重面春太（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ

伏黒恵と調伏の儀

七海にやられたかと思われた重面は自身の術式「奇跡を貯める」で生き延びていた。そして呪詛師・粟坂二良（あわさか じろう）、特級呪霊・陀艮（だごん）、呪詛師・オガミ婆の術式「降霊術」で再びこの世に肉体を得た伏黒甚爾（ふしぐろ とうじ）／禪院甚爾（ぜんいん とうじ）との連戦ですっかり消耗した伏黒恵を背後から襲った。自分より弱い存在である補助監督を殺し回り、それによって怒髪天を衝いた七海に徹底的に痛めつけられたにも関わらず、「これこれこーいうのよ！！こーいうのが向いてんのよ！！」とまたしても弱りきった相手をいたぶるのであった。伏黒は重症を負ってボロボロになるも、重面に付け入る隙を見せずになんとか逃げようとする。重面は地面に滴り落ちる伏黒の失血量を見て、自分が何もしなくてもその内死ぬだろうと楽しそうに伏黒は眺めていた。すると伏黒は歩き続けながら何故か自身の術式「十種影法術（とくさのかげほうじゅつ）」の詳細を話し始めた。

伏黒の術式「十種影法術」は最初に二匹の玉犬（ぎょくけん）という犬の姿をした式神を与えられる。以降は術師と玉犬で力を合わせて調伏の儀を行い、新たな式神を調伏することで式神を使役できるようになる。本来調伏の儀は術師本人が自分の力で行わなければ意味がない。しかし調伏の儀は「複数人で行うことも可能」であり、調伏していない式神を使役することはできないが、「調伏するためならいつでも呼び出すことが可能」なのだ。伏黒がそこまで説明したところで、重面はやっと伏黒の狙いを理解したが、もう遅い。伏黒は重面を巻き込んで、かつての「十種影法術」の使い手が誰も調伏することができなかった最強の式神、八握剣 異戒神将 魔虚羅（やつかのつるぎ いかいしんしょう まこら／以下、魔虚羅）の調伏の儀を始めたのだ。

召喚されて早々に魔虚羅は、伏黒を吹き飛ばした。その時点で伏黒は死亡したが、一緒に調伏の儀を行っている重面が生きているため、一旦仮死状態になる。これで重面も死ねば伏黒と重面の死が確定する仕組みなのだ。魔虚羅は重面に狙いを定め、拳を思い切り振り下ろした。そのまま魔虚羅の圧倒的な力の前に死ぬしかないと思われた重面だったが、気がつけば主人公・虎杖悠仁（いたどり ゆうじ）の体の所有権を手にした両面宿儺によって救われていた。両面宿儺は人々の大地への恐れから生まれた特級呪霊・漏瑚（じょうご）と別の場所で戦闘を行っていたが、漏瑚を倒しその場に現れたかつての部下である裏梅と話をしていた。その最中にお気に入りである伏黒の危険を察知して瞬時にやってきたのだ。両面宿儺の思った通り、伏黒は仮死状態であり、とりあえずではあるが重面を助けた判断が正しかったと安堵する。

一方重面は何が起こったか全くわからなかった。とりあえず両面宿儺が助けてくれたらしいということがわかり、「あっ、あのぉ～」と声をかけてみるが、「黙れ」と一蹴される。おとなしくしているように言われた重面は黙って両面宿儺と魔虚羅の戦いを見守った。渋谷という場所を目一杯使って縦横無尽に戦闘を繰り広げられる戦いに重面は声も出ず、ただ呆然とする。激しい戦いの末、両面宿儺は領域「伏魔御厨子（ふくまみづし）」を展開し連続斬撃を魔虚羅に浴びせ、「開（フーガ）」という謎の術式による炎の弓を使った攻撃で魔虚羅を倒した。

