ラント(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
ラントとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。魔法都市オイサーストで開催された一級魔法使い試験に参加した魔法使いの1人。
冷静沈着、何事にも動じない胆力と分析力の持ち主。魔法使いとしてはガチガチの理論派で、感覚で魔法を使いこなす者のことは基本的に毛嫌いしている。ラントは分身魔法を得意としており、これを用いて故郷から一歩も出ることなく一級魔法使い試験に参加している。殺人に忌避感を抱かない危険な女魔法使いユーベルの興味の対象となり、何かと行動を共にする。
ラント(葬送のフリーレン)の概要
ラントとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。魔法都市オイサーストで開催された一級魔法使い試験に参加した魔法使いの1人。魔法使いとしては二級の資格を持つ。
分身魔法を得意としており、これを用いて故郷から一歩も出ることなく一級魔法使い試験に参加。最年少で三級魔法使いの資格を得た若き才媛フェルン、殺人に忌避感を抱かない危険な女魔法使いユーベルと共に一次試験を突破する。
この時、「特異な魔法はその人の人生を表す」との持論を持つユーベルに、「分身魔法なんて特殊な魔法を得意とするとは、いったいどんな人生を歩んできたのか」と強い興味を抱かれる。当初はこれを追い払おうとするも、執拗に付きまとってくるユーベルを相手にするのに飽きたのか、次第に無視を決め込むようになった。
紆余曲折を経て一級魔法使い試験を突破した後、ユーベルに「もう付いてくるな」と釘を刺した上でオイサーストを去る。
ラント(葬送のフリーレン)のプロフィール・人物像
CV:小松昌平
理知的で論理的、冷静沈着な青年。一方で理屈に走り過ぎるところがあり、「自分が正しい」と判断したことについてはかなり頑固。作中では、一歩間違えれば殺されるという場面でもまったく退く気配を見せなかった。
自分以外の者の死はなるべく避けようとするなど、内面はかなり良識的。魔法使いとしてはガチガチの理論派で、感覚だけで魔法を使う天才肌の人物全般を毛嫌いしている。
一級魔法使い試験の一次試験でチームの仲間となって以来、ユーベルに付きまとわれている。ユーベルは「他人に共感することで、その人物が得意とする魔法が使えるようになる」というまさに天才肌の魔法使いで、分身という非常に特殊な魔法を得意とするラントに興味を持って接近。
ラントはこれに辟易とするも、「しつこく相手をするのも向こうの思う壺」との思いからか最初に一度拒絶の言葉を突きつけてからはユーベルを徹底的に無視する。それでもユーベルが諦めずにラントに付いて回った結果、試験期間中はほとんど共に過ごすことになった。二次試験では比較的協力して立ち回っている。
ラント(葬送のフリーレン)の魔法・能力
分身魔法(ぶんしんまほう)
正式名称不明。見た目も声色などの身体的特徴も含めて自身そっくりの分身を作り出す。分身は術者の意のままに動き、分身の感覚器で捉えた情報は本体にも共有される。破壊されると肉片1つ残さず消えるため、純粋に魔力の塊だと思われる。
ラントはこの魔法を使って作り出した分身を“自分自身”だと偽って一級魔法使い試験に参加させ、分身にさらに分身を作らせることで致命傷を避けつつ立ち回るという離れ業を披露した。
ラント(葬送のフリーレン)の来歴・活躍
魔法使いの密かな企み
故郷の村で育ち、魔法使いとしての実力を磨いたラントは、一級魔法使い試験への参加を目指す。しかしこの試験は例年何人もの死者を出す過酷な内容で知られており、優れた魔法使いへと成長したラントでも無事に帰れる保証はなかった。
そこでラントは、得意の分身魔法で自分そっくりの分身を作り出し、これを操って試験の開催場所である魔法都市オイサーストに向かわせる。本人は故郷で安穏と過ごしたまま、分身に危険な試験をクリアさせようという計画だった。
一級魔法使い試験
一級魔法使い試験の会場では、その一次試験に向けてランダムにチームを組まされることとなる。ラントのチームメンバーとなったのは、フェルンとユーベルというまだ少女と言っていい年頃の魔法使いたちだった。
フェルンはかつて魔王討伐を果たした英雄の1人でエルフの魔法使いフリーレンの弟子で、史上最年少で三級魔法使いの資格を得た才媛。一方のユーベルは2年前に試験官を務めた一級魔法使いを殺害したことで二級魔法使い試験を失格になった曰く付きの娘で、殺人にまったく忌避感を抱かない危険な人物だった。
