攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『攻殻機動隊S.A.C.2ndGIG』とは『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』の続編であるSFアニメ作品。原作は士郎正宗、監督は神山健治が務める。本作はストーリーコンセプトとして、劇場作品『イノセンス』の押井守が参加している。2004年からパーフェクト・チョイスで放送され、2005年には日本テレビ系列で放送された。主人公である草薙素子が所属する公安9課が「個別の十一人」と名乗るテロ集団と対峙する。テロリストの影で動く大きな組織に立ち向かうハードボイルドな9課の姿が描かれている。

攻性防壁

ハッキングされた際に、ハッカーを攻撃することができる防壁。攻撃に合うと最悪死に至る。攻撃をかわせたとしても全身に衝撃が走ったり、有線でつながっていた際は火花が散り強制的に有線が切断されることがある。

熱光学迷彩

全身を背後の景色に溶け込ませることができるもの。公安の一部、軍の情報部およびレンジャー部隊の一部の隊員にのみ許可されている。実際に存在を消せるわけではない。水や雨、雪により視認知が上がる。

並列化

情報や意識を共有すること。ゴーストまでは並列化できないとされている。

S.A.Cにおける用語

スタンド・アローン・コンプレックス

リーダーが不在であるのにそれぞれが同じ意思をもって目的を成し遂げるという、犯人像の特徴として語られる。公正の組織である9課はリーダーの指示をもってして行動し任務を遂行するため、犯人の行動や思念を理解するのに苦しむ様子が作中で描かれる。

米帝

アメリカのこと。

内庁

内閣情報庁の略。ゴーダが所属している部署。

招慰難民

大戦後の復興期に安価な労働力としてアジアより受け入れた労働者。日本に帰化することを拒み、日本の各地に居住区を作っている。中国などは難民の受け入れを拒否している。
難民居住区や難民の生活のために多くの税金が使われていることから、税率も高騰している。安価な労働力が失業率を押し上げているという論調もあいまって、日本社会全体として難民受け入れに対する不満が広がっていることが難民問題の発端である。

日本の奇跡

放射能除去ができるマイクロマシン。大日本技研で開発された。日本のみが保有する技術であり、これにより日本は経済大国になった。
核爆発後の吹き戻しを利用し、マイクロマシンを巻き込ませることで効果を発揮する。核爆弾が使われる前に散布しておかないと放射能の影響を最小限に抑えられない。

初期革命評論集

国家と革命への省察”初期革命評論集”が正式名称。パトリック・シルベストルが書いた評論集。
第三身分の台頭、支配からの脱却、王朝の終焉、社会主義への希求、狂喜前夜、神との別離、カストロとゲバラ、虚無の12年、原理への回帰の9編と、作者が自ら遭遇し革命指導者への夢を掻き立てられた五月革命の10編をあわせたもの。

個別の十一人

中国大使館を占拠したテロリストグループが名乗った名称。彼らはアジア難民の受け入れ即時撤廃と、出島など国内に5箇所ある招慰難民居住区の完全閉鎖を求めていた。
この後、内庁のゴーダが「個別の十一人」ウィルスを作成した。感染し発症した者は、難民を攻撃することで難民の蜂起を促すこと、最期は英雄の死によって締めくくられるという思想に従うようにプログラムされていた。このウィルスに感染した者はパトリック・シルベストルが書いた初期革命評論集の11編目が存在していると思い込み、幻の11編目を聖典と呼んでいた。発症する因子として、初期革命集を読みファイルとして保有していること、義体化率が高いこと、義体化前に童貞であったことがゴーダにより明かされている。

ポセイドンインダストリアル

超多国籍企業であり、前身は大日本技研と言われ日本の奇跡を開発した。ゴーダがかつて在籍していた企業で、内庁に移ったあとも太いパイプを持っていた。

『攻殻機動隊S.A.C.2ndGIG』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

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