魔虚羅を倒した証なのか、魔虚羅が背中に背負っていた法陣を持って重面のもとまで戻ってきた両面宿儺。重面はこのまま殺されるかも知れないと緊張した面持ちで両面宿儺を見ていたが、両面宿儺は意外にも「去ね（いね）」と言って重面を見逃してくれた。重面はそのまま「しっ、失礼しまーす」とその場を去ろうと小走りで駆け出す。そして「また生き延びた。やっぱり俺は運がいい」と、呪いの王・両面宿儺を前に生還できることを喜んだ。

しかし両面宿儺が興味もないゴミ同然の重面を見逃してやるはずがなかった。重面はいつ斬られたか理解することもないまま、体を縦真っ二つに斬られて絶命した。自身の術式「奇跡を貯める」によって蓄積した奇跡が残っていれば本当に生き残れた可能性もあっただろうが、長年蓄えてきた奇跡は全て七海との戦いで使い果たしていたのだ（本編のこの時点で重面の術式の詳細が明かされる）。

重面春太の『呪術廻戦』での活躍はこうして幕を閉じた。

重面春太の関連人物・キャラクター

組屋鞣造（くみや じゅうぞう）

偽夏油／加茂憲倫／羂索に与する呪詛師。術式／生得術式を使用できるかどうかは不明だが、呪具作りについては界隈で一定の評価を得ている。五条悟という最高の素材を手に入れるという目的のためだけに偽夏油達に協力をしていた。所在地や全容は明らかになっていないが、自身の工房（アトリエ）を所持している。人やそれ以外の素材から呪具を作ることを生業にし、その熱意は職人のそれだ。特に人の素材にこだわっているような描写があり、目の前の人間で何が作れるかを常に品定めしている。素材を手に入れるためならと、人を殺すことに躊躇わない、クレイジーな男である。

重面春太といつから面識があったかどうかは不明。ただ重面からは「鞣造」と下の名前で呼ばれている。また非力な重面も持つ呪具「持ち手が人間の手になっている剣」を作った本人でもある。これらのことからそれなりに親しい間柄だったと思われるが、姉妹校交流会で五条悟達に捕まった後あっさり重面に見捨てられている。その後の生死は不明。

組屋鞣造（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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組屋鞣造（くみや じゅうぞう）とは、『週刊少年ジャンプ』の人気漫画『呪術廻戦』の登場人物。呪術を悪用し、世の理を乱す呪詛師という人間の一人である。
術式が使用できるかどうかは不明であるが、呪具作りにおいては秀でた才能を持っている。しかしその呪具を作るための素材に人間の体を使用するなどクレイジーな部分があり、呪具作り素材確保のために人を殺すことに躊躇いがない。五条悟という最高の素材を手に入れるためだけに偽夏油らに協力して、姉妹校交流会中の呪術高専東京校を襲撃後、五条らに捕らえられた。

釘崎野薔薇（くぎさき のばら）

呪術高専1年生。盛岡まで4時間かかるど田舎出身で、東京という都会に住みたかったという理由で上京してきた。術式「芻霊呪法（すうれいじゅほう）」の使い手であり、祖母も同じく「芻霊呪法」の使い手。八十八橋で体術の奥義「黒閃（ここうせん）」の発動に成功。もとは3級呪術師であったが、1級呪術師に推薦され昇級査定中である。

自分という存在をハッキリと持っている強い女の子。そしてワガママで我も強く、口も悪い。子供の頃はとくにガサツで男子をボコボコにするなどやんちゃであったが、小さい頃に出会った憧れの人「沙織ちゃん」に出会って、女性として気品を身に着けていき、釘崎野薔薇という人物が形成された。あまり口に出して言わないが、同じ学年の伏黒恵と虎杖悠仁を大切にしており、仲良く切磋琢磨している。また1つ年上の先輩、禪院真希を尊敬している。

