断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
断頭台のアウラとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場するキャラクター。魔王軍幹部「七崩賢」に属していた高位魔族で、魔力の多寡によって相手を傀儡とする魔法を操る。魔王が勇者ヒンメルに討たれた後もアウラは生き残り、潜伏しながら活動を続けた。
ヒンメルの死後、アウラは部下を率いてグラナト伯爵領へと侵攻し、ヒンメルの仲間だったエルフの魔法使いフリーレンと交戦。最終的には相手の魔力量を見誤り、自分の魔法で自分が傀儡と化し、フリーレンに命じられて悔し涙と共に自害した。
断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の概要
断頭台のアウラ(だんとうだいのアウラ)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場するキャラクター。
魔王軍幹部「七崩賢」に属していた高位魔族。自身と対象の魂を天秤に載せ、魔力の多い方が少ない方を肉体が滅びる時まで傀儡とする魔法「服従させる魔法」(アゼリューゼ)を操る。この魔法は強い意志があればある程度抵抗することも可能だが、アウラは彼らの首を斬り落とすことで完全な傀儡として運用している。これが彼女の「断頭台」の異名の由来ともなった。
魔王軍の幹部として何人もの人間の戦士や魔法使いと戦い、後に魔王を討伐する勇者ヒンメルとも交戦。使う前に素早く近づいて相手の腕を斬り落とすという単純明快な方法で「服従させる魔法」を破ったヒンメルを警戒したアウラは早々に戦線離脱し、以後はヒンメルの前には決して姿を現さなかった。魔王が勇者ヒンメルに討伐された後もアウラは生き残り、潜伏しながら密かに人間の戦士を襲い、自身の傀儡を増やしていった。
やがてヒンメルが老衰によって世を去ると、アウラは部下の魔族と傀儡の軍勢を率いて北方にあるグラナト伯爵の領地へと侵攻。30年ほどかけてじわりじわりと勢力圏を広めていった後、たまたまここを訪れていたヒンメルの仲間でエルフの魔法使いのフリーレンと死闘を繰り広げる。最終的には相手の魔力量を見誤り、自分の魔法で自分が傀儡と化してしまい、フリーレンに命じられるままアウラは悔し涙と共に自害した。
断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)のプロフィール・人物像
CV:竹達彩奈
500年以上を生きる大魔族。魔族らしい驕りと油断、魔族らしからぬ狡猾さと用心深さを併せ持つ人物。自身の軍勢を物ともせずに直接斬りかかってきた勇者ヒンメルを警戒して彼が生きている間は表立った行動を控えていた点、ヒンメルの死後数十年が経過して「もう大丈夫だろう」と判断するなり人間の街に大々的な攻撃を開始した点などにそれがよく表れている。
アウラは“自分を退け、魔王討伐を果たした”勇者一行のことを脅威と認識しており、そのメンバーの1人だったフリーレンのことも記憶している。しかし「勇者一行の中で怖いはヒンメルだけ」との認識を改めず、フリーレンがヒンメル以上に自分の天敵であることを見抜けないまま戦闘を仕掛けたことが、結局は彼女の敗因となった。
断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の魔法・能力
アウラは人間の魔法使いでは比較にならないほど強大な魔力を持っている。アウラ自身の戦闘能力も高いが、得意の魔法である「服従させる魔法」によって統率している死者の軍勢がその危険性と脅威度を高めている。
さらにアウラは複数の魔族を従えており、1度動き出せば被害は街1つ程度では収まらない。作中ではあっさりと倒されたが、七崩賢の一角を担っていただけのことはある大魔族である。
服従させる魔法(アゼリューゼ)
手にした天秤に自分と対象の魂を乗せ、魔力の少ない方が魔力の多い方の傀儡となる魔法。発動さえしてしまえば防ぐ手立てはなく、1度傀儡とされた者は肉体が完全に滅びるまで相手に従い続ける。傀儡とされても強い意志さえあればこの魔法の力に多少は抗うことができるが、アウラは「傀儡にした者の首を落とす」という方法でこの点をクリアしている。
非常に強力な魔法だが弱点もあり、アウラ自身もこの魔法の効果からは逃れられない。つまりアウラが自分より魔力の多い者に「服従する魔法」をかけてしまえば、その瞬間に今度は自分が相手の傀儡と化してしまう。アウラはこのリスクを重々承知しており、相手の魔力量を見定めるまでは決してこの魔法を使わない。
一方、魔力の多さが地位や立場に直結し、自身の強さや魔法を誇示することに固執する魔族の習性で、「自分の方が魔力が多い」と判断すればアウラは積極的にこの魔法を使用してくる。これは「強い者を傀儡にすればそれだけ自分の軍勢の力が増す」という事情もあり、アウラは相手が強ければ強いほど「服従させる魔法」で倒すことにこだわる傾向が強い。
さすがに射程距離のようなものはあるらしく、フリーレンに対して使用した際は互いの顔が確認できる程度の距離で使っている。この距離を一気に詰めて攻撃を仕掛けられるのであれば発動前に止めることも一応可能で、作中ではヒンメルがこの方法でアウラを撤退に追い込んでいる。
死者の軍勢
「服従させる魔法」によって傀儡とした人間の戦士たちの軍勢。アウラの意のままに、肉体が完全に破壊されるまで戦う恐るべき集団である。
