NG(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『NG』とは、2018年にエクスペリエンスから発売された、PlayStation Vita向けホラーアドベンチャーゲーム。『心霊ホラーADVシリーズ』の第2作目。同シリーズ作品の『死印』や『死噛 ~シビトマギレ~』と世界観を共有している。
物語の舞台は1999年の東京都神座区。主人公・鬼島空良(きじま あきら)が、少女人形の怪異・かくやによって巻き起こされる怪異事件に、協力者と共に立ち向かっていく。
ジャパニーズホラー的恐怖を織り込んだストーリーラインと、個性的なキャラクターが作品の魅力だ。

人形怪異かくやが付与する呪い。
呪いは身体に浮かび上がる無数の口という形で現れ、呪われた相手の死へのタイムリミットが迫る度に騒ぐ。タイムリミットに合わせて、口は「はじまりはじまり」「いよいよ大詰め」「めでたしめでたし」と前置きして始まり、呪われた相手の顛末をおとぎ話調に語る。このめでたしめでたしの後、一定時間後に、呪われた相手は怪異によって死んでしまう。
尚、この口は呪われた本人しか見えないが、実態を伴っているため、触ろうとすると噛む。また、出現する際は痒みや熱、眩暈を伴うことが、作中で描写された。

ブラッドメトリー

ブラッドメトリーで読み取った怪異の被害者の記録

空良が持つ特殊能力。
血液に触れ、精神を集中させることで、血液に残された思念の残滓や記録を読み取るというもの。モノに触れることで記憶や記録を読み取る超能力「サイコメトリー」にちなんで、葉月が名付けた。
実は空良の中に流れる、かぐや人形を封印する弥勒家の血に由来する代物。
バッドエンドではこの能力が暴走してしまい、自らの血から延々と非日常の痛ましい記憶を読み取り続けるという状態に陥る。

幽世

幽世からこちらを覗くかくや

世間一般的には死者が住むとされる世界。
『NG』作中では鏡の中に存在し、かくやが封印されている場所だった。合わせ鏡をすることで道を作り、行き来ができるようになる。

月刊オーパーツ

『NG』作中世界にて発刊されているオカルト雑誌。古今東西様々な超常現象や都市伝説について記載されており、葉月の愛読書。
また、生前のDマンは同雑誌の編集者、前作及び次回作の登場人物である渡辺はアルバイトで記者を勤めている。

ツクヨミ鬼さん

ツクヨミ鬼さんをやろうとする石丸将

『NG』作中にて10年前に流行ったとされる都市伝説。とある儀式を行うことで呼び出すことができ、何でも願いを叶えてくれるという存在。
名前の由来は「月読命」が関係していると言われていたが、単に月のある晩じゃないと現れないからこの名前になったという。

呼び出すための儀式は、月の出ている夜に自分を囲むように鎖を置き、その中で自身が用意した燃えるモノを燃やし、者が燃え尽き得る前に呪文を唱えるというもの。
呪文は「ツクヨミ鬼さん ツクヨミ鬼さん どうぞおいでください」「ツクヨミ鬼さん ツクヨミ鬼さん 願いを叶えてくださいませ」と続けて唱えるものとなっている。唱え終わったら手鏡を2枚使って合わせ鏡をすると、ツクヨミ鬼が現れると伝えられていた。
ちなみに、燃やすものの価値に比例して、叶う願いの大きさが変わるのだという。

夏越しの戯

夏越しの戯の準備を進める弥勒

かぐや人形を封印するために、弥勒一族が取り仕切っていた儀式。
弥勒一族が持つ霊的な力を注いだ人形をかくやへと渡し、彼女の力を抑えて鏡の中にある「幽世」へと封印するという内容である。この封印は10年周期で弱まるため、定期的に行っていく必要があった。

しかし、事故により霊的な力を失った弥勒は、かぐや人形を封印することができなくなる。そんなかぐや人形の封印をどうにか続けようと行ってきた外法が、生きた少女を人形に改造し、かくやに渡し、力を抑えて封印を施すという代物だった。この外法を行ってきたこと、最後に外法に利用した少女が思春期を迎えていたことが、今作における悲劇の発端となる。
尚、この外法に利用する少女の調達に協力していたのが、ツクヨミ鬼の核となっている「石丸将」と彼の生家であった。また、儀式の名前も彼によって「NG」と略されている(弥勒はそれを聞いて苦言を呈しているため、認めてはいないが)

ちなみに、詳しい儀式の手順や外法に手を出した経緯などは、弥勒一族の当主・弥勒夜雲の手によって、儀式と同名タイトルの短編小説の体で発表されていた。

NG

『NG』作中では複数の意味を持つ言葉。
最初の意味は「ノーグッド」で、空良が冒頭にこれから始まる非日常を指して称した。
次の意味が「ネクロゲーム」で、Dマンがかぐや人形が仕掛けた遊びを、新たに現代風に言った言葉。これはDマンがDカード内で勝手に言ったものなので、他の人物が呼ぶことはない。
最後が「夏越しの戯」を石丸将が略した言葉。弥勒はこの言葉を略したことを良く思っていなかったのだが、かくやは気に入ったらしく、この言葉を「かくやとととさまの秘密」として使っていたことが伺える。

組織

天生目組

神座区周辺を拠点としている暴力団。
現組長は天生目の父親である天生目泰造。組員として作中では丸橋が登場し、彼は神座界隈のシノギを担当していた。
天生目自身は未成年かつ学生であるため、まだ正式な組員ではないが、組員をある程度自由に動かせる程度の権力は持っている。

住井グループ

『NG』作中で登場する、多くの業務を手掛けるグループ企業。確認されているだけでも、建設業の他、住井化学という化学メーカーも擁している。
大企業ではあるのだが、犯罪などに関する黒い噂が絶えない。

端午会

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