チャーリーズ・エンジェル(2000年の映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『チャーリーズ・エンジェル』とは2000年に公開されたアメリカ合衆国のアクション映画。
監督は多くのミュージック・クリップやCMを手がけているマックG、主演は数々の名作に出演経験のあるキャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リューを起用。
主人公のナタリー、ディラン、アレックスはいつものように正体不明のボス「チャーリー」が受けた依頼を遂行していると、そこには思いもよらない計画が隠されていた。
計画を阻止するため、3人は持ち前の頭脳と優れた身体能力で力を合わせて敵と戦っていく。
『チャーリーズ・エンジェル』の概要
『チャーリーズ・エンジェル』とはアメリカ合衆国で2000年11月3日に公開され、全米初登場1位を獲得したアクション映画である。
日本では2000年11月11日に公開されている。
公開後の2年後となる2003年には続編『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』が公開され、前作ともに人気作品となる。
本作は1976年から1981年に放送された同名のTVドラマシリーズの映画化作品で、主演にキャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リューと旬の女優を起用。
監督は本作で映画監督デビューとなるマックGで、最先端のVFXやハードなワイヤーアクションが駆使されている。
楽曲は様々なシーンに応じた曲を使用しており、主題歌の Destiny’s Child『Independent Women Part 1』のほか、TVドラマシリーズから流れているテーマ曲をアレンジした『Charlies Angels 2000』など懐メロや最新の曲を用途でしっかり使い分けている。
本作の主人公、ナタリー・クック、ディラン・サンダース、アレックス・マンデイは正体不明のボス「チャーリー」のもとで「エンジェル」として悪の組織と戦う日々を送っている。
ある日、IT業界の大物エリック・ノックスの捜索指令が出されたナタリーたちはエリックを無事救出するもそこには危険な罠が待ち受けていた。
『チャーリーズ・エンジェル』のあらすじ・ストーリー
チャーリーから出された指令
ナタリー・クック、ディラン・サンダース、アレックス・マンディは正体不明の億万長者、チャーリー・タウンゼントのもとで働く有能でタフな私立探偵である。
チャーリーは彼女たちを「エンジェル」と呼び、いつも事務所のスピーカーを通じて会話をし、必要に応じてはチャーリーの助手であるボスレーも協力している。
ナタリーたちがそれぞれの日常を過ごしていたある日、チャーリーから呼び出しの電話が掛かってくる。
事務所に集合した彼女たちはボスレーとともに、チャーリーの指令を待つ。
チャーリーはエンジェルたちに挨拶をした後、画期的な音声認識システムを開発した「エリック・ノックス」を探して欲しいと話し始める。
ノックスはソフトウェアの天才と呼ばれ、自身で「ノックス・エンタープライズ」という会社も率いている。
そんなノックスを誘拐したと考えられている人物はレッドスターと呼ばれる通信衛星会社を経営するロジャー・コーウィンという男で、まずは近々開催される彼の主催パーティに潜入して手がかりを集めて欲しいという指令を出す。
音声認識ソフトの行方
コーウィン主催のパーティに潜入したエンジェルたち。
一緒に潜入したボスレーにコーウィンの相手を任せてノックス誘拐の手がかりを探していると、ノックス誘拐の映像に映っていた「痩せ男」を発見する。
路地裏へ進む痩せ男だったが、エンジェルたちに後をつけられていることに気がつき、直接対決するも逃走する。
エンジェルたちは周囲を探索し、誘拐されたノックスを見つけ出すことに成功する。
ノックス救出後、チャーリーはエンジェルたちの働きを褒め、ノックスの無事を喜ぶ。
そこへ、ノックスがビジネスパートナーのビビアン・ウッドを呼び出し、エンジェルたちとチャーリーに紹介し、まだ見つかっていない音声認識ソフトの行方について話し合う。
