ナイト&デイ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ナイト&デイ』とは、監督はジェームズ・マンゴールド、脚本はパトリック・オニールが手がけた、2010年公開のアクションコメディ映画である。CIAエージェントのロイが、CIA・FBIが絡んだゼファー騒動にジューンを巻き込んでしまうことから、騒動が大きくなっていく。ジューンは、並外れた戦闘能力を持つロイに怯え、様々な危険に巻き込まれることに嫌気がさし、精神的にも不安定になっていた。そんなジューンを優しく守るように陰で支えてくれるロイに、ジューンは少しずつ心を開くようになっていったのだった。

『ナイト&デイ』の概要

『ナイト&デイ』とは、トム・クルーズとキャメロン・ディアスの2度目の共演で実現したアクションコメディ映画で、大がかりなアクションと、2人のコミカルなかけ合いがクセになる映画となっている。監督はジェームズ・マンゴールド、脚本はパトリック・オニールが手がける。2010年にアメリカで公開され、同年に日本でも公開された。地上波でも過去に何度か放送されている。
この作品は、空港で偶然に出会ったかのように思われた2人の男女が、CIA・FBIが絡んだ騒動に次々と巻き込まれていく物語である。ジューン・ヘイヴンスは妹の結婚式に出席するため、ボストン行きの便に乗るべく搭乗手続きをしていた。車の整備士であるジューンは、中古車修理に使うたくさんのパーツをスーツケースに入れて空港を移動していたのだった。そのスーツケースを重たそうに運ぶ様子を、ロイ・ミラーは遠くから怪しげに見ていた。ロイは、政府のラボから「ゼファー」という小さな電池を盗んだとして、FBIからその身を追われているのだった。ゼファーを持って逃亡を続けるために、一般客の中からジューンを見つけ出し、利用する計画を立てた。ジューンはそのまま、知らず知らずのうちにロイの計画に巻き込まれ、目まぐるしく変わる状況に付き合わされることになる。状況に嫌気がさし何度もロイの元から離れようとするが、時間が経つにつれ、ロイと過ごすことに少しずつ心地よさを感じていくようになるのだった。

『ナイト&デイ』のあらすじ・ストーリー

2人の出会い

自動車の整備を仕事にしているジューン・ヘイヴンスは、妹の結婚式に出席するため飛行機でボストンへ向かっていた。中古車の修理に使う部品が入ったスーツケースを重そうに運ぶジューン。そんな彼女に声を掛けたのは謎の男ロイ・ミラーだった。

ロイはCIAエージェントで、アメリカ政府から「ゼファー」という膨大なエネルギーを生む電池を盗み、FBIから追われる身となったのだ。そんな人間だとは知らずロイを運命の相手だと感じてしまったジューンは、彼に好意を寄せる。

巻き込まれるジューン

購入したチケットで飛行機に乗ろうとしたジェーンだったが、CAから満席だという理由で断られてしまう。ジューンが不満に思っていると、そこへロイがやって来て「物事には理由があるんだ」と彼女に言う。これはロイからの忠告で、ジューンが乗るハズだった飛行機にはすでにロイを狙う組織が乗り込んでおり、危険な状況だという意味だった。

一方、ロイを追っていたFBI捜査官のフィッツジェラルドは、ロイとジューンが繋がっているのではないかと考えていた。フィッツジェラルドの手回しで、ロイと同じ飛行機に乗る事が出来たジューンだったが、空席の目立つ機内の様子に違和感を抱く。

危険なフライト

ロイやジューンを乗せた飛行機が無事離陸し、安心したジューンはトイレに行く為に席を立つ。そして彼女がトイレのドアを閉めると同時に複数の人間がロイに襲いかかる。この飛行機に乗っている乗客やパイロットなどは、敵側の人間だったのだ。機内がそんな事になっているとは思っていないジューンは、運命の相手のロイにアタックしようとトイレで一人メイクを直していた。

不時着で危機を乗り切る2人

トイレから出てきたジューンを待っていたのは、テキーラを手に持ったロイだった。乗客やパイロットも戦いの末に殺してしまった事を話すロイだったが、ジューンは全く信じてくれない。飛行機が墜落するまで時間が無いと分かったロイは、自ら操縦を始める。

ロイの話を信じていなかったジューンだったが、次々と床に倒れていく乗客の姿を見てようやく状況を理解する。ロイの操縦で飛行機を不時着させる事に成功し、難を逃れた2人だったがジューンはロイに不信感を抱いていた。