アウラの支配下に置かれている者は、「何かの拍子に強い意志力を発揮して命令に歯向かう」ことを避けるため、例外なく首を刎ねられている。
断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の来歴・活躍
魔王軍時代
アウラが生まれたのは、物語が始まる500年ほど前のことである。強大な魔族として成長したアウラは、魔王軍幹部「七崩賢」の一員となり、「服従させる魔法」(アゼリューゼ)で多くの人間たちを傀儡として操り、その首を落として作り上げた死者の軍勢を率いて各地を荒らし回った。
人類最強と謳われた南の勇者と七崩賢の決戦では、相手を倒すまでに七崩賢の半数が討ち取られることとなったが、「服従させる魔法」による牽制と死者の軍勢による後方支援に徹したのかアウラ自身は無事に生き残る。
その後新たに台頭した勇者ヒンメルとその仲間たちの前にも立ち塞がり、「服従させる魔法」による支配を試みる。しかし魔法を発動する前に死者の軍勢を一瞬で突破して斬りかかってきたヒンメルを見たアウラは、「相性が悪い」と判断して撤退。その後はヒンメルたちに手を出さず、彼らの魔王討伐の旅を黙って見送る。
この際、アウラはヒンメルの仲間でエルフの魔法使いのフリーレンが強力な魔法で死者の軍勢を蹴散らす様を目撃。ヒンメルも厄介だが、フリーレンもフリーレンで優れた魔法使いであり、機会があれば傀儡にしてやろうと考える。
潜伏と新たな手下たち
ヒンメルと仲間たちはその後も冒険を続け、ついに魔王討伐を成し遂げる。無事に生き残ったアウラは、「ヒンメルが生きている間は迂闊なことはしない方がいい」と判断し、潜伏しながら新たな戦力を少しずつ集めていく。
ヒンメルたちとの戦いでほとんど壊滅させられた死者の軍勢を再び結成し、さらにリュグナー、リーニエ、ドラートの3人の魔族を手下として加えたアウラは、ヒンメルが寿命で死ぬのを虎視眈々と待ち続ける。やがてヒンメルは大往生を遂げ、この情報をつかんだアウラはついに表舞台に帰還。北側諸国のグラナト伯爵領に侵攻し、城塞都市を丸ごと攻め落とさんとした。
“魔族の天敵”との対決
グラナト伯爵の領地には、大魔法使いフランメによる強固な結界が施されており、人間側はこれを利用して頑強に抵抗。しかし人間の戦士や魔法使い程度なら「服従させる魔法」でいくらでも新たな戦力に加えられるアウラが相手では分が悪く、じわりじわりと追いやられていく。
アウラがグラナト伯爵領の大部分を削り切った頃、新たな仲間たちと共に旅をしていたフリーレンがたまたまこの地を来訪。アウラが街を襲っていると聞いて、「いい機会だからアイツとの決着を付けよう」と人間たちに加勢する。これを知ったアウラは、「手強い相手が増えた」と警戒する一方、凄腕の魔法使いであるフリーレンを死者の軍勢に加える好機だと歓喜する。
リュグナー、リーニエ、ドラートが次々と倒される中、アウラはフリーレンと対決。死者の軍勢をぶつけて彼女を消耗させ、「この女の魔力は自分より少ない」と確信する。しかし満を持して発動した「服従させる魔法」によって傀儡となったのは、意外にもアウラの方だった。
実はフリーレンは「魔力の多寡を見て相手の実力を判断し、弱い者を狙って襲ってくる」という魔族の習性を利用して返り討ちにするため、普段から魔力を制限して過ごすことを1000年以上続けていた。このためアウラはフリーレンが本当は自分を遥かに上回る魔力を持っていることを見抜けず、自ら墓穴を掘ってしまったのだった。
ここに至るまでのアウラの凶行と、彼女がヒンメルの死をことさらに強調するような言葉を口にしたことに怒りを感じていたフリーレンは、「自害しろ」とアウラに命令。その強い意志と強大な魔力でなんとかこれに抵抗しようとするアウラだったが、「服従させる魔法」の効力にいつまでも逆らうことはできず、悔し涙を流しながら自ら首を斬り落とす。
七崩賢の一角を担っていた大魔族の、あまりに呆気ない最期だった。
断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の関連人物・キャラクター
ヒンメル
魔王討伐を果たした勇者。困っている人がいると知れば、彼らのために喜んで力を尽くす高潔な人物。ややナルシスト気味なのが唯一の欠点である。
冒険の旅の途中でアウラと戦ったヒンメルは、死者の軍勢を壊滅させた上に「服従させる魔法」を発動させる前に距離を詰めて斬りかかるという方法で彼女を撤退に追い込む。この戦いでヒンメルの強さを痛感して最大級の脅威と認識したアウラは、彼が老衰によって息を引き取るまでずっと潜伏していた。
ヒンメル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
ヒンメルとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。僧侶ハイター、戦士アイゼン、そしてエルフの魔法使いフリーレンと共に魔王を討伐した勇者。この冒険は物語の本筋からすると過去の出来事で、ヒンメル自身は第1話で老衰により死亡する。
ポーズにこだわった銅像を各地に残すなどナルシスト的なところもあるが、困っている人を見掛ければ旅の途中だろうと助けて回る善良にして高潔な人物。フリーレンには好意と憧れの混じった感情を抱いていたが、それを明かさぬまま息を引き取った。
フリーレン
