Aerosmith(エアロスミス)の徹底解説まとめ
Aerosmithは1970年にボストンで結成されたロックバンドだ。地元のバンドでドラムを担当していたスティーヴン・タイラーと、Gt.のジョー・ペリーを中心に活動を開始。1973年のシングル『Dream On』など、ヒット曲を連発して成功を収めた。1980年代前半にはメンバーの薬物問題で一時活動が停滞したが、1980年代後半に克服。その後、アルバム『Pump』など再び支持を得て、復活を果たす。全米のみならず世界でその人気を確立し、ロック界のレジェンドバンドとして知られている。
リック・デュファイ(Rick Dufay)
ジョー・ペリーとともに脱退したブラッド・ウィットフォードの代わりにGt.としてバンドに加入。フランス・パリ出身、1952年2月2日生まれ。ジョー・ペリーとブラッド・ウィットフォードが復帰する1981年から1984年まで楽曲制作やライブなどバンド活動を支えた。1982年リリースのアルバム『Rock in a Hard Place』の制作に参加したが、それまでのギターサウンドとは異なったことなどが原因で、全米チャートでは32位という結果になった。
Aerosmithのディスコグラフィー
シングル
『Dream On』
1973年6月27日発売
1. Dream On
2. Mama Kin
Aerosmithの1stシングル・代表曲。夢を追い続けることの重要性と、困難に直面しても希望を持ち続けることをメッセージとして伝えている。ロックバラードでスティーブン・タイラーのハスキーボイスがサビで響き渡る。リリース当初は売り上げは振るわなかったものの、1975年に次の楽曲発表のつなぎとして再発売した際に爆発的な人気を得た。
『Walk This Way』
1975年8月28日発売
1. Walk This Way
2. Round and Round
3. Uncle Salty
アルバム『Toys in the Attic』に収録され、バンドのキャリアを最も象徴するかのような楽曲となっている。ブルースとロックをかけ合わせたようなギターリフと、スティーブン・タイラーのハスキーな歌声、そしてBa.とDrs.によるタイム感のあるリズムで聞く人を今でも魅了し続ける1曲だ。1986年にはヒップホップ・グループRun-D.M.C.とのコラボレーションによるカバー版もリリースされ更に人気を高めた。ロックとヒップホップを融合した先駆的な曲としても知られている。
『Dude(Looks Like a Lady)』
1987年9月22日発売
1. Dude(Looks Like a Lady)
2. Once is Enough
3. Simoriah
1980年代前半に低迷していたバンド、その復活ののろしを上げた楽曲の1つだ。外見や先入観をテーマにタイトル通り“男なのに女に見える”人物について歌っており、性別や外見による固定概念を打ち崩すことをテーマにしている。エネルギッシュでユーモラスな楽曲で、当時のグラムロックやニューヨークのクラブシーンの一端がうまく捉えられている。
『Angel』
1988年1月5日発売
1. Angel
2. Girl Keeps Coming Apart
バンドの中でも最も成功を収めたバラード曲の1つで、この曲のヒットにより完全復活を確実のものとした。失われた愛を取り戻したいと願う心の叫びが表現されており、スティーブン・タイラーの力強くも感傷的な歌声が聴ける。
『What It Takes』
1990年2月26日発売
1. What It Takes
2. Monkey on My Back
「Angel」に続いて発表されたバラード曲。もともとサビにはキーボードが使われる予定だったが、アコーディオンに変更されたことで、哀愁漂うすばらしい変化がもたらされた。過去の恋愛とそれによって生じた傷ついた感情が歌われており、若い子にもアルバムのほかの曲を聴いてもらえるように、スティーブン・タイラーが作ったとされているが、代表曲となりアルバム2枚に収録された。
『The Other Side』
1990年7月6日発売
1. The Other Side
2. My Girl
ハードロックとソウルフルなジャンルの融合によって生みだされ、バンドの新しい曲調に向けた挑戦としてホーンセクションなどもある。“困難や苦しみを乗り越えて進んでいくこと”が歌われており、1980年代から1990年代に入り、より良い未来を目指そうとするバンドの気持ちが反映されたような1曲となった。
『I Don't Want to Miss a Thing』
