橘真琴（Free!）の徹底解説・考察まとめ

橘真琴の概要

橘真琴（たちばな まこと）とは、おおじこうじによる小説『ハイ☆スピード！』、及びそれを原作とするテレビアニメ『Free!』シリーズに登場するキャラクターである。原作小説では1巻から、アニメでは1期の1話から登場した。主人公七瀬遙とは家が近く幼なじみで親友であり小中高で共にリレーを泳いだ仲間でもある。中学生の時、遙が水泳を辞めたことで真琴も一時水泳から離れていた。高校2年時に小学生時代にリレーを一緒に泳いだ仲間の1人、葉月渚に誘われて水泳部を設立して部長となり、再び水泳を始めことになった。誰にでも優しく温厚で、面倒見も良くみんなのお兄ちゃん的立ち位置だが、優しい性格なため周りに振り回されることもよくある。
専門種目はバック（背泳ぎ）で、体格を生かした豪快で速いストロークが武器である。高校卒業後は競泳から離れ、選手をサポートする側として勉強に励んでいる。

橘真琴のプロフィール・人物像

性別：男
年齢：中学1年 13歳（『ハイ☆スピード！』）→高校2年 17歳（アニメ1期）→高校3年 18歳（アニメ2期）→大学1年 19歳（アニメ3期以降）
誕生日：11月17日
星座：さそり座
身長：168cm（『ハイ☆スピード！』）→183cm（アニメ1期2期）→184cm（アニメ3期）
体重：73kg
所属：岩鳶中学校水泳部（『ハイ☆スピード！』）→岩鳶高校水泳部（アニメ1期2期）→名条中央大学（アニメ3期以降）
専門：バック
家族：父、母、弟、妹
趣味：弟妹たちと遊ぶ
好きな食べ物：カレー、チョコレート
得意科目：国語
苦手科目：英語、美術
苦手なもの：ホラー
イメージカラー：グリーン
イメージアニマル：シャチ
CV：鈴木達央（小学生時代：雪野五月）

柔らかく温厚な性格で、面倒見が良く頼られる存在。とても優しい性格で真面目ゆえに周りに振り回されることも多い。小さい時から遙のことを気にかけて世話を焼いていて、学校に行く時も迎えに行って一緒に登校している。無口で不思議な雰囲気を持つ遙を1番よく理解し、代弁者となることも多い。身長が高く体格の大きい見た目とは裏腹に小心者で、怖いものが大の苦手。取り壊し予定のスイミングクラブや廃墟に行ったときも1人だけビクビクして怖がっていた。そんな真琴を面白がって渚に驚かされることもある。
水泳を始めた頃は泳ぐことが怖かったが、背泳ぎをした時に空が見えたことで怖くなくなった。その経験を生かしてスイミングクラブのコーチの手伝いをした時、泳ぐのを怖がる生徒に同じように背泳ぎを挑戦させてみたことで、泳げるようにできた。そこから子どもに水泳を教える喜びを覚え、高校卒業後はスポーツ教育学科に進んだ。
登場キャラクターの中でも特に背が高く、がっしりとした筋肉が魅力的で、岩鳶高校水泳部マネージャーの松岡江曰く、チャームポイントは僧帽筋。1番体格が大きいが、垂れ目で優しい見た目をしている。中学の体育の様子では水泳以外の運動も得意なようである。

橘真琴の能力

バック（背泳ぎ）

真琴の専門種目であるバック。小さい頃に泳ぐことが怖くなくなったきっかけの泳ぎ方でもある。
がっしりとした体格を生かした、力強く速いストロークが武器で、大学から推薦が来るほどの実力もある。

橘真琴の来歴・活躍

小学生時代

小さい時から仲の良い遙を誘いスイミングクラブに入る。最初は「1人で入ればいいだろ」と断られたが、「ハルちゃんがいないと意味がない」と言って一緒に入ることとなった。同じスイミングクラブに通っていた渚とも仲良くなる。小学6年時に転校してきた凛と出会い、友達になりスイミングクラブで一緒に練習する仲間にもなった。また、リレーを泳ぎたいという凛に誘われて遙や渚とともに4人でリレーを泳いだ。出場した大会では優勝してトロフィーをもらい、タイムカプセルとして桜の木の下に埋め、大人になったら掘り返そうと約束する。