怪しげなロイの正体

ロイに渡された薬を飲んで寝ていたジューンは、自宅のベッドで目を覚ました。ジューンが眠りに落ちる直前にロイはある忠告をしていた。それは「安全な場所に連れていくと言われても、ついて行かないこと」「ロイについて聞かれても、何も知らないと答えること」だった。

ロイという怪しい男に関する事件に自分も巻き込まれてしまったのだと気づいたジューンは、恐怖を感じていた。

事件の始まり

妹の結婚式で着るドレスのサイズ合わせの為、車で出掛けたジューン。店に入り妹と何気ない会話を交わしていたジューンだったが、店の前に停めた彼女の車が駐車料金を払っていないから移動して欲しいと言われる。しかし外に出たジューンを待ち受けていたのはFBIを名乗る怪しい男達だった。

男達に囲まれ車に乗せられたジューンは、男達の言う「安全な場所」に連行されてしまう。ジューンを乗せた車が目的地に向かっていると、途中で1台の車に追跡される。すると追跡する車から放たれた銃弾によって車内の男達が次々と倒れていき、ついには運転手も倒れてしまったのを見てジューンはパニックになった。慌ててハンドルを動かしながら必死に対向車を交わすジューンのもとに、バイクに乗ったロイが現れる。車に飛び移ったロイの運転により追跡する車から逃げ切る事が出来たジューンだったが、ロイに関わっては危険だと感じ彼から離れることにした。

一瞬の隙をつきロイから逃げ出したジューンだったが、あっという間に追いつかれロイに捕まってしまう。ジューンを車に連れ込んだロイは、「僕がついていないと君の寿命は短い。1人で帰るかどうかは君次第だ」と言い、別の車に乗って走り去ってしまう。

ゼファーの真相

ロイからの忠告を受け彼と一緒にいる事にしたジューン。ロイは冷静になったジューンに彼が追われている理由やゼファーの開発者であるサイモンの話をする。
ロイの優しさに気づいたジューンは彼に心を許し、2人は打ち解ける事が出来た。

そしてロイはゼファーについて話し始める。ゼファーとは小さな街や潜水艦を動かせるほどの電力を持つ電池であること、それを武器商人に売り金儲けをしようとするフィッツジェラルドという男がロイを追っているということを話すロイ。今回の事件の真相は、フィッツジェラルドがゼファーを手に入れる為にロイを利用し、彼を悪人に仕立て上げたという事だった。

敵に襲われる2人

翌朝、ロイとジューンはサイモンの作業場へ向かった。ゼファーと引き換えに開発者のサイモンが、フィッツジェラルドに殺されてしまう可能性があったからだ。
作業場に到着したロイとジューンだったが、そこにサイモンの姿は無かった。サイモンがどこかに暗号を残していないか周りを見渡すと、作業場の壁に「アルプス」「トレイン」という文字を見つける。

一方、作業場の外で待っていたジューンは時間を潰していた。すると何者かがジューンを狙って銃を乱射してくる。驚いたジューンは慌ててロイのもとに走り身を隠す。ロイとジューンは激しい銃撃でなかなか逃げ出す事が出来ず、思い切って「1、2、3」の合図で走り出す事になった。しかしジューンが1のカウントで走り出してしまう。ジューンはパニックに陥っており、もう一緒に彼女と行動は出来ないと考えたロイは安全な場所に移動する事にする。

ロイに腹を立てるジューン

ロイに薬を飲まされ眠っていたジューンが目覚めると、そこは知らない南国の島だった。ジューンが目覚めたのを確認したロイは、「ここは地図に無い島で俺の隠れ家だ」と話す。
ロイの話に安心したジューンは、ふと自分が水着を着ている事に気づく。即座にロイが自分に着せたのだと分かりジューンは腹を立てた。

感情的になってロイに殴りかかろうとするジューンだったが、簡単にあしらわれてしまう。その後ロイはジューンに護身術を教え、「これからは自分で身を守るんだ」と告げる。その後、2人がいる島にロイを狙う敵が爆弾を投下する。敵の攻撃から逃げようとする2人だったが、ジューンは足がすくんで動けなくなってしまう。困ったロイはジューンを気絶させ、彼女を担いで島を脱出する。

サイモンとの合流計画

気絶していたジューンが目を覚ますと、そこはアルプスを走る列車の中だった。ロイがサイモンの作業場で発見した暗号は、オーストリアのザルツブルク行きの寝台列車を意味していたのだ。

ロイはこの列車でサイモンと会い、共に安全な場所に移動する予定だった。しかし、そんな計画を知らないジューンは勝手に食堂車で食事をとり、隣の席の男にロイの話をしてしまう。この男は実はゼファーを狙うアントニオに雇われた殺し屋だったのだ。

姿を消したロイ

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