七瀬遙（Free!）の徹底解説・考察まとめ

七瀬遙の概要

七瀬遙（ななせはるか）とは、おおじこうじの小説『ハイ☆スピード！』をもとに、株式会社京都アニメーションによって制作された『Free!』シリーズの主人公。
口癖のように「フリーしか泳がない」と言っており、泳ぎに関して強いこだわりを見せる。遙にとって水は息を吸うことと同じくらいなくてはならないもので、常に水を感じていないとテンションに影響が出てしまうほどである。
綺麗で自由に舞う鳥のように水の中を泳ぐため、見ると誰しもが虜になる。
中学1年の冬、とある出来事から、大好きだった水泳から離れた。高校1年となった遙は、無気力に過ごしていた。
高校2年の春、スイミングスクール時代の小学校最後の大会で、最高のチームで泳いだ仲間でありライバルであり友である「松岡凛」が現れる。遙は、彼の泳ぎに忘れかけていた水泳への熱き想いを取り戻していく。彼との再会をきっかけに、幼なじみの「橘真琴」、「葉月渚」と共に岩鳶高校水泳部を設立、そして水泳初心者の「竜ヶ崎怜」も仲間入りし、皆それぞれ壁にぶつかりながらも水泳を通して、1つの目標に向かっていく。そんな彼らの姿を見て、遙は再び競泳に挑むことにした。
最高の仲間と共に、最高の景色を見るためにリレーを泳ぐ決意をする。

七瀬遙のプロフィール・人物像

誕生日：6月30日
星座：かに座
身長：175cm
体重：63キkg
専門：フリー（クロール）
イメージカラー：ブルー
イメージモチーフ：イルカ
家族構成：父、母
趣味：水につかること
好きな食べ物：水気があるもの、魚、サバ
苦手な食べ物：ぱさぱさしたもの、食べ方が面倒なもの
得意科目：技術家庭科、美術
苦手科目：英語（英会話）
得意なもの：料理、細かいこと、手先を使うもの
苦手なもの：集団でやるもの

CV：島﨑信長

岩鳶高校2年生。アニメ第1期である『Free!』では岩鳶高校の2年生、2期の『Free!-Eternal Summer-』（以降『ES』）からは3年生となっている。水泳部副部長。
クールであまり感情を表に出さないタイプだが、水泳を通して徐々に仲間へ自分の思いを率直に伝えるようになる。
水泳選手としては、大会に大学のスカウトが来るほど優れてはいるものの、遙自身は勝ち負けや記録には興味がない。
その一方で、水を見るとすぐに泳ぎたくなるほど、水に対しての思いは強い。Blu-ray特典ディスクの『FrFr~Free! short movie~』では、真琴と渚で遙がどこまで水に対して耐久性があるか、実験をする。
洗面器に張った水ですら、うずうずしていて、結果、子供用のプールで我慢できず飛び込んだ。

七瀬遙の能力

フリー（クロール）

特技は、フリー。なんでも泳げるが、中でもクロールが得意。
リレーのバトンタッチの際に、プールに飛び込む瞬間の姿は、誰もが魅了される綺麗な飛び込みフォームである。
遙の泳ぎは、魅力があり人を惹きつける泳ぎ方をする。渚が怜を水泳部に連れてきたときに、「1度一緒に泳ぐべきだ」と大絶賛したほどだ。
怜が水泳部に入部したのは渚にごり押しされたからというのもあるが、遥のフォームに惹きつけられ、彼に憧れを抱いたからだ。
人を虜にしてしてしまうほど、遙のフォームは美しい。

七瀬遙の来歴・活躍

幼稚園・小学校

幼稚園から真琴と一緒で、将来の夢は、人魚とコックだった。

小学校に上がると、真琴と共にスイミングスクールに通う。
小学6年の春に、初めて自分と競えるライバル・松岡凛が佐野小学校から岩鳶小学校に転校してきて、彼も同じスイミングスクールに通うことになった。
幼い頃からフリーに拘りを持っていたため、リレーは泳がないと決めていたが、「小学校の最後の思い出にみんなでリレーを泳ぎたい」と凛に提案され、参加する。試合前に、凜に「見たことのない景色を見せてやる」と言われ心が動かされ、真琴、凛、渚と共に泳いだそのリレーは、最高の景色を見た忘れられないものとなった。
その後、凛はオーストラリアへ水泳留学のため旅立った。

