【厳選】長回し映像作品を作る神監督と映画を紹介!【トゥモロー・ワールド】

長回しとは、映像撮影の際、途中でカットせずに長い間カメラを回し続ける撮影技法。場面場面を撮影して編集で繋ぎ合わせてつくられる映像作品とは異なった趣があり、長回し映画を好む人々もたくさんいる。
この記事では、アルフォンソ・キュアロン監督の『トゥモロー・ワールド』やタル・ベーラ監督の『ニーチェの馬』など、厳選した長回しの映像作品をまとめた。

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『長回し(ながまわし)映画』とは?

長回し(ながまわし)は、カットせずに長い間カメラを回し続ける映画の技法。

出典: ja.wikipedia.org

どのくらいの時間回し続けていれば長回しと呼ぶのか、というような明確な定義はないが、分単位で連続していれば長回しと言い得る。カットせずにカメラを回し続けることにより、役者の緊張感や映像の臨場感を維持し続けることができるという効果がある。

【長回しが特徴的な監督とその映画作品】

トゥモロー・ワールド【監督:アルフォンソ・キュアロン】

出典: www.amazon.co.jp

トゥモロー・ワールド

『SF映画が「明日起こるかも知れないリアルな未来」を描き、人類に警告する-。強烈なメッセージと壮大なアクション・エンターテインメントを融合させ、まったく新しい面白さと興奮を伴った《進化型のSF映画》、それが『トゥモロー・ワールド』である。
4度の英国推理作家協会賞に輝くイギリス・ミステリー界の女王、P.D.ジェイムズのベストセラー』

トゥモロー・ワールド 日本語予告

長回しで緊張感を持続させたことでリアルな迫力に満ちた作品になった。

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ニーチェの馬【監督:タル・ベーラ】

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ニーチェの馬

『どこかの田舎、石造りの家と命をつなぐ古井戸。そして、疲れ果てた馬と、農夫と、その娘。暴風が吹き荒れる6日間の物語。
哲学者ニーチェの逸話を基に“人間の尊厳"を追求する深遠な黙示録が、いま幕を開ける―
ジム・ジャームッシュ、ガス・ヴァン・サント、ブラット・ピットらが崇拝する、鬼才タル・ベーラの最終章!』

映画『ニーチェの馬』予告編

タル・ベーラの長回しはストローク(軌跡)を持っている。ルックがザラザラとしているのに反して、カメラの歩みは尋常でないほどに滑らかでゆっくりと、自在に移動しているのも大きな特徴である。このえもいわれぬギャップに人々は中毒するのだ。

出典: www.bh-project.jp

台風クラブ【監督:相米慎二】

出典: www.eiga46.com

台風クラブ

『相米慎二監督がごくごく普通の中学生たちの日常のいらだちが、やがて台風という触媒を得て解放され、いつしかそれが狂気と化していくさまを鋭く見据えた青春映画の傑作。工藤夕貴をはじめとするときのティーン俳優たちが、それぞれ存在感を大いにアピール。』

執拗なまでの長回し、起こっている状況を一瞬たりとも逃さないといわんばかりの流れるようなカメラワーク。台風の襲来によってあぶり出される中学生の危うい心情を画面上に刻印したこの映画は、巧みなフレーミングやカメラワークによって単なる青春映画の枠に押し込めることが出来ない優れた映画に仕上がっていると思います。

出典: filmcritics.blog.fc2.com

街のあかり【監督:アキ・カウリスマキ】

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街のあかり

『 ヘルシンキの警備会社に勤めるコイスティネンは、同僚や上司に好かれず、黙々と仕事をこなす日々。彼には家族も友人もいなかった。そんな彼に美しい女性が声をかけてきた。ふたりはデートをし、コイスティネンは恋に落ちた。人生に光が射したと思った彼は、起業のため銀行の融資を受けようとするが、まったく相手にされなかった。それでも恋している彼は幸せだった。しかし、実は恋人は彼を騙していた。彼女は宝石泥棒の一味だったのだ…。』

Laitakaupungin Valot - Trailer

ほとんど動かないカメラワークや淡々としたセリフや演技。それらが市井の一人の男の孤独をひしひしと伝えています。映画最後のコイスティネンの言葉には小さな希望の兆しが込められていて生きる強さを与えてくれます。また大事な人はすぐ近くにいるってことも映画からのメッセージではないでしょうか。

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欲望【監督:ミケランジェロ・アントニオーニ】

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欲望

『人気写真家トーマス(デビッド・へミングス)は、ある公園で逢引をしている男と女(バネッサ・レッドグレーブ)を撮影する。写真を撮られた事に気づいた女はネガを譲ってくれと家まで押しかけるが、トーマスは別のネガを渡す。ネガを現像すると、そこには逢引をしていた男の死体らしきものが写っていた。公園に行ってみると、はたして男の死体があった。しかし、トーマスが死体を撮影する為に再び公園を訪れると、死体は跡形もなく消えていた。すべてはトーマスの白昼夢だったのか?それとも…?』

いままでたくさんの映画を観たと高をくくっていたら、実はそうでないと思い知らしめてくれる作品に出会える。そして純粋に人生が楽しくなる。本作はまさしくそんな作品となりました。

出典: eiga.com

ザ・プレイヤー【監督:ロバート・アルトマン】

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