NG(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『NG』とは、2018年にエクスペリエンスから発売された、PlayStation Vita向けホラーアドベンチャーゲーム。『心霊ホラーADVシリーズ』の第2作目。同シリーズ作品の『死印』や『死噛 ~シビトマギレ~』と世界観を共有している。
物語の舞台は1999年の東京都神座区。主人公・鬼島空良(きじま あきら)が、少女人形の怪異・かくやによって巻き起こされる怪異事件に、協力者と共に立ち向かっていく。
ジャパニーズホラー的恐怖を織り込んだストーリーラインと、個性的なキャラクターが作品の魅力だ。

クライシスチョイス

クライシスチョイスの選択肢。正解は1つのみ。

怪異からの攻撃を受けた際や、重要な選択が迫られた際に発生する時間制限付きの選択肢。
発生すると画面にタイマー兼体力となるポイント「SECURE」が1000ポイント固定で表示され、時間の経過と共に減少していく。このSECUREが0になる前に、正解の選択肢を選んで、規定回数の危機を回避すると成功となり、物語は進行する。不正解の選択肢を選ぶとSECUREにダメージを受けてしまい、制限時間も厳しくなる。SECUREが0になった時点でクライシスチョイスは失敗となり、ゲームオーバー。
尚、選択肢の中には選んだだけで一気にSECUREが0になるというドボンのものも存在する。

サバイバルエスケープ

サバイバルエスケープの画面。スポットを選んでアイテムを選択し、危機を切り抜ける。

主に怪異と遭遇し、対決を行う際に始まるシステム。
怪異や背景マップに散りばめられた「スポット」と、選択肢として表示されるアイテムや情報の中から正しいものを選び、組み合わせて危機を乗り越えていく。間違えた組み合わせを選んでしまうと、即時ゲームオーバーになるという非常にシビアなシーンである。
ただし、時間制限はクライシスチョイスと違って無いため、じっくりとスポットとアイテムを見比べ、最善の選択を選んでいくことが推奨される。

ブラッドメトリー

左から2番目のアイコンがブラッドメトリー

第2章のイベント後から探索メニューに追加されるシステム。血痕の付着したアイテムやスポットが探索中に選択されると実行できる。
空良の能力を駆使して、血液の中に残った残留思念やビジョンを読み取り、探索のヒントにすることが可能。
重要な情報が見つかる場合が多いため、血の痕跡が見つかった時点で実行することが推奨される。

ジャッジシステム

ジャッジシステムが挿入される一幕。ここで選んだ表情で相手の反応も好感度も変化する。

登場人物との会話中に挿入される可能性がある選択肢のようなシステム。
相手の言葉に対して、どのような反応を示すのか、5段階の表情で選択できるというものである。表情は怒り・嫌悪を示すものと、友好・笑顔を示すものがそれぞれ2つ、そして無表情が1つ。選択した表情によって、相手の反応が変化する他、内部に設定された好感度が増減する。基本的には友好的、笑顔で接すれば大体は好感度が上昇するのだが、時には満面の笑みでは好感度が低下する場面も存在。
尚、好感度は一定値まで上昇すると、第6章内終盤にて、一部キャラクターの追加情報が公開される。

怪異の救済

怪異と対峙した際に発生するサバイバルエスケープで発生する分岐。サバイバルエスケープの最中に特定のスポットとアイテムを選ぶことで、怪異の結末を変化させられる。
片方は怪異の弱点を突き、怪異を消滅させてしまう「デストロイ」。もう片方は、怪異の恨みを晴らすような行動を行い、怪異の魂を救う「キュア」。どちらを選んでも怪異との決戦を乗り切ることは可能だが、デストロイする選択肢を選んでしまうと、同行しているメンバーも死亡してしまう。
ただし、怪異のデストロイを行った際には、同行者それぞれに専用の死亡スチルが表示される。どれも怪異の特性に沿った非常に凝った代物のため、見たいならばわざとデストロイするしかない。また、怪異のデストロイと同行者の死亡はエンディング分岐の条件にも深く関わるため、見たいエンディングがあるならばデストロイとキュアを計画的に行う必要がある。

恐怖モード

物語冒頭に表示される恐怖モードの説明画面

『NG』本編全体に適用できるオプションシステム。スポット選択や場所移動、メニュー画面の開閉など、データのロードが挟まる場面に挿入される可能性がある恐怖演出の頻度を調整することができる。
調整は「恐怖モード」「デフォルト」「オフモード」の3段階で可能。最大レベルである「恐怖モード」にすると、高い頻度でジャンプスケア(びっくり要素)が増加するため、怪異から受けるじわじわとした恐怖以外もたっぷりと味わえる。
尚、このモードをオフにしても、特定箇所で確実に挿入されるびっくり要素は必ず発生するため、注意。

Dカード探し

『NG』本編内のおまけ要素。特定マップに足を踏み入れた際に、怪異・Dマンから強制的に送られてくる「Dメール」を基に、マップ上に隠されたアイテム「Dカード」を集めていくというもの。
Dメールには「カミヲタベルアカイカイブツヲシラベヨ」などの抽象的なヒントが記載されており、このヒントが示すポイントをマップから探し出して調べると、Dカードが入手できる。ヒントのポイントは現在地から戻ったマップにあったり、少し進んだ地点にあったりなど多彩で、時に以前ポイントを調べた際に何も見つからなかった場所にも存在。コンプリートをするためには、マップに配置されたオブジェクトを観察すること、一度捜索した場所でもくまなく探すことが大事となる。
ただし、Dカードの捜索はDメール受信から一定期間内でしか行えず、特定のイベントを越えてしまうと回収不能となってしまうため、受信直後にすぐ捜索しなければならない。

Dカードを手に入れると、架空の都市伝説(『心霊ホラーADVシリーズ』に関係するものが多い)が記載された「怪異見聞録」というテキストが閲覧可能。更に全てのカードを集めると、第6章終盤にてDマンと対面するシーンが追加される。

『NG』の登場人物・キャラクター

主人公とその仲間たち

鬼島空良(きじま あきら)

CV:川端快彰

物語の主人公となる18歳の少年で、東京都神座区吉走寺に住む高校3年生。物語開始2年前に母親を亡くし、叔母である鬼島那津美が書類上の親となっている。
無愛想でドライなアウトロー少年だが、仲間意識が強く、家族想い。
ある日突然人形少女・かくやに気に入られ、従妹である鬼島愛海を人質に取られて、かくやの危険なあそびに付き合うこととなってしまう。
冒頭にて容姿のカスタマイズと、名前の変更が可能(その際、変更した名字に那津美や愛海なども変更される)

類まれなる戦闘センスと身体能力、冷静沈着な思考回路と高い反射神経を持ち、フィジカルの能力はかなり高い。喧嘩の実力は、ヤクザが取り仕切る喧嘩試合「アングラマッチ」で5回の優勝、全戦全勝という記録を残すほど。この高い身体能力と冷静な判断能力は、怪異との対峙の際にも大きく役立つことになる。
また、物語序盤にて、触れた血液から記憶や思念、情念を読み取る能力「ブラッドメトリー」にも覚醒。それらの能力を駆使し、かくやとのあそびを生き抜いていく。
その反面、おつむの方は残念。

物語後半において、実は代々かくやこと「かぐや人形」を封印してきた弥勒一族の血を引くことが判明。ブラッドメトリーの能力もその血筋によって発現した物であった。

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