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目次 - Contents
- Aerosmithの概要
- Aerosmithの活動経歴
- Aerosmithの原点
- バンド結成からデビューまで
- 3rdアルバムからチャート上位に入る有名バンドに変貌
- 1980年代前半はメンバーの薬物問題などで低迷期が続く
- 第2次黄金期を迎えてヒット作を連発
- 映画の主題歌に楽曲が起用され爆発的な人気を獲得
- 2017年にフェアウェル・ツアーの開催を発表
- Aerosmithのメンバー
- 現メンバー
- スティーヴン・タイラー(Steven Tyler)
- ジョー・ペリー(Joe Perry)
- ブラッド・ウィットフォード(Brad Whitford)
- トム・ハミルトン(Tom Hamilton)
- ジョーイ・クレイマー(Joey Kramer)
- 旧メンバー
- レイモンド・タバーノ(Raymond Tabano)
- ジミー・クレスポ(Jimmy Crespo)
- リック・デュファイ(Rick Dufay)
- Aerosmithのディスコグラフィー
- シングル
- 『Dream On』
- 『Walk This Way』
- 『Dude(Looks Like a Lady)』
- 『Angel』
- 『What It Takes』
- 『The Other Side』
- 『I Don't Want to Miss a Thing』
- 『Jaded』
- 『Girls of Summer』
- 『Can't Stop Lovin' You』
- アルバム
- 『Aerosmith』
- 『Get Your Wings』
- 『Toys in the Attic』
- 『Rocks』
- 『Draw the Line』
- 『Night in the Ruts』
- 『Rock in a Hard Place』
- 『Done with Mirrors』
- 『Permanent Vacation』
- 『Pump』
- 『Get a Grip』
- 『Nine Lives』
- 『Just Push Play』
- 『Honkin' on Bobo』
- 『Music from Another Dimension!』
- ベスト盤
- 『Greatest Hits』
- 『O, Yeah!The Ultimate Aerosmith Hits』
- 『Devil's Got a New Disguise:The Very Best of Aerosmith』
- 『Tough Love:Best of the Ballads』
- Aerosmithの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- Sweet Emotion
- Cryin'
- Crazy
- Amazing
- The Other Side
- Dude(Looks Like a Lady)
- Angel
- I Don't Want to Miss a Thing
- Jaded
- Girls Of Summer
- Aerosmithの名言・発言
- スティーブン・タイラー「ステージに上がって観客に受け入れられるように活動してきたわけだけど、言い換えれば戦争に行くようなものだ。今ではある意味PTSDみたいになっているけど、それが生き抜いている証拠でもあるんだ。」
- スティーブン・タイラー「ジョン・ケリー(大統領候補)とは仲が良くてよく話すんだ。民主党大会で演奏してくれと頼まれたけど、残念ながらその日はライブがあるから、大統領に当選することができたら就任式で演奏してやるよ」
- スティーブン・タイラー「人生の中で何度も手に負えない事態や出来事はあった。でもそれがあったからこそ今の俺がここにいるんだ。」
- スティーブン・タイラー「ロックは自由の象徴だ。だから制限があるもの、制限をかけるものはロックで全て排除しようぜ。」
- ジョー・ペリー「俺らはバンドとして1980年代を迎えるための準備が不十分だ」
- Aerosmithの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- スティーヴンとジョーの愛称は「トキシック・ツインズ」
- スティーブン・タイラーは女優のリヴ・タイラーの父親
- 日本の番組やCMのタイアップ曲としても多数起用
- 親交の深いバンドやアーティストはGuns N' RosesやLenny Kravitz
- B'zの楽曲制作への参加やライブでの共演も多数