中学生時代

小学生まで一人称が「僕」だったが、中学生になるからと一人称を「俺」にする。
中学では遙と一緒に水泳部に入りたそうにしているが、遙がどの部活に入るか悩んでいるので真琴も決めかねていた。「バスケ部に入れば」と遙に言われ少し寂しそうにするシーンもある。昼休みに水泳部部長の桐嶋夏也に勧誘されて困っているところに郁弥が割り込んできて一悶着あり、流れで入部することになった。入部してからは遙、郁弥、旭と一緒に教育係の芹沢尚の指導で練習し、記録会では4人でリレーにも出ることになる。
リレーのチームとなった4人だがそれぞれが自分のことに精一杯で気持ちがバラバラの状態であった。真琴は尚に遙がいるから水泳をしているのではないかと言われ、自分の意思で水泳をしていないのかと自信をなくし悩んでしまう。気持ちが1つにならないままの佐野中との練習試合ではリレーはひどい結果に終わる。練習試合後の夜、「真琴は真琴だろ」と遙に言われたことで、水泳が好きであることも遙と泳ぐことが好きであることも気づくことができた。その後は郁也や旭の悩みも解決し、遙の家にしばらく4人で一緒に生活する中で徐々にチームとしての仲も深まり、記録会では1位になることができた。
夏の大会では良い結果が出せず来年の夏に向けて頑張ろうと4人で合宿も行ったが、2年になる前の冬に遙が水泳を辞めてしまったことで真琴も水泳を辞め、そこからしばらく水泳から離れた。

高校生時代

高校2年

岩鳶高校2年の春、新入生として入学してきた渚に誘われて遙と渚と3人で水泳部を設立する。使われなくなってボロボロのプールの修繕から始め、顧問や部員集めに奮闘し、顧問に古典の教師天方美帆、マネージャーに松岡江と新たな部員竜ヶ崎怜を迎え、真琴が部長となって水泳部が始動した。夏の大会に向けてそれぞれの個人種目とリレーの練習に励む。
県大会に向けてより練習に精を出す中で、江が部室で過去の水泳部の合宿練習メニューを見つけたことをきっかけに無人島で強化合宿を行うこととなった。合宿中には自分の実力不足を感じた怜が夜の海で自主練を行い、急に波が荒れ始め溺れてしまうが、気づいた真琴が助けに行き、その後遙と渚も助けに入り無事救出する。危険な状況であったが全員無事に助かり、結果的にはより絆を深めることができたのである。そして合宿後も練習に励み絆を深めた4人は県大会でのリレーで勝ち進むことができた。遙は凛とのことで思い悩んでいたが、4人で話し合いこの4人でリレーを泳ぎたいと再確認できたことで地方大会への気持ちを1つにして、大会へ臨む。
一方で鮫柄学園のリレーチームから外されてしまった凛は個人種目でも実力を発揮できず、何もかも嫌になり水泳を辞めると言い会場を飛び出してしまった。真琴たちは凛を探し出し、一緒にリレーを泳ごうと手を差し伸べ決勝では遙、真琴、渚、凛の4人でリレーを泳ぐことになる。結果は1位だったが、勝手に他校の生徒とリレーを泳いだことで失格となってしまった。それでも凛が本来の自分を取り戻したことで仲間として関係が修復したのであった。

高校3年

今年こそは4人で全国大会に出場できるように練習に励む真琴だが、卒業後の進路のことも考えなければいけなくなっていた。そんな中で真琴は県大会で遙とフリーで勝負することを決めていた。ずっと一緒に泳いできて競ったことがなかった遙と1度は真剣に勝負をしてみたかったためである。結果は負けに終わってしまうが泳ぎ切った後は笑顔で負けを受け入れていた。遙との勝負には負けてしまったが、専門種目のバックとリレーでは地方大会に進出した。
地方大会に向けて練習を続けていきながら、忙しい笹部コーチの手伝いをするため真琴もスイミングクラブでしばらくコーチをすることになった。そこで泳ぐことを怖がっていた1人の生徒を克服させることができ、「泳ぐのが楽しかった」と言ってもらえたことで子どもに水泳を教えることの喜びを知り、ずっと悩んでいた自分のやりたいことを見つけた。地方大会では専門種目のバックでは決勝に進むことはできなかったが、リレーで全国大会に進んだ。
地方大会が終わり、全国大会を控えたある夜、遙と話をして初めて喧嘩をしてしまう。夢がなくずっとこのままで良いと言い張る遙に「夢を見つけて世界に飛び出すべきだ」と気持ちを告げるが、「自分の将来も決まってないくせに勝手なことを言うな」と言われ東京の大学に行くことを打ち明けた。すると真琴が自分を置いて先に行ってしまうような気がしてショックを受けた遙は走り去ってしまう。それ以降凛とオーストラリアに行ったため全国大会の2日前に帰ってくるまで会えなくなってしまった。
オーストラリアから帰ってきた遙は自分の夢を見つけることができたようで、真琴と渚、怜に競泳の世界で生きていくことを宣言した。その後真琴は遙と2人でも話し、喧嘩のことでお互いに謝りあって仲直りする。全国大会のリレーでは改めて気持ちを1つにして泳ぎ切ることができたのである。

大学生時代