アルスラーン戦記(アル戦)のネタバレ解説・考察まとめ

『アルスラーン戦記』とは、田中芳樹による大河ファンタジー小説。荒川弘によってコミカライズされ、それを原作に映画やアニメ、ゲームなどにもなった。テレビアニメは2015年4月から同年9月までの第1期(全25話)と2016年7月から同年8月までの第2期(全8話)までが放送された。荒川版のコミカライズは2013年9月より別冊少年マガジンにて連載中。架空の王国を舞台に戦乱の世界で1人の王太子・アルスラーンの成長と仲間たちとの絆を描いた英雄譚である。

戦士の中の戦士(マルダーンフマルダーン)と呼ばれる最強の武将。
パルス国の武将で万騎長(マルズバーン)の1人。黒い甲冑、黒いマントを翻し黒馬に乗って戦場を駆け抜ける黒衣の騎士。剣のみならず弓や槍などの武芸に秀でている。敵・味方双方に「人間相手にならまず負けない」と思われている。シンドゥラの王位継承をかけた「神前決闘(アディカラーニャ)」において相手の戦士を撃破。シンドゥラでは「猛虎将軍(ショラ・セーナニー)」の異名で呼ばれている。
生真面目で武人らしい性格だが、頭も良くものの道理をわきまえている。しかし叔父の大将軍(エーラーン)ヴァフリーズ老からは「自分が正しいと思うと、言うことに可愛げがなくなる」と苦言されることも。また、ただ堅苦しいだけでなく、人の心情も理解できる器量も持ち合わせている。アトロパテネの戦場で叔父の頼みでもあったことからアルスラーン個人に対して忠誠を誓っており、以降アルスラーンの一番の支えとなっている。

ナルサス(CV:浪川大輔)

出典: www.cospa.com

稀代の天才軍師。アルスラーンの政治・軍事の師匠でもある。
パルス国ダイラム領の元領主。知才に優れものごとの先の先まで見据えた考えを持ち、常に万全の準備を怠らない。また、剣術の腕も一流。容姿に似合わず毒舌家で、その発言は常に核心をついたものである。かつてパルスに隣国3カ国の連合軍が攻め入ってきた際に各国に嘘の情報を流し、連合軍内に内紛を起こさせてこれを見事に撃退。その功績により宮廷内に仕えていた。宮廷内の腐敗や汚職を目の当たりにしたナルサスは国の制度を変える改革案などを国王に進言。しかし受け入れてもらえず逆に忌避されてしまい、さらには汚職官僚や神官の不正を暴いたことから命を狙われたため、宮廷書記官の座と領地を返上してエラムと共に隠居生活を始めた。
地位や名誉、権力や財産に興味がないが、芸術に対する愛情は人一倍。時間があったり考えごとをする際にも趣味である絵を描き続けているが、その才能は壊滅的なようで、ダリューンに「どうせみじめなら、せめてお前の芸術とは無縁でいたい!」といわれる始末。パルス奪還後には宮廷画家の地位を約束されている。

エラム(CV:花江夏樹)

最年少の万能従者。
両親が元は奴隷でナルサスの父テオスに仕えていたが、テオスが急死して家督をナルサスが継いだ際に奴隷解放を行ったため自由民(アーザート)の身分となった。両親の遺言でナルサスの従者となり、彼のもとで家事などの仕事をして一緒に生活していた。ナルサスを心の底から尊敬しているが、時に毒舌をまき散らしたりもする。普段はアルスラーンたちの身辺の世話をしているが、偵察や罠の仕掛けなど裏方の仕事も務める。剣や弓にも長けている。アルフリードとはナルサスを巡って口論が絶えない仲である。
ペシャワール城塞への逃走中アルスラーンの人となりを知ることができたこと、アルスラーン本人から「私はお前と友達になりたい」と言われたことをきっかけに親交を深め、身分を超えた親友となる。
将来は様々な国を訪れ、失われた歴史や伝説を多くの人に知らせたいのだとアルスラーンに語ったことがある。