チャーリーは痩せ男が音声認識ソフトを盗んだかどうか突き止めないといけないと言い、エンジェルたちにレッドスター本社に侵入して、セキュリティシステムを解除し、中央コンピューターの中を遠隔で探索出来る装置を仕掛けるよう指令を出す。
ノックスとビビアンはボスレーにレッドスターのコンピューターと繋がったラップトップを渡し、その場を解散した。
本当の敵
後日、エンジェルたちはセキュリティシステム解除のための準備を整え、レッドスター本社に侵入し、中央コンピューターに遠隔装置の取りつけに成功する。
その夜、ノックスは自宅の警備を固めているディランを誘い、一夜をともにしたその後、ノックスはディランに銃口を向ける。
ノックスの目的はベトナム戦争で殺された父親の犯人であるチャーリーを殺すことだった。
チャーリーを追跡するため、自身が開発した音声認識ソフトのほか、レッドスター社の衛星ネットワークへのアクセスが必要だったノックスは、自作自演の誘拐事件を起こし、エンジェルたちを使って衛星ネットワークにアクセスし、痩せ男にコーウィンを殺害させ、ビビアンにボスレーを捕らえさせていた。
全て上手くいったと不敵な笑みを浮かべたノックスはディランに向かって発砲する。
時を同じくして、それぞれの余暇を過ごしていたナタリーとアレックスのもとにもノックスが雇った殺し屋が現れ、様子がおかしいと察した2人は事務所へ向かう。
またノックスに発砲されたディランは寸でのところで難を逃れ、事情を話すため事務所へと急ぐ。
エンジェルたちの反撃
合流した3人は今後について話そうと事務所に向かって歩を進めた瞬間、事務所が爆発する。
ディランがここまでの事情を説明していると爆発した事務所の中からノックスたちに捕らえられているはずのボスレーの声が聞こえる。
ボスレーの声はチャーリーと会話をする時に使用しているスピーカーから聞こえており、ボスレーは奥歯に埋め込んでいた無線送信機を介してエンジェルたちに助けを求めていた。
ボスレーが話している奥で聞こえた鳥の鳴き声でナタリーが居場所を突き止め、3人はディランのボーイフレンド・チャドに船を出してもらい、ノックスたちがいる場所へ向かう。
目的地へ到着した3人は、ノックスの計画阻止をディラン、ボスレーの救出をナタリー、遠隔装置の対処をアレックスとそれぞれの役割に向かって別行動する。
追い込まれたエンジェルたち
ノックスの計画阻止に向かったディランだったが、ノックスの手下に捕らわれ、椅子に縛り付けられてしまう。
そこへチャーリーからの電話が入ってしまい、居場所を突き止められてしまう。
ナタリーはボスレーの救出には成功するも、ビビアンと遭遇してしまい、アレックスは遠隔装置の電波受信中に痩せ男に襲われる。
途中でディランも合流し、3人で団結して戦っていると、突然ミサイルを搭載したヘリコプターに乗ったノックスが現れ拠点を爆破し、チャーリーのもとへ飛び立っていく。
エンジェルたちは爆破を回避すると、ボスレーが用意していた車で、ノックスが操縦するヘリコプターを追いかけ、乗り込むことに成功する。
ディランがノックスの操縦を阻止している間、ナタリーは操縦線を壊し、アレックスはミサイルが後ろ向きに発射されるようプログラムを改変する。
ミサイルが発射されたタイミングで3人は海に飛び込み、ノックスは向かってくるミサイルによってヘリコプターごと死亡する。
ずっと会いたかった人
海へ飛び込んだ3人はチャーリーの滞在している浜辺の家へ流れ着いていた。
ずっとスピーカー越しでしか話したことがない自分たちの上司にやっと会えるという思いからエンジェルたちはワクワクしながらチャーリーの家へ入る。
しかしそこにチャーリーの姿はなく、いつものスピーカーが置かれており、チャーリーはそこからエンジェルたちの健闘を称え、ボスレーとエンジェルたちにバカンスを与えた。
そこでチャーリーはノックスの父親は二重スパイで敵に発見されて殺されたため、チャーリーが殺したわけではないことを話す。
またチャーリーは父が殺された原因を改変されて伝えられたノックスも被害者だと言い、ノックスを哀れみ、改めてエンジェルたちが無事だったことを喜んだ。
直接会えないかと聞くナタリーとアレックスにチャーリーが断りの返事をしている最中、ディランは近くで自分たちを見守りながら電話で話している男性を見かける。
