Free!の名言・名セリフ／名シーン・名場面まとめ

松岡凛（まつおか りん）の亡くなった父親はオリンピック選手を目指し、小学生の頃はリレーを泳いでいた。凛も父親と同じ夢を追いかけ、自分にとっての最高のチームとリレーを泳ぎたいと思っていたのである。遙や真琴に一緒に泳ごうと声をかけるが、遙にはずっと断られていた。
ある日凛は、オーストラリアに留学に行くため地元の中学には通わないと遙たちに打ち明け、これで最後だからとリレーを泳ぎたい理由を話す。そして「一緒に泳ごう七瀬。もし一緒に泳いでくれたら見たことのない景色見せてやる」と伝えた。
一人で泳ぐのもいいがチームメイトで力を合わせて泳ぐ事もとても楽しい事であると、凛が遙に教えた。
見たことない景色とはどんなものなのかと遙は心を動かされ、凛の誘いを受けてリレーを泳ぐ事になった。
そして遙はリレーで泳ぐ事で得た高揚感・仲間が居る幸せなど、一人で泳ぐだけでは見る事が出来なかった「見たことない景色」を見る事ができ、仲間と共に泳ぐ楽しさを知るのであった。
自由に泳ぐことにこだわり、フリーしか泳がないと決めていた遙が仲間と泳ぐことの楽しさに気づくことができたきっかけの言葉である。

「お前は俺のために泳ぐんだ！」

遙との鮫柄のプールでの勝敗に納得がいかない凛は、県大会でもう一度勝負しろと訴える。しかし遙は「俺はフリーしか泳がない。お前の為に泳ぐんじゃない」と返答。
凛は遙をフェンスに押し付け「お前は俺のために泳ぐんだ」と訴える。その後遙は一つだけ約束しろと言いながら「俺に負けても水泳やめるとかいうな。醜態を晒すな。負けても泣くな！」と切り返す。

水泳が嫌いになりそうになっている凛にとって、水泳への熱意を思い出させてくれるであろう最後の希望が遙なのである。
しかし遙は過去に凛に勝ってしまったことがトラウマになっており、誰かのために泳ぐ事を嫌がってしまう。そんな遙に一緒に泳ぐように縋りついて迫る、追い詰められた凛の痛々しさが感じられる台詞。

「俺も…おまえらと泳ぎてぇ…おまえらとリレー泳ぎてぇ…」

鮫塚学園のリレーに出れず、自分の試合でもいい結果を出せず自暴自棄になり水泳をやめると言い会場を出て行ってしまった凛を遙は追いかけた。凛は桜の木のある公園にいた。
遙は仲間と泳ぐ楽しさ、リレーを共に泳ぐ喜びを凛に教えてもらったのだと言い、自分も何のために誰のために泳ぐのか分かったと伝える。冷静でなくなっていた凛は遙に殴りかかり取っ組み合いになった。転がった先で、遙が大会前に書いていた「For the Team」という文字が目に入る。それを見た凛は小学生の頃の記憶を思い出し、涙を流し「俺も…おまえらと泳ぎてぇ…おまえらとリレー泳ぎてぇ…」とこぼすのだった。
凛は留学先のオーストラリアで壁にぶつかり、次第に自分を見失い、勝ち負けにこだわるようになっていた。中学生の頃勝負して負けた遙に勝つことで前に進もうと、ずっと意固地になっていたが、本当はずっとみんなでリレーを泳ぎたかったのだった。そうしてやっと素直に打ち明けることができたセリフである。

遙たちとリレーを泳ぎ笑顔を取り戻す凛

凛はもう一度遙たちとリレーを泳ぎたいのだとついに本音を吐き出した。そしてまだ遅くはないと遙たちに手を差し伸べられ、大会で一緒に泳ぐことになる。遙と真琴、渚、凛は共に泳ぎ、小学生の頃に見た景色をもう一度見ることができたのだった。中学から水泳留学でオーストラリアに行ってから、挫折し水泳の楽しさを忘れてしまっていた凛が再び仲間と泳ぐことの楽しさを思い出すことができたのである。リレーが終わると凛は涙を流しながら最高の景色を見せてもらったと3人に笑顔で感謝を述べるのだった。

「ハル、最高の景色見せてもらったぜ」

凛は他校の遙たちとリレーを泳ぎ、見事1位となった。そして遙がプールから上がった途端抱きつき、それに続いて真琴と渚も遙に抱きつく。そして凛は泣きながら「ハル、最高の景色見せてもらったぜ」と伝えるのだった。
凛は、自分が本当はどうしたいのか分からずずっと悩んでいた。遙たちが本音でぶつかってきてくれたおかげで、仲間と一緒に泳ぎたいのだという本心にようやく気づくことができた。そして遙や真琴、渚という最高の仲間と泳ぐことで再び自分が水泳に求める楽しさを思い出すことができた。
ずっと悩み苦しむ姿を見てきたファンにとっては最も感動するシーンである。

「努力を上回る才能はねぇ」

鮫塚学園水泳部の練習中、宗介は似鳥の泳ぎを見ながら「あいつのタイムじゃリレーは無理だろ」と凛に話しかける。しかし凛は、今のままでは確かに無理だが、自力でどこまで這い上がれるかは似鳥次第で「努力を上回る才能はねぇ」と笑顔で答えるのだった。
小学生の頃から、選手として強く速く泳げるようになるために常に努力を重ねてきた凛のこの言葉は、ファンにとってはかっこよく説得力もあり、人気のセリフである。

山崎宗介の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「俺の夢はもう叶った」

練習後、凛が寮の部屋へ戻ると山崎宗介（やまざき そうすけ）はすでに部屋にいて、肩にサポーターをつけていた。凛が卒業後どうするのかと聞き、本当に水泳をやめるのかと言われると宗介は頷く。暗い表情になる凛を見て宗介は「そんな顔するな、俺の夢はもう叶った」と微笑むのだった。
宗介は吹っ切れたように言っていたが、凛の表情は晴れないままである。
泳ぎの才能があり、将来有望であった宗介だが肩の故障で水泳を続けることはできなくなってしまった。凛が感じている気持ちと同じように、ファンにとっても少し寂しさの残るセリフであった。

「グダグダしてんじゃねぇ！踏み出すんだよ前へ！」

遙は将来や進路について悩み、そんな悩みを吹っ切るかのように黙々と泳ぎ続けていた。そんな中、ある日宗介は遙を訪ねてくる。
宗介は、遙は将来のことで悩み立ち止まっているが、それは凛にも影響を及ぼすのだと言う。そして遙と泳ぐことで凛の可能性は引き出されるため、立ち止まっていては困るのだと告げた。自分が立てなかった世界の舞台に凛には立ってほしいのだと考えていたのである。
そして遙に対し「お前はすごい力を持っている」と言い「ならいつまでもグダグダしてんじゃねぇ！踏み出すんだよ前へ！」と叫んだ。
もう自分は水泳の世界では生きていけないのだと分かり、別の道を決断した宗介がライバルである遙の後押しをする発言をしたことは、男気があり感動するシーンである。

松岡江の名言・名セリフ／名シーン・名場面