サンクチュアリ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『サンクチュアリ』とは原作・史村翔、作画・池上遼一による漫画である。2人の主人公、相楽系の直属組織、北彰会初代会長からどんどんと躍進する裏社会に生きる北条彰(ほうじょうあきら)と民自党代議士の秘書から国民全体を動かすまでに成長を遂げる表社会に生きる浅見千秋(あさみちあき)が共同して世の中を変えていこうとする社会派ドラマの漫画である。1990年代の日本社会を反映した内容であり、無気力に陥る国民を鼓舞しようと二人の主人公が奔走、躍進する姿は日本人に大きな影響、勇気を与えている。

第1巻7話に登場する。
田代一家が北条から食事をご馳走してもらった際の帰り、妻由美が片腕にぶら下げていたショッピングバッグ。

東南リゾート開発

第1巻8話に登場する。
佐倉が理事を務める大東信用金庫の不正融資先。元ヤクザの水口がその融資を受け開発を進め社長になる事を目論む。

新北リゾート開発関連資料

第巻話に登場する。
新北リゾート開発の内情を知る原口が総理に押し上げると浅見にそそのかされ挙句、立風会に持ち込んだリゾート開発の関連資料。

ロシアンロビー

第11巻1話に登場する。
水面下でロシアからの圧力団体を支援し活動する者。民自党望月と側近の原口がロビイストとして暗躍する。

週刊太陽

第10巻9話に登場する週刊誌。北海道での暴力団の抗争が記事として載っている。

週刊早春

第10巻9話に登場する週刊誌。北海道での暴力団の抗争が記事として載っている。

華僑

第12巻6話に登場する。
中国本土から海外に移住した中国人とその子孫。香港の江東輝が総帥を務める。

和僑

第12巻6話に登場する。
北条の構想する日本国籍でありながら海外に移住する日本人。その先陣を日本の元極道が切ると江東輝に北条は予言する。

『サンクチュアリ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

佐倉秀一「ヤクザに犯されようが…財界のバカ息子に嫁にやるのと大した変わりはない!!」

北彰会にスキャンダルを握られ恐喝された佐倉であったがこれをきっかけに佐倉は北彰会の上部組織で関東三大組織の相楽連合に泣きつく。しかしそれでもひるまない北彰会北条は佐倉の娘由香を持ち出し恐喝の手を緩めない。しかし佐倉もこの期に及んでもひるまず放った一言が「しょせん他人にやる娘…ヤクザに犯されようが…財界のバカ息子に嫁にやるのと大した変わりはない!!」である。自身の政治家としてのキャリアを保つためであれば自分の娘を売ることも厭わない。

伊佐岡紀元「政治家に常識は要らん。自分の尻の穴を見せるのを恥ずかしがっとる様じゃ政治家にはなれん」

佐倉の地盤を引き継ぎ選挙に出馬する旨を民自党幹事長伊佐沼に伝えた浅見ではあったがそう簡単には上手くいかない。まず「2億積んでみろと」浅見に要求する。浅見はこれに応じ2億を集め再度伊佐岡に頭を下げに行くもまだ伊佐岡は認めない。すくと立ち上がった伊佐岡はその居間のふすまを開ける。すると奥に白装束の女性が寝そべっている。ここで伊佐沼が浅見に放った言葉が「政治家に常識は要らん。自分の尻の穴を見せるのが恥ずかしがっとる様じゃ政治家にはなれん」である。伊佐岡は浅見にその白装束の女性を自分と抱けるか聞いてくる。日本を変えようと政治家になり日本の中枢に潜り込むには既得権益のどのような理不尽な要求を呑むという関門の一つの象徴としてこの言葉がある。

北条彰「どこの世界も喰うか喰われるかなんだよ!!」

浅見の選挙当選を阻止したい伊佐岡は浅見の選挙区で対抗馬として通産官僚の池内という候補者を擁立する。さらには浅見をスキャンダルで潰したいとも考える。この一環で伊佐岡は繋がりのある北都銀行の役員を利用し浅見のスキャンダル潰しを企てる。その役員が浅見のスキャンダル潰しを依頼した先は奇しくも相楽連合の北条であった。この見返りとして相楽連合は北都銀行からの融資を勝ち取ることが出来る。しかし窓口を銀行とする訳にいかない北都銀行はベンチャー企業のブルーワールドを相楽連合の融資窓口として指定してくる。このブルーワールドの会長である青木はかなりの自信家で北条にも臆することはなかった。ここで北条は浅見当選のための好機と捉え青木に「(北都)銀行をのっとるしかない」と青木に言い放ち青木に北都銀行を乗っ取らせる策に出る。ここでのやりとりで出てくる言葉が「極道も同じだ…!!どこの世界も喰うか喰われるかなんだよ!!」である。青木を利用しようとする一環、北条の自身の信念と厳しさを青木に突きつけた言葉がこれである。これで青木は北条に魅了される。

中城規介「力に翻弄され、てめえの意志とてめえの手足で動かなきゃ、屈辱と後悔しか残らねえ!!」

北条が襲撃され生死の境をさまよう中、ようやくまとまりかけていた相楽連合を中心とする組織は雲散霧消寸前まで行く。沖縄の組織束ねるその中城にも北条暗殺を企てた黄沖縄本土に一旗揚げたいする中城の意思は変わらず生死さまよう北条に賛同するものであった。九州連合集まる席で北条に賛同した岩田、更には大西はその席で罵声を浴びる。そこへ中城が帰ってきて言い放った言葉が「力に翻弄され、てめえの意思とてめえの手足で動かなきゃ、屈辱と後悔しか残らねぇ!!」である。辛い歴史を乗り越え続けた沖縄で一旗挙げたいとする中城の信念が垣間見える一言がこれである。

tanu33387
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@tanu33387

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