Free!の名言・名セリフ／名シーン・名場面まとめ

「もちろん記録も大事だけど、やっぱりこんな風にみんなと泳げることが1番嬉しいんだ」

大会に向けて無人島で合宿を行う岩鳶高校水泳部。1人だけ水泳初心者で、バタフライしか泳ぐことができない怜は焦りを感じていた。そんな怜の様子に気づいた橘真琴（たちばな まこと）は、ゆっくり上達していけばいいと声をかける。
そして、自分はみんなで一緒に練習したりご飯を食べたりする方が嬉しいのだと言い、「もちろん記録も大事だけど、やっぱりこんな風にみんなと泳げることが1番嬉しいんだ」と話した。その言葉で怜の表情も和らいだのである。
中学生の時、真琴は遙と共に水泳をやめていた。高校から再び泳ぎ始めて仲間と泳ぐことの楽しさを感じていたのである。年の離れた弟と妹がいるためか面倒見が良く、おおらかで優しい性格と、仲間と泳ぐことが好きだという気持ちを表した真琴らしいセリフである。

「泳ぎたかったから。みんなと泳ぎたかったから。それに、この4人で泳いだらどこまでも行けそうな気がするんだ」

真琴は過去のトラウマが原因で海に恐怖心を抱いていた。それでも海で行う合宿に参加していたのである。
海が怖いのにどうして合宿に参加したのかと渚に問われ、真琴は「泳ぎたかったから。みんなと泳ぎたかったから。それに、この4人で泳いだらどこまでも行けそうな気がするんだ」と語った。
真琴は人一倍怖がりで小心者であり、海への恐怖心もかなり強いものだった。しかしそれでもみんなと泳ぎたいという気持ちの方が大きく、遙や渚、怜は信頼する仲間なのだということが感じられる言葉である。

「あるよ。少なくともハルはそう思ってた。だから凛との勝負に挑んだんだ。でもそれを最初に教えてくれたのは凛、おまえだろ」

県大会でフリーの試合に出て遙に勝利した凛は、もう2度と遙と泳ぐことはないと宣言し立ち去った。遙はその言葉にかなりショックを覚え呆然としてしまう。
戻ってこない遙を心配していた真琴たちの元に凛が現れ、遙が戻ってこないと聞いた。勝ち負けやタイムに興味ないと言っていながら自分に負けたのがショックだったのだと鼻で笑う。怜は遙がショックを受けた理由は勝ち負け以外にもあるのではないかと言うと、凛は「水泳に勝ち負け以外に何があるってんだ！」と噛みつく。それに対し真琴が「あるよ。少なくともハルはあると思ってた。だから凛と勝負したんだ。でも、最初にそれを教えてくれたのは凛、おまえだろ」と反論したのだった。
いつも穏やかな真琴がいつになく深刻な表情で話す。真琴も小学生の頃に一緒にリレーを泳ぎ、凛から仲間と泳ぐ楽しさを教えてもらっていたのである。その凛が、高校生になり再会すると勝ち負けだけにこだわるようになってしまっていた。
小学生の頃の明るくみんなを引っ張る凛を知っているからこそ、以前の凛に戻ってほしいと願う真琴の気持ちを表しているセリフである。

「大丈夫だよ。ハルはそんなに弱くない」

試合で凛に負け、「お前とは2度と泳ぐことはない」と言われてしまった遙は、大会後すぐに姿を消してしまった。家にも帰っておらず、みんなはかなり心配する。怜は「もしかして」と言い、深刻な表情で不吉なことが脳裏によぎるが、真琴は「大丈夫だよ。ハルはそんなに弱くない」と安心させるのだった。
真琴と遙は幼馴染であり小さい頃からいつも一緒にいた。そんな2人の深い信頼関係が垣間見えるセリフである。