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ゼーリエとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。1000年以上前から生きているフリーレンをも子供扱いする、神話にも等しい時代に生まれたエルフの大魔法使い。 全知全能の女神にもっとも近いとされる力の持ち主で、大陸魔法協会の創始者。苛烈にして尊大な性格だが高慢ではなく、格下のものであっても聞くべきと判断した意見は素直に聞き入れる。フリーレンとは大師匠と孫弟子の関係にあるが、魔法使いとして目指す方向性が違うため仲はあまり良くない。
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ゼンゼ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
ゼンゼとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。大陸全土でも45人しかいない一級魔法使いの1人で、髪の毛を自在に操る特殊な魔法を操る。 主人公のフリーレンが参加した一級魔法使い試験で試験官を務め、「零落の王墓」と呼ばれる未踏の迷宮の攻略を参加者に課す。この結果を見届けるためゼンゼ自身も迷宮に踏み入り、彼らの奮戦を見届けた。平和主義者を自称しているが、一級魔法使いを目指す中で命を落とす者の犠牲については許容するなど、責務に忠実かつ厳しい性格である。
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水鏡の悪魔/シュピーゲル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
水鏡の悪魔(シュピーゲル)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場する魔物の一種。一級魔法使い試験の二次試験では、この魔物を攻略するために本来競争相手である参加者たちが手を組むこととなった。 自分に近づいた人間の複製体を作り出し、これを操る力を持つ。この複製体は元となった人物とまったく同じ力を持つ上に、水鏡の悪魔の魔力が続く限りいくらでも作ることが可能。作中では零落の王墓と呼ばれる迷宮の最深部に巣食い、魔王討伐の英雄フリーレンの複製体を作って猛威を振るった。
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血塗られし軍神リヴァーレ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
血塗られし軍神リヴァーレ(ちぬられしぐんしんリヴァーレ)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場するキャラクター。人類側にもその名を広く知られた大魔族で、「魔族最強の戦士」を自負する猛者。 数百年を生きる大物魔族たちを前に自身を「老いぼれ」と称するなど、魔族としても非常に長命の人物。戦闘狂的な気質を持ち、強い戦士との戦いには嬉々として臨む。主要人物の1人であるシュタルクの故郷の村を襲撃し、彼以外の一族を皆殺しにした。
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ヴィアベル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
ヴィアベルとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。魔王軍残党と長年戦い続けてきた北部魔法隊の隊長であり、その経歴に見合う高い戦闘能力を持つ。 強面で言動も荒々しく、必要だと判断した殺しは躊躇なく実行する。しかし不要な戦いは避けるなど軍人としては良識的で、戦いを離れれば面倒見の良さや気配りの上手さを発揮する二面性のある人物。一級魔法使い試験に参加した中でも屈指の猛者として注目される一方、主人公フリーレン一行の戦士シュタルクを熱心に自軍にスカウトする。
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目次 - Contents
- 断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の概要
- 断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)のプロフィール・人物像
- 断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の魔法・能力
- 服従させる魔法(アゼリューゼ)
- 死者の軍勢
- 断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の来歴・活躍
- 魔王軍時代
- 潜伏と新たな手下たち
- “魔族の天敵”との対決
- 断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の関連人物・キャラクター
- ヒンメル
- フリーレン
- リュグナー
- リーニエ
- ドラート
- 断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「ヒンメルはもういないじゃない」
- 断頭台のアウラ(葬送のフリーレン)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「アウラ」は“オーラ”を意味するドイツ語
- あっさりした最期から始まったネタキャラ化