一次試験
一次試験は「チームに1人の脱落者もいない状態で、結界で閉ざされた一定の空間の中で制限時間までに隕鉄鳥(シュティレ)を確保する」という内容だった。隕鉄鳥は魔力探知に引っかからず、極めて頑強かつとんでもなく素早いという特徴があり、捕まえるとなると非常に厄介な存在だった。
しかし幸運にもフェルンが「鳥を捕まえる魔法」を修得しており、これを利用してラントたちのチームはあっさりと隕鉄鳥を確保。あとは試験の終わる時刻を待てば突破だと安堵するフェルンに、「ここから先は争奪戦になる」と助言する。ただ隕鉄鳥を手に入れるだけでなく、その後これを狙って襲ってくる他のチームをどう凌ぐかも、一次試験の内容の一部だった。
ラントたちは傭兵部隊の隊長でもあるヴィアベルという魔法使い率いるチームに襲撃され、隕鉄鳥を巡って戦闘になる。ラントは相手のチームのシャルフという魔法使いを相手にすることとなり、相手の「花弁を鋼鉄に変える魔法」(ジュベラード)による変幻自在の攻撃に追い詰められるも、これは「分身に作らせた分身」に過ぎず、勝利を確信したシャルフを不意打ちで昏倒させる。
フェルンも相手に勝利し、不利を悟ってヴィアベルは撤退。ラントたちのチームは無事に隕鉄鳥を守り抜き、一次試験を突破する。
不穏で可憐な追跡者
一次試験終了後、二次試験が始まるまで参加者はオイサーストで思い思いに過ごす。ラントは特にすることもなく街で時間を潰していたが、そんな彼の前にユーベルが現れる。
ユーベルは「その人物が得意な魔法は、本人の歩んできた人生が表れる」との持論を掲げており、“相手に共感する”ことで対象が得意とする魔法を自分も使えるようになる異才の持ち主だった。一次試験で危ういところまでヴィアベルに追い詰められたユーベルだったが、その間に相手に共感することで、彼の得意な「見た者を拘束する魔法」(ソルガニール)を修得。いきなりラントにこれを仕掛け、彼を動けない状態にしてしまう。
ユーベルはラントの精巧な分身魔法に興味を持ち、「君がどんな人生を歩んできたのか知りたい」と言い出す。ラントは動けないまま「感覚だけで魔法を使う、君のようなタイプの人間は嫌いだ。2度と共感できなくなるが、僕を殺したいなら好きにすればいい」と言葉を返す。
何を考えてか、ユーベルは「君のことが少し分かった。もっと知りたい」と言って「見た者を拘束する魔法」を解除。そのままラントに付きまとう。ラントはこれに辟易とするも、下手に相手をするのも相手の思う壺だと考えてか、無視を決め込むようになった。
二次試験
二次試験の内容は、「とある未踏の地下迷宮を最下層まで踏破する」というものだった。試験官は一級魔法使いのゼンゼで、迷宮内にはそれほど危険な魔物もおらず、比較的安全なものになるはずだった。
しかし、迷宮深部に敵対する者の精巧な複製を作り出す水鏡の悪魔(シュピーゲル)がいたこと、フェルンの師であるフリーレンも今回の試験に参加していたことで、安全だと思われていた二次試験は一気に危険度が跳ね上がる。かつて勇者ヒンメルと共に魔王を討伐したフリーレンの実力は、今回の試験の参加者はおろかすでに一級魔法使いの資格を得た者たちと比べても圧倒的に格上だった。
この窮地に参加者たちは協力して立ち向かい、それぞれが“この魔法使い相手なら優位に立てる”と思う相手の複製を攻撃。ラントはユーベルと共に戦い、何度か咄嗟に彼女を庇い、「自分のせいで誰かが死ぬのは嫌だ」という気質を見抜かれる。
フリーレンの複製は、他ならぬフリーレンがフェルンと協力して撃破。結果として二次試験はごくわずかな脱落者を出しただけで、ラントとユーベルを含む一次試験突破者の大半が合格することとなった。
三次試験
大量の二次試験突破者が出たことは、試験を開催した大陸魔法協会の側でも物議をかもした。特にその長であるエルフの大魔法使いゼーリエは、「フリーレンが参加したせいで、二次試験が参加者たちの正確な力量を測る場に成り得なかった」と憤慨。予定していた三次試験ではさらなる犠牲が出兼ねないとして、試験内容を自身との面接に急遽変更する。
二次試験突破者が1人ずつゼーリエに呼び出されて合否を直接伝えられる中、ラントの番がやってくる。ゼーリエは一目ラントを見るなり「ふざけるな」と不快そうにつぶやき、ここにいるのが分身魔法で作り出した分身であることばかりか、彼が今故郷の村でティータイムを楽しんでいることまで言い当てる。さすがのラントもこれには驚くも、ゼーリエは「実にいい度胸だ」とかえって評価し、彼を合格させた。