「俺達はハルに夢を、未来を、ちゃんとみつめてほしくて」

夏の大会が始まり、試合が続く中で遙たちは進路についても考えなければならなかった。凛は世界を目指し、真琴も県外の大学に進学することを決める。しかし遙は何も決められずにいた。
ある時遙は「夢を見つけて外の世界に飛び出すべきだ」と真琴に言われ、「このままでいい」と言い返す。夢が見つからず皆からの期待やプレッシャーを感じていた遙は、感情が爆発し激しく真琴に詰め寄り、ヒートアップした二人は声を荒げる。
真琴は「いいわけないだろ！」と叫び、自分や凛、渚たちも遙のことを大切に思っていると伝え、だからこそ「俺達はハルに夢を、未来を、ちゃんと見つめてほしくて」と切実に伝えるのだった。
真琴はこれまで遙の気持ちを尊重して見守るだけで凛のように自分の想いをぶつけようとしなかった真琴が、進路や将来に悩み明らかに泳ぎにも影響が出てしまっている遙を見て初めて遙の為に感情をぶつけたシーン。遙を信頼して見守る姿勢を貫いてきた真琴が発したセリフだからこそ、より本気で遙を思っているのだと感じられる言葉であり、2人の友情の厚さがファンを感動させた。

桐嶋郁弥の名言・名セリフ／名シーン・名場面

郁弥と遙の約束

郁弥は遙に強い憧れを持っていた。そんな遙と勝負がしたいと思っていた郁弥は、遙にいつか勝負しようと約束する。

秋になった頃、郁弥は「来年の夏、フリーで勝負しよう」と言う。しかし遙は凛との勝負で勝ったがために水泳を辞め、さらに旭も引越ししてしまいチームはバラバラになってしまう。
郁弥はこの約束を遙が覚えているかどうか分からなかったが、遙は約束を守れていなかった事を悔やんでいた。
そして大学生になって二人は再会し、約束した勝負をすることになるのであった。

人魚姫になぞらえた立ち位置

郁弥は人魚姫の絵本を大事にしていた。
人魚姫は、溺れる王子を助け、魔女に願い声を失う代わりに人間の足を得て、憧れの王子に近づく。
しかし王子はたまたま通りかかった女性を命の恩人だと思い込み結婚してしまう。
人魚姫は王子を殺して人魚に戻るか、泡になって死ぬかの二択を迫られ、泡になって死ぬことを選ぶというストーリー。

郁弥は、遙を王子・自分を人魚姫として自己投影しており、自分は遙に近づこうと大切な物を失い力を手に入れたと思っていた。
しかしもう1人この人魚姫に自己投影しているキャラクターがいた。それは日和であった。
日和は自分を人魚姫・王子を郁弥・王子と結婚する女を遙と捉えていた。
日和は前から郁弥に憧れており、溺れた郁弥を助けてずっと郁弥の側にいたが、日和の目線から見ると肝心の郁弥は遙の事ばかり考えているようだった。
郁弥と遙の友情が元に戻れば自分はお払い箱で、自分は人魚姫みたいに泡になって消えるのかと、次第に追い詰められていく日和。
ずっと隠し持っていた嫉妬と焦燥感を、自分の事を人魚姫に例える郁弥にとうとうぶつけてしまう。
「郁弥は人魚姫じゃない」「何かに願わなくても郁弥なら叶えられる」と日和は言うが、「日和には関係ない」と郁弥に突き放される。
郁弥は人魚姫じゃないという言葉には、郁弥は魔女の力を借りて願いを叶える人魚姫ではなく、自分の力で願いを叶えられるという意味と、自分（日和）こそが人魚姫であるという意味があるとも考えられる。
その後、郁弥は遙と仲直りを遂げるが、ずっと側にいた日和の事を忘れたわけではなく、むしろ日和に対する認識を改め、日和と一緒にリレーを泳ぎたいと日和を誘った。
暗い顔をしていた日和はそれを受け、一緒にリレーを泳ぐ。
リレー後、郁弥は小さい頃に日和と会った事がある事を思い出した。
本作において「リレーを一緒に泳ぎたい人」というのは、最高の仲間といった意味が込められている。

葉月渚の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「でもやっぱり一番の理由は綺麗だったからかな。棒高跳び、怜ちゃんが飛んでるとこ、すっごく綺麗だったんだよね！」