ZOMBIEPOWDER.(ゾンビパウダー)のネタバレ解説・考察まとめ

『ZOMBIEPOWDER.』(ゾンビパウダー)とは、集英社の『週刊少年ジャンプ』で連載されていたアクション漫画。作者は『BLEACH』で有名な久保帯人。1999年から2000年にかけて連載されていた。オシャレな世界観、カッコいい名言、巧みなギャグセンス、洋楽、おっぱいなど、久保帯人の代名詞とも言える要素がてんこもりの作品である。
主人公の芥火ガンマは、死者蘇生や不死の効力を持つ”ゾンビパウダー”を手に入れるため、世界に散らばる12個の「死者の指輪」を集めて旅をする。

死者を蘇らせる”死者蘇生”や生きているものを不死にする効力を持つ不思議な粉。これを手に入れるためには、「死者の指輪」と呼ばれる12個の指輪を集める必要がある。

死者の指輪

”ゾンビパウダー”を手に入れるために必要な指輪。全部で12個あり、世界中に散らばっている。”ゾンビパウダー”を求めるもの同士で奪い合いが発生し、争いの種にもなっている。指輪の形状ではあるが、生き物であり、常に”生”に植えている化け物。指輪に素手で触ると侵食されて、生命力を内側から蝕まれる。侵食された人間は、眠っているような状態になり永遠に目を覚まさない。指輪を摘出すれば目を覚ますが、指輪は脳を苗床にする上に、摘出しようとする人間を襲うため、普通の医者では治療が不可能である。

火輪斬術(かりんざんじゅつ)

『ZOMBIEPOWDER.』の世界における東国に伝わる古流斬術。東国では、「紅染百式(くぜんひゃくしき)」と並び称される殺人剣だという。習得した人間は、「斬術士(ざんじゅつし)」と呼ばれる。”火輪”は”太陽”を意味しており、「火輪斬術」を取得した斬術士達は、身体から噴出させた黒い殺気の焔をまとって戦うのが特徴。

2000年を超える歴史があり、その長い歴史の中で「火輪斬術」を習得できたのはわずか15人。しかもその平均習得年数は32年。だが主人公の芥火ガンマはそれを4年でマスターしている。「火輪斬術」を習得したものは、太陽のような、炎のような形をした刺青をしている。ガンマは左肩に刺青がある。「アッシュ・ドウター強盗団」のリーダーであるレーンウォーター・キャルダーによると、「火輪斬術なんてそんなモン とっくの昔に途絶えたはずだ!あの男が死んだ時に!!」とのこと。この言葉の真相がわかる前に連載が終了したため、キャルダーの言葉が真実だったかどうかは不明である。

紅染百式(くぜんひゃくしき)

『ZOMBIEPOWDER.』の世界における東国に伝わる古流斬術。主人公・芥火ガンマが習得している「火輪斬術(かりんざんじゅつ)」と並び称される殺人剣。ただ「火輪斬術」の説明で名前が登場しただけであり、どのような剣術かは不明である。

『ZOMBIEPOWDER.』(ゾンビパウダー)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

荒々しく迫力のある画風

久保帯人の代表作『BLEACH』は主に刀を使って戦うキャラクターが多く、その迫力のあるバトルシーンが人気の理由の1つだった。『ZOMBIEPOWDER.』(ゾンビパウダー)も同様に迫力のあるバトルシーンが魅力的である。『BLEACH』と比べてしまうと粗があるようにも思えるが、その荒々しい画風が荒野を舞台にした『ZOMBIEPOWDER.』の世界観にマッチしている。

『ZOMBIEPOWDER.』(ゾンビパウダー)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

久保帯人の『BLEACH』の単行本でおなじみのオサレポエムの先駆けは『ZOMBIEPOWDER.』

単行本1巻の巻頭オサレポエム。

『ZOMBIEPOWDER.』の作者・久保帯人の代表作に死神代行・黒崎一護を主人公としたバトルアクション漫画『BLEACH』がある。その単行本の巻頭部分にオサレなポエムが掲載されているのは有名であり、ポエムだけを集めたまとめサイトなども数多く存在する。だが、単行本の巻頭にポエムが掲載されているのは『BLEACH』だけではない。『ZOMBIEPOWDER.』の単行本全4巻にも巻頭部分にオサレなポエムが掲載されている。連載をしていたのは『ZOMBIEPOWDER.』のほうが先であるため、『ZOMBIEPOWDER.』は単行本巻頭のオサレポエムの先駆けと言える。

【単行本1巻】
それらは みな
輝かしい愛を象った
無惨な指輪の姿に似て

暗闇に怯える幼な児(おさなご)の右手にように
わたしを捕らえてはなさない

【単行本2巻】
言葉は
真実を伝える為にあるのではない
真実を覆い隠す為にあるのだ

【単行本3巻】
太陽から散歩離れた墓標の上で
おれたちは廻り続ける意味さえ知らない

【単行本4巻】
軋むほどに しきつめられた
爪のような空気の下

空を見上げるたび
自分が世界に閉じ込められていることを知る

あの空が崩れ落ちてしまえば
どこまでも飛んでゆけるのに

renote.net

漫画『TRIGUN』(トライガン)を盗作した疑惑

『ZOMBIEPOWDER.』(ゾンビパウダー)は、打ち切りという形で連載を終了した。その影では、内藤泰弘による人気ガンアクション漫画『TRIGUN』(トライガン)を盗作したから連載が終了したという噂があった。

『TRIGUN』は、砂漠の星「ノーマンズランド」を舞台に繰り広げられるガンアクションファンタジー。主人公のヴァッシュ・ザ・スタンピードは600億$$(ダブドル)の懸賞金が賭けられた超級の犯罪者。『TRIGUN』は、そんなヴァッシュが銃を片手にさまざまな敵を相手にガンアクションを繰り広げる作品である。砂漠の星が舞台であること、登場する多くのキャラクターが銃を武器に戦うことから、西部劇のような雰囲気がある。『ZOMBIEPOWDER.』も西部劇の舞台のような、荒野が広がる世界が舞台。主人公の芥火ガンマは銃を使わないが、敵の多くは銃を使っており、その銃と素手で渡り合うために右腕に直接鎧を打ち込んでいる。この西部劇のような世界観と圧倒的な強さを誇る賞金首が主人公というコンセプトが重なったからか、「『ZOMBIEPOWDER.』は『TRIGUN』のパクリ」という噂が連載当時から終了にかけて存在していた。『ZOMBIEPOWDER.』の連載が始まったのが、『TRIGUN』のアニメ放送が終了した後であり、『TRIGUN』のアニメ人気の余韻がまだ世間に残っていたことも、盗作疑惑が浮上した要因として挙げられる。

『ZOMBIEPOWDER.』(ゾンビパウダー)の作者・久保帯人の関連記事

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