ゼーリエと個人的な確執のあるフリーレンは失格になるも、フェルンやユーベルといった今回の試験でラントと関わった者の多くは合格。念願の一級魔法使いになったラントは、いつの間にか共に行動するのが当たり前になっていたユーベルに「もう付いてくるな」と釘を刺し、魔法都市オイサーストを去る。
ゼーリエ暗殺計画
大陸北部にある帝国で健国際が催され、大陸魔法協会の長であるゼーリエもここに招かれる。しかし帝国は大陸魔法協会の存在を疎んじており、この機会にゼーリエを暗殺してしまおうと画策していた。
スパイからの報告でそれを知った大陸魔法使い協会の魔法使いたちは、ゼーリエを守るために動き出す。一級魔法使いとなったラントも戦力として担ぎ出されるが、その内容は「ユーベルと共に諜報活動を行う」というものだった。自分の村までやってきたユーベルを見て、咄嗟に逃げようとするラントだったが、勘の鋭い彼女に居場所を突き止められてしまい、観念して一緒に仕事することを受け入れる。
“地方貴族の夫婦”という設定でユーベルと共に帝都アイスベルクに赴いたラントは、現地で活動するスパイからの密書を回収。しかし帝国の魔導特務隊に補足され、ユーベルと共に追い詰められていく。
ラント(葬送のフリーレン)の関連人物・キャラクター
ユーベル
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ゼンゼとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。大陸全土でも45人しかいない一級魔法使いの1人で、髪の毛を自在に操る特殊な魔法を操る。 主人公のフリーレンが参加した一級魔法使い試験で試験官を務め、「零落の王墓」と呼ばれる未踏の迷宮の攻略を参加者に課す。この結果を見届けるためゼンゼ自身も迷宮に踏み入り、彼らの奮戦を見届けた。平和主義者を自称しているが、一級魔法使いを目指す中で命を落とす者の犠牲については許容するなど、責務に忠実かつ厳しい性格である。
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水鏡の悪魔/シュピーゲル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
水鏡の悪魔(シュピーゲル)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場する魔物の一種。一級魔法使い試験の二次試験では、この魔物を攻略するために本来競争相手である参加者たちが手を組むこととなった。 自分に近づいた人間の複製体を作り出し、これを操る力を持つ。この複製体は元となった人物とまったく同じ力を持つ上に、水鏡の悪魔の魔力が続く限りいくらでも作ることが可能。作中では零落の王墓と呼ばれる迷宮の最深部に巣食い、魔王討伐の英雄フリーレンの複製体を作って猛威を振るった。
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血塗られし軍神リヴァーレ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
血塗られし軍神リヴァーレ(ちぬられしぐんしんリヴァーレ)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場するキャラクター。人類側にもその名を広く知られた大魔族で、「魔族最強の戦士」を自負する猛者。 数百年を生きる大物魔族たちを前に自身を「老いぼれ」と称するなど、魔族としても非常に長命の人物。戦闘狂的な気質を持ち、強い戦士との戦いには嬉々として臨む。主要人物の1人であるシュタルクの故郷の村を襲撃し、彼以外の一族を皆殺しにした。
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ヴィアベル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
ヴィアベルとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。魔王軍残党と長年戦い続けてきた北部魔法隊の隊長であり、その経歴に見合う高い戦闘能力を持つ。 強面で言動も荒々しく、必要だと判断した殺しは躊躇なく実行する。しかし不要な戦いは避けるなど軍人としては良識的で、戦いを離れれば面倒見の良さや気配りの上手さを発揮する二面性のある人物。一級魔法使い試験に参加した中でも屈指の猛者として注目される一方、主人公フリーレン一行の戦士シュタルクを熱心に自軍にスカウトする。
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