マニアックな007シリーズの裏設定・都市伝説・トリビアまとめ

007シリーズとは、イアン・フレミングによる架空の英国秘密情報部のスパイ・ジェームズ・ボンドを主人公とする小説シリーズ、およびそれを原作とした映画シリーズである。日本では「007シリーズ」と呼ばれる。ここでは、10月5日はジェームズ・ボンドの日に制定されているというトリビアや、ボンドには結婚歴があるという設定、名監督のスティーブン・スピルバーグやクエンティン・タランティーノが007の映画を撮りたがっていたといったさまざまな雑学をまとめた。

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島の中心にある広場にて。到来したMI6のヘリコプターを黙って見つめるシルヴァ。

ボンドとセヴリンが船上で敵の一味に捕らえられ、連行された孤島のシーンを見て、すぐピンときた日本人は多いだろう。この活動拠点のモデルとなった場所は、長崎県の軍艦島である。映画上ではマカオ沖に浮かぶ廃墟の島「デッド・シティ」として登場する。スタジオ内に軍艦島をモデルとした建物などを再現したものだが、荒廃した島内の様子など、本作最大の敵シルヴァの不気味さを際立たせるに相応しい場所だったと言えるだろう。

Mの本名はオリビア・マンスフィールド

ボンドがMからの贈り物を開けた所。箱の外側に、サイン入りのメッセージカードが貼られている。

本作では、謎とされていたMの本名が判明する。
Mの葬儀後、イヴがボンドにMの遺品である犬の置物を渡すシーンがあるのだが、このプレゼントのメッセージカードに彼女のサインが記されているのだ。『007/カジノ・ロワイヤル』では、自分の名前を告げようとしたボンドを厳しく制した事を考えると、感慨深いプレゼントである。死後に本名を伝える事で、ボンドを心から信頼していた事を伝えたMであった。

『007 スペクター』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『007 スペクター』は2015年公開の007シリーズの第24作目。ダニエル・クレイグがMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じる4作目の作品である。

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マドレーヌの勤務先はオーストリアの山頂レストランがモデル

ボンドとマドレーヌが出会った場所、オーストリア・ソルテンのクリニック。

ボンドが、ホワイトが最期に残した手がかり「アメリカン」の謎を解く為、患者を装ってホワイトの娘であるマドレーヌに会いに訪れたのは、オーストリアの山岳地帯にあるクリニックだ。
最新鋭の設備を贅沢に備えたクリニック「Hoffler Klinik」として、ロケが行われたのはオーストリア・ソルデン(ゼルデン)のガイスラッハコーゲル山頂、標高3,048mにあるレストラン「ice Q」である。外観や屋外シーンは現地ロケで撮影された。ただしダニエル・クレイグやレア・セドゥら俳優の出演シーンは、ロンドン郊外のパインウッド・スタジオに組まれたセットで撮影された。
ボンドが、クリニック内のバーでウォッカ・マティーニを注文するものの、「アルコールはありません」と断られるシーンがある。しかし、2013年にオープンしたガラス張りのこのレストラン「ice Q」ではマティーニが飲めるという。Qが注文した消化酵素シェイクはない。本作で登場した事でレストランの人気は急上昇し、一時は予約が殺到したという。3000m級の雪山の景色に目を奪われるシーンである。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は2021年公開の007シリーズの第25作目。6代目ボンドであるダニエル・クレイグは本作を持ってボンド役を引退した。

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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でのマドレーヌの回想シーンと子役の体当たりの熱演

マドレーヌの幼少期を演じたコリーヌ(右下)の名演が光るシーン。

映画の冒頭部分で幼いマドレーヌが、2階の自室でたまごっちで遊ぶシーンがあるが、形状から判断するに1990年代後半に発売された物と見られ、このシーンは西暦2000年より少し前の設定ではないかと推察される。
「能面の男」サフィンの急襲を受けた際、物陰に隠れたマドレーヌだが、偶然たまごっちのアラーム音が鳴り、サフィンに存在を察知されてしまった。
また、サフィンから逃れて氷の湖に転落したマドレーヌだが、この水中シーンは子役のコリーヌが、水深の深いウォータータンクで泳いで撮影したもの。
映画の公開前、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたプレミアでは、その迫真の演技が観客の目をくぎ付けにし、コリーヌのシーンの終わりには会場全体に拍手が湧いたという。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の直前にダニエル・クレイグが中佐に

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』公開直前の2021年9月、イギリス海軍はダニエル・クレイグを、作中のボンドと同格となる名誉中佐に任命した。
映画・演劇への顕著な貢献がその理由で、2022年9月8日にエリザベス2世が死去したため、10月18日にウィンザー城で執り行われた式典ではアン王女がクレイグに勲章を授与した。

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