中学校

中学1年、真琴ともに岩鳶高校水泳部に入部。そこで部長の桐嶋夏也、マネージャーの芹沢尚、同級生の椎名旭、夏也の弟の桐嶋郁弥と出会う。ここでリレーを泳ぐことになるが、遙も真琴も小学生時代のリレーを忘れられず、躊躇っていた。
その頃、母親が留守にしていた遙はサバしか食べず、栄養失調で倒れる。真琴、郁弥、旭は彼の家に泊まり込み、慣れない料理を作って世話を焼いた。宿泊中にそれぞれの思いを打ち明け絆を深めることに成功し、リレーでは勝利をおさめる。その際、「このチームならどこまでも行ける」と全員が確信していた。

中学1年の冬、偶然、オーストラリア留学から帰国していた凛と再会した。彼の元気のない様子を気にしつつも、かつて通っていたスイミングスクールで2人は昔のように勝負をする。
結果は遙が勝ち、凛はその場で泣き崩れてしまった。オーストラリアで戦ってきた凛は遙に絶対負けない自信があったが、それを打ち砕かれたため「水泳なんてやめてやる」と吐き捨てその場から去ってしまう。遙は、唯一のライバルであり、友であり、仲間である彼のその言葉に酷くショックを受け、誰にも理由を語らないまま水泳部を退部した。

高校

高校2年の時、廃業寸前となったスイミングスクールで凛と再会する。勝負を持ちかけるが水が入っていないため実行することはできず、後日、凛が鮫柄学園水泳部に入部したと聞き、再び競泳に身を投じた。
渚が水泳部を設立し、遙、真琴、水泳初心者の竜ヶ崎怜も加わり、紆余曲折しながらも水泳を通して絆を深めていく。

2年生時の大会で、岩鳶高校のメンバーを見た凛は「リレーに出れない、なぜあの場に自分がいないのか」という苛立ちを隠せず、「水泳なんてやめてやる」と吐き捨てた。それを聞いた遙は、中学の頃に彼が水泳を辞めようとした時のことを思い出してしまうが、今回はもみ合いになりながらも気持ちをぶつけあう。

高校3年生になると、受験シーズンのため周りは進路やスカウトの話題で持ち切りとなる。そんな中、遙はこの先の自分の姿を想像できなかった。将来や勝負へのこだわりはなく、誰からも縛られず自由に泳げるだけでよかったからだ。
地区大会の個人種目では、試合途中で泳ぐ意味を見いだせず、足を止めてしまう。その姿を見た凛に、「夢はないのか！俺は、お前と世界で戦いたい」と言いながら詰め寄られた。それに対して遙は、「夢ってなんだ！俺にそんなものはない」と珍しく激しい感情をあらわにする。
長い間一緒にいた真琴からも「東京の大学へ行って、子供たちに水泳を教えたいという夢が出来た」と打ち明けられ、将来について何も思いつかない自分に焦りを覚えていた。

大会でリレーを泳ぐ数日前、進路や夢について悩んでいる遙を見て、真琴はひそかに凛に相談する。そして半ば強引に遙をオーストラリアに連れて行った。凛が留学していたころにホームステイしていた家族と会ったり、海へ行ったりと、様々な景色を見たが、遙はどこかまだ元気がない。そんな中2人で訪れたのは、オリンピックの会場となったシドニー国際競泳センターだった。
遙は水泳で世界を目指している選手たちの泳ぎを見て、「自分も世界の舞台で泳ぎたい」「泳ぎ続けたい」という夢を見つける。そして、今まで興味のなかったタイムや勝敗にもこだわり泳いでいくことを決意し、帰国する。
リレー当日、遙、真琴、渚、怜の4人で最高の景色を見ることができた。

大学

遙と真琴、郁弥は、それぞれ別の大学へ進み、凛は再びオーストラリアへ留学する。
遙は、旭、鴨野貴澄と同じ燈鷹大学に入学し、旭と共に水泳部に入部した。東京で1人暮らしをはじめ、車の免許も習得し、変わらず真琴たちとも仲良しである。
競技に真剣に向き合うようになった遙は、世界を見据えて水泳に打ち込んでいた。世界大会の予選では、今の自分の実力が世界のトップレベルにまだまだ及ばないと痛感する。
それでも、オリンピックで金メダルを取る夢のために突き進んでいった。

七瀬遙の関連人物・キャラクター

岩鳶高校水泳部

橘真琴（たちばなまこと）