ハイター(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
ハイターとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。僧侶にして魔王討伐を果たした英雄の1人であり、その中心人物となった勇者ヒンメルとは幼馴染の関係でもあった。聖職者用の魔法の達人で、その技量はエルフの魔法使いフリーレンも一目置くほど。
酒をこよなく愛し、若い頃は週に1度は二日酔いになっていた。魔王討伐後は聖都の司教となり、盟友ヒンメルの死を看取る。人生の晩年に戦災孤児のフェルンを引き取り、彼女に生きる希望を取り戻させた後、安らかに息を引き取った。
ハイター(葬送のフリーレン)の概要
ハイターとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。
卓越した「女神の魔法」を操る僧侶であり、幼馴染の勇者ヒンメル、ドワーフの戦士アイゼン、エルフの魔法使いフリーレンと共に魔王討伐を果たした英雄。魔王を討伐した後は聖都で司教を務め、数十年を人々の救済に捧げる。
50年後、「もう1度この4人で半世紀流星を見よう」という約束を果たすためにかつての仲間たちと合流。壮大な天体ショーを楽しんだ後、「また君たちに会えてよかった」と言い残して大往生を遂げたヒンメルの葬儀に参加。この頃には自身もすっかり老境にあり、後進に司教の座を任せて現役を引退する。
その後戦災孤児のフェルンという少女を引き取り、自殺すら考えていた彼女を暖かく見守り、生きる気力を取り戻させる。フェルンに魔法使いとしての才覚があることを知ると、たまたまやってきたフリーレンに「フェルンに魔法を教えてやってほしい」と依頼。フリーレンの指南によりフェルンが独り立ちしたのを見届けると、彼女と最後の思い出を作り、安らかに息を引き取った。
ハイター(葬送のフリーレン)のプロフィール・人物像
CV:東地宏樹
温厚で礼儀正しく、「本当にあるかどうかは確かめようがないが、懸命に生きた人々の安らぎのために天国はあるべきだ」と語る優しい性格。しかし中身は意外と俗っぽく、計算高く立ち回っては周囲を自分の思惑に沿って動かす腹黒い一面も持つ。
酒を愛好しており、若い頃は1週間に1度は二日酔いになっていた。この点は共に魔王討伐をした仲間たちからも心底呆れられており、「もうコイツ置いていこう」、「酒さえ飲んでいなければ優秀なのに」と散々に言われている。最晩年に至るまで酒は手放さず、フェルンにも「酒は百薬の長」と言い含めていた。
ヒンメルとは幼馴染としての気安い関係であり、子供の頃に彼が勇者の剣のレプリカを手に入れて得意になっているのを見て「偽者の剣じゃ偽者の勇者にしかなれない」と揶揄している。一方でその高潔な精神を心底尊敬し、「ヒンメルと共に重ねた思い出や、彼が自分に示してくれた友情を広めていきたい」と考え、“こんな時ヒンメルならどうするか”を自身の行動原理としている。
晩年に引き取ったフェルンのことは実の娘のように大切にし、その魔法使いとしての並外れた才覚に驚きつつ成長を見守った。そのハイターに死期が迫っていることを悟り、「ハイター様が死ぬ前に一人前になりたい、独り立ちした姿を見せて心残りの無い最期を迎えさせてあげたい」とフェルンが魔法の修練に打ち込むようになると、かつての仲間であるフリーレンに彼女の指南をするよう依頼。これはフリーレンに自分の死後のフェルンを委ねるための工作も兼ねており、見事にこれに成功する一方、「フェルンと最後の思い出を作るべきだ」という彼女の提案も受け入れている。
ハイター(葬送のフリーレン)の魔法・能力
治癒や解毒などの効果を持つ、聖職者のみが使える「女神の魔法」の使い手。
その技量は卓越しており、系統がまったく異なるとはいえ1000年の時を生きる魔法使いであるフリーレンをして「化け物」と言わしめている。
無補給無酸素状態でも2か月は生存できる魔法
魔王軍の幹部「七崩賢」の一員不死なるベーゼと戦った際に使用した魔法。この時ヒンメル一行は、ベーゼの展開した結界の中に閉じ込められており、フリーレンですら「この結界を破る方法はない、自分たちはここで飢え死にする」と完全に諦めていた。
