食戟のソーマ(しょくげき)【基本情報・随時更新】

「食戟のソーマ(しょくげき)」は、『週刊少年ジャンプ』で2012年52号から連載され、原作・附田祐斗先生、作画・佐伯俊先生、料理研究家・森崎友紀先生の協力のもと、日本屈指の料理学校で主人公・幸平創真(ゆきひらそうま)を始めとする個性豊かな生徒達が、“一流の料理人”を目指し切磋琢磨しながら友情と絆を育む“新感覚料理バトル<食戟>”漫画。

倉瀬真由美(くらせ まゆみ) 声-加隈亜衣/林沙織

創真の幼稚園の頃からの幼馴染である少女。

幼少期より料理に携わって「ゆきひら」を手伝っていた創真を意識していたが、容姿に自信が無いことから、その想いを打ち明けることはできずじまいだった。ただし、創真からは「責任感の強い人物」として明確に記憶されている。第37話では、弟が登場している。

遠月学園での合宿を終えて連休で帰郷してきた創真と再会し、寂れた商店街を盛り返そうとする彼に協力することになった際には、チラシの製作など自身にできるやり方で創真のサポートを行った。盛り返しに成功した後、創真の頼みで「とみたや」でアルバイトをすることになる。

小金井アキ

小金井アキ(こがねい-) 声-藤井ゆきよ

創真の中学生時代の同級生で、真由美とは親友の間柄。
創作料理で何度も真由美を気絶に追い込んでいる創真に呆れながらも、彼に想いを寄せる真由美を応援している。創真が帰郷して商店街を盛り返そうとした際には、相変わらず内気であった真由美の後押しをしている。

富田友哉

富田友哉(とみた ゆうや) 声-川田紳司

弁当のとみたや2代目店主兼すみれ通り商店街現商店会長。

眼鏡をかけた若い男性。立場とは裏腹に気弱で頼りない。リニューアルオープンした駅ナカ施設に客足を奪われたことで店の売上が激減し、意気消沈していたが、創真が考案した「すみれ印の唐揚げロール」により店の立て直しに成功する。その後、遠月へ戻るために普段は手伝うことができない創真から唐揚げのレシピを託された。月饗祭では創真からの依頼で彼の屋台にイベント用のベンチを提供した。

用語

遠月茶寮料理學園(とおつきさりょうりょうりがくえん)

東京都内にある日本屈指の名門料理学校。通常は単に「遠月学園」と呼ばれる。中等部と高等部の各3年制。制服は男女共にブレザー。

非常に厳しい少数精鋭教育を行なっており、高等部の1千人近い新1年生のうち2年生に進級できる者は全体の1割にも満たず、卒業までたどり着く者は、遠月十傑を除いてわずか数人から十数人しかいないという徹底した実力主義の教育方針を行っている。たとえ中退しても、学園に在籍していたというだけで料理人としての箔が付き、卒業まで至れば一生料理界のスターダムを歩めるという。在校生は家庭的に裕福な者が多く、創真の見立てでは自分の地位や実力に鼻をかけたいわゆる自己中心的でエリート面をした生徒が多く、逆に創真とアルディーニ兄弟のような現場経験者や極星寮の面々のような特技を持った生徒は少ない。この風潮は城一郎や堂島が現役の頃からであり、城一郎も名家出身者達に因縁を付けられていた。

広大な敷地面積を有し、学内にはさまざまな施設がある。学習内容は料理の基礎技術や食材の知識だけでなく、栄養学、公衆衛生学、栽培概論、経営学など多岐にわたる。料理学校としての歴史は長く、創真ら現高等部1年生は第92期生である。授業は一般の高校と違い、大学のように各生徒が授業ごとに教室を移動する「教科センター方式」を採用している。授業形式は食材やジャンルのテーマごとに料理を創作する授業と決められた料理を制限時間内に完成させる授業の2種類だが、「中枢美食機関」発足後は創作する授業が廃止された。

総帥を頂点とし、教育部門の「遠月学園」、食材の管理・流通を担う生産部門、観光部門の「遠月リゾート」、研究部門の「薙切インターナショナル」、他に海外部門・広報部門・総務部門といった組織で構成されている。食に関するあらゆる業界に強い影響力を持ち、食に携わる者で遠月の名を知らない者はいないといわれている。

