蒼き流星SPTレイズナー(Blue Comet SPT Layzner)のネタバレ解説・考察まとめ

『蒼き流星SPTレイズナー』とは、地球人とグラドス星人の混血児エイジが、地球侵略を目論むグラドス星の野望を阻むために戦う姿を描いた、1985年に制作された日本サンライズ(当時)制作の日本のロボットアニメである。スタイリッシュなキャラクターやSPTのデザインと、ハードな動きを追求した作画やリアルな設定で高い評価を得ながら、スポンサーが商品で事故を起こしてしまったために降板するという不運にあい、無念の打ち切りとなった。現代においても評価の高い『蒼き流星SPTレイズナー』についてまとめた。

CV:梅津秀行
「コズミックカルチャークラブ」のリーダー的なアメリカ人の少年。
情熱的な性格で、同じ「コズミックカルチャークラブ」のメンバーだった親友のジュノの死に際しいたく悲しむ。そのためにエイジに反発心を持っていた。
エイジとともに戦う中で憎しみは信頼に変わり、エイジの親友になる。
エイジを援護するために自らSPT「ベイブル(SPT-BB-02U)」に搭乗し、第二部では「ベイブル」の代わりに地球製のSPT「ドール(SPT-DL-X)」に搭乗する。
グラドス軍政下の地球でレジスタンスのリーダーとして戦い、同じく元「コズミックカルチャークラブ」のメンバーだったシモーヌを愛し、グラドス軍に身を投じた元「コズミックカルチャークラブ」メンバーのロアンと対決する。

シモーヌ・ルフラン

CV:平野文
「コズミックカルチャークラブ」のメンバーで、イギリス貴族とフランス人の子供。
ルフラン伯爵の令嬢である。
「コズミックカルチャークラブ」を牽引する女性メンバーで、アンナと同じくエイジに想いを寄せる。第二部ではデビッドに想いを寄せ、自らの立場を利用してグラドス軍の情報を収集し、その正体が発覚した後はデビッドとともにレジスタンスとしてグラドス軍に対抗し、自らSPT[ドール(SPT-DL-X)」を操り戦いに加わる。
気の強い性格で、地球側の軍にも一言言う。

ロアン・デミトリッヒ

CV:鳥海勝美
スイス人の「コズミックカルチャークラブ」のメンバーで、アンナとともに最年少である。
眼鏡をかけ、冷静な性格で知的な彼も、地球帰還の道のりでエイジとデビッドを援護し、SPT[バルディ(SPT-BD-03U)」に搭乗し戦う。
グラドス軍政下の地球では彼はグラドス軍に寝返り、A級市民としてエイジたちレジスタンスに対峙する立場だったが、彼の思いは、周囲にわからないようにレジスタンスを流したりして支援することだった。彼の目論見通りグラドス軍の中で進級し、ついにはグラドス地球駐留軍司令に昇格する。
その彼は「クスコの戦い」でついに本心を明かし、レジスタンスを攻勢に出させた。

アーサー・カミングスJr.

CV:鹿股裕司
「コズミックカルチャークラブ」メンバーのイギリス人少年である。
メンバーの中では最年長ながら、過保護に育った環境のため、物怖じする弱気な性格の少年で、SPTの操縦もくじけてしまい、常に輸送機「トライポットキャリアー(GTC-DN-03)」に陣取っている。
グラドス軍政下の地球で、グラドスの公務補佐官として働くB級市民である一方で、レジスタンスに情報を漏洩している。グラドス軍司令部まで昇進するが、司令のロアンについて、地球を裏切るわけがないと信じ、エイジたちを密かに支援している。
シモーヌを慕いつつ、シモーヌはデビッドに走り、想いは果たせなかった。

エリザベス・クレブリー

CV:戸田恵子
「コズミックカルチャークラブ」を率いる女性医師である。
子供たちと地球に帰還するが、エドワーズ空軍基地で解任され、去っていく時にレイズナーの隠れたAI「フォロン」の暴走に遭遇する。
平和を愛しながらもグラドス軍政下の地球で地球解放戦線の一員としてギルバート博士とSPT開発に取り組む。グラドス軍との戦いに疲弊した彼女は、やがて平和を愛する気持ちと矛盾するSPT開発に苦悩し、精神を病んでしまうのだった。

マッシュ

CV:伊倉一恵
グラドス軍政下の地球でアンナとともに登場する少年である。
レジスタンスと一緒に行動し、愛犬ガウとともにアンナの身を守るボディーガードと自認する。

AI

レイ

CV:原えりこ
固有人格を埋め込まれた、レイズナーに搭載のAIである。
コンピューター「SAI2000」のインターフェース(OS)で、V-MAX制御用に開発された。言語によって指示を受け付ける。
時々エイジに従わずに暴走するレイズナーに対し、エイジはレイの背後の第二のコンピューターの存在を予想するが、レイは知らないとばかり回答する。そのレイに業を煮やしたエイジは銃を突きつけ回答を迫るが、まったく回答しない。ついにエイジがレイに銃弾を発砲したとき、隠れていたコンピューター「フォロン」が出現する。レイズナーの暴走はフォロンによるV-MAXの発動だったが、レイはエイジとの対話で潜んだフォロンからV-MAXを引き継いだ。

フォロン

CV:原えりこ
レイズナーのAI「レイ」の背後に潜んでいたレイズナーの第二のコンピューターである。
神聖マザーコンピューターのユニットで、エイジの父ケン・アスカが開発し、密かにレイズナーに搭載させていた。レイズナーの特殊自己防衛プログラムかつ非常時高速戦闘システムである「V-MAX」を発動する権限を持ち、レイズナーがゲイルの攻撃にさらされた時にレイズナーを守るために「V-MAX」を強制発動させゲイルを葬り去った。
このとき、レイズナーが自分の操縦に従わずに作動したことからエイジは次第にレイズナーに搭載された第二のコンピューターを予測する。
地球に帰還した際、エドワーズ空軍基地でレイズナーが調査された時、レイズナーのハードウェアの一部に透視できない区画があることが判明する。エドワーズ空軍基地はさらにレイズナーを調査しようと試みるが、この時も「V-MAX」が発動。それを制止したエイジがレイズナーのAI「レイ」に問いただすが答えず、業を煮やしたエイジが銃弾を発砲した時に初めて「フォロン」が出現する。
グラドスの創世の秘密にまつわる伝承と保護という使命を持ち、エイジにグラドス創世の秘密を伝える。
宇宙空間でエイジと対話した「フォロン」は「V-MAX」の使用をエイジに委ね、自らは陰に潜み、テレビシリーズではラストまで再登場しなかった。

地球人

mattyoukilisd0
mattyoukilisd0
@mattyoukilisd0

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