あやかしトライアングル(あやトラ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『あやかしトライアングル』とは『少年ジャンプ+』にて連載された矢吹健太郎の漫画と、それを原作にしたアニメ作品。妖(あやかし)と呼ばれる妖怪達がいる現代の日本を舞台に、主人公の祓忍「風巻祭里」が妖巫女の力を持つヒロイン「花奏すず」を妖から守るというストーリー。同時に、妖の王「シロガネ」の妖術によって性別が女性になってしまった祭里を男に戻すために奮闘するすずのバトルラブコメという側面もある。累計発行部数が100万部を突破し、2023年にアニメ化された人気作品だ。

生き霊、ドッペルゲンガーの類とされる妖。主にストレスなどが原因で、体から出た魄が元の人間の姿と同じになる現象だ。通常のオモカゲはすぐに消えてしまうのだが、妖巫女であるすずの場合は長時間存在を維持できる。また元の人間とは感覚を共有しており、オモカゲが受けた感覚や痛覚は本人にも伝わってしまう。場合によってはショック死の危険もある。妖巫女であるすずは、後にオモカゲを自分の意志で作り出せるようになり、小型サイズの「オモカゲ一寸法師」や、カゲメイが体を乗っ取った時に生み出した巨大サイズ「オモカゲデイダラボッチ」などを作り出せる。

小美呼市(おみこし)

本編の舞台である架空の町。すずや祭里達が育った町であり、2人が通う北彩高校やすずの両親の経営する喫茶店、「わっしょいロード」と呼ばれる商店街などが存在する。また、祓忍具の制作と販売を生業とする香炉木家が経営する玩具屋「おもちゃのコウロギ」もある。

花鳥風月(かちょうふうげつ)

祭里と親交を深めた弥生が提案したグループ名。祭里、すず、弥生、ルーシーそれぞれの名字から取って付けられた。話が進むにつれて弥生が妖を見れるようになったり、ルーシーの家に日喰想介が執事として働くことにあるなど、妖に関わるようになる。
なお、ルーシーはオカルト好きであるが独自の価値観があるため、妖を直接見ることはできていない。

『あやかしトライアングル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

風巻祭里「何年も関わってきた俺が1番よくしっているっつの…!」

妖巫女についての真実を聞かされる冒頭のセリフ。生まれながらに大量の魄を持ってしまったために、すずの内に秘めた妖の力は人の領域を越えていることを知った祭里はすずが「妖ではない」と言い放つが、同時に葛藤することになる。妖巫女がどんな存在なのかを読者に印象付け、祭里がすずとどう向き合うかを悩む印象的なシーンだ。

日喰想介「悪趣味の積み重ねで人間は文明を築いてきたはずだ」

想介の食の探求を「悪趣味」と言ったすずに対し、想介は「悪趣味の積み重ねで人間は文明を築いてきたはずだ」と反論。悪趣味な行為も、想介にとっては美味しい料理を食べるための手段でしかない。彼の行動はあくまでも生きるための食事をより美味しく味わうためのものなのだ。

花奏すず「…きっと、悲しいと思う」

自分以外の全てが食材にしか見えないと考えている想介に対して、すずが「…きっと、悲しいと思う」と呟いた一言。「自分もスイーツを見ると我慢できない」と、想介の食のこだわりに理解を示した言葉である。

日喰想介「その表情(カオ)が見たかった…!!」

祭里が倒れたことに絶望したすずを見たとき、想介が「その表情(カオ)が見たかった…!!」と漏らした感想。その顔は邪悪などといった負の面を感じさせない、素晴らしい芸術品を見たときのような顔である。どんな残酷な状況でも想介にとっては至高の料理の材料でしかないことを読者が認識させられると同時に、悪意のない想介の顔を異質に感じさせる。

シロガネ「あいつが守ろうとした生命を、そう簡単には投げだすのか」

普段から人を嫌っているはずのシロガネがすずに対して「あいつが守ろうとした生命を、そう簡単には投げだすのか」と放った言葉。人に恐れながらも崇められてきたシロガネは人を嫌いながらも憎みきれない心情を現している。

シロガネ「だから…キライなのだ」

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