この男性がチャーリーではないかと思ったディランだったが、ナタリーとアレックスには伝えず、チャーリーに向けて乾杯する。
その時、酔っぱらっていたボスレーは乾杯の後、エンジェルたちに酒を浴びせかけ、エンジェルたちに追いかけられる。
チャーリーはそれを遠くから見つめ、そのまま歩き去っていくのだった。
『チャーリーズ・エンジェル』の登場人物・キャラクター
私立探偵「チャーリーズ・エンジェル」で働く人たち
ナタリー・クック(演:キャメロン・ディアス)
日本語吹き替え版:沢海陽子(ソフト版)/渡辺美佐(テレビ朝日版)
チャーリー・タウンゼントが経営する私立探偵「チャーリーズ・エンジェル」で働くエンジェルの一人。長い足を活かした蹴りはプロの殺し屋も一撃で仕留めるほど。
可愛くお茶目な性格で人懐っこいが恋愛に関しては奥手な部分がある。
ダンスが大好きでコーウィンの主催パーティで知り合ったピートとダンスクラブでデートをした際はお立ち台に上がって会場を沸かせた。
ディラン・サンダース(演:ドリュー・バリモア)
日本語吹き替え版:松本梨香(ソフト版)/石塚理恵(テレビ朝日版)
チャーリー・タウンゼントが経営する私立探偵「チャーリーズ・エンジェル」で働くエンジェルの一人。3人の中で1番のパワータイプで複数人数の敵も難なく倒す。
恋多き女性でワルに惚れやすい。
本作で敵に惚れてしまい、ピンチに陥るが持ち前の反骨精神で乗り越える。
とても愛情深く、チャーリーを始め、ナタリー、アレックス、ボスレーを誰よりも大切に思っている。
アレックス・マンディ(演:ルーシー・リュー)
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目次 - Contents
- 『チャーリーズ・エンジェル』の概要
- 『チャーリーズ・エンジェル』のあらすじ・ストーリー
- チャーリーから出された指令
- 音声認識ソフトの行方
- 本当の敵
- エンジェルたちの反撃
- 追い込まれたエンジェルたち
- ずっと会いたかった人
- 『チャーリーズ・エンジェル』の登場人物・キャラクター
- 私立探偵「チャーリーズ・エンジェル」で働く人たち
- ナタリー・クック(演:キャメロン・ディアス)
- ディラン・サンダース(演:ドリュー・バリモア)
- アレックス・マンディ(演:ルーシー・リュー)
- チャーリー・タウンゼント(演:ジョン・フォーサイス(声のみ))
- ボスレー(演:ビル・マーレイ)
- 「チャーリーズ・エンジェル」と敵対する人たち
- エリック・ノックス(演:サム・ロックウェル)
- ヴィヴィアン・ウッド(演:ケリー・リンチ)
- 瘦せた男(演:クリスピン・グローヴァー)
- その他の人物
- ロジャー・コーウィン(演:ティム・カリー)
- ピート(演:ルーク・ウィルソン)
- チャド(演:トム・グリーン)
- ジェイソン(演:マット・ルブランク)
- Mr.ジョーンズ(演:LL・クール・J)
- 『チャーリーズ・エンジェル』の用語
- 奥歯型小型無線機
- 音声認識システム
- 衛星ネットワーク
- 『チャーリーズ・エンジェル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- チャーリー・タウンゼント「おはよう、エンジェル諸君」
- ディラン・サンダース「私と戦ってごらんなさい。全員床にのびる事になっちゃうから」
- アレックス・マンディ「黄金のテディベアはいただきよ」
- 『チャーリーズ・エンジェル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 初代チャーリーズ・エンジェルはアメリカの人気テレビドラマ
- NGシーンが流れるエンディング
- 拳銃を一切使わないエンジェルたち
- 『チャーリーズ・エンジェル』の主題歌・挿入歌
- 主題歌: Destiny’s Child『Independent Women Part 1』
- OP曲:Apollo Four Forty『Charlies Angels 2000』
- 挿入歌:Blink 182『All The Small Things』