あやかしトライアングル(あやトラ)のネタバレ解説・考察まとめ

『あやかしトライアングル』とは『少年ジャンプ+』にて連載された矢吹健太郎の漫画と、それを原作にしたアニメ作品。妖(あやかし)と呼ばれる妖怪達がいる現代の日本を舞台に、主人公の祓忍「風巻祭里」が妖巫女の力を持つヒロイン「花奏すず」を妖から守るというストーリー。同時に、妖の王「シロガネ」の妖術によって性別が女性になってしまった祭里を男に戻すために奮闘するすずのバトルラブコメという側面もある。累計発行部数が100万部を突破し、2023年にアニメ化された人気作品だ。

「だから…キライなのだ」はシロガネが今までの人間との過去を語った後の一言。
時に恐れられ、崇められたり、忘れ去られるなどの経験から、人間を嫌いながらも、嫌いになりきれず好いているシロガネの複雑な内情を集約した言葉。要約するとツンデレである。また、力を手にするための獲物として見続けていたすずや祭里を見続けたことで2人を信頼するようになり、祭里が死んだと思った時に絶望したすずを激昂する形で励ましている。

花奏すず「スゴかった…」

妖の王として祭里を助けることを誓ったすずが、足を滑らした弾みで祭里のふんどしを脱がしてしまったシーン。祭里には「目に水が入って見えなかった」と言っているが、「スゴかった…」と感想をもらしたいるため、見てしまった模様。祭里は祭里で男と女の両方を見られたことに恥ずかしがってしまうのであった。

花奏すず「でも…誓ったし!! 元に戻すって…」

すずが祭里を男の姿に戻すと誓ったとき「でも…誓ったし!! 元に戻すって…」と心の中で呟いたセリフ。元に戻す箇所のイメージが下半身というハレンチな内容であった。基本的にすずの祭里を想うときのイメージは大半がハレンチな内容であり、その度にシロガネに突っ込まれる。

カゲメイ「人の世に終末をふりまくよ」

妖巫女の力を手に入れたカゲメイは「人の世に終末をふりまくよ」と決意する。カゲメイはかつて人と妖のために行動しながらも、人に受け入れて貰えずに殺された命依の闇の部分。カゲメイの願いは命依やすず以外にも、今まで生まれてきた妖巫女の思いそのものでもある。

歌川画楽「たとえカゲでも比良坂命依。惚れた弱みって奴です」

画楽がすず達と敵対した際、「たとえカゲでも比良坂命依。惚れた弱みって奴です」とその理由を語った。カゲメイが本物の命依ではないことは理解しながらも、かつて愛した存在を支えることを決意したのだ。敵対してからは一人称が「僕」から「俺」に変わっており、すず達を裏切ることに対する決意が表れている。

歌川画楽「無力は…切ないな」

術が使えずに逃げることしか出来ない祭里に対して、画楽は「無力は…切ないな」と呟く。かつて命依を助けようとして助けられなかった過去を持つ画楽は、祭里の苦悩に共感した場面だ。それでも、愛した命依のために非情に徹する彼の悲壮な決意を読者に感じさせる。

『あやかしトライアングル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

矢吹健太朗の他作品『邪馬幻想記』『BLACK CAT』『To LOVEる』との繋がり

妖怪などの非科学的な内容をテーマにしている本作は、矢吹健太朗が過去に連載していた作品『To LOVEる』と世界観を共有している。アイドル好きの祭里の祖父の推すアイドルが『To LOVEる』に登場した「ルン・エルシ・ジュエリア」で、本編でもモブキャラとして登場している。また、『BLACK CAT』に登場する組織であるクロノスの名前が出たり、背景には組織の幹部達が映るシーンもある。矢吹健太朗はデビュー作の『邪馬幻想記』とも繋がっている物語であるとコメントしている。

