塗(ちけず)

呪胎九相図の三男。呪霊でも人間でもない存在。脹相からすると下の弟である。
「この世に自分たち以外に同種の存在がいない」ことから、非常に強い兄弟愛で結ばれている。三男だけに兄弟の中ではやや精神的に幼く、窮地に陥ると誰かに頼りがちなところがある。
脹相自身、能力は高いが生まれたばかりであり、経験の少なさから選択を誤ることも多いが、それでもなお「自分が失敗したなら、後から来る者はその道を避けて先に進める」と自ら弟たちの指針となる覚悟を持っている。

renote.net

偽夏油(にせげとう)/加茂憲倫(かも のりとし)/羂索(けんじゃく)

千年以上前に生まれた術師。脳だけの存在で、他人の体から他人の体へと乗り移りながら現代まで生き永らえてきた。「呪術の可能性を見極めたい(呪術という技術がどこまで発展しうるのか、その究極の姿がどういったものなのか知りたい)」という野心を抱き、このために様々に暗躍。数々の悪行に手を染め、無数の人々を傷つけてきた。本名が羂索で、偽夏油は名前が判明していなかった頃のファンからの呼称、加茂憲倫は一時期使っていた肉体の名前である。
その加茂憲倫の肉体を使っていた頃、“呪霊の子を孕む”特殊体質の女性と出会い、これを軟禁しておぞましい人体実験を繰り返す。この結果生まれたのが脹相たち呪胎九相図であり、そこに自身の血を混ぜたため、脹相からは“親”だと認識されている。しかし羂索が母を苦しめ虐げた末に死なせたことを激しく恨んでおり、なんとしてでも倒すべき敵だと認識されている。羂索の側はそんな脹相の敵意と憎悪を軽々しく受け流しており、「過去の創造物」以上の興味を抱いていない。

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脹相の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「壊相!! 血塗!! 見ていろ!! これがオマエ達のお兄ちゃんだ!!!」

shuichi
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@shuichi

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呪術廻戦名勝負「乙骨憂太 vs. 夏油傑」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「乙骨憂太 vs. 夏油傑」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「乙骨憂太 vs. 夏油傑」とは、強大な呪霊と化した幼馴染に憑かれた少年の成長と活躍を描いた『呪術廻戦 0(東京都立呪術高等専門学校)』で繰り広げられた戦いの1つ。同作最後の戦いであり、『呪術廻戦』本編にも大きな影響を与えている。 強大な怨霊と化した幼馴染の祈本里香に呪われた乙骨は、東京都立呪術高等専門学校に入学して里香を御する術を学び始める。呪術師の楽園を作ることを目論む夏油は、里香を自身の使い魔とするため乙骨の抹殺を画策。幼馴染への愛と呪術師の未来を懸けて、両者は激突する。

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呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・七海建人 vs. 真人」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・七海建人 vs. 真人」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「虎杖悠仁・七海建人 vs. 真人」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。主人公である虎杖、ベテラン術師である七海の両名と凶悪な呪霊である真人との間に最初の因縁が生まれた戦いである。 映画館で呪霊による死者が発生し、虎杖は七海と共にこの調査に赴く。その犯人は真人という強大な呪霊で、なぜか吉野順平という学生と行動を共にしていた。真人を追う七海から順平のことを調べるよう命じられた虎杖は、彼に接触して次第に友人になっていく。

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呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. 漏瑚」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. 漏瑚」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「五条悟 vs. 漏瑚」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。漏瑚の高い実力と、それを遥かに上回る五条の恐るべき強さが明らかになった戦いである。 人類殲滅を掲げる自然呪霊の1員たる漏瑚は、協力者である羂索の誘いに乗って“最強の術師”の異名を持つ五条悟を自ら討ち取ろうとする。五条はこれを迎え撃ち、そのすさまじい力を見た上で「弱い」と断言。わざわざ教え子の虎杖悠仁を連れ出して見学させつつ、漏瑚に圧倒的な実力の差を見せつける。

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呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. ミゲル」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. ミゲル」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「五条悟 vs. ミゲル」とは、強大な呪霊と化した幼馴染に憑かれた少年の成長と活躍を描いた『呪術廻戦 0(東京都立呪術高等専門学校)』で繰り広げられた戦いの1つ。ぽっと出の外人キャラクターが“最強の術師”を相手にひたすら圧倒されて振り回されるという内容だが、五条の恐るべき実力が明らかになるに従い注目度が劇的に上がっていった。 「術師の楽園を作る」と語る夏油傑を気に入ったミゲルは、彼のために教え子たちの下へと急ぐ五条の足止めを買って出る。“最強の術師”を相手に、ミゲルの決死の奮闘が始まる。

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呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇 vs. 特級仮想怨霊 vs. 両面宿儺」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇 vs. 特級仮想怨霊 vs. 両面宿儺」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇 vs. 特級仮想怨霊 vs. 両面宿儺」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。物語の序盤で主人公の虎杖たちが直面した絶体絶命の窮地であり、事前に「3人の内の1人が死亡」という説明があったことで緊迫感ある展開となった。 少年院に強力な呪霊が発生し、緊急事態として虎杖ら3人が生存者の避難誘導を命じられる。虎杖は「いざとなれば自分の内の宿儺の力を使おう」と安易に考えていたが、事態は連鎖的加速的に悪化していく。

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呪術廻戦の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

呪術廻戦の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『呪術廻戦』とは、若き呪術師たちの戦いと成長の日々を描いた、芥見下々による漫画作品。 最強最悪の呪霊両面宿儺をその身に宿してしまった高校生虎杖悠仁。両面宿儺の力を御するため、虎杖は呪術師を目指して呪術高等専門学校に通い始める。 作品の人気が高まるに従い、個々のキャラクターへの注目の度合いも上がっていき、彼らが発した心揺さぶるセリフに惹かれる読者も増えていった。呪いという人間の感情に直結するものを扱うため、時に生々しく、時に華々しく、時に人間の弱さを残酷に突きつける名言が数多く登場する。

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呪術廻戦の歴代OP・ED主題歌・挿入歌・サウンドトラックまとめ

呪術廻戦の歴代OP・ED主題歌・挿入歌・サウンドトラックまとめ

『呪術廻戦』(じゅじゅつかいせん)とは、芥見下々によるダークファンタジーバトル漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。この記事では、『呪術廻戦』を彩るオープニング・エンディング主題歌、挿入歌、そして本作の前日譚である『呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校』を原作とする劇場アニメ『劇場版 呪術廻戦 0』の主題歌を紹介していく。

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呪術廻戦の御三家・禪院家まとめ

呪術廻戦の御三家・禪院家まとめ

禪院家(ぜんいんけ)とは、『週刊少年ジャンプ』の人気漫画『呪術廻戦』に登場する呪術界のエリート家系・御三家の一つである。術式至上主義であり、術式を持たない者は血族であっても落伍者として蔑まれる。また男尊女卑の思想も強く残っており、長く続くがゆえに古き因習に囚われている。 『呪術廻戦』では禪院家出身のキャラクターが多く登場するが、人間性を疑いたくなるような人物も多く、読者の中では「禪院家は『クズ』の集団」という認知が進んでいる。

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