しかしヒンメルは仲間を叱咤し、「この結界が絶対に壊せないというなら、自分が“壊せる”ことを証明してやる」と奮起。アイゼンもこれに続いて得物を構え、フリーレンも渋々ながら「その前にこちらが力尽きると思うが、やるだけやってみる」と結界の解析を始める。この時ハイターが仲間にかけたのがこの魔法で、そのデタラメな効果で仲間を驚かせた。
それぞれに力を尽くした結果、一行は結界の突破に成功し、そのままベーゼを討ち取っている。
ハイター(葬送のフリーレン)の来歴・活躍
勇者の幼馴染
魔王と呼ばれる強大な魔族と、彼が率いる魔族の軍勢によって人類が追い詰められる時代に生まれる。地方の小さな村の出身で、同年代の幼馴染であるヒンメルとは悪友のような関係を築いていった。
そのヒンメルは幼い頃から剣士として類稀な素質を発揮しており、短剣1本で行商人を襲っていた魔物を撃退。これに感謝した行商人から勇者の剣のレプリカを贈られ、生まれて初めて手にした実戦用の武器に目を輝かせていた。
これを見たハイターは、「偽者の剣じゃ偽者の勇者にしかなれない」とヒンメルを揶揄。しかしヒンメルは逆に発奮して「なら本物の魔王になってやる、僕が魔王を打ち倒してやる」と決意し、さらに修行に励んでいった。
ヒンメルが16歳になった時、彼は僧侶として相応の技量を身に着けたハイターと共に村を出立。途中でドワーフの戦士アイゼン、エルフの魔法使いフリーレンといった仲間を加え、魔王討伐のために冒険を続けていく。
英雄たちの別れ
腐敗の賢老クヴァール、魔王軍幹部「七崩賢」の断頭台のアウラや不死なるベーゼといった強力な魔族と戦い、これを次々と突破。ついに大陸北部にある魔王城へと辿り着き、仲間たちと共に死力を尽くして魔王を打ち倒す。
王都に戻ってこれを報告し、それぞれに自身の居場所を見つけていた仲間たちと別れる。ちょうどこの時、夜空を半世紀流星(エーラりゅうせい)という50年に1度やってくる流星が彩っており、「50年後にもう1度これを見よう」と約束を交わす。
ヒンメルはそのまま王都に留まり、アイゼンは自身のそれまでの生活に、フリーレンも「ヒンメルたちの仲間となる前と同様、気ままにあちこちを巡って魔法を収集する」旅に戻っていく。ハイター自身は聖都で司教を務めることとなっており、魔王討伐にふさわしい栄達を果たした形となった。
ヒンメルがフリーレンに惹かれていることには気付いていたが、彼自身が寿命や生き方の差から「フリーレンの邪魔にはなりたくない」と考えて何も言わないでいたため、見守るだけに留まった。
勇者ヒンメルの死
50年後、半世紀流星を見るという約束を果たすために再び王都を訪れる。途中でアイゼンと合流し、ヒンメルの下に向かうと、彼に預けていたものを受け取るためにフリーレンが先んじてそこを訪ねていた。
フリーレンは「半世紀流星を見るならいいところがある」と言ってハイターたちを連れ出し、1週間かけて見晴らしのいい丘へと移動。半世紀流星に彩られる夜空を存分に楽しんで王都へと戻り、「最期に君たちと会えてよかった」と言い残して息を引き取ったヒンメルの葬儀に参加する。
今さらながらヒンメルのことを何も知らなかったことに気付いたフリーレンが「もっと知っておけばよかった」と涙を流すのを見て、アイゼンと共に彼女を慰める。
聖都での生活があるためここで2人と別れるが、「エルフの時間で生きているフリーレンは、今後も人間との生きる時間の違いで苦しむのではないか」とアイゼンと相談し、密かに文通して彼女のために自分たちにできることを模索していく。
フェルンに看取られながら永眠
ヒンメルの死後、自身も老いたため、司教の立場を後進に譲って引退。好きな酒を飲みながら気ままな隠居生活を楽しんでいたが、ある時フェルンという戦災孤児の少女と出会う。
この時フェルンは自殺さえ考えていたが、「ここで死んだらもったいない、あなたが家族や友人と一緒に重ねてきた思い出や記憶も失われてしまう」と諭してそれを思い止まらせ、自身の下に引き取る。共に過ごす中でフェルンの魔法使いとしての優れた才能に気付き、それを伸ばすことを勧めるが、専門外であるためうまく指南することができなかった。
いよいよ自分の死期が近づくと、まだ幼いフェルンは「ハイター様が生きている内に独り立ちして、心残りなく安らかな最期を迎えさせてあげたい。それくらいしか恩を返す方法が無い」と魔法の修練にさらに打ち込んでいく。この頃、「そろそろまとめて借りを返しておこう」と考えたフリーレンがハイターの家を訪れ、「フリーレンなら信用できる」と判断してフェルンを弟子にしないかと交渉。しかしフリーレンには「いかに才能があるとはいえ、見習い程度の魔法使いでは自分の旅にはついてこれない」と断られてしまう。