すずがハレンチすぎて『週刊少年ジャンプ』から『少年ジャンプ+』へ移籍

「あやかしトライアングル」が2020年4月25日に『週刊少年ジャンプ』から『ジャンプ+』に移籍したときに公開された画像。

本作は元々『週刊少年ジャンプ』で連載されていたが、2020年4月25日から『少年ジャンプ+』に移籍することになる。作者の矢吹健太朗は移籍の理由を「すずのダークネス化が止められなくなったから」「本誌では無理だった、あんな話やこんな話を掲載したくなったから」と語っている。
移籍後は毎週月曜日にエピソードが公開されるようになった。また、紙媒体の連載でなくなった利点として、扉絵を毎週カラーにしている。

konagiko05g3
konagiko05g3
@konagiko05g3

Related Articles関連記事

To LOVEる -とらぶる-(ダークネス)のネタバレ解説・考察まとめ

To LOVEる -とらぶる-(ダークネス)のネタバレ解説・考察まとめ

『To LOVEる -とらぶる-』とは、矢吹健太朗(作画)、長谷見沙貴(脚本)による日本の漫画およびそれを原作とするアニメ。男子高校生・結城リトを主人公とし、ララ・サタリン・デビルークと西連寺春菜の三角関係を軸に展開されたラブコメディ作品。 また、続編のスピンオフ作品「To LOVEる -とらぶる- ダークネス」では主人公はララの妹であるモモ・ベリア・デビルークやナナ・アスタ・デビルークがヒロインとして加わりお色気描写が過激になった。

Read Article

ダーリン・イン・ザ・フランキス(ダリフラ)のネタバレ解説・考察まとめ

ダーリン・イン・ザ・フランキス(ダリフラ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ダーリン・イン・ザ・フランキス』とは、TRIGGER・A-1 Pictures共同制作による日本のアニメ作品。TRIGGERにとって初のロボットアニメであり、謎めいた世界観の中で繰り広げられる少年少女の葛藤と成長を描いている。 遠い未来で産まれたヒトである「コドモ」は、ここで生きるため叫竜と戦うことを宿命とされていた。その1人である「Code:016」ことヒロは、森の中で「パートナー殺し」と噂されている少女「Code:002」ことゼロツーに出会い、彼女と共に戦い始める。

Read Article

BLACK CAT(ブラック・キャット)のネタバレ解説・考察まとめ

BLACK CAT(ブラック・キャット)のネタバレ解説・考察まとめ

『BLACK CAT(ブラック・キャット)』とは、矢吹健太郎による漫画。集英社。週刊少年ジャンプにて、2000年から2004年まで連載。全20巻。通称「ブラック・キャット」と呼ばれ、秘密結社(クロノス)で暗殺者として生きてきたトレインは、ある人物との出会いを経て、現在は掃除屋として相棒スヴェンと活動していた。だが、そんな彼の前にクロノス時代の因縁のある相手、クリードが姿を現す。自分に執着するクリードと過去の因縁を払拭する為に、トレインは掃除屋として闘いに挑む。

Read Article

邪馬台幻想記(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

邪馬台幻想記(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『邪馬台幻想記』(やまとげんそうき)とは、弥生時代の日本を舞台にした、矢吹健太朗による少年漫画。矢吹の初の連載作品であり、1998年に読み切りが2本発表された後、『週刊少年ジャンプ』の1999年12号から29号に連載された。単行本は全2巻。 戦乱続く弥生時代の倭国(日本)。邪馬台国の先代女王ヒミコからその座を受け継いだ壱与は、戦を無くすために倭国統一を目指していた。壱与を暗殺するために送り込まれた紫苑は、彼女の高い志を知って感銘を受け、邪馬台国側に寝返ってその力を振るう。

Read Article

ジャンプの歴代ヒロインまとめ

ジャンプの歴代ヒロインまとめ

日本でもっとも発行部数の多い漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』は、人気でも知名度でも漫画という文化の頂点に位置する存在であり、幾多の傑作を生み出してきた。少年漫画であるだけにほとんどの作品の主人公は男性キャラクターだが、彼らを盛り立てるヒロインもまた魅力的な造形の人物ばかりである。 大人に子供、主人公に守られるだけの存在から共に戦う相棒、正規のヒロインを蹴散らして主人公と結ばれた者、“少年漫画”の常識を超えたヒロインかつ女性主人公というタイプ。ここでは、ジャンプ作品を彩ったヒロインたちを紹介する。

Read Article

《過激注意》どこまでイクのか!?漫画「To loveる ダークネス」の過激表現!!

《過激注意》どこまでイクのか!?漫画「To loveる ダークネス」の過激表現!!