食戟(しょくげき)

遠月学園伝統の料理対決による決闘。学園の生徒たちの間で争いが発生した場合、これに決着を付けるために行われる。
食戟に挑む者は自身の立場に見合った「対価」を差し出さねばならず、勝負に負けた者はその「対価」を取られて学園内の地位や権限を失ってしまう。

食戟を実施するためには、「正式な勝負であることを証明する認定員」「奇数名の判定者」「対戦者両名の勝負条件に関する合意」が必要とされる。また、「素材の調達も料理人としての技量のうち」という理由から、使用する食材や調理器具などはすべて対戦者本人が用意しなければならない。対決テーマは双方の得意ジャンルの中間地点に折り合いをつけて決めることが多いが、合意があればどちらかの得意ジャンルにすることができる。どうしても決着がつかない場合、後日に再試合を行う。なお、食戟の勝敗や日時、互いが賭けた条件はすべて公式に記録され、食戟管理局に保存されている。
遠月学園の事項の中でも重要視あるいは「聖域」のような扱いとなっており、薊政権となって改革が進んでも、学生達が「私達にはまだ食戟がある」と言われるほど希望を抱かれている。

連隊食戟(レジマン・ド・キュイジーヌ)

一騎打ちではなく集団対集団による変則的な食戟。両陣営の任意の者同士が勝ち抜き戦方式で勝負し最後まで生き残った側が勝利となる。

遠月十傑評議会(とおつきじゅっけつひょうぎかい)

遠月学園の学内評価上位10名の生徒たちによって構成される委員会で、学園の最高意思決定機関。通称「十傑」。

総帥の直下にある組織で、彼らの決定には講師陣も逆らえないという。物語開始当初のメンバー構成は3年生5人、2年生4人、1年生1人となっている。その会議はラウンドテーブルで行われる。十傑メンバーに選ばれる評価基準は、授業成績、合宿などの行事で上げた実績、学園への貢献度など多岐に亘るが、特に「食戟の戦績」が最も重要視される。十傑の順位変動は席次を賭けた食戟によって変動するが、逆に言えば席次を賭けていなければ十傑でない者が食戟に勝ってもその場で十傑になれるわけではない。アリスによるとメンバーは主に「秋の選抜」の本戦出場経験者から選ばれている。十傑の中でも第一席の獲得は特に難しく、女子生徒で第一席を獲得した者は、学園の長い歴史の中でも数えるほどしかいないという。第一席獲得者は、月天の間に肖像画が飾られる。

十傑に選ばれた者は学園が持つあらゆる権限、財力の一部を手中にできる存在とされ、料理のために遠月の莫大な予算を行使でき、高級食材や最新の調理器具・設備、数世紀前の希少なレシピやオークションで数百万の値がつく古典料理書にもアクセスが可能とされている。それらの権限は席次が第一席に近づくほど行使できる権限は増大していく。
中枢美食機関発足後、新総帥となった薊の方針に反対した女木島、一色、久我の3人が除名となり新たに葉山を含む3名が十傑に加わった。

極星寮(きょくせいりょう)

遠月学園の学生寮。大御堂ふみ緒が管理している。

かつては多くの十傑を輩出し、十傑全員が寮生だった黄金時代が存在した。現在では生徒の多くがマンションを借りて生活するために入寮者は少なくなり、「変わり者の巣窟」と呼ばれているが、寮生の実力は確かである。

現在の寮生のうち、一色慧のみが高等部2年生、その他は全て同1年生。幸平の歓迎会が行われた際には一色の誘いを断って欠席した寮生がいるとの会話があったが、欠席した寮生についての言及はその後無くなり、アニメ版ではそのシーンがカットされている。

ふみ緒によると、20年以上前に堂島と城一郎が在学していた頃は黄金時代の全盛期であり、この2人が中心となって食戟で土地を奪っては敷地面積を増やし、暖房設備の投資などもまかなっていた。そのうち、極星寮だけで独立採算制を取ることになり、城一郎によればもはや「独立国家」のようであったという。当時、快進撃を続けていた黄金時代の極星寮は多くの生徒から逆恨みされ襲撃を受けることがたびたびあったという。その名残で現在もバリケードやゲバ棒などの防衛設備が残っている。

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