そこでハイターは、代わりに「不老不死の魔法」が乗っているとされる魔導書の解読をフリーレンに依頼。自分の知らない魔法と聞いて目を輝かせたフリーレンはこれを引き受け、数年を解読に費やす。一方で「時々でいいからフェルンに魔法の指南をしてやってほしい」とハイターに頼み込まれたフリーレンは、解読の片手間でいいならとこれを承諾し、その中でフェルンが魔法の修練に励む理由と彼女の才能を知る。
これは「フェルンと親しくさせ、フリーレンが自発的に彼女を引き取る」ようにするというハイターの策略で、魔導書の解読というのも方便だった。フリーレンは途中からこれに気付いてはいたが、フェルンのあまりに必死な様子から見捨てることができなくなり、ハイターの策通りに動いていく。一方でハイターに「自分の死んだ後のことばかり考えるのではなく、フェルンとの間に最後の思い出を作ってやるべきだ」との言葉を伝えた。
このアドバイスを真摯に受け止めたハイターは、フリーレンの指南によって魔法使いとして一人前の力量を身に着けたフェルンと最後の時間を共有し、「この子はもう大丈夫だ」との確信を得て息を引き取る。その後フェルンはハイターの遺体を丁寧に埋葬し、師となったフリーレンと共に旅立っていった。
ハイター(葬送のフリーレン)の関連人物・キャラクター
ヒンメル
かつて魔王を討伐した勇者。やや自己陶酔的な面はあるものの、清廉潔白にして慈悲の心に満ち溢れた、英雄にふさわしい高潔な人物。
ハイターとは幼馴染の関係で、気安い間柄だった。しかし仲間を信じ、困っていることを決して見捨てないヒンメルの高潔な精神は、「こんな時ヒンメルならどうするか」を自身の行動原理とするなどハイターに強い影響を与えた。
ヒンメル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
ヒンメルとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。僧侶ハイター、戦士アイゼン、そしてエルフの魔法使いフリーレンと共に魔王を討伐した勇者。この冒険は物語の本筋からすると過去の出来事で、ヒンメル自身は第1話で老衰により死亡する。
ポーズにこだわった銅像を各地に残すなどナルシスト的なところもあるが、困っている人を見掛ければ旅の途中だろうと助けて回る善良にして高潔な人物。フリーレンには好意と憧れの混じった感情を抱いていたが、それを明かさぬまま息を引き取った。
フリーレン
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ゼーリエとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。1000年以上前から生きているフリーレンをも子供扱いする、神話にも等しい時代に生まれたエルフの大魔法使い。 全知全能の女神にもっとも近いとされる力の持ち主で、大陸魔法協会の創始者。苛烈にして尊大な性格だが高慢ではなく、格下のものであっても聞くべきと判断した意見は素直に聞き入れる。フリーレンとは大師匠と孫弟子の関係にあるが、魔法使いとして目指す方向性が違うため仲はあまり良くない。
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エーレ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
エーレとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。一級魔法使いの祖父を持つ、魔法学校を首席で卒業した才媛である。 幼い頃にヴィアベル率いる北部魔法隊に自身の街を救われ、この時の経験と祖父の影響で自身も魔法使いを志す。後に一級魔法使い試験の会場で偶然ヴィアベルと再会したエーレは、彼と共にこれに参加。奮戦するも、結局は三次試験で失格する。しかしヴィアベルの人柄を改めて知って気に入ったのか、以降エーレは彼と行動を共にして相棒のごとく振る舞うようになる。
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ゼンゼ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
ゼンゼとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。大陸全土でも45人しかいない一級魔法使いの1人で、髪の毛を自在に操る特殊な魔法を操る。 主人公のフリーレンが参加した一級魔法使い試験で試験官を務め、「零落の王墓」と呼ばれる未踏の迷宮の攻略を参加者に課す。この結果を見届けるためゼンゼ自身も迷宮に踏み入り、彼らの奮戦を見届けた。平和主義者を自称しているが、一級魔法使いを目指す中で命を落とす者の犠牲については許容するなど、責務に忠実かつ厳しい性格である。
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水鏡の悪魔/シュピーゲル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
水鏡の悪魔(シュピーゲル)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場する魔物の一種。一級魔法使い試験の二次試験では、この魔物を攻略するために本来競争相手である参加者たちが手を組むこととなった。 自分に近づいた人間の複製体を作り出し、これを操る力を持つ。この複製体は元となった人物とまったく同じ力を持つ上に、水鏡の悪魔の魔力が続く限りいくらでも作ることが可能。作中では零落の王墓と呼ばれる迷宮の最深部に巣食い、魔王討伐の英雄フリーレンの複製体を作って猛威を振るった。
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血塗られし軍神リヴァーレ(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
血塗られし軍神リヴァーレ(ちぬられしぐんしんリヴァーレ)とは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』に登場するキャラクター。人類側にもその名を広く知られた大魔族で、「魔族最強の戦士」を自負する猛者。 数百年を生きる大物魔族たちを前に自身を「老いぼれ」と称するなど、魔族としても非常に長命の人物。戦闘狂的な気質を持ち、強い戦士との戦いには嬉々として臨む。主要人物の1人であるシュタルクの故郷の村を襲撃し、彼以外の一族を皆殺しにした。
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ヴィアベル(葬送のフリーレン)の徹底解説・考察まとめ
ヴィアベルとは、原作:山田鐘人、作画:アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。魔王軍残党と長年戦い続けてきた北部魔法隊の隊長であり、その経歴に見合う高い戦闘能力を持つ。 強面で言動も荒々しく、必要だと判断した殺しは躊躇なく実行する。しかし不要な戦いは避けるなど軍人としては良識的で、戦いを離れれば面倒見の良さや気配りの上手さを発揮する二面性のある人物。一級魔法使い試験に参加した中でも屈指の猛者として注目される一方、主人公フリーレン一行の戦士シュタルクを熱心に自軍にスカウトする。
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目次 - Contents
- ハイター(葬送のフリーレン)の概要
- ハイター(葬送のフリーレン)のプロフィール・人物像
- ハイター(葬送のフリーレン)の魔法・能力
- 無補給無酸素状態でも2か月は生存できる魔法
- ハイター(葬送のフリーレン)の来歴・活躍
- 勇者の幼馴染
- 英雄たちの別れ
- 勇者ヒンメルの死
- フェルンに看取られながら永眠
- ハイター(葬送のフリーレン)の関連人物・キャラクター
- ヒンメル
- フリーレン
- アイゼン
- フェルン
- ハイター(葬送のフリーレン)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「あなたの中にも大切な思い出があるとしたら、死ぬのは勿体ないと思います」
- 「だったら天国で贅沢三昧していると思った方がいいじゃないですか」
- ハイター(葬送のフリーレン)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「ハイター」は“明朗”を意味するドイツ語