我らが矢吹健太郎先生の大人気漫画・アニメ「To loveる ダークネス」は、その繊細かつ独特なキャラクターや絵のタッチから、今でもなお色褪せずに高評価されています。しかしながら近年は、世の中の重要やリクエストに応えてなのか、極めて大胆な描写が目立つようになりましたよね。連載当初は、それこそ間接的かつ暗示程度でしたが、2016年の今となっては、もはや成人向け漫画ともいえるぐらい、過激なのです。

Read Article

《15禁注意!》「To Loveる」逆ポロりまとめ!?リトのアレを目の当たりにしたヒロインたちの反応

《15禁注意!》「To Loveる」逆ポロりまとめ!?リトのアレを目の当たりにしたヒロインたちの反応

矢吹健太朗氏が繰り広げる伝説のセクシー&バトル漫画「To Loveる」「To Loveる ダークネス」!特徴の一つとして、個性溢れるかわいいヒロインキャラクターたちの下着やらアレやらがチラッと見えてしまうシーンが多くありますよね。しかしながら、そんな中今回注目したのはその真逆!リトのポロりを目の当たりにした、ヒロインたちのリアクションのシーンをまとめてみました。

Read Article

大人気セクシー&バトル「To LOVEる+To LOVEる ダークネス」のゲーム各種と面白要素まとめ

大人気セクシー&バトル「To LOVEる+To LOVEる ダークネス」のゲーム各種と面白要素まとめ

我らが矢吹健太朗さんの珠玉の名作「To LOVEる+To LOVEる ダークネス」!その大人気ぶりはとどまることを知らず、アニメ化やゲーム化はもちろん、イベント、グッズ化などなど、派生先もたくさんあります!そんな中、今回は「To LOVEる+To LOVEる ダークネス」のゲームに注目し、個々のゲーム性やセクシーポイントなどをまとめてみました。

Read Article

【閲覧注意】有害図書に指定されたヤバい漫画まとめ!マンホールや殺し屋1など

【閲覧注意】有害図書に指定されたヤバい漫画まとめ!マンホールや殺し屋1など

「有害図書指定」とは、青少年保護のために性や暴力等に関する表現があり、販売に制限がかけられます。これに指定された図書は多くなく、中でも「グロい」という理由で指定されることはより稀。今回は『殺し屋1』、『To LOVEる -とらぶる- ダークネス』、『黒鷺死体宅急便』など「有害図書指定」を受けたマンガをまとめてみました。

Read Article

ジャンプで連載された「ちょっとエッチな美少女漫画」シリーズまとめ

ジャンプで連載された「ちょっとエッチな美少女漫画」シリーズまとめ

ジャンプといえば「遊戯王」や「ドラゴンボール」、「ワンピース」、「NARUTO」など、熱血バトル漫画が多いですよね。しかしながら、そんな表舞台の外側では、密かに爆発的な人気を誇っていたのが「ちょっとエッチな美少女漫画」シリーズです。「いちご100%」や「to loveる」など、世代によって既知か否かはまちまちなので、今回まとめてみました。

Read Article

【人気漫画】2007年~2018年の週刊少年ジャンプ打ち切り・終了マンガまとめ!

【人気漫画】2007年~2018年の週刊少年ジャンプ打ち切り・終了マンガまとめ!

2007年~2018年の間に『週刊少年ジャンプ』で打ち切り・終了したマンガをまとめました。作品は2007年1号以降に終了したものです。『銀魂』『BLEACH』『NARUTO』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』といったジャンプを代表するマンガはもちろん、残念ながら打ち切りになってしまった作品、内容は悪くなかったのに読者に響かなかった隠れた良作を紹介していきます。

Read Article

1話を見たら止まらなくなるおすすめアニメを紹介!『ダーリン・イン・ザ・フランキス』などの名作ばかり!

1話を見たら止まらなくなるおすすめアニメを紹介!『ダーリン・イン・ザ・フランキス』などの名作ばかり!

ここでは1話を見たら止まらなくなるほど面白い、オススメのアニメを紹介する。どんな作品でも、物語で重要なのは第1話だ。どんなに面白い内容でも、続きが気になる話でなければ視聴者は離れてしまう。ここで紹介するアニメは第1話の掴みが強力な作品ばかりだ。

Read Article

To LOVEる -とらぶる-【基本情報】

To LOVEる -とらぶる-【基本情報】

「ToLOVEる -とらぶる-」(以下TL)は、作画・矢吹健太郎先生、原作・原案・脚本・長谷見沙貴先生による、学園ハーレムSFラブコメディ漫画。『週刊少年ジャンプ』にて2006年21・22号~2009年40号まで、また『ジャンプSQ.』にてスピンオフ漫画「ToLOVEる -とらぶる-ダークネス」として2010年11月号~2017年7月号まで、2誌通じて通算11年間連載された。

Read Article

目次 - Contents