ギーヴ(CV:KENN)

流浪の楽士。
旅の楽士ながら剣と弓に優れている。特に弓の扱いについては神業的な腕前である。楽器の扱いはもちろん、女性の扱いに関しても優れている美青年。常に飄々として何事もそつなくこなすタイプだが、エクバターナ陥落時、王宮に滞在していたがどさくさに紛れて王室財産をもって脱出していたりするちゃっかりした部分も持ち合わせている。道中、女神官(カーヒーナ)ファランギースと出会い下心ありきで行動を共にする。洞察力にも優れていて人を見ていないようで、よく観察している。実際アルスラーンが幼少時、城の外で育ったことを見抜いている。また、頭の回転も速くペシャワール城へ向かう際に窮地に立たされたアルスラーンを機転をもって何度も助けている。
ファランギースに好意を持っているが相手にされていない。そんなところもどこか楽しみつつ何度もアプローチを続けるへこたれないメンタルの持ち主。
王侯貴族のことを軽蔑しているが、アルスラーンと行動を共にするうちに彼に対して好感を抱くようになる。

ファランギース(CV:坂本真綾)

美貌の女神官(カーヒーナ)。
ミスラ神殿に仕える女神官。美しく聡明で武芸も秀でており、自らも称している通りの絶世の美女である。弓の扱いに優れており、精霊(ジン)の声を聞き、水晶の横笛を奏でて彼らを使役することもできる。
アトロパテネでパルス軍が大敗したことを知り、先代の女神官長の命によりアルスラーン守護のために遣わされた。途中、ルシタニア軍に襲われるがそこで出会ったギーヴと共にこれを撃退。のちにアルスラーンたちと合流する。
相当な酒豪でギーヴとシンドゥラの王子・ラジェンドラの二人でかかっても酔いつぶすことができないほどである。その美貌から男たちに言い寄られることもしばしば。言い寄る男たちに辛らつな言葉と冷たい態度をとる一方でアルフリードなどとは仲が良く、面倒見のいい優しい姿を見せている。

アルフリード(CV:沼倉愛美)

山賊を生業とするゾット族の少女。気の強いところはあるものの、とにかく明るく情に厚い。馬を駆り弓や剣も使えて料理もできる。ペシャワール付近で銀仮面卿達を襲うも返り討ちに遭い、目の前で父を殺されてしまう。その場をナルサスに助けられ「いったん助けたら最後まで責任持ってくれなきゃ!」という理由でついていくことに。
ナルサスに惚れこんでいるものの、まったく進展はない。エラムとはよく口喧嘩をしているが、本当は仲良くしたいらしい。

パルス側

アンドラゴラス三世(CV:菅生隆之)

パルス国第18第国王。
数々の武勲を挙げた勇猛な騎士として知られているが、アトロパテネの戦いでルシタニアに敗れ、捕虜となる。
剛腹だがやや狭量な性格であり、内政面では臣下達の不正・腐敗を許すなど、君主として武に偏りすぎるところがある。アルスラーンに対しても武勲のみを求め、常に冷淡で父親らしい情を持ち合わせていなかった。
先代の王・オスロエス五世とは実の兄弟になるが、その政権移譲に関しては暗い噂がついてまわる。

タハミーネ(CV:田中敦子)

年齢不詳の妖艶なる王妃。
パルス国の王妃でアルスラーンの母。「関わった男性を不幸な境遇へと陥れる」と噂されている美女。元はパルスと敵対関係にあったバダフシャーン公国の妃だったが、パルスとの併合の際に当時の国王だったオスロエス五世の王妃となるが、彼の死後は弟のアンドラゴラス三世の妻となる。
ルシタニア軍により王都エクバターナを占領され、捕虜となるがルシタニア王イノケンティス七世より求愛されている。
アルスラーンは彼女の子供とされているが実の子ではないため、彼に対しては一貫して冷たい態度をとっている。

ヴァフリーズ(CV:津田英三)

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