ワイルドアームズ セカンドイグニッション(WA2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』とはメディア・ビジョンが開発したPlayStation用のゲーム作品。1999年9月2日にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)より発売。略称は「WA2」。ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。精鋭部隊"ARMS"に配属された主人公の青年アシュレーが仲間達とともに世界を救うために戦う物語を描く。「英雄」という言葉をテーマに複雑な人間関係が織り成すストーリーがドラマチックに展開されるのが大きな特徴となっている。

フォースアビリティ「アクセス」でナイトブレイザーに変身すると使用できるアシュレーのオリジナルパワー。バイアネットから変化しており、ストーリーが進行したり特定のイベントをクリアすることで使用可能な技が増える。最大で5種類の攻撃技があり、中でも「バニシングバスター」と「ファイナルバースト」は敵全体にダメージを与える強力な技となっているが、使用すると変身が解除されるという点がある。

アガートラーム

アナスタシアと最終バトル時のアシュレーが使用できるオリジナルパワー。味方を回復させる技や、ステータスを上昇させる技など強力な補助効果を持つ技が多い。また、仲間の力を束ねて攻撃する「アークインパルス」は絶大な威力を持つ。

デストラクション

ルシエドのオリジナルパワー。全部で2種類の攻撃技のみだが、いずれも強力な技となっている。

フォースアビリティ

各キャラクターが持つオリジナルとは異なる特殊技。4段階のレベルがあり、ストーリーの進行やイベントをクリアすることで増えていく。各フォースアビリティに設定されたレベルごとに必要なFPを消費することで使用可能となっているが、FPを消費するとオリジナルパワーが使えなくなるというリスクがあるため、この2つを使うタイミングを考えることが本作におけるバトルのポイントとなっている。

『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』の登場人物・キャラクター

メインキャラクター

アシュレー・ウィンチェスター

本作の主人公。19歳。臨海都市タウンメリアのパン屋に下宿している青年。強い正義感と優しさを持ち合わせているが、思慮深く温厚な性格でもある。当初は銃士隊に所属しており、誘拐事件を解決したことで緊急任務遂行部隊ARMSの隊員に抜擢される。しかしオデッサの降魔儀式の実験によってARMSは壊滅し、焔の魔神ロードブレイザーと聖剣アガートラームを内的宇宙に宿してしまう。その結果、相反する2つの力とアシュレーの意志が奇跡的に均衡を保ち、強大な戦闘能力を誇るナイトブレイザーへの変身能力を得る。その後、降魔儀式から唯一生存したことでアーヴィングから新生ARMSのメンバーとしてスカウトされ、ARMSのリーダー格となる。戦闘時には銃剣(バイアネット)というARMを武器として扱う。幼い頃から英雄という漠然とした存在に憧れを抱いていたが、様々な戦いを経験し、ARMSの仲間達や恋人マリナとの交流を通じて、英雄の真の意味を考えるようになる。最終決戦では、世界を支えるのは英雄という生け贄ではなく、ファルガイアに生きる全ての命に他ならないという答えを出す。その想いはファルガイアに生きる人々の心を1つに繋げ、アガートラームの真の力を引き出すことに成功しロードブレイザーを滅ぼした。

ブラッド・エヴァンス

かつて軍事国家スレイハイムで起きた解放戦争の英雄。32歳。戦後、戦犯として首に小型爆弾ギアスを埋め込まれてイルズベイル監獄島に収監されていたが、アーヴィングにその実力を見込まれ、ARMSの隊員となったアシュレーとリルカによって脱獄することとなり、ARMSの一員となった。以降、スレイハイム解放戦争で自分と仲間達を裏切った元指導者ヴィンスフェルトが率いるテロ組織オデッサと戦うことになる。戦闘時はマイトグローブ(炸薬式機械手甲)というグローブ型のARMによる打撃や、艦載式の重火器ヘヴィアームによる攻撃を行う。無口かつ冷静で任務に忠実な戦いのプロフェッショナルながら、仲間や民間人を守ろうとする熱さを持ち合わせている。また、ベテランらしい様々な見識を語ることや年長者としての気遣いを見せることも多い。ストーリー中盤、一時的にパーティーから離脱するが、危機に陥ったアシュレー達のピンチを救うために新たなヘヴィアームを引っ提げて復帰する。実は本物の英雄「ブラッド・エヴァンス」ではなく、本名は「ビリー・パイルダー」。本物のブラッドとは親友同士で、スレイハイム解放戦争の末期にお互いの認識票を交換していた。その後、追い詰められたスレイハイム王が起動した天使兵器エンゼルハイロゥを止めるために、本物のブラッドは行方不明となり、追跡部隊に追われていたビリーが落とした本物のブラッドの認識票が拾われたことで、ビリーはブラッドと認識される。ビリー自身も本物のブラッドを守るためにそのことを否定せずあえてブラッドを名乗り続けている。また、本物のブラッドはエンゼルハイロゥの起爆から生還し、現在はセボック村で保護されているが、精神が病んだ状態となっている。ストーリー終盤、レイポイント・ジオでマナを解放する際に、偽りに隠された真実の姿を晒すことを突き付けられる。ブラッドは自分が本物の「ブラッド・エヴァンス」であるという偽りを抱いていたが、世界の平和と人々を守るために仲間達とともに「英雄」にすがることなく戦うという想いは、偽りのない真実であることを告げ、マナの解放に成功する。

リルカ・エレニアック

シエルジェ自治領の魔法学校で魔法を勉強していたクレストソーサレス。14歳。”エレニアックの魔女っ子”と呼ばれた天才クレストソーサレスの姉がおり、その姉が本来新生ARMSに参加する予定だったが、リルカが絡んだ魔法実験の失敗で姉が他界してしまい参加できなくなってしまったため、代役としてARMSに参加することになった。天才と呼ばれた姉と比較すると魔法の才能は低く、周囲が必要としているのは姉であって自分はその代わりでしかないというコンプレックスを抱いている。しかし表面上は常に明るく前向きで、人々を魔法で幸せにしたいと考えている。口癖は「へいき、へっちゃらッ!」。テレポート系の魔法と相性が悪く、目的地に辿り着けないことが多い。ARMSとして任務を重ねるうちにアシュレーに淡い恋心を抱くようになるが、マリナの存在もあってその想いを表に出すことはほとんどなかった。ミレニアムパズルを用いてアシュレーのサルベージを行う作戦が失敗し、最終的にアシュレーがマリナの持つ感応石の光を頼りに自力でマリナのもとに帰還した際には、その想いが実らないことに寂しさを感じて涙を流した。ストーリー終盤、レイポイント・フレイでマナを解放するために、リルカが振るう最大の魔力をもって成功させなければならないという局面に立たされる。ミレニアムパズルでの挫折もあって自分にはできないと不安を抱くが、姉との別れ際に彼女が言った「もう、泣かないで。笑って、リルカ」という最後の一言を思い出し、姉の代わりではなく自分にしかできないことこそが、リルカ自身が持つ魔法であると自信を取り戻し、マナを解放することに成功した。

ティム・ライムレス

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