渋谷事変では呪術界のエリート家系・御三家の一つである禪院家の当主・禪院直毘人の班に真希と共に配属されていたが、途中から別行動を取ることに。連絡が途絶えた補助監督・伊地知潔高の安否を確認するために、同じく補助監督の新田明と共に伊地知の元に向かっている途中で重面に遭遇。顎に強烈な一撃を喰らったせいで平衡感覚を失い立っていられなくなり、重面に新田共々殺されそうになったところを七海建人に助けられた。怪我をした新田を安全な場所へ送り届けた後、再び渋谷の中枢へと戻り戦いに参じる。虎杖と共に特級呪霊・真人と交戦し、一触必殺の真人の術式「無為転変（むいてんぺん）」を顔面に受け、触れられた部分が吹き飛ばされる重症を負う。その後の生死は不明。

釘崎野薔薇（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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釘崎野薔薇（くぎさき のばら）は、『呪術廻戦』の登場人物で、主人公虎杖悠仁の東京都立呪術高等専門学校におけるクラスメイト。同学年では紅一点だが、ヒロインというよりは性別を超えた悪友といった間柄。
東北の田舎出身の少女で、東京への強い憧れを持つ。都立呪術高専に入学したのも、呪術師を志す以上に“金の心配無しに東京に行ける”というミーハーな動機がその理由。本人はこれを「自分が自分らしくあるためだから命を懸けられる」と鮮やかに言い切り、並外れた度胸と気風の良さで仲間を牽引、呪霊との戦いに臨む。

伊地知潔高（いじち きよたか）

呪術師達をサポートする役割を持つ補助監督の一人。呪術高専東京校のOBであり、最強の呪術師・五条悟の2つ下、七海建人の1つ下の後輩である。呪術師を目指して呪術高専に入学したが、メンタルが向いてなさすぎるという理由で、進路を補助監督志望に変更。事務仕事が得意であり、補助監督として大成。渋谷事変では補助監督のまとめ役をしていた。

気が弱くて、それでいて心の優しい人物。まだ学生である虎杖達を危険な現場に送ることにいつも心を痛めており、自分の立場から子供である虎杖達を守ろうと精一杯努力をしている。先輩であり、呪術界の変革を臨む五条と呪術界上層部（特に保守派）の間で板挟みにされ、常に心労が耐えない。

渋谷事変で " 帳 " の外にて待機。電波が断たれた " 帳 " で活動する呪術師達のために、補助監督を総動員して連絡網を構築。事態の把握と補助監督達への指示をしていたところを背後から重面に何度も刺され重症を負う。その後七海によって反転術式の使い手・家入硝子（いえいり しょうこ）の元へと運び込まれて一命を取り留めた。

伊地知潔高（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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伊地知潔高（いじち きよたか）とは、『週刊少年ジャンプ』の人気漫画『呪術廻戦』の登場人物。呪術師と呼ばれる呪霊を祓う人間をサポートする補助監督の一人である。
もともとは呪術師を目指していたが、メンタルが向いてなさすぎて補助監督に進路を変更。事務処理能力が高く、補助監督の中でも一目置かれる存在に成長した。優しい心の持ち主で、子供を危ない現場に生かせることに葛藤を抱いている。
渋谷事変では呪詛師・重面春太に背後から刺されて重症を負う。しかし家入硝子の治療によって一命をとりとめた。

七海建人（ななみ けんと）

現代最強の呪術師・五条悟の1つ下の後輩である1級呪術師。在学中に友人を失ったことなどをきっかけに、呪術師というものに失望、絶望して一度はその道に背を向けて一般企業に就職した。しかしとある出来事をきっかけに、自身がやり甲斐や生き甲斐、他人から必要とされることを望んでいるのだと自覚し、再び呪術の世界に舞い戻る。以後研鑽を積んで1級まで上り詰めた。

母方の祖父がデンマーク人であり、自身はクオーター。プラチナゴールドの髪に、碧眼が特徴（アニメでは目の色が薄茶色）。つるなしのサングラスをかけて視線を隠しており、無愛想でクールなため、少し近寄りがたい雰囲気がある。一般企業に勤めていた経歴があり、奇人変人の多い呪術師の中ではかなりまともで部類に入る。にでも丁寧な口調で話し、子供を守るのは大人である自分の義務であるという、徹底した大人ぶりを発揮しており、伊地知からは「大人オブ大人」と尊敬される。常に冷静沈着に立ち回っているが、その内には熱い情動を孕んでおり、自らの使命感や感情に従って任務に取り組む。

渋谷事変では、重面春太によって多くの補助監督が殺されているのを見て激昂。普段は崩さないポーカーフェイスに怒りを顕にしながら、重面に鉄槌を下して意識不明の状態に追い込んだ。その後封印された五条悟を救出するために、渋谷駅地下5階へ向かう途中、陀艮、漏瑚と立て続けに特級呪霊に遭遇。重症を負ったままそれでも改造人間を祓い続ける前後不覚の状態で、特級呪霊・真人と会敵。一触必殺の真人の術式「無為転変」を喰らい、虎杖の見ている目の前で殺された。

七海建人（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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七海建人（ななみ けんと）は、『呪術廻戦』の登場人物で、主人公・虎杖悠仁の担任・五条悟の後輩でもある1級呪術師。
言動は慇懃なサラリーマンといった風だが内には強い使命感を持っており、理屈より自身の感情を己の原動力としながらもクールに冷徹に立ち回る。一度は呪術師という仕事への失望から一般企業へと就職するも、自分がやりがいや誰かに必要とされることを望んでいたことに気づき、呪術の世界に舞い戻った。虎杖の成長を見守り、兄貴分的存在になるが、渋谷事変で特級呪霊・真人の術式「無為転変」を受け死亡した。

伏黒恵（ふしぐろ めぐみ）

呪術高専東京校の1年生。最強の呪術師・五条悟を師に持つ。呪術界のエリート家系・禪院家出身の父親を持ち、その優秀な血を引いている。禪院家の相伝の術式の一つ「十種影法術」も受け継いでおり、禪院家の外で育ちながらも、本家の血筋以上に才能に愛されている麒麟児。

義理の姉である伏黒津美紀（ふしぐろ つみき）という疑いようもない善人が呪われて意識不明になった様を見て、世の中の理不尽さに憤りを感じている。そのため「不幸が無差別に降かかるのなら、救いの手もそうあるべきだ」という思いを抱き、「不平等に（自分が助けたいと思った）人を助ける」ことを信念に置いている。善人だと認めた相手の幸せを願いかなり入れ込むが、逆に悪人だと認めた相手は積極的に助けようとはしない。

渋谷事変の特級呪霊・陀艮戦で領域を展開し大きく呪力を消耗した後、呪詛師・オガミ婆の術式「降霊術」で再びこの世に肉体を得た伏黒甚爾／禪院甚爾によって連れ去られる。強者を求めるだけの殺戮人形と化した甚爾に戦いを挑まれ、これに応戦。突然自害した甚爾の奇行のおかげでその場を脱し、満身創痍の状態で渋谷で戦う他の仲間のもとへ駆けつけようとした時、重面に後ろから刺されて重症を負う。このままでは無残に殺されると確信した伏黒は切り札である「十種影法術」の最強の式神・八握剣 異戒神将 魔虚羅の調伏の儀に重面を巻き込んだ。

伏黒恵（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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伏黒恵（ふしぐろ めぐみ）は、『呪術廻戦』の登場人物で、呪術の名門禪院家の血筋を引く麒麟児。東京都立呪術高等専門学校の一年生にして二級呪術師の資格を有し、主人公虎杖悠仁とはクラスメイト。
一見するとクールで真面目な優等生ながら、内には激しい情動を秘める。善人だった姉が呪いによって倒れたことが呪術師を目指す動機となっており、最強の呪術師五条悟に師事する。自身を救うために特級呪霊両面宿儺の宿主となった虎杖を庇い、彼の善性と呪術師としての潜在的な才能を信じて、宿儺の力を求めるあまたの敵と戦っていく。

両面宿